こんにちは、ワンキャリ編集部です。
老舗飲料メーカーであるキリンホールディングス(以下、キリン)。
こちらの記事では、キリンの事務・営業系の選考対策のポイントをまとめてお伝えします。それぞれの選考ポイントを解説するので、選考前にぜひ一読ください。
<目次>
●キリンホールディングスの社風
●キリンホールディングスの本選考のポイント
●キリンホールディングスの本選考のフロー
・1. エントリーシート(ES)
・2. Webテスト
・3. その他(動画選考)
・4. 1次面接
・5. 2次面接
・6. 最終面接
●おわりに
▼キリンホールディングスのビジネスについて、詳しく知りたい方はこちらの動画をご覧ください
キリンホールディングスの社風
「よろこびをつなぐ世界へ」を掲げ、自社製品に徹底的にこだわる飲料大手メーカー
キリンは自社の経営理念として「よろこびがつなぐ世界へ」を掲げ(※1)、自社製品に徹底的にこだわっている飲料大手メーカーです(※2)。
同社の強みは、販売終了寸前から再ヒットし20年間愛されている「生茶(※3)」や、直火焙煎(ばいせん)したコーヒー豆を使用し2017年にフルリニューアルした「Fire(※4)」などの人気商品を多数抱えていること。徹底した品質へのこだわりを武器に、長期間に渡って人々によろこびを届け続けています。
内定者によると、「説明会で社員が、キリンは失敗を絶対にしない。まずいものも出さない。味・品質に絶対の自信を持っているので、売上が下がった際も徹底的に改善に取り組み再生させてきた」とのことです(選考対策ページより)。
自社製品に絶対の自信を持ち、こだわりと誇りを持って働きたいと考える学生にとって魅力的であるといえるでしょう。
(※1)参考:キリンホールディングス 新卒採用サイト「よろこびがつなぐ世界へ」
(※2)参考:キリンホールディングス「品質への取り組み」
(※3)参考:DIAMOND online「キリン『生茶』が販売終了寸前から再ヒットした理由」
(※4)参考:日本経済新聞「キリンビバレッジ、『キリン ファイア』ブランドをフルリニューアルし発売」
新規事業に挑戦し、業界第1位を目指す企業
国内ビール・スピリッツ事業はキリンの主力事業ですが、ビール業界は需要が15年連続で前年割れするなど(※5)、これまでのようにビール・飲料を売れば大丈夫という時代ではなくなっています。
そんな中、キリンでは通常の飲料メーカーにない新しいビジネスに挑戦しています。
内定者によると、「一見地道でアナログに見える飲料業界だが、自動販売機に人工知能(AI)を取り入れる研究や自社ECサイト『DRINX』の運営(※6)に代表されるデジタルマーケティングへの取り組みなど新しい事業に積極的だと思った」とのことです。
新規事業を通して新しい社会価値を提供したいと考える学生にとっても魅力的であるといえるでしょう。
(※5)参考:日本経済新聞「ビール市場、15年連続で前年割れ 『第三』初の4割」
(※6)参考:キリンビール「DRINX」
キリンホールディングス本選考のポイント
2021年卒の事務・営業系の選考フローは、昨年から以下のように大幅に変更されています(選考対策ページより)。
・2020年卒:ES・Webテスト→面接3回→筆記試験→最終面接→内定
・2021年卒:ES・Webテスト→動画選考→面接3回→内定
2022年卒以降の選考フローが2021年卒と同じとは限りませんが、どのような選考になっても内定を獲得できるよう、以下の内容を参考に準備を進めましょう。
「キリンが第1志望」と即答できる志望度の高さ
複数の内定者によると、キリンの選考を受ける学生はサントリーなど他の飲料メーカーを併願する人が非常に多いそうです。
そのため、キリンとしても内定辞退を懸念し、学生の志望度の高さを重視していると考えられます。
事実、キリン以外の複数の飲料メーカーから内定を獲得した学生は、「キリンの最終面接で『キリンが第1志望』といったものの、一瞬ためらったためか落ちてしまった」と話しており、志望度の高さが非常に重視されていることが分かります。
いつでも「キリンが第1志望」と答えられる心構えと、確固たる志望理由を持っておく必要があるといえるでしょう。
コンサルティングに近い営業。論理的思考力を示そう
キリンに入社した社員はそのほとんどが営業を経験しますが、例えば量販営業においては販売コンサルティングのような業務を行うそうです。
このため、営業戦略をロジカルに考える、「論理的思考力」が求められるでしょう。
実際、ある内定者は面接後に、「話の構成や端的な話し方から、論理的思考力の高さを感じられた」とのフィードバックをもらったそうです。
面接ではその話の構成や話し方などによって、論理的思考力の高さを示しましょう。
キリンホールディングスの選考フロー
2021年卒のキリンの選考は以下のフローで行われました。
1. エントリーシート(ES)
2. Webテスト
3. その他(動画選考)
4. 1次面接
5. 2次面接
6. 最終面接
それでは、それぞれ詳しく見ていきましょう。
1. エントリーシート(ES):キリンのカラーが色濃く出ているES
2021年卒のESでは、以下の内容が課されました。
(1)熱意・誠意・多様性を体現した経験(400字以内)
(2)上記の経験の中でリーダシップを発揮したこと(150字以内)
(3)興味のある事業(3事業or全部)
(4)これまでの経験を生かしたい領域
(5)上記で選んだ事業、またはキリンにおいてチャレンジしたいこと(200字以内)※出典:キリンホールディングス|事務・営業系2021年卒本選考のES
キリンのESは、(1)の設問のようにキリンのカラーが色濃く出ていることが特徴的です。他の企業のESの内容を応用することが難しいので、しっかりとキリンESのために内容を練る必要があるでしょう。
また、キリンは業界1位への挑戦を続けている状態であり、自販機の改良やさまざまな新規事業に代表されるように新たな取り組みを行っています。こうした現状から、既存の枠にとらわれず新しい挑戦を推進するような、リーダーシップを持った学生が求められていると考えられます。
学生時代に力を入れたことなどの過去の経験を振り返り、自らがリーダーシップを発揮した事柄を整理して選考に臨むことをおすすめします。
2. Webテスト:ボーダーは高くないが、油断せず対策を
2021年卒のキリンのWebテストは自宅受験のSPIで、内容は「言語、非言語、性格」でした。
内定者によると、キリンのWEBテストの難易度はそこまで高くはないとのことですが、中にはここで落ちる学生もいるため、油断せずに臨みましょう。
対策としては、他の企業でSPIや玉手箱などのWEBテストを受けてみる、SPIなどの参考書を1周する、などがおすすめです。
・【主要3方式〈テストセンター・ペーパーテスト・WEBテスティング〉対応】 これが本当のSPI3だ! 2023年度版
・2022最新版 史上最強SPI&テストセンター超実戦問題集
3. その他(動画選考):絞り込みの選考。光る個性やオリジナリティを出そう
2021年卒のキリンの選考では、動画選考が導入されました。「とりあえず受けてみた」層をふるいにかける意図なのか、その倍率は内定者の感覚で3倍程度とそれなりの絞り込みが行われるようです。
質問内容は以下のとおりでした。
・自己紹介
・熱意・誠意・多様性を体現した経験について※出典:キリンホールディングス|事務・営業系2021年卒本選考のその他(動画選考)
いつもの1.5倍の笑顔と元気で臨もう
自らの動画を撮影して見返すとわかりますが、部屋で1人で撮った動画は自分が想像するよりはるかにテンションが低く見える傾向にあります。
いつもの1.5倍の笑顔や声量を意識して、暗い印象を与えないように気をつけましょう。
最初は1人でカメラに向かってテンションを上げて話すことに違和感があるかもしれませんが、撮影に慣れるまで練習を積むことが必要です。
多くの学生が受ける動画選考。数多くの学生に埋もれない個性をのぞかせよう
それなりの絞り込みが行われると思われる動画選考。裏を返すと、数多くの学生がこの選考を受けるということになります。
したがって、あまり悪目立ちをするのもよくありませんが、他の学生に負けない光る個性やオリジナリティを出すことで選考突破の一助となるでしょう。
具体的には、以下のような工夫が考えられます。
・自己紹介を紙やスライドにまとめ、オリジナリティを出す。
・自分のお気に入りのものなどを手元に用意し、紹介する。
など
4. 1次面接:ESの深掘り! ESに書いたことを必ず振り返ってから臨もう
2021年卒のキリンの1次面接は、社員2人に対し学生1人で行う40分程度のオンラインでの個人面接でした。
以下のような質問が課されました。
・自己紹介
・熱意・誠意・多様性を体現した経験
・リーダーシップを発揮した経験
・課外活動について
・興味のある事業と、その理由
・逆質問
など※出典:キリンホールディングス|事務・営業系2021年卒本選考の1次面接
この面接ではESの深掘りが中心です。ESに書いたことを必ず振り返ってから臨みましょう。
本選考のポイントで上述したとおり、「志望度の高さ」や「論理的思考力」を示すよう心がけましょう。
5. 2次面接:志望度がより重視されはじめる
2021年卒のキリンの2次面接は社員数2人、学生1人のオンラインでの個人面接でした。所要時間は40分程度で、以下のような質問が課されました。
・自己紹介
・熱意・誠意・多様性を体現した経験
・リーダーシップを発揮した経験
・課外活動について
・興味のある事業と、その理由
・逆質問
など※出典:キリンホールディングス|事務・営業系2021年卒本選考の2次面接
内定者は、「質問内容は1次面接とあまり変わらなかったが、志望動機を聞かれる場面もあり、志望度が重視されはじめていると感じた」と話しています。
1次面接と同じく「論理的思考力」を示すとともに、いつでも「キリンが第1志望」と答えられる心構えと、「キリンでなければ実現できないこと」を考え、確固たる志望理由を持って面接に臨むみましょう。
6. 最終面接:意思確認のみにあらず。「キリンが第一志望」であること
2021年卒のキリンの最終面接は社員数2人、学生1人のオンラインでの個人面接でした。所要時間は1時間程度で、以下のような質問が課されました。
・自己紹介
・就活の軸
・志望動機や将来やりたいことのその深掘り
・コロナによって消費者の行動はどう変わるか
・熱意・誠意・多様性を体現した経験
・リーダーシップを発揮した経験
・課外活動について
・興味のある事業と、その理由
・逆質問
など※出典:キリンホールディングス|事務・営業系2021年卒本選考の最終面接
この面接は、和やかな雰囲気ではありますが時には鋭い質問が飛んでくるなど、意思確認程度の最終面接ではないことが分かります。内定までもう少しですが、油断せず最後まで気を引き締めて臨みましょう。
特に、志望度についてはかなり重視されていると考えられるため、この面接の焦点といえます。
▼おすすめの最終面接についての記事はこちら
・最終面接で落ちた理由とは?ショックを克服して第一志望企業へ内定する方法
・採用面接官の質問意図を見抜け!心を動かし最終面接も通過するポイント
おわりに
いかがでしたか。ここまで、キリンの本選考を突破するポイントをお届けしました。みなさんの選考対策のお役に立てたら幸いです。
キリンの選考についてさらに詳しく知りたい方は、内定者インタビューから作成した選考対策ページやクチコミをご覧ください。
※注釈のない記載は、選考対策ページ(下記)の情報をもとにしています
【選考ステップ一覧】各選考の詳細と解説
【クチコミ】説明会/インターン/選考の評判
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