こんにちは、ワンキャリ編集部の吉川です。
東京大学卒業後に中日新聞で記者として働き、2019年10月にワンキャリアにジョインしました。
今年から新企画「生き方就職」を始めます。なぜワンキャリアが生き方を伝えるのか。まずはその理由をお伝えします。
「会いたい人」よりも「会うはずのなかった人」との出会いの方が、心は満ちた
「記者の仕事の魅力は何ですか?」。在職中、こんな質問を受けることがありました。最初は「会いたい人に会えること」と答えていましたが、途中から考えが変わりました。
記者の魅力、それは「会うはずのなかった人に会えること」だと思います。
前の職場ではたくさんの人に取材しました。政治家、上場企業の社長、オリンピック選手、芸能人……。ちょっと友人に自慢したくなる人もいました。
でも、振り返ってみると、頭に浮かぶのは名もなき人たちとの出会いです。過疎の村を盛り上げようと移住した若者、不登校になった子どもに寄り添い続ける先生、災害で大切な人を失っても前を向く人たち……。自分の人生観を揺さぶられました。記者の仕事をしなかったら、出会うはずはなかった人たちでしょう。
そして、気付いたことが1つあります。
キャリアは他人目線、生き方は自分目線
キャリアという言葉に違和感を持ったことはありませんか?「順風満帆なキャリアを歩まれてきたと思うんですが……」「珍しいキャリアですね」。記者をしていたとき、こんな質問や相づちは「何だかしたくないな」と思っていました(それで「ワンキャリア」という名前の会社に転職しているのも、おかしな話ですが……)。
その理由は多分、キャリアという言葉は、どこか他人目線だから。本人は自分のキャリアを「レアだ」とは思っていないかもしれないし、そもそもキャリアは転職などで比較・評価されることが前提になっている気がしました。
でも、これを「生き方」という言葉に置き換えると、どうでしょう。生き方なんて人それぞれ。「どちらの方が、市場価値が高い」という視点で優劣を付けることはできないです。一方で、周りから「すてきな生き方だ」と言われ、誰かの人生に大きな影響を与えることもあります。
そうか。自分のキャリアを豊かにしてくれたのは、誰かの生き方だったんだ。
まだ10年足らずの社会人生活ですが、そう感じます。
キャリアの入り口で、知らなかった生き方に触れてほしい
「生き方就職」では、業界研究に役立つ知識や面接でガクチカをうまく話す方法は学べないでしょう。選考を控えている人からすれば「どうして、こんな記事が」と思うかもしれません。
でも、知らなかった生き方に触れることで、あなたのキャリアが豊かになるかもしれない。少し先に社会人を経験した私のように。そう信じて、これから有名な人から無名な人までのさまざまな生き方をお届けします。
初回は1月10(金)公開。元東大卒Jリーガーの添田隆司さんを取材しました。
三井物産内定を辞退した東大生が、Jリーガーになったその後。「安定」「王道」は外しても「どうありたいか」というゴールは変わらなかった
添田さんは三井物産の内定を辞退して、2015年にJリーグクラブに入団しました。選手生活は2017年に幕を閉じましたが、現在はサッカークラブの社長として、スポーツ界に新風を起こそうとしています。東京大学在学中は、就職しか考えていなかった添田さんが、その道を断って選んだ生き方に迫ります。
就活というあなたのキャリアの入り口が、誰かの生き方で少しでも彩り豊かなものになれば、こんなにうれしいことはありません。