こんにちは、ワンキャリ編集部です。
そろそろ夏インターンを視野に入れ、漠然と「外コンの夏インターンに行きたいな……」と思っている方もいるのではないでしょうか。
今回は、「どんな対策をいつやればいいか?」が分からない方に向けて、「外資系コンサルの夏インターンに参加するために、いつ何をすればいいか」について徹底解説します。ワンキャリ編集部が総まとめを行いましたので、ぜひご一読ください。
(※)この記事は2023年までの情報を基に作成いたしました。新型コロナウイルス感染拡大の影響で、今年は各社のサマーインターンの実施状況が変更する可能性もございます。
<目次>
●夏インターン選考はいつから?
●選考フローの特徴について
●エントリーシート(ES):基本的な対策を行おう
●Webテスト/筆記試験:最も多くの学生が落ちるので、入念な対策が必須
●グループディスカッション(GD):課されれば重要度が高い選考
●ケース問題:地頭とコミュニケーションスタイルを測る、最重要な選考
●では実際、いつ何をやればいいの?
●おわりに
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夏インターン選考はいつから?
今何をすべきかを知るために、まずは選考が始まる時期を押さえましょう。
外資系企業コンサル志望者が同時に受けることが多い、日系コンサル企業の選考開始時期についてもチェックしておきましょう。
6月後半から本格的な選考がはじまります。人気で難易度の高い外資系コンサルのインターンでは、早め早めの対策が必須です。
選考フローの特徴について
外資系コンサルの一般的な夏インターンの選考フローはこのようになります。
「エントリーシート(ES)→筆記試験→グループディスカッション(GD)or ケース問題(面接)(※)→インターン・ジョブ参加→内定」
(※)……ケース問題では、面接に加えて論述(ペーパーテスト)が課される場合もあります
外資系コンサルの本選考は、インターンやジョブ参加がフローに組み込まれているのが特徴です。インターン・ジョブ参加後に面接を経て内定するといった流れが中心で、本選考時もインターン・ジョブ参加までは上記とほぼ同様のフローです。もちろん、夏インターン参加後も優秀者は面接へ進み内定となります。
では、それぞれのフローの特徴を見ていきましょう。
エントリーシート(ES):基本的な対策を行おう
とっぴな質問をされることはさほどありません。ベイン・アンド・カンパニーでは「5年後の自分の理想像」(選考対策ページより)、Strategy&では「コンサルのインターンシップに興味を持った理由」(選考対策ページより)などを聞かれます。特別な対策は必要ありませんが、ここで落とされるとせっかくの準備が水の泡になってしまうので、過去の参加者のESを参考にするなどして回答を練り上げておきましょう。
▼エントリーシートに関する記事はこちら
・【エントリーシート(ES)完全対策版】下準備(自己分析)から書く際のコツ・書き方、頻出質問への回答例、業界ごとの特性まで全て解説!
・強みと弱みがわかる自己分析の方法!得意×需要×好きから自分の強みを分析
Webテスト/筆記試験:最も多くの学生が落ちるので、入念な対策が必須
外コンの筆記試験の通過難易度は非常に高く、戦略コンサルでは8〜9割がここで落とされるといわれています。問題自体が簡単な場合は、ほぼ満点を獲得することが必要です。例えば、ベイン・アンド・カンパニーの筆記試験は、最低でも8〜9割を取る必要があるといわれています(選考対策ページより)。入念に対策をし、試験に臨みましょう。
出題形式では、SPI試験の中でボストン コンサルティング グループがゴールドマン・サックスと並び、全企業の中で最もボーダーが高いといわれています(選考対策ページより)。また企業オリジナルであっても例えば、A.T. カーニーのように「GMATやSPIに似ている」という場合がありますので(選考対策ページより)、まずはメジャーな形式の対策をしておきましょう。
<Webテスト/筆記試験の主な出題形式>
・玉手箱(アクセンチュア/ベイン・アンド・カンパニー/KPMGコンサルティング)
・企業オリジナル(マッキンゼー・アンド・カンパニー)
・GPS(経営共創基盤(IGPI))
・TG-Web(Strategy&/デロイト トーマツ コンサルティング/PwCコンサルティング合同会社/ローランド・ベルガー)
・SPI(ボストン コンサルティング グループ)
・判断推理
・数的処理
※一部企業では例外的に上記以外も課されます
▼Webテストに関する記事はこちら ・【SPI・玉手箱etc.】主要Webテスト9種類:各適性検査の違いと対策本一覧
・【SPI対策】SPIテストセンターとは?言語・非言語等の問題形式と出題内容を例題付きで解説!
・【Webテスト対策:玉手箱】計数・言語・英語の例題一覧で問題練習!出題企業とおすすめ問題集も
・【Webテスト:CAB・GAB】総合商社など日系企業で出題!CAB・GABの問題例と対策法を徹底解説
グループディスカッション(GD):課されれば重要度が高い選考
グループディスカッション(GD)は、課す企業と課さない企業がありますが、課す場合は重要度の高い場合が多いです。
ドリームインキュベータの選考では、GDが3回課されており(選考対策ページより)、3次GD選考の参加者はこれまでの2回のGDをくぐり抜けた、つわものぞろいとなっています(選考対策ページより)。
アクセンチュアのGD選考は、例年、インターンシップ選考の鬼門であると考えられており、通過率は30%程度といわれています(選考対策ページより)。
過去の出題例としては、以下のようなものが挙げられます。
<GDのテーマ例>
・東京のビジネスホテルの売り上げを上げるには(ドリームインキュベータ|ビジネスプロデューサー2020卒インターンのGDより)
・フリマアプリ会社の売り上げ向上施策(アクセンチュア|戦略コンサルタント職2023年卒インターンのGDより)
外資系コンサルのGD選考を突破するためのポイントは以下の2つです。
1. 個人の能力を高める対策:ビジネスケースが議題に据えられる場合が多いので後述するケース問題対策に取り組みましょう。
2. チームの中で結果を出す対策:チームメンバーとうまく議論しながら、いいアウトプットを出せるかが見られています。ここは実戦経験が重要になるため、友人と練習、セミナー参加、他の企業の選考を受けるなどの対策をすすめましょう。
▼グループディスカッションに関する記事はこちら
・グループディスカッション対策完全版!テーマごとの例と議論の進め方・役割の選び方
ケース問題:地頭とコミュニケーションスタイルを測る、最重要な選考
外資系コンサルの選考で最も特徴的かつ重要な選考です。大きく「フェルミ推定系」と「ビジネスケース系」に分けられます。
フェルミ推定系とは
主に「フェルミ推定」を課すものを指します。「フェルミ推定」とは、実際に調査するのが難しいような捉えどころのない量を短時間で概算する問題です。いくつかの手掛かりを基に論理的に推論します。
例:日本にマンホールはいくつあるか?
ビジネスケース系とは
「ビジネスケース」を用いて面接官と議論するものを指します。
例:新幹線の中で販売されるコーヒーの売上を伸ばすには?
面接では、「フェルミ推定」の要素を含むものも多いです。具体的には、最初に「フェルミ推定」が問われ、それを元に「ビジネスケース」を始めるという場合があります。ベイン・アンド・カンパニー(選考対策ページより)、アーサー・ディ・リトル(ADL)(選考対策ページより)などの面接はこのパターンです。
また、ボストン コンサルティング グループなどはケース問題を題材にした論述試験を課します。2023年卒の内容は「美容院に関するフェルミ推定」でした(選考対策ページより)。
難易度は企業によって違いますが、いずれも対策なしで受けると、進め方すら分からない事態に陥ります。しっかり対策を行いましょう。
▼ケース問題に関する記事はこちら
・【フェルミ推定】「いまさら聞けない」でも大丈夫!回答&解説付きで読むだけでOK
・フェルミ推定・ケース面接を対策!ポイントは「論理性・コミュ力・楽しむ姿勢」:外資戦略コンサル徹底解説Vol.2
・「正解」を覚えるだけじゃ内定は出ない。内定者の解答から学ぶ、ケース問題の正しい考え方(前編)
・「正解」を覚えるだけじゃ内定は出ない。内定者の解答から学ぶ、ケース問題の正しい考え方(後編)
ここまで、外資系コンサルのインターン選考についての概要をご紹介しました。
続いて、「具体的にいつ、何をすればいいのか」をお伝えします。
では実際、いつ何をやればいいの?
今回は、今から、筆記試験が始まる6月後半、面接が始まる7月前半までに何をすべきか、時期ごとにお伝えします。
はじめに:「全体像を把握しよう」
まず筆記試験やケース問題がどの程度の難易度か把握しましょう。インターンへの参加から内定までの距離感をつかむことが大切です。苦手な箇所、重点的に取り組むべき内容を把握しましょう。
以下、おすすめの参考書です。
玉手箱・C-GAB
・これが本当のWebテストだ!(1) 2025年度版 【玉手箱・C-GAB編】 (本当の就職テスト)
GMAT
判断推理
・上・中級公務員 標準判断推理―確かな解答力が身につく“基本書”
数的推理
・上・中級公務員標準数的推理―基礎から体系的に学べる“基本書”
テストセンター
・これが本当のSPI3だ! 2025年度版 【主要3方式〈テストセンター・ペーパーテスト・WEBテスティング〉対応】 (本当の就職テスト)
TG-WEB
・これが本当のWebテストだ!(2) 2025年度版 【TG-WEB・ヒューマネージ社のテストセンター編】 (本当の就職テスト)
ケース問題
・現役東大生が書いた 地頭を鍛えるフェルミ推定ノート――「6パターン・5ステップ」でどんな難問もスラスラ解ける!
・東大生が書いた 問題を解く力を鍛えるケース問題ノート 50の厳選フレームワークで、どんな難問もスッキリ「地図化」
5月後半:筆記対策中心
筆記試験の全体像が把握できたら、早速筆記試験の対策を始めましょう。「苦手な箇所、重点的に取り組む内容」を中心に何度も参考書を解いて頭にたたき込むことが大切です。
SPIへの特別な苦手意識がなければ、一般的に対策が必要とされる「判断推理」と「GMAT」に取り組みましょう。過去のインターン内定者には、筆記試験までに判断推理の参考書を3周解いた人もいたそうです。
6月前半:筆記対策+フェルミ推定
筆記試験に加えてケース問題対策も始めましょう。まず取り組むのは、フェルミ推定系はもちろんビジネスケース系にも含まれることが多い、「フェルミ推定」です。初心者向けの解説本である「現役東大生が書いた 地頭を鍛えるフェルミ推定ノート」がおすすめです。例題を解いてフェルミ推定の基本的な解き方を身に付けましょう。
6月後半:筆記対策+フェルミ推定+ビジネスケース
6月後半に入ると、ベンチャー企業を中心にエントリー募集が本格化します。そこでWebテストを積極的に受験しましょう。これらのWebテストは外資系コンサルより難易度の低いことが多いですが、似ている問題が多く、実践練習の場として適しています。
また、ビジネスケースの対策も始めましょう。このタイミングで始めることで、この後のセミナーやベンチャーの選考が、実践練習としてより有意義になります。
ここでは「東大生が書いた 問題を解く力を鍛えるケース問題ノート」が有効です。
7月前半:実践を通じて最後の総仕上げ
ここまできた皆さんは、外資系コンサルのインターンに合格するための準備がひととおり整ったはずです。最後に、6月からエントリーしたベンチャー企業や、早期に選考を実施しているコンサルティングファームで実践を積み、技術に磨きをかけましょう。なおコンサルの中でも、アクセンチュアなど、一部企業では、6月中旬からこの時期には選考を開始しているので忘れずにエントリーしましょう(選考対策ページより)。
グループディスカッション(GD)
セミナーやベンチャー企業の選考に参加しましょう。実践を通して、グループの中での振る舞いを身に付けます。自分がどのような役割を果たすと結果につながるか、肌で感じておきましょう。
▼グループディスカッションに関する記事はこちら
・グループディスカッション対策完全版!テーマごとの例と議論の進め方・役割の選び方
フェルミ推定
「現役東大生が書いた 地頭を鍛えるフェルミ推定ノート」に載っている多数の例題に取り組みましょう。「過去問で鍛える地頭力 外資系コンサルの面接試験問題」など別の参考書を演習代わりに解くのもいいでしょう。フェルミ推定は、日常の素朴な疑問にも当てはめることができるので、友達と問題を出し合いディスカッションをするのもいい方法です。
ビジネスケース問題
「東大生が書いた 問題を解く力を鍛えるケース問題ノート」や「過去問で鍛える地頭力 外資系コンサルの面接試験問題」の練習問題に取り組んだり、さらにレベルの高い参考書に挑戦したりしましょう。例えば「戦略コンサルティング・ファームの面接試験―難関突破のための傾向と対策」です。難易度は高いですが、面接官と学生の対話形式で書かれており、ケース面接の内容がリアルに感じることができます。面接当日までに読んでおくことをおすすめします。
おわりに
いかがでしたか。
ここまでくればもう外資系コンサルの選考も怖くありません。自分が具体的に「今、何をすべきか」を把握しておくことは就活戦線を勝ち抜く上で重要なことですので、ぜひ今回の内容を頭に入れてインターン参加を勝ち取ってくださいね。選考対策は「行きたい!」と思ったらすぐ始めましょう。
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