IT業界。そう聞いて何を思い浮かべるでしょうか?
スマートフォンを持っていることが当たり前になった今、ITはあらゆる産業やサービスに関連しています。ただ、ITが「Information Technology(情報技術)」の略称であることからも分かるように、関係する範囲が広く、捉えどころがない業界ともいえます。
そうしたIT業界の魅力を就活生に分かりやすく伝えようと、ワンキャリアでは10月に『「IT」業界研究LIVE』をYouTubeで配信。さまざまな業界の変革をITで支援している企業5社に出演していただきました。
この記事は、出演企業の中からSky株式会社(以下、Sky)をピックアップ。俳優・藤原竜也さんが出演するCMでお馴染み(おなじみ)の同社ですが、事業をひもとくとIT業界の最前線が見えてきます。
▼「IT」業界研究LIVEの動画はこちら
「良い働き方」を技術力で実現するのが、SkyのIT
そもそも、Skyはどのような事業をしている会社なのでしょうか? 「IT」業界研究LIVEに出演したクライアント・システム開発事業部の西巻健さんは「社員の隠された努力を見落とさない」会社と話します。西巻 健(にしまき たけし):クライアント・システム開発事業部 技術部 課長
2011年、業務系システム開発事業の立ち上げメンバーとしてSkyに入社。前職では、ERP(※)パッケージコンサルタントとして、主に製造・小売業種の会計・販購買領域のさまざまな導入プロジェクトに従事していた。現在はERP・基幹系システム領域の責任者として、業務コンサルティング、ERP導入・開発プロジェクトに従事。
「当社の代表的なプロダクト『SKYSEA Client View』は、社員のPCの利用状況を見える化する製品です。導入していただいた企業は、利用状況を部署別・社員別などに分析できます」
社員のPCの利用状況を把握できる。そう聞くと、サボっていないかを監視するツールのように感じますが、西巻さんはSKYSEA Client Viewの特徴を「ポジティブな部分を前面に出していっている」と話します。
「SKYSEA Client Viewを使えば、まだ成果は出せていないけれども頑張っている社員も把握でき、評価することができます。また、効率的に働いている社員にフォーカスして傾向を分析し、その働き方を組織全体に広められます」
(※)……Enterprise Resource Planning<(企業資源計画)の略
Skyの事業概要(「IT」業界研究LIVEより抜粋)
PCの利用状況から「効率の良い働き方」を見つけ出すサポートをし、企業にポジティブな影響を与えようとしているSky。「IT」と聞いてもイメージが持てない人は、まずは「良い働き方をするために必要な技術」と考えてみてもいいかもしれません。
医療から自動運転まで。事業領域が広がる理由
ITを通じて「効率的に働ける社会」の実現に貢献しているSky。しかし、それは事業の一面を説明したにすぎません。SKYSEA Client Viewを取り扱うICTソリューション事業部とは別に、Skyには企業から依頼のあったシステムを開発するクライアント・システム開発事業部もあります。西巻さんは、この2つの事業部を組み合わせられる点こそが、Skyの強みと話します。
「SKYSEA Client Viewのデータを使うと、『Excel入力に時間をとられている』というような課題を見つけ出すことができます。そのため、SKYSEA Client Viewの導入を検討しているクライアントに対して、入力作業を自動化するシステムなど別のソリューションを提案することもできます」
付加価値の高い提案ができるよう、Skyは日本マイクロソフト、AWS(アマゾンウェブサービスジャパン)などの他企業とも連携しています。そのため、Skyで働いていると、さまざまな企業と一緒に仕事をする機会があるそうです。また、Skyが持っているデータを生かし、国立の研究所と医療データを解析するプロジェクトや、自動車メーカーと協業して自動運転の精度を高めるプロジェクトもあるそうです。
ITツールを使えばデータが蓄積され、データから新たなビジネスを生み出すチャンスも生まれる。SkyをはじめとするIT企業がさまざまな業界で求められている背景には、こうした利点があるからかもしれません。
DXを理解するキーワードは「攻めと守り」
西巻さんは最近の傾向として「お客さまのDX 推進を支援する仕事も増えてきた」と話します。近年、業界に関係なく聞かれるようになった「DX(デジタルトランスフォーメーション)」。経済産業省の調査によると、DXが進まなければ、2025〜30年には年間経済損失が最大12兆円になるといわれています。ただ、「IT」と同じくらい捉えどころのない言葉でもある「DX」。端的にいうと「デジタル技術による変革」ですが、西巻さんはDXには大きく分けて「攻め」と「守り」の2つがあると考えているそうです。
「守りのDXは社内の仕組みを整えるような取り組みで、テレワーク環境の整備や、事務や経理の仕事をはじめとするバックオフィスのデジタル化があります。
一方で、攻めのDXとは、ビジネスの拡大につながるものです。
例えばある企業がネット通販のサービスを立ち上げたとします。それだけだとDXではなく、単純なデジタル化です。当社が考える攻めのDXでは、そのサービスを立ち上げた後に横展開し、コアビジネスとして拡大していくことが非常に大切だと考えています。例えば異業種企業とのコラボレーションで、新たなマーケットに展開するなどを続けることで付加価値を出すことができると考えています」
ではSkyに蓄積された大量のデータを利用することで、どのようなことが可能になるのでしょうか?
「もともとカーナビや医療機器などに必要なシステムを開発することが得意な企業です。最近では、ここにデータを分析するAI(人工知能)技術を掛け合わせることで、自動運転、医療画像診断、異常検知などにつなげた実績も出始めました。今後はこれらの技術を応用し、営業活動の支援や顧客管理など他の分野でも新たなシステムを開発し、世の中に展開できると考えています」
身近な例でいえば、タクシーでデリバリーを行うというビジネスが生まれたのも、異業種企業のコラボレーションで生まれた「攻めのDX」です。クライアントだけでなく、私たちの社会や生活をより良くする仕組みづくりを行うことこそがDXの本質だと西巻さんは捉えているそうです。
プログラミングの知識がなくても謙虚で素直なら「問題ない」
社会や生活を良くする仕事に興味はあるけれど、プログラミングの知識がない──。この記事でITに興味を持ったけど、そう考えてIT業界への就職をためらっている人もいるのではないでしょうか。西巻さんは自身の経験からも踏まえて「問題ない」と教えてくれました。「私自身も業界に入ったときはプログラミングの知識はゼロでした。Skyには入社してからキャッチアップできる制度がそろっています。社内はもちろん、実際のプロジェクトを通して、協業する他の会社の先輩から教えてもらうこともできます」
「前向きで素直で明るく謙虚な方と働きたい」と語る西巻さん。分からないことがあったときに素直に「分からない」と言ってもらわないと先輩たちも「分かっている」と誤解してしまい、結果的にプログラミングの知識を獲得するのが遅くなるからです。「謙虚で素直な人は吸収力も高いので、期待以上の成長をしてくれます。新人が早く成長してくれれば、それだけ業績にもつながりますから、会社も成長できますよね」
新人をしっかり育て、企業の成長にもつなげようとしているSky。興味を持った人は、ぜひこちらの記事も読んでみてください。
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