こんにちは、ワンキャリ編集部です。
今回は三菱UFJ銀行、みずほ銀行と並んで商業銀行の代表格である三井住友銀行(以下、SMBC)本選考のポイントをお伝えします。選考前の確認にぜひご一読ください。
<目次>
●三井住友銀行の社風
●三井住友銀行の本選考のポイント
●三井住友銀行の本選考のフロー
・1. キャリアセッション(個人面談)
・2. エントリーシート(ES)
・3. Webテスト
・4. 1次面接
・5. 2次面接
・6. 最終面接
●おわりに
三井住友銀行の社風:業務の効率性を重視。個を尊重する環境で、キャリアを主体的に形成できる
効率性を追求する革新的メガバンク
一般的に「非効率的な伝統に固執する」「不必要な慣習が多い」などの旧態依然としたイメージを持たれがちなメガバンクですが、SMBCはそんなイメージとは裏腹に、業務における効率性を追求しています。
長引く低金利環境の中で従来のビジネスモデルからの転換を迫られるなか(※1)、さらなる効率化を図るためRPA(※2)の導入・活用を進めています。
SMBCでは、2017年4月から複数のコンサルティングファームと協働して本部業務(リスク管理部門やコーポレートスタッフ部門など)を中心にRPAプロジェクトを推進し、デスクワークにおける定型作業の自動化と、それに伴う作業効率の向上に取り組みました(※3)。その結果、導入からわずか2年で、約200万時間分もの作業時間を余力時間として捻出することに成功(※4)。
業務の効率化によって生まれた本部の余剰人員は、市場営業(資産運用)部門や国際部門などの成長分野に集中させる方針です(選考対策ページより)。
(※1)出典:日本経済新聞「三井住友FG、本部人員3割減へ 22年度までに」
(※2)ロボティック・プロセス・オートメーションの略。デスクワークにおける定型作業をパソコンのソフトウエア型ロボットによって代行・自動化するシステム
(※3)参考:SMBC「個の潜在能力を開花させるRPAとは。」
(※4)参考:東洋経済ONLINE「RPA導入2年で約1000人分の余力捻出事例も」
多様なキャリアを主体的に開拓できる環境
SMBCには、「『個』を尊重する文化を何よりも大切にする」という考え方があります(※5)。
実際に、入行直後こそほぼ全員が支店において中小企業向けの法人営業を3年間ほど行いますが、その後のキャリアは十人十色であるようです。メガバンクならではの部門の幅広さと、海外勤務経験者数が1,000人を超えるという勤務地の幅広さが掛け合わさって、多様なキャリアパスのなかから、自身の進む方向を主体的に選択できる環境があるといえるでしょう(選考対策ページより)。
(※5)参考:SMBC「いい子になるな、いい個になれ。」
顧客と高い頻度でコミュニケーションを取ろうとする風土
メガバンクが顧客に提供する代表的なサービスである融資は、「お金を貸す」というシンプルな性質から、他行との差別化が難しいのが現実です。そんな中でSMBCには、顧客と高い頻度でコミュニケーションを取ろうとする風土があり、それが結果的にUFJやみずほとの差別化になっているそう。
3大メガバンクを併願していた内定者は「顧客に寄り添うことの重要性には各行とも言及していたが、それを実際の行動に移して信頼関係を築こうとする姿勢は、SMBCが最も強いように感じた」と述べています(選考対策ページより)。
【合格の秘訣】企業概要・選考での評価ポイント
ONE CAREERへの新規会員登録/ログインが必要です。
三井住友銀行の本選考のポイント:なぜSMBCなのか? 明確な志望理由を示そう
三井住友銀行の本選考では、以下のポイントに気をつけましょう。
(1)志望理由を明確にし、確固たる入行意思を伝えよう
SMBCの選考を受ける学生は、UFJやみずほといった他のメガバンクや総合商社などの他業界の企業と併願する場合が多く、毎年一定数の内定辞退者が出ているそうです。
そのためSMBCは、内定辞退を避けたいという意図で、学生の入行意思の強さを入念に確認していると考えられます。
「なぜ金融業界なのか」「その中でもなぜメガバンクなのか」「その中でもなぜSMBCなのか」という観点から思考を整理し、明確な志望理由を示しましょう。
(2)相手のニーズを適切にくみ取る力を示そう
入行後の数年間、中小企業や大企業向けの法人営業を行うSMBCでは、顧客に満足してもらえる提案をするために、相手のニーズを適切にくみ取る力が必要です。
事実、同行の面接では、学生時代に力を入れたことについての深掘りの中で「相手のニーズに合わせた行動を取り、信頼関係を築いた経験はあるか」という点が重点的に聞かれています。自らの経験を根拠として相手のニーズをくみ取る力を示しましょう。
それでは、SMBCの具体的な選考内容について詳しく見ていきましょう。
三井住友銀行の本選考のフロー
2021年卒の三井住友銀行(SMBC)本選考フローは以下の通りでした。
1. キャリアセッション(個人面談)
2. エントリーシート(ES)
3. Webテスト
4. 1次面接
5. 2次面接
6. 最終面接
1. キャリアセッション(個人面談):逆質問を通じて、企業理解度や志望度の高さを示そう
2021年卒の本選考では、ES・Webテスト提出に先立って2~3月頃に「キャリアセッション」という名目で個人面談の機会が設けられました。
ある内定者によると、この個人面談の段階である程度学生の絞り込みをするという目的があるようです。「キャリアセッション」という名前に惑わされず、本選考の一部だと考えて準備しましょう。
この面談の内容は、逆質問のみです。「インターネットで調べれば分かるような質問はしない」「漠然とした質問をしない」などに注意をして、逆質問を通じて企業理解度や志望度の高さを示せるように準備しておきましょう。
2. エントリーシート(ES):志望動機はSMBCである理由を明確に
三井住友銀行(SMBC)の2021年卒のESは以下の通りです。
(1)学生時代に力を入れたこと(タイトル100字以内、内容400字以内)
(2)志望理由(150字以内)
※出典:三井住友銀行|総合職2021年卒本選考のES
1つ目の質問では、入行後に他の行員と協働できるかといった素質や、法人営業において顧客のニーズをくみ取る能力があるかを見られています。
サークルや組織などの経験から「協調性」や「傾聴力」をアピールできるエピソードを書くと良いでしょう。
また、2つ目の志望理由については、なぜメガバンクなのか、なぜSMBCなのか、という明確な理由を伝えましょう。
▼過去に配信した《ES対策ガイダンス @YouTube LIVE》を期間限定で公開中!
【全22卒就活生向け】『ES対策ガイダンス』−基礎から内定者ESのアタマの中まで大解剖−
▼ES対策に関する就活記事はこちら
・【エントリーシート(ES)完全対策版】下準備(自己分析)から書く際のコツ・書き方、頻出質問への回答例、業界ごとの特性まで全て解説!
・【エントリーシート(ES)の書き方&例文】ラブレターに学ぶ、企業に読まれるES
・志望動機で差をつける!ES・面接でのアピール方法を例文付きで解説
3. Webテスト:空欄推測の玉手箱で、やや難易度は高め
三井住友銀行(SMBC)のWebテストは1時間程度の玉手箱で、内容は言語、非言語、性格検査でした。
実際に選考を受けた学生は「一般的な玉手箱形式だが、読み取りではなく空欄推測のタイプで、やや難易度が高かったような気がする」と話しています(選考対策ページより)。
同じ玉手箱形式のWebテストを採用している企業は多くあるため、事前に他企業で受験して問題形式に慣れておくのも有効な手段です。
▼おすすめの問題集はこちら
必勝・就職試験! 【玉手箱・C-GAB対策用】8割が落とされる「Webテスト」完全突破法[1]【2021年度版】
4. 1次面接:オーソドックスな質問
「人事プライベートセッション」という名目の1次面接で、所要時間40分程度です。聞かれる内容は基本的なもので、フランクな雰囲気で行われるそうです。
主な質問内容は以下の通りです。
・志望理由
・学生時代に力を入れたこと
・逆質問
など
※出典:三井住友銀行|総合職2021年卒本選考の1次面接
ESと同様に、「なぜメガバンクなのか」「なぜSMBCなのか」といった明確な志望理由を示すこと、学生時代に力を入れたことを通じて、学生の協調性や傾聴力を示すことが求められます。
また、あらかじめホームページなどでSMBCの情報を確認し、その上で自分なりの仮説を持った逆質問をして、企業理解度や志望度の高さをアピールするといいでしょう。
5. 2次面接:1次面接の学びを見返し、内容をブラッシュアップしよう
三井住友銀行(SMBC)の2次面接は学生1人:社員1人、所要時間40分程度の個人面接でした。
1次面接と同じく、質問内容は志望理由や学生時代に力を入れたことなどオーソドックスな質問が多いため、1次面接での学びを見返し、内容のブラッシュアップをしておくといいでしょう。
また、他社の選考状況を聞かれた際には、ある内定者は「素直に答えても大丈夫だと思うが、志望順位を聞かれた際は『SMBCが第1志望です』と言い切ることは必須ではないか」と話しています。
主な質問内容はこちらをご覧ください。
・志望理由
・学生時代に力を入れたこと
・他社の選考状況
・逆質問など
※出典:三井住友銀行|総合職2021年卒本選考の2次面接
6. 最終面接:「他を蹴ってでもSMBCへ行きます!」が合言葉
三井住友銀行(SMBC)の最終面接は学生1人:社員1人、所要時間40分程度の個人面接でした。
この最終面接で聞かれる内容も、1次・2次面接と同じく基本的なものばかりです。ここで最終決定権を持つ行員に認めてもらうことができれば、明言はされないものの、内定をもらうことができるようです(選考対策ページより)。
(1)明確な志望理由を示そう
ある内定者は「商品が目に見えないからこそ自分ならではの価値を発揮できると考えて金融業界を志望し、その中でもメガバンクは多くの企業を融資という側面から支えられることに魅力を感じる。SMBCは、効率化のための新たな施策に積極的に取り組む点にひかれている」と述べたところ、面接官から良い反応を得られたとのことです。
以下のポイントを参考に、入行意思の強さを伝えましょう。
・なぜ金融業界なのか:大学での専攻分野などを踏まえ、金融業界ならではの志望理由を示そう。
・なぜメガバンクなのか:金融の中の他業界との比較を踏まえ、メガバンクならではの志望理由を示そう。
・なぜSMBCなのか:「企業の魅力」を参考にしつつ、SMBCならではの志望理由を示そう。
(2)協調性や傾聴力を示そう
入行後は、他の行員と協働できる素質が求められ、法人営業において顧客のニーズをくみ取る必要があります。学生時代に力を入れたことを通じて、協調性や傾聴力があることをアピールしましょう。
(3)絶対に入行するという意思を伝えよう
最終面接では、「内定を出したら本当に入行するのか」という点を確かめる意味合いで、他社の選考状況や「他の業界でなくていいのか」という点が深ぼられます。
ある内定者は、そのような質問にも「絶対に入行します。他社は辞退します」と伝えたところ、面接官から良い反応を得たそうです。実際の選考では、「絶対に入行する」という意思を示しましょう。
▼三井住友銀行の選考ステップをさらに詳しく知りたい方はこちら!
【選考ステップ一覧】各選考の詳細と解説
ONE CAREERへの新規会員登録/ログインが必要です。
▼三井住友銀行の選考・各種イベントへのエントリーはこちらから!
三井住友銀行が参加予定のイベント一覧
ONE CAREERへの新規会員登録/ログインが必要です。
おわりに
いかがでしたか? 皆さまの選考対策のお役に立てれば幸いです。
さらに詳しい「選考対策ページ」と「クチコミ」はこちらをご覧ください。
※注釈のない記載は、選考対策ページ(下記)の情報をもとにしています。
【選考ステップ一覧】各選考の詳細と解説
【クチコミ】説明会/インターン/選考の評判
ONE CAREERへの新規会員登録/ログインが必要です。
▼おすすめの選考対策記事はこちらをご覧ください。
・エントリーシート(ES)・面接で差がつく自己分析!「学生時代に力を入れたこと」の自己PR例文と話し方
・【SPI実施企業一覧】約140社分のテストセンター対策!練習受験できる企業まで網羅
・【面接対策】逆質問で不採用が決まる!?内定に近づく逆質問の極意
・「挫折経験は?」失敗談をアピールポイントにするエントリーシート(ES)、面接での回答例
・リクルーター面談実施企業一覧!対策方法を徹底解説【志望動機や逆質問など】
(Photo:Hadrian /Shutterstock.com)