21年卒の早期内定者にインタビューをする「早期内定レポート」。
これまで、戦略コンサル、外資メーカーをお届けしてきました。
第3回となる今回は、大学3年の1月にはメガベンチャーに内定が決まったCさんの就職活動やキャリア観に迫ります。
なぜ、彼女が早期内定できたのか。その背景には「大学1年生からの就活意識」「躊躇(ちゅうちょ)せずに一歩踏み出す積極性」がありました。
<目次>
●就活し始めたのは好奇心からだった
●効率重視の就活
●早期内定のメリット
●22年卒へのメッセージ
就活し始めたのは好奇心からだった
──Cさんはいつから就活を意識していたのですか?
Cさん:実は、大学1年生の頃から就活を意識していたんです。
というのも、たまたま合同説明会でアルバイトをする機会があって、そのときに「就活ってこんな感じなんだ」と認識しました。
そして遊び半分で就活を始めたのが、きっかけです。
──遊び半分とはいえ、大学1年生から就活を意識するのは、「超早期層」ですよね。
そのような早期からの就活は、一体どんなことをしていたのでしょうか。また、早くから就活を始めたゆえのメリットはありましたか?
Cさん:私は持ち前の好奇心の強さから、全業界に興味を持っていました。そこでまずは、業界を絞らずに気になる企業のホームページを見てみるところから始めました。
ほとんど「遊び」に近い好奇心から就活を始めたことで、就活への嫌悪感やプレッシャーがなく、楽しんで進めていけたことがメリットだったと思います。
そこで、企業のホームページだけでは、その企業で「どんな人が、どんな社風のもとで働いているのか」をリアルに知ることが出来なかったため、早め早めのOB・OG訪問を決意しました。
──いつごろからOB・OG訪問を始めたのですか?
Cさん:大学3年の4月です。
全業界を見ていたので、その分、OB・OG訪問の時間も多く必要だろうと思って、早めに始めました。
──大学3年4月⁉ 一般的な就活生に比べて圧倒的に早いスタートですね! この段階でのOB・OG訪問では、どんな話を聞いていたのですか?
Cさん:就活全体に関する相談などではなく、各企業の社員さんにしかわからない内容を聞いていました。
というのも、私の就活の軸が「社風や社員の雰囲気が自分とフィットするか」だからです。
そのため、企業ホームページだけでは疑問が残る部分について、直接話を聞こうと思いました。
準備として、各企業の中長期計画や、トイアンナさんの『就職活動が面白いほどうまくいく 確実内定』も読み込みました。
また、全業界のOB・OG訪問をするために、あらゆるツテを使いました。
例えば、知り合い、そして知り合いの知り合いにも協力していただきましたし、気になった企業に知り合いがいない場合はキャリアセンターでツテをもらいました。それでも不十分な場合はFacebookで自分からつながりに行きました。
このように「使えるツール」は全部使っていました!
──Facebookでアポを取りにいくような「積極性」があったからこそ、全業界を詳しく見られたのですね!
OB・OG訪問する中で、どうやって業界や企業を絞っていったのですか?
効率重視の就活
Cさん:企業選びにおいて、「社員の雰囲気」や「社風」など重要視するポイントをあらかじめ挙げておき、クリアしているかどうかで企業を絞っていきました。
絞った結果は、このようにシートで管理していました。
※Cさんの企業管理シート
わかりやすく可視化して情報を整理したことで、サマーインターンの段階で、本選考を考えている企業のみに絞れたので、効率良く就活できたと思います。
──前もって、企業選びの判断ポイントを挙げておけば、根拠をもとにサクサクと企業選定ができるので、効率が良いとはまさにこのことだな、と感じます。
ちなみに他の選考対策はいつごろから始められたのですか?
※Cさんの選考対策時期
──具体的にどんな対策をされていたのですか?
エントリーシート(ES)
Cさん:ESは、長期インターン先の社員さんや就活を終えた先輩などに、1人につき複数回見てもらいました。何回も見てもらうことで、ESの精度も上がりますし、客観的に見てよりわかりやすいESを書くことができました。
社会人や先輩にも時間の都合がありますし、早めに見始めてもらう必要があります。
──早めに対策するための、ESのお題はどこで手に入れていたのですか?
Cさん:ESの質問は、ワンキャリアに過去のものが載っているので、気になっている企業の「選考ステップ」をチェックしていました。
そうやってESの対策を進めていく中で、サマーインターンのESはあらかじめ大体の定型文を作り、なるべく使い回していました。
──定型文を作っておけば、効率良くESを書けますよね! これも効率的な就活のポイントですね!
※Cさんの選考スケジュール
早期内定のメリット
──こうやって効率良く就活していた中で「早期内定」は意識しましたか?
Cさん:あまり意識はしていませんでした。
また、早期から本選考が始まる外コン・外銀については実力主義の風潮が「自分とフィットしなさそう」と思って、エントリーもしませんでした。
自分が入りたいと思える会社のうち、本選考が始まっているものを受けていたら、内定がもらえたというイメージです。
──早期内定をもらったメリットはありますか?
Cさん:第一志望群の企業から内定をいただいたので、精神的に安心できます。
これから受ける企業も最低限で済みますし、企業によっては内定を持っていることが実力の保証になり、有利に働くこともあるでしょう。
──ありがとうございます。これからの就活は、オリンピック延期やコロナの影響などにより、さらに変動的になると予想されますが、Cさんが22年卒就活生だったら、どのように行動しますか?
22年卒へのメッセージ
Cさん:就活早期化が進むなど、この先の就活スケジュールが見えない中でも、やらなければいけないことは今までと変わりません。
謙虚な姿勢で、自分に足りない部分を認識して、着実に準備していくことが大事だと思います。
──最後に22年卒に向けてメッセージをお願いします。
Cさん:自分が想像している以上に、人は助けの手を差し伸べてくれます。
私の場合は、幅広い情報を集めるために、直属の先輩から、知り合い、そして知り合いの知り合いといったあまり知らない人までにOB・OG訪問するなど、就活終えた人に対して「一歩踏み出す積極性」を意識していました。例え内定に直結しなくても、どんどんトライしていました。
そして、多くの人に話を聞くことも大事でしょう。
例えばWebテストが得意な人は、Webテスト対策はそこまで必要ないと言うかもしれません。しかし、もし自分自身がWebテストが苦手だったとしたら、そのアドバイスはあまり有効ではないでしょう。
色々な意見を聞くことで、より自分にフィットした考えを導きだせると思います。
そして、早期内定を狙っている方にお伝えしたいのが、面接の時は「早期内定が欲しいから」ではなく、「その会社に行きたいから」という志望度の高さを人事にアピールすることが大事です。
私は目をキラキラさせながら楽しそうに話すことで、その企業にひかれていることが伝わると思い、志望度の高さを態度で表していました!
「社風や社員の雰囲気が自分とフィットするか」という判断基準で企業を絞っていき、私も働きたいと思える会社の内定を得ることができました。
みなさんも、自分なりの会社選びの軸を持った上で、着実に就活を進めていってください!
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