こんにちは、ワンキャリ編集部です。
デロイト トーマツ コンサルティング(DTC)のインターン選考のポイントをまとめてお伝えします。
インターンに参加し、高い評価を受けた学生は本選考で優遇されます。本選考を有利に進めるためにもインターンで良い成果を出しましょう。
<目次>
●デロイト トーマツ コンサルティングの特徴
●デロイト トーマツ コンサルティングのインターン選考のポイント
●デロイト トーマツ コンサルティングのインターン選考
・1. エントリーシート(ES)
・2. Webテスト
・3. 1次面接
・4. 2次面接
・5. インターン
●おわりに
デロイト トーマツ コンサルティングの特徴
「社会課題解決」戦略、実行支援に続く新領域へ進出
従来のコンサルティングファームが扱う事業範囲は戦略案件や実行支援案件などの「企業の課題」に終止している企業が多い中、DTCは「From Business to Sustainable Society」というスローガンを掲げ、社会課題解決アジェンダへの進出を図り、産業・国家・世界の「次のあり方」の創造に貢献しようとしています(※1)。
実際に燃料電池自動車の普及のための政策提言や、水素サプライチェーンの構築などを行っているほか、国連SDGsを起点に産学官連携を進め、効果的なエコシステムを創出することに貢献しています(※2)。
このように、クライアント企業の課題を解決する事にとどまらず、社会や産業を変革していこうという勢いのある環境がデロイトにはあります。
(※1)参考:デロイト トーマツ コンサルティングHP「“From Business to Sustainable Society”に込めた想い」
(※2)参考:デロイト トーマツ コンサルティングHP「Sustainability」
人材の中長期育成を目指すデロイト。柔軟なキャリアパスの例たち
人事のパートナーは、コンサルタント会社の資産は「人」であるという考えを持っており、「人材の中長期成長に必要な仕事への満足度を高め、人を大事にする社風を醸成していきたい」という方針を説明会で語っています(内定者談)。
そのような背景を踏まえると、DTCは、社員が望むキャリアパスや柔軟な働き方を提供しており、若いうちに専門を絞らず複数の業界を体験してみたい人にはおすすめの企業です。
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デロイト トーマツ コンサルティングのインターン選考のポイント
サマージョブは早期内定への唯一のルート
サマーインターンに参加し、一定の評価を得ると次のプロセスである3次面接に呼ばれます。
この評価は「班から1人ずつ」といった相対評価ではなく、基準をクリアしている人全員が通過できます。
5〜6人の班から平均して2人が通過していますが、中にはメンバー全員が本選考への招待をもらえているチームもあるため、メンバーとは競い合うのではなく、協調性をもってワークに取り組み、各々の強みを生かすのが大切です。
自身の経験と絡めたブレない確固たる志望動機
一般的にコンサルティング業界においては志望動機が強く求められないといわれます。
しかし、DTCでは上述のように、中長期的な人材育成を目指しており、コンサルタントとしてキャリアを積む覚悟があるかを選考において重要視していると推測できます。
インターン選考のエントリーシート(ES)でも「コンサルの志望理由」を問われますが、自身の経験や生い立ちと絡めて盤石にするとともに、「その中でもDTCの志望理由」を盛り込むことができればベストでしょう。
デロイト トーマツ コンサルティングのインターン選考のフロー
DTCのインターンの選考フローは以下の通りです。
1. エントリーシート(ES)
2. Webテスト
3. 1次面接
4. 2次面接
5. インターンシップ
ここから各選考のポイントについて見ていきましょう。
1. エントリーシート(ES):例年ほぼ同じ! 短い字数で分かりやすく伝える
DTCのESは一般的な志望動機が課され、とっぴな質問は問われません。例年、同じような質問が問われていることを考えると大きな変化は起こりにくいといえるでしょう。
上記で述べたようにDTCはコンサルタントとして社員を中長期的に育成する企業です。そのため、インターン・本選考の両方で、「なぜコンサルタントになりたいか」について繰り返し質問されます。一般的に外資コンサルは志望動機を重視しないといわれますが、DTCの選考では自分の経験にもとづきコンサルタントになりたい理由を伝える準備が必須です。
気をつけるべき点は「少ない字数で簡潔に記入すること」です。結論→理由という構造を意識し、300字という限られた文字数で分かりやすく記入しましょう。
・あなたが弊社のインターンシップに応募された理由と、このインターンシップを通じて得たいことを300字以内でお書きください。※出典:デロイト トーマツ コンサルティング|経営コンサルタント2021年卒のES
▼ES・志望動機について詳しく知りたい方はこちら!
【ES・体験談】選考通過者の事例と対策法
【志望動機・選考の感想】
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・【まとめ】エントリーシートの書き方:インターンでも使えるESの書き方を紹介!志望動機・頑張ったことの例も多数
・【自己PRの書き方】エントリーシート(ES)で企業の強み・弱みと自分をつなぐアピール方法
2. Webテスト:TG-Web! 癖のある問題の対策が必須
デロイト トーマツ コンサルティングのWebテストはTG-Webが課されます。TG-webで高得点を取るには暗号を始めとした癖のある問題を短い時間で解く必要があるので、苦手な方は問題集などで対策をしておきましょう。
TG-Webについて不安のある方は、こちらの記事をご覧ください。
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・【就活スタート時必見!】主要Webテスト 9種類の概要まとめ
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・【TG-WEB・ヒューマネージ社のテストセンター 編】 これが本当のWebテストだ! (2) 2022年度版
3. 1次面接:15分! 短い時間での自己アピールが鍵
※こちらの選考フローは2019年卒を参考にしています
2016/2017/2018年卒の全てで、デロイト トーマツ コンサルティングの1次面接は15分という短い時間で行われました。そのため今後もその傾向が続くと予想されます。
この短い時間で自分をアピールするために、質問に対して簡潔にまとめて回答する必要があります。内定者によれば質問内容は主に次の2点です。
・学生時代に力を入れたこと
・志望動機
学生時代に力を入れたことに関する設問は、「なぜその活動をしようと思ったのか」「何にこだわったのか」「どういう工夫を加えたのか」など深く質問を掘り下げられるので、自分の経験にもとづいて回答できるように準備をしてください。
「志望動機」はESに記載した内容と食い違いがないように話す準備をしておきましょう。
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・【就活:最強の逆質問】企業の採用面接で好印象を受ける質問例10選
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4. 2次面接:50分のケース問題! コンサル適性チェックの山場
2021年卒の面接は、学生1人と社員1人による個人面接で、所要時間は1時間30分です。
内容は50分間で新聞記事を基にしたケース問題を個人で解き、その後面接官とのケース面接を30分間行うというものでした(選考対策ページより)。
流れと内容については、以下の通りです。
<流れ>
・3〜4人単位でケース問題を解くための部屋に通され、個人で50分間ケース問題に取り組む。
・その後1人ずつ呼ばれ、ノックして面接室に入る。
・面接は30分間で、最初に3分程度でケースの解答を発表し、その後20分程度質疑応答となる。
・面接終了後は各自解散。<ケース問題内容>
特定のテーマに関する新聞記事を読み、以下の3つの設問についてB4の紙にまとめる。
(1)記事の内容に関して、メリットとデメリットをまとめよ
(2)記事の内容に関して、自分は賛成か反対かを理由とともに答えよ
(3)賛成の場合は、賛成時に伴うデメリットをどう補うのか、反対の場合は、反対時に失われるメリットをどう補うのかについて答えよ
※テーマは選考時期によって異なり、2020年卒採用では「学校給食の義務化の是非について」、2021年卒採用では「キャッシュレス化について」「貨物列車の自動化について」など。<質問内容>
・メリットとデメリットについて、どうしてこのようなまとめ方をしたのか
・本当にこれだけで良いのか、抜け漏れはないか
・なぜそう考えたのか
・この問題の背景にはどのようなものがあると思うか
・その施策だとこう行ったリスクがあると思うがそれに対してはどう対処するか
など
※作成した資料に関して「どうしてそう考えたのか」を詰められるだけでなく、ケース問題に関連する延長の質問でその場での思考力を問う場面も多い。※出典:デロイト トーマツ コンサルティング|経営コンサルタント2021年卒インターンの2次面接
2次面接は1時間30分という長時間でコンサルタントとしての適性を測る、インターン選考の山場になっています。1時間30分の中でもケース問題を解く50分間の使い方は重要です。
DTCのケース問題はここ数年同じ傾向にあるため、事前に対策をしておくと良いでしょう。
設問(1)、(2)はMECEを心がけよう
MECEとはMutually Exclusive and Collectively Exhaustiveの頭文字を取ったもので、「漏れ無くダブり無く」という意味です。
コンサルタントはクライアントに説得力のある案を提示するため、検討していない事項が出ないようMECEを心がけて活動をしています。このMECEに検討する力があるかどうかを特にチェックしているのがケース問題の設問1、2です。
内定者によれば「メリット・デメリットの整理の仕方が甘いととにかく突っ込まれる。以降の設問の説得力にも響くので十分に時間をかけたほうが良い」とのことです。
具体的なアプローチの一例を紹介します。
▼設問1
(1)ステークホルダー(利害関係者)を書き出す
(2)ステークホルダーを縦軸、メリット・デメリットを横軸にマトリックスを作成
利害関係者の洗い出しをMECEに行うため、ロジックツリーを使った内定者もいます。
▼設問2
(1)賛成の場合にメリットとデメリットの大小関係がどうなるかの検討
(2)反対の場合にメリットとデメリットの大小関係がどうなるかの検討
上記の検討を、定量評価の項目と定性評価の項目に分けてMECEに検討した内定者もいます。
社員へのプレゼンテーションを意識した資料作りをしよう
30分間に及ぶ質疑応答の冒頭は社員2名へのプレゼンテーション3分程度から始まります。
このプレゼンの際に使うB4の紙資料は社員にそのままコピーが渡されており、説得力のあるプレゼンをするためには、プレゼンを意識した資料のまとめ方が不可欠となっています。
ある内定者は「B4の紙を横にして使い、左右半分に区切って見やすい構成を心がけた」と話していました。
個人ワークの時間は50分間と比較的時間に余裕があるため、資料作りにも十分に時間をかけられるようなタイムマネジメントを心がけましょう。内定者の時間配分例を紹介します。
▼内定者の時間配分例
(1)配布された参考資料の読み込み:5分
(2)設問1の表整理:20分
(3)設問2の整理:10分
(4)設問3の検討:10分
(5)見直し、プレゼン想定:5分
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5. インターン:評価は「チームワーク」と「行動」
DTCのインターンは5日間で、チームごとに課題が渡されます。内定者によると2021年卒は1チーム5人程度で、2020年卒と同様に配属された部署に関連するテーマが課されたそうです。
過去のインターンで出題されたテーマは以下の通りです。
<2020年卒>
・特定の会社のM&Aに関する検討
・明治ホールディングスの海外進出策
・地方ディーラーの売上向上策
・再生可能エネルギーの導入策
・三井不動産の組織改革策
・エアバス(航空機メーカー)の売上向上策※出典:デロイト トーマツ コンサルティング|経営コンサルタント2020年卒のインターン
インターンで高い評価を得るために気をつけるべきことは「チームワーク」を意識することです。
コンサルタントは、チームを組みさまざまなステークホルダーと協働することが求められます。そのため、学生にチームワークができる資質があるかは選考を通じて重視されています。チームの生産性を高める働きができると高い評価につながります。
例えばチームの意見がまとまらなくなったときは、率先して話の論点を整理しなおすなど、チームの生産性を高める働きは非常に重要です。
また、実際に2021年卒の内定者は「自分の班では、班をリードしてくれた人、エクセル計算を全て引き受けてくれた人、発表をうまくこなしていた人など、それぞれ自分の強みを生かせていた人が通過していた印象」と振り返っています。自分の適性を探りつつ、自分が貢献できるところで積極的にアピールしましょう。
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おわりに
いかがでしたか。デロイト トーマツ コンサルティングの選考で気をつけるべきポイントをまとめました。皆様の選考対策のお役に立てれば幸いです。
デロイト トーマツ コンサルティングのより詳しい選考対策を知りたい方はこちらの選考対策ページをご覧ください。
※注釈のない記載は、選考対策ページ(下記)の情報をもとにしています
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