「エントリーシート(ES)に添付する写真をどこで撮影したら良いか分からない」といった悩みを持つ就活生は多いのではないでしょうか。用意する写真には証明写真と自己PR用があり、それぞれ注意すべきポイントがあります。
今回は、ESに添付する写真の種類や企業が求める目的、基本ルールなどをご紹介します。良いイメージを与えて書類選考に通過するためにも、ぜひ参考にしてください。
<目次> ●エントリーシートに添付する写真の種類 ・証明写真 ・自己PR用の写真 ●エントリーシートの証明写真の目的 ・本人確認の確認 ・第一印象を確認するため ●企業が自己PR写真を求める理由 ・対面する前に学生の人柄を確認するため ・ガクチカや長所、強みの具体的なイメージを持つため ・事実関係を確認するため ●エントリーシートの写真に関する基本ルール・準備 ・エントリーシート提出の3カ月以内に撮影する ・写真は20~30枚用意する ・エントリーシートの写真サイズ:「縦40mm×横30mm」が一般的 ●エントリーシート用の証明写真はどこで撮れば良い? スマホを使う方法も解説 ・写真館 ・スピード写真 ・自宅 ●エントリーシート用の証明写真撮影時の身だしなみ ・エントリーシート写真の服装について・スーツではないとだめ? ・エントリーシート写真の髪形について ・エントリーシート写真のメイクについて ●エントリーシートの証明写真で好印象を残すポイント ・ふさわしい背景色で撮影できる場所を選ぶ ・姿勢を正して背筋を伸ばす ・口角を少しだけ上げる ・前髪が目にかからないようにする ・補正機能を使う ●エントリーシートの自己PR用写真の例 ・活発さが分かる写真 ・誠実さが分かる写真 ・クリエイティブさが分かる写真 ●エントリーシートの自己PR用の写真を選ぶコツ ・自分らしく映っている写真を選ぶ ・自己PRにつながる写真を選ぶ ●エントリーシートに写真を添付する方法・紙編 ・1. 写真をハサミで丁寧に切る ・2. 写真の裏に油性ペンで大学名・氏名を書く ・3. 枠からはみ出さないようまっすぐ貼る ●エントリーシートに写真を添付する方法・WEB編 ・1. 写真をデータ化する ・2. パソコンやスマホに写真を取り込む ・3. WEBのエントリーシートにアップロードする ●まとめ
エントリーシートに添付する写真の種類
ESに添付する写真は、証明写真と自己PR用の写真の2種類です。
証明写真は、基本的にどの企業のESでも求められます。自己PR用の写真も、企業によっては提出が必要になる場合があるため、事前に確認しておきましょう。
証明写真
証明写真とは、写真館や街角にある証明写真機で撮影する写真です。写真館での撮影は設備・機材が充実しており、プロの写真家によるアドバイスを受けながら撮影できるため、より印象の良い理想的な写真に仕上がります。
証明写真機はコストを抑え、手軽に撮影できる点がメリットです。近年は性能が上がり、きれいな画質に仕上がる機種も増えてきました。
自己PR用の写真
企業によっては、自己PR用の写真が必要になるケースもあります。証明写真は基本的にはどれもスーツを着用したお決まりの姿勢のため、あまり個性が感じられません。企業としては応募者と対面する前にイメージをつかむため、自己PRの一環として「自分らしい写真」を求めてくる場合もあります。
自己PR用の写真を求める理由は、その他にも「証明写真では分からない普段の姿を知るため」「ESに書かれたアピール内容の裏付けを得るため」など、企業によってさまざまです。
いずれにせよ、自己PR用の写真は、普段の自分の魅力が伝わる自分らしい写真を選ぶことが大切です。
エントリーシートの証明写真の目的
企業がESの証明写真を求めるのは、主に面接時の本人確認や、第一印象を確認するという目的があります。
ここでは、ESに証明写真を求める目的をより詳しく解説します。
本人確認の確認
ESの証明写真は、応募した就活生が本人であることを面接時に確認するための手段として活用されます。そのため、面接時と同じような服装・髪形で撮影することが大切です。
髪で顔が隠れている写真や、面接当日の髪形と著しく異なる写真では、本人かどうかの確認が難しくなるため注意しましょう。
第一印象を確認するため
ESの証明写真は、第一印象を確認する目的でも使用されます。ビジネスでは営業職をはじめ、第一印象が良いことが非常に重要です。身だしなみが整っていて清潔感があり、明るい表情をしているなど、第一印象を良くすることを心がけましょう。
第一印象が良いと、単に見た目の問題だけでなく、人と上手にコミュニケーションがとれる人物であるという印象も与えます。
また、企業は証明写真で「身だしなみに問題はないか」「表情は暗くないか」といった点もチェックしています。清潔感のある服装や髪形、表情を心がけましょう。
企業が自己PR写真を求める理由
自己PR写真を求める理由は企業によりさまざまですが、主に人柄を確認するため、より具体的なイメージをつかむためといった理由が挙げられます。
ここでは、自己PR写真が求められる理由を解説します。
対面する前に学生の人柄を確認するため
企業が自己PR写真の添付も求めるのは、学生の人柄を確認するためです。書類選考の段階では、履歴書やESの記載から漠然とした人柄のイメージしか把握できません。応募者の人柄についてさらにイメージを深めるために、自己PR写真を求めています。
写真からは表情や雰囲気が分かり、文章だけでは伝わりにくいイメージをつかめます。具体的な人柄のイメージをつかむことで、面接担当者はあらかじめ学生の人柄を把握し、質問の内容を用意できます。
そのため、自己PR写真は、自分の人柄や特徴がよく現れている写真を添付することが大切です。
ガクチカや長所、強みの具体的なイメージを持つため
自己PR写真には、ESに記載された経歴や自己PR、ガクチカを裏付け、具体的なイメージをつかみやすくする役割もあります。
書類選考を文面の記載だけで判断すると、文章力の高い人の方が有利になる可能性もあるでしょう。それ以外の判断材料として、自己PR写真が求められます。
写真を確認することで、より多角的に判断できます。例えば、部活で試合に臨む写真を入れれば、熱心に取り組んでいたことが伝わるでしょう。真剣にアルバイトをしている写真も好印象です。文章からは判断しにくい学生の個性を把握して、適切な評価につなげられます。
そのため、ESに記載した自己PRを裏付けるような写真を選ぶことも効果的です。
事実関係を確認するため
自己PR写真は、ESに記載された自己PRやガクチカなどのエピソードを確認するという目的もあります。
文章で記載された過去のエピソードは、それだけでは事実の確認はできません。話を盛ったり、事実を装ったりもできます。
しかし、その当時の状況が分かる写真が添付されれば、エピソードの事実関係を確認できるでしょう。自己PRに説得力が出て、評価が高まることも期待できます。
エントリーシートの写真に関する基本ルール・準備
就活の証明写真には、ビジネスマナーの観点からいくつか守るべき基本事項があります。
証明写真に問題があるからという1点だけで不採用になる可能性は極めて低いですが、正しい撮り方を守って、余計な減点を避けましょう。証明写真で、就活生が注意したい基本的なルールを解説します。
エントリーシート提出の3カ月以内に撮影する
写真を準備する時期の目安は、ES提出の1カ月前〜1週間前です。写真館やスタジオの活用を考える場合、事前の予約が必要となるため、提出日の直前に連絡しても間に合いません。
就活が本格化する3年次の冬場に差し掛かると、写真サービスは込み合うことが予想されます。余裕を持って、準備をしてください。
履歴書やESに写真を貼るのは本人確認をするためですので、本人であることの証明力が高い状態が必要です。そのため、写真は直近3カ月以内に撮影したものを使うことが推奨されています。
写真は20~30枚用意する
就活の証明写真を準備すべき枚数の目安は、20~30枚だといわれています。就活生のエントリー数の平均と、およそ同じ数字です。写真を切り離す際にカットをミスしたり、折れ曲がったりする事態を想定して、必要な枚数+2〜3枚を準備しておくと安心です。
写真館やスタジオで撮影すれば、CD-ROMの画像データを受け取れるため、新たに撮り直す手間がなく、臨機応変に対応できます。さらに焼き増しの依頼もでき、自宅にプリンターがなくても問題ありません。
写真の枚数が多すぎると余って処分に困るため、必要な分だけそろえることをおすすめします。
エントリーシートの写真サイズ:「縦40mm×横30mm」が一般的
証明写真のサイズは企業側から指定がない限り、縦40mm×横30mmが基本です。一目で大きすぎる、または小さすぎる場合を除き、ミリ単位の誤差であればそのまま使用して問題ありません。
運転免許証に貼る写真のサイズは、普通自動車免許の場合、縦30mm×横24mmです。大きいサイズならば切り取って調整できますが、小さいサイズでは撮り直す必要があります。
エントリーシート用の証明写真はどこで撮れば良い? スマホを使う方法も解説
就活の証明写真を撮る場所は大きく分けて、「写真館(スタジオ)」「スピード写真(撮影機)」「自宅(アプリでの自撮り)」の3つです。
それぞれの方法には、メリットやデメリットがあります。
写真館
プロや熟練のスタッフが撮影を担当する写真館はクオリティが高く、きれいな写真を撮影できる場所です。表情の作り方や身だしなみの整え方に関するアドバイスも受けられるため、就活の初心者にも適した方法です。
写真は複数枚撮影して、撮影後には実際の出来栄えを確認しつつ、自分で印刷する写真を選べます。
ESや履歴書に貼る証明写真は、応募時点における唯一のビジュアル情報です。人となりや個性をはじめ、文面では伝えきれない個人の魅力をアピールできるため、クオリティにはこだわりたいところです。
質の面でいえば、写真館はプロのカメラマンが撮影してくれるため、優れた質の写真を撮れます。
ウェブのデータを受け取れる他、オプションでツヤ・ハリ出し加工も付けられ、就活で必要な写真が手に入ります。
スピード写真
スピード写真は、どこでも撮影できることや値段の安さが魅力です。写真機は全国に点在していて、文字通りすぐに撮り終えるため、利便性の面では優れています。
しかし、クオリティが高い写真を撮るのは難しく、背景色の指定やウェブデータのオプションを付けると料金が高くなることもあります。
基本的に撮り直しは1回までしか認められていないため、一度の機会で満足がいく写真を撮るのは難しいです。「クオリティは重視しないから安く、かつ今すぐ写真がほしい」という場合にはおすすめです。
自宅
最後に紹介するのが、スマホアプリを使用して自宅で撮る方法です。アプリを使う最大の利点は料金の安さで、照明器具や無地の背景を自分で準備する必要がありますが、アプリ自体は無料で利用可能です。自宅内のプリンターで印刷する方法ならば、費用を抑えて必要な写真を準備できます。
撮り直しの回数制限もなく、納得いくまで角度や光の当たり方、映り方を調整して問題ありません。同居人や友人に撮影を依頼する以外に、自撮りで行う場合は、注意したい撮影のポイントが2点あります。
・明るさ ・無地背景
費用を抑えたい、今すぐ写真を準備したい場合にはおすすめですが、写真館での撮影が一番安心できる方法です。
エントリーシート用の証明写真撮影時の身だしなみ
就活の証明写真は、自然な表情でリラックスして撮ると好印象です。服装や髪形やメイクもビジネスシーンにふさわしい清潔感を念頭に置いて、姿勢を正しくして印象が良いスタイルを作り上げる必要があります。
就活の証明写真は緊張が原因で硬い印象になってしまいがちですが、事前の準備でやわらかく仕上げることが可能です。スピード写真やアプリの使用が初めてでも、好印象の写真を撮影できるポイントを紹介します。
エントリーシート写真の服装について・スーツではないとだめ?
服装のポイントは次の通りです。
・基本的にアクセサリー類はつけない ・私服は避けスーツで撮影する ・ネクタイの曲がりや結び目のゆるさを確認する ・スーツはブラックやネイビーなどの落ち着いた色を選ぶ ・ワイシャツは清潔感がある無地のものがおすすめ ・ジャケットは体形に合うサイズを選択する ・ネクタイは落ち着いた色を選択する ・(女性の場合)インナーはシャツやカットソー、ブラウスが好ましい ・(女性の場合)インナーの色は白か水色を選ぶ
基本的なスタンスは派手な服装を避け、シンプルで清潔感のある衣服を身に付けることです。服装がカジュアルすぎると志望度の低さを疑われるため、衣類のチョイスには十分気を使いましょう。
スーツを購入したときと現在で体形が大きく変わった場合、シルエットの見栄えが悪くなります。予算との兼ね合いも考えた上で、買い直しを検討しましょう。
スーツは黒か青、ワイシャツは白でまとめるのが基本です。しかし、ネクタイの場合、白や黒は慶弔の場で使われるため、ビジネスシーンでは不適切とされます。
エントリーシート写真の髪形について
髪形のポイントは次の通りです。
・撮影前に散髪して清潔感のある髪形にする ・直前に鏡を見て、寝ぐせやハネがないかチェックする ・顔回りがしっかりと見える髪形を意識する
男性で短髪の場合、ヘアスプレーやジェルを使用してスッキリみせると好印象です。長髪の方は後ろで縛るか、セットしてジャケットの襟にかからないように仕上げましょう。女性の場合、長髪は束ねて耳を出し、前髪はおでこにかからないよう横に流します。
エントリーシート写真のメイクについて
就活の証明写真では、スーツの落ち着いた色にマッチする控えめなメイクが適しています。ナチュラルメイクを念頭に、自然なリップカラーや肌に合うファンデーションを選択しましょう。化粧が派手すぎる、または全くしないのは不適切だとされています。
▼身だしなみについて詳しく知りたい方はこちら ・【身だしなみ:男性編】就活で好印象な髪形・スーツなどのチェックリスト ・【身だしなみ:女性編】就活で好印象の髪形・スーツなどのチェックリスト ・就活メイク|証明写真・面接での基本と業界別のおすすめメイク法を紹介
エントリーシートの証明写真で好印象を残すポイント
ESに添付する証明写真で好印象を与えるためには、いくつかのポイントがあります。
詳しく見ていきましょう。
ふさわしい背景色で撮影できる場所を選ぶ
証明写真機で撮影する場合、背景の色を好みに合わせて選択できます。ESの証明写真にふさわしい背景色は、白・薄いグレー・水色です。色の効果を把握し、志望企業に合わせて選ぶと良いでしょう。
白は明るく清潔感があるイメージで、あらゆる業界・企業に合う背景色です。迷ったときは、白を選べば間違いありません。
薄いグレーは落ち着いた雰囲気で、知的な印象を与える背景色です。公務員・金融業界など、堅実な印象のある業界に向いています。ただし、濃すぎるグレーは暗い印象になるため、避けるようにしてください。
水色は白と同じく清潔感があり、爽やかなイメージを与えます。色の対比で顔をくっきりと写す効果があり、表情が生き生きと見える点もメリットです。
姿勢を正して背筋を伸ばす
証明写真を撮影する際は、姿勢を正して背筋を伸ばすことが大切です。証明写真は胸よりも上の部分しか写りませんが、姿勢によって写り方は大きく変わります。
猫背などで姿勢が悪いままで撮影すると、顎が前に出すぎたり首が短く見えたりするなど、だらしない印象になります。
背筋をまっすぐ伸ばし、顎を少し引いた姿勢で撮影しましょう。
口角を少しだけ上げる
表情にも注意が必要です。ほほ笑むように口角を少しだけ上げることで、明るい印象になります。口角が下がっていると、無表情で気難しい印象になりやすいでしょう。
口角を自然に上げるには、「イ」の発音をする口の形を作り、そのまま口を閉じる方法がおすすめです。
不自然な表情にならないよう、撮影前に鏡で練習してみるのも良いでしょう。スマホで試し撮りをして、自然な表情になっているか確認することもおすすめです。
前髪が目にかからないようにする
前髪が目にかからないことも大切です。前髪が目にかかると表情が分かりにくくなり、印象も暗くなります。額と眉を見せれば表情が分かりやすく、明るい印象を与えられるでしょう。
前髪が長いときは短くカットするか、横に流して額と眉が見えるようにしてください。
その際、前髪を残すか、まとめるかで迷うかもしれません。前髪があると活発な印象、前髪がないと落ち着いた印象になります。いろいろなスタイルを試し、より良い印象になる前髪を考えてみると良いでしょう。
補正機能を使う
撮影機には、肌の色や肌質の補正機能がついている種類があります。スピード写真の難点であるクオリティを上げやすいため、追加費用がかかりますがおすすめです。
肌質補正では肌のキメを整えられる他、シミやクマ、男性のヒゲを目立たせなくすることも可能です。
肌質も美白から濃い目までバリエーション豊かで、好みの仕上がりに加工できます。背景色は複数のパターンがあり、一般的なホワイトやブルー以外にも、グレーやピンクなどを選択して変化を出すのも個性の演出に効果的です。
エントリーシートの自己PR用写真の例
自己PR写真は自由度が高いため、どのような写真にすれば良いか迷うこともあるでしょう。企業がESに自己PR写真を求めるのは、文章だけでは分からない学生の人柄を知り、具体的なイメージを把握するといった目的があります。
このような企業の目的を踏まえ、どのような写真が理想的かを具体的に見ていきましょう。
活発さが分かる写真
自分らしさが伝わる自己PR写真には、活発さが分かる写真がおすすめです。ただ静かに写っている写真ではなく、何か活動をしている写真であれば、活発で明るいイメージが伝わります。
一例として、次のような写真が挙げられます。
・笑顔でスポーツをしている ・人と親しく話している ・ボランティアなどの活動をしている
自己PRで書いている内容と一致している写真を使うことで、説得力が生まれます。また、企業が求める人物像を調べ、それに合う部分が分かる写真にすることも効果的です。
内定者の体験談 質問 あなたらしい写真とその理由(400字) 回答 趣味の筋トレをしているときの写真です。「楽しく努力ができる」という私の性格が表れていると感じ選択いたしました。理想の体型を目指すと決めた時、1人で筋トレをするよりも、友人とジムで筋トレをした方が楽しく継続できると考え友人を説得しました。結果として、2年以上筋トレを継続でき、◯◯kgの減量に成功しました。この写真は、一緒にトレーニングをしている友人に撮ってもらったものです。他にもTOEIC◯◯点獲得を目指すと決めた時は、まず好きな海外ドラマを見つけることから始め、ドラマのセリフを復唱しながら楽しく学習を開始しました。好きなドラマを正確に理解したいという思いから単語や文法など地道な英語学習にも意欲的になり、毎日スキマ時間に学習をするようになります。結果として◯◯点しかなかったスコアは2カ月で◯◯点まで伸びました。現在も◯◯点を目指し勉強中です。私は努力を楽しくする工夫を凝らし、継続することが得意です。 ※出典:ミルボン|総合職(春入社)2024年卒インターンシップ選考のES
誠実さが分かる写真
誠実さが分かる写真は、好印象を与えます。誠実であることは、仕事をする上で求められる共通した要素のためです。
誠実さが伝わる写真の一例として、次のようなものが挙げられます。
・何かに没頭して作業している ・大勢の前でプレゼンテーションしている ・スーツなどきちんとした身なりで人と話している
どの写真でも、身だしなみや髪形が整っていることが大切なポイントです。
内定者の体験談 質問 Q. 自分らしさが出ている写真 エピソード(30字) 回答 1枚目 ゼミ活動中の写真。議論をまとめる役として作業を円滑化した。 2枚目 母校のチューターとしての写真。利用者増に向けて奔走した。 ※出典:東急|総合職2024年卒本選考のES
クリエイティブさが分かる写真
自己PR写真には、クリエイティブさも必要です。他の応募者と比べて代わり映えのしない写真では差別化できず、印象に残りづらいでしょう。オリジナリティや個性が感じられる写真であれば、担当者の印象に残りやすくなります。
特にカメラを意識していない瞬間の写真は目をひきます。カメラを意識していないときの表情や姿勢は自然体であり、自分らしさが表れているためです。自分のありのままをアピールでき、カメラ目線で表情やポーズを作る写真との差別化も図れるでしょう。
なお、クリエイティブな写真は、奇抜な写真ではないという点に注意してください。目をひくために奇抜な写真を添付すると、その意図を見抜かれて信頼を失う恐れがあります。
内定者の体験談 質問 あなたらしさを表す写真を3枚選び、アップロードしてください。またそれぞれの写真について100字以内で説明を記載してください。(1枚目) 回答 趣味のサイクリングで友人と◯◯を目指し、無事到着して安堵(あんど)している時の写真です。サイクリングはみんなでペースを合わせることが重要で、協調性の必要なスポーツだと考えています。 ※出典:双日|事務職2021年卒インターンシップ選考のES
エントリーシートの自己PR用の写真を選ぶコツ
ESの自己PR用の写真を選ぶ際は、いくつかのコツがあります。詳しく見ていきましょう。
自分らしく映っている写真を選ぶ
自己PR用の写真は、自分らしく写っている写真を選ぶことがポイントです。自分らしく写っている写真とは、例えば、自分の日常的な様子が分かる写真のことを指します。
部活をしている様子や自宅で過ごしている様子、趣味に没頭している写真などが挙げられます。カメラを意識せず、誰かに撮影してもらえば、自然体の自分を撮影できるでしょう。
自己PR写真は、できるだけ1人で写っているものを選んでください。2人以上で写った写真を添付する必要がある場合は、自分がどの人物であるかを明示し、その写真をあえて添付した理由も記載しておきましょう。
内定者の体験談 質問 自分らしい写真を選び、選んだ理由と自己PRを教えてください 回答 この写真は、友達と旅行に行った際に撮ってもらった写真です。毎日笑顔でいることと、人の心をキャッチするという2つの自分らしさが現れていると感じ選びました。1点目の笑顔に関しては、楽しいから笑顔になるのではなく、笑顔でいるから楽しいことや、良い仲間が集まってくるという考え方を持っています。この考え方によって、私の周りにいる友達も笑顔にすることができます。また、少し落ち込んだ時などでも、笑顔でいることで気持ちが明るくなり、落ち込んだ気分では楽しめていなかったことも、笑顔を作ることで楽しめるようになりました。2点目の人の心をキャッチすることにおいては、人の気持ちを表情やしぐさから読み取り、先回りして行動に移すことを特に意識しています。アルバイトで接客を行っており、お客様の気持ちをくみ取り、行動に移すことで、多くのお客様に心を開いてもらうことができました。この人は自分の思いを分かってくれているから大丈夫だ、という気持ちをお客様に生み出すことができ、短い時間で信頼の気持ちを作り出すことができると思っています。そして、この力はブライダル業界でも、新規営業や打ち合わせにおいて生かせると感じています。 ※出典:ベストブライダル|総合職2020年卒本選考のES
自己PRにつながる写真を選ぶ
自己PR用写真はその名の通り自己PRのための写真であるため、アピールにつながる写真を選びましょう。自己PRや長所・強みで記載した内容に関連する写真を添付することで、担当者はより具体的なイメージができ、自己アピールに説得力が生まれます。
写真を選ぶ際は、画質が良く、表情がよく分かることも大切です。表情が分かれば人柄も伝わりやすく、自己PRにつながります。
内定者の体験談 質問 一番あなたらしいスナップ写真を貼って、自己アピールをしてください 回答 一番手前右が私で、◯◯に旅行に行った時の写真。私の強みは行動力だ。私の趣味は旅行で、自分の知らない場所に自分の足で向かい、その場の空気を体感することに魅力を感じる。旅行計画を立てることも好きで、同行者の興味や好みを引き出して計画に組み込み、全員が笑顔になれるような旅行にできるよう心がけている。写真の◯◯旅行は大学◯◯時のもので、◯◯の魅力を知ってからすぐに綿密な旅行計画を立てて◯◯後には現地に向かっていた。このように私は、さまざまな物事に興味を持ち、素早く行動に移せる。将来仕事をする際もこの性格を生かし、食品に新たな価値を創造するという好奇心の下、計画性を持った行動力を発揮したい。 ※出典:日本ハム|研究職2022年卒インターンシップ選考のES
また、写真は必要以上に加工しないことも大切です。顔つきや体形を変えるなどの過度な加工は印象が良くないため、避けてください。
エントリーシートに写真を添付する方法・紙編
ESは、紙で作成・提出する場合とウェブ上で入力・提出する場合に分かれます。ここでは、紙で提出する場合に写真を添付する方法をご紹介します。
1. 写真をハサミで丁寧に切る
紙のESを提出する場合、写真を指定のサイズにカットして貼り付ける必要があります。カットが雑で側面が曲がっていたりガタガタになっていたりすると、だらしない印象を与えるため注意してください。丁寧な作業ができない人というイメージを持たれる可能性もあります。
写真をカットするときは、ハサミよりもカッターナイフの使用をおすすめします。下にマットを敷き、定規を使ってゆっくりとカットすることがきれいに仕上げるコツです。
2. 写真の裏に油性ペンで大学名・氏名を書く
写真を貼る前に、裏面に油性ペンで大学名と氏名を書きましょう。万が一ESから写真がはがれた場合に、誰の写真であるかを確認できるようにするためです。
記入する際は、文字が消えないように必ず油性ペンを使ってください。水性ペンを使用すると、のりを塗ったときに字が消えてしまう可能性があります。
また筆記具は、ボールペンではなくサインペンをおすすめします。強い筆圧でボールペンを使うと表に文字が浮き出ることがあるためです。サインペンは、文字がつぶれないよう細めのタイプを使ってください。
3. 枠からはみ出さないようまっすぐ貼る
写真を貼る接着剤は、のりか両面テープのどちらでもかまいません。ただ、両面テープを使用するとしわが寄りづらいため、比較的きれいに貼れるでしょう。
のりを使うときは、液状のりよりもスティックのりの方が扱いやすく、貼ったあともはがれにくいでしょう。
貼るときは、指定の枠からはみ出ないようにまっすぐに貼り付けましょう。写真が枠からずれたり曲がったりすると、丁寧さが感じられません。
エントリーシートに写真を添付する方法・WEB編
企業によっては、ESをウェブ上で提出するよう指定している場合もあります。ウェブ提出の場合は、証明写真のデータを用意しましょう。
ここでは、ウェブ提出のESに写真を添付する方法を解説します。
1. 写真をデータ化する
ウェブ提出のESに写真を添付する場合、データ化が必要です。データ化した写真を用意する方法は、次のとおりです。
・写真館で撮影する ・証明写真機で撮影する ・写真アプリを使う ・写真をスキャンしてデータ化する
写真館で撮影すると、証明写真の印刷に加えてデータの作成も依頼できます。
証明写真機を使う場合、機種によってはデータ化できるものもあるため、確認してから利用しましょう。
スマホで撮影した写真で証明写真のデータを作れるアプリもあります。自分で撮影するため、カメラの位置や明るさには注意しなければなりません。
写真のデータがない場合は、写真をスキャンしてデータ化する方法があります。自宅にスキャナーがないときは、コンビニエンスストアのマルチコピー機でもデータ化できます。取り込んだデータはパソコンで画像編集して利用できますが、サイズや背景などの調整が必要です。
なお、証明写真をスキャンしてデータ化する方法は、画質が悪くなる可能性があるため、できるだけ他の方法にすることをおすすめします。
2. パソコンやスマホに写真を取り込む
データ化した写真は、パソコンやスマホに写真を取り込みます。写真データを取り込む際は、企業が指定する写真のサイズやデータ形式、データ容量の確認が必要です。
画像のサイズはpx(ピクセル)という単位で表し、証明写真は次のサイズが一般的です。
・縦560px×横420px ・縦600px×横450px
縦横比は、実際に印刷する証明写真と同じ4:3です。
データ形式は主に「jpg」「jpeg」「png」が指定されることが多いため、用意した写真データが対応しているか確認しておきましょう。
データの容量は、大きすぎるとアップロードできない場合があるため、注意してください。 企業によって容量の上限は異なりますが、基本的には2メガバイトまでにしておくと良いでしょう。
3. WEBのエントリーシートにアップロードする
次に、ウェブのESに写真をアップロードします。ESのウェブ提出は、次の2つの方法があります。
・ESのデータに添付してメールで提出する ・ウェブサイト上でアップロードして提出する
ウェブ上に用意されたESのテンプレートは、Word・Excel・PDF・ウェブブラウザーなどがあります。それぞれの方法に従って画像データを添付しましょう。
ウェブサイト上で提出する際は、写真データのみをアップロードする場合と、ESデータをアップロードする場合に分かれており、それぞれで用意すべきデータ形式が異なります。
ウェブ提出の場合は早めに写真のデータを用意し、スムーズにアップロードできるようにしておきましょう。
まとめ
本記事では、ESに添付する写真の種類や企業が求める目的、基本ルールなどをご紹介しました。用意する写真には証明写真と自己PR用があり、それぞれ注意すべきポイントがあります。
良いイメージを与えて書類選考に通過するためにも、ぜひ参考にしてください。
(Photo:Ciripasca/Shutterstock.com)