就活における1次面接は、書類選考を通過した後の重要な選考です。しかし、初めて訪れる面接を前に「1次面接ではどのようなことを聞かれるの?」「2次・最終の面接とはどう違うの?」など、気になる点が出てくる就活生も多いでしょう。
そこで今回は、1次面接の特徴と、よく聞かれる質問と回答の例文を詳しく解説します。1次面接で落ちてしまう人の特徴や準備しておきたいことも紹介するので、参考にしてみてください。知識をしっかりとつけて、面接突破を目指しましょう。
<目次>
●1次面接の特徴は? 2次面接・最終面接との違い
・目的
・面接官の役職
・集団面接の場合が多い
●1次面接で面接官に評価されるポイント
・自己分析が十分にできているか
・コミュニケーション能力が高いか
・一貫性があるか
・社会人として適切な言葉遣いや回答ができるか
・質問に合った回答ができるか
●1次面接で必要な準備と対策4つ
・(1)自己分析をする
・(2)企業研究を怠らない
・(3)簡潔に話す練習をする
・(4)面接を通してアピールしたいことを決める
●1次面接でよく聞かれる質問と回答例一覧
・自己紹介をしてください
・1分で自己PRをしてください
・学生時代に力を入れたことは何ですか
・志望動機を聞かせてください
・長所と短所は何ですか
・趣味・特技を教えてください
・最後に質問はありますか
●1次面接で好印象を与える逆質問例一覧
・長所をアピールできる逆質問
・意欲をアピールできる逆質問
・企業との相性を測れる逆質問
●【NG例】1次面接で避けるべき逆質問
・「特にありません」
・賃金・福利厚生に関する質問
・「はい」「いいえ」で答えられる質問
・業績やうわさに関する質問
●1次面接の通過率と不合格フラグ
・1次面接の通過率は低め
・1次面接の結果が届くのが遅いと不合格?
●1次面接で落ちる人の特徴
・マナーや身だしなみができていない
・コミュニケーションの基礎力がない
・企業研究や自己分析をしていない
●1次面接 聞かれることまとめ
1次面接の特徴は? 2次面接・最終面接との違い
1次面接の特徴をつかむために、就活の選考で行われる基本的な情報を整理しましょう。目的や面接形式、面接官について2次面接・最終面接との違いに触れながら詳しく見ていきます。
目的
1次面接は書類選考を通過した応募者を絞り込み、2次面接へとつなげるための面接です。書類選考を行った後に1次面接へと進み、その後、2次、3次……と面接が実施されます。1次面接は最初の段階の絞り込みであるため、いきなり厳しい評価基準でふるいにかけられるとは考えにくいものです。選考基準は企業により異なるため一概には言えませんが、1次面接の参加者数は多く、企業側が一人一人をよく確認することは難しいといえるでしょう。
そのため、「基本的なマナーや立ち振る舞い、コミュニケーション能力、身だしなみなどがきちんとできているか」という点が1次面接の評価基準となることが考えられます。
面接官の役職
多くの場合、就活における1次面接では人事部の採用担当や、現場でマネジメントを担うリーダーポジションの社員が面接官を務めます。よほど少人数の企業でない限りは、1次面接からいきなり役員や社長クラスと対面することはまずありません。
1次面接はまだ候補者を絞り込むという段階です。採用担当者は、自社が社員を採用する上で重視することや企業理念を基に、マッチ度が高いと思われる応募者を絞り込んでいきます。
1次面接を経て2次面接、最終面接へと段階が進むと、最終的には社長や役員を含めた経営陣と対面するケースが多くみられます。
1次面接と、2次面接・最終面接の違いはどこにあるのでしょうか。企業は、2次面接、最終面接と段階が進むにつれて、より自社にあった人材を絞り込んでいくのは間違いありません。1次面接と2次面接・最終面接の目的・形式・面接官の違いは以下の通りです。
集団面接の場合が多い
1次面接の形式は企業によって異なるため、必ずしも「◯◯形式で行われる」とはいえませんが、応募人数が多いため、集団面接やウェブ面接の形式が取られることも少なくありません。特に、近年は新型コロナウイルス感染症の影響もあり、非対面でスムーズに行えるウェブ面接を取り入れる企業が増えています。
しかし、これはあくまでも傾向であり、ベンチャー企業や中小企業などは最初から個人面接が行われるケースもあります。1次面接ではどのような形式にも対応できるよう、いくつかの形式があることを覚えておきましょう。
1次面接 | 2次面接 | 最終面接 |
|
目的 |
ESとエントリーの事実確認、ビジネスマナーは守れているか |
人柄や能力が自社に合っているか |
将来活躍できそうか、入社意欲が高いか |
形式 |
集団(グループ)面接を実施する企業が多い |
個人面接もしくは集団(グループ)面接(※少人数) |
個人面接(就活生1人に対して2人以上面接官がつく場合もある) |
面接官 |
若手の社員や人事担当者 |
現場の管理者や管理職 | 事業部長や役員・社長 |
1次面接で面接官に評価されるポイント
1次面接では、2次面接・最終面接と比較して「基礎的なスキル」が評価対象になります。ここでは、1次面接で面接官に評価される5つのポイントをそれぞれ詳しく紹介します。
自己分析が十分にできているか
1次面接では、質問の回答を通じて就活生が十分に自己分析をできているかを判断されます。
自己分析が十分にできていない場合、「自分自身を客観視して考えられない」「今後選考を進めていくうちに話す内容が変わってくるかもしれない」というマイナスの印象を与えてしまいます。
自己分析が十分にできているかどうかは、自己PR・志望動機・長所と短所など、あらゆる質問への回答を考える過程で最も重要です。自己分析が十分に行えていれば、より具体的で分かりやすいエピソードを話せるだけでなく、自分自身の強みをしっかりと伝えられるでしょう。
自己分析の方法はさまざまありますが、「マインドマップ」や「モチベーショングラフ」などが代表的な方法です。ワンキャリアでは、自己分析の方法について詳しく紹介している記事を多く扱っているため、「ちゃんと自己分析できているか不安」という方はぜひご参考にしてください。
▼自己分析について詳しく知りたい方はこちら ・自己分析のやり方【4通り】簡単にできる方法・ツールとメリットを解説 ・【自分史の書き方】就活の自己分析に使えるテンプレート・例文 ・【モチベーショングラフの書き方】自己分析が捗るテンプレートも紹介 ・マインドマップを使った自己分析!書き方や無料のツール・アプリを紹介 ・エニアグラム全9タイプの適職とそれぞれの職業を解説!自己分析に役立てよう ・ジョハリの窓とは?診断を就活に生かせる自己分析のやり方を解説 ・【2024年最新版】就活の自己分析におすすめな本10選|活用法も紹介 ・他己分析のやり方とは?厳選ツールと質問リストで長所と短所を発見
コミュニケーション能力が高いか
1次面接では、質問の回答を通じて就活生のコミュニケーション能力も評価しています。
比較的質問の内容を予想しやすい1次面接では、あらかじめ考えておいた回答を完璧に伝えようとしてしまい、会話のキャッチボールがおろそかになってしまうことがあります。このように、一方通行な話し方になってしまうと「コミュニケーションがうまく取れない人」や「臨機応変な対応ができない人」といった印象を与えてしまいます。
集団面接など、面接時間が短い場合、短い時間でいかに面接官の興味関心を惹(ひ)きつけられるかは重要ですが、あくまで会話のキャッチボールが重要であることを意識し、面接官からのイレギュラーな質問に対してもしっかりと自分の意見を述べられるようにしておきましょう。
コミュニケーション能力の重要性を内定者は以下のように話しています。
<注意した点・感想>
わりと短めの面接時間だったので、自分が一方的に話しすぎないように、会話のキャッチボールを行えるようにしました。具体的には、どの設問に対しても、基本的には30秒ほどで答えられるような回答を事前に考えていました。
※出典:ライオン|研究職2024年卒本選考の1次面接
一貫性があるか
全ての質問に対して一貫性のある回答ができるか、という点も面接官が評価するポイントの1つです。
回答をする上で、大きな軸や伝えたいポイントがぶれてしまうと、面接官に「自己分析ができていない」や「結局どのような人物なのか分からなかった」といったマイナスの印象を与えかねません。
自己PRと長所で「自分の強み」がぶれていないか、長所と短所で矛盾が生じてしまっていないか、面接の前には必ず確認しましょう。
一貫性の重要性を内定者は以下のように話しています。
<注意した点・感想>
感想としては今までの面接の中でも結論ベース、かつ笑顔で接することができていないと感じ手応えはなかった。しかし通過していたため接する態度も大切だとは思うが一貫性がより大切だと感じた。
内定後人事の方とお話ししたが実際にカンペはバレるとおっしゃっていたので事前準備の重要性を改めて認識した。
※出典:武蔵野銀行|総合職2024年卒本選考の1次面接
社会人として適切な言葉遣いや回答ができるか
1次面接では、社会人としての基礎力も評価のポイントです。具体的に、以下のポイントがクリアできているか見直してみましょう。
- 身だしなみが適切である
- あいさつがきちんとできる
- 時間を守れる
- 正しい敬語を使える
これらがクリアできていないと、「社会人になる覚悟ができていない」と判断されてしまうため気をつけましょう。
言葉遣いの重要性を内定者は以下のように話しています。
<注意した点・感想>
基本的には大丈夫だと思うが、言葉に詰まると口癖がでたり、笑顔を忘れそうになったので、言葉遣いには気をつけた方が良いと感じた。
※出典:日本信号|技能職2024年卒本選考の1次面接
特に、言葉遣いについては間違った敬語を気づかず使ってしまっている人も多いため、しっかり見直しておきましょう。正しい敬語の使い方やマナーについては、以下の記事をご参考にしてください。
▼就活のマナーについて詳しく知りたい方はこちら ・【総集編・ビジネスマナー】就活中に役立つ言葉遣い・メール・電話対応などの基本をご紹介!
質問に合った回答ができるか
「質問にあった回答ができるかどうか」は1次面接に限らず全ての面接で重要な評価ポイントです。
質問をしっかりと聞けておらず質問に合った回答ができなかったり、自分の伝えたいことが先行してしまい質問の意図に合わない回答をしてしまったりすると、「コミュニケーション能力が低い」「相手の質問の意図をくみ取れない」といったマイナスの印象を与えてしまいます。
また、緊張したり焦ったりしてしまうことで、普段はできているはずなのに質問とは違うことを話してしまったり、結論までが長くなり伝えたいことが伝わらなかったりする可能性もあります。
本番でも適切でシンプルな回答ができるよう、「面接の練習をする」「結論から話す癖をつける」ことを徹底しましょう。
1次面接で必要な準備と対策4つ
ここからは、1次面接突破に向けて準備しておきたいことを解説していきます。1次面接をクリアするには、ある程度準備を重ねておくことが大切です。
4つのポイントを押さえて、自信と余裕をもって1次面接に臨みましょう。
(1)自己分析をする
1次面接の中で自己紹介や自己PRをするにあたって、より具体的に話せるようにするには、自己分析が欠かせません。自分はどのようなビジョンを持っていて、これまで何を頑張ってきたのか、自分自身と向き合って分析する時間を十分に取るようにしましょう。自分が作成した履歴書やエントリーシート(ES)を読み返してみるのもおすすめです。
なお、1次面接は形式的に進むことが多いため、答えたことに対して質問されることは少ない傾向にあります。だからこそ、深みのある自己PRができれば、他の応募者との差を付けやすいといえるでしょう。
面接官に、あなたの人柄や仕事で発揮できるアピールポイントを理解してもらうためには、どう伝えれば良いのか考えながら、しっかりと自己分析を行うことが大切です。
(2)企業研究を怠らない
1次面接突破を目指すなら、企業研究も怠らないようにしましょう。企業研究とはそのままの意味で、応募する企業について調べ、その企業のことをよく知ることを指します。企業研究を重ねれば、企業理念やコンセプト、事業内容がよく見えてくるため、自分自身となぜマッチするのかという点においてアピールしやすくなります。
また、「他社ではなく、なぜその企業なのか」を明確に伝えるためにも企業研究は欠かせません。他社と差別化できるポイントを見極めた上で、どのような点に魅力を感じているのかをアピールしましょう。
企業研究の重要性を内定者は以下のように話しています。
<注意した点・感想>
なぜキヤノンなのか・どの製品のどのフェーズに関わりたいか。ここは企業研究をしていないと深掘られて、的外れなことを言うとマイナスイメージを与えかねないので注意した。
話しやすく、雑談ベースで進んだが、言葉遣いには再三注意を払った。
※出典:キヤノン|2024年卒技術職本選考の1次面接
▼企業研究について詳しく知りたい方はこちら ・企業研究のやり方を解説!企業研究ノートの作成方法や項目を紹介
(3)簡潔に話す練習をする
面接では、緊張からつい、だらだらとしゃべってしまうことがあります。それにより、まとまりがなくなり、結局何が言いたいのか分からなくなることも少なくありません。1次面接に臨むときは、言いたいことを簡潔に伝える練習を重ねて、面接力を高めていきましょう。
今後、2次面接、最終面接と段階が進めば、さらに具体的なことを伝えていかなければなりません。簡潔にまとめて話す力は、ますます求められます。結論からぶれないこと、余計な話をしないことを意識しましょう。
(4)面接を通してアピールしたいことを決める
面接を通してアピールしたいことを決めて回答を考えておくことは、1次面接に限らず面接において重要です。
前述した「一貫性のある受け答えができるかどうか」という評価ポイントにおいて、自分のアピールポイントに沿って一貫性のある回答ができれば、面接官に好印象をあたえられるでしょう。
自己分析を通じて見つけた「自分の強み」をアピールポイントとし、これを中心に自己PRのエピソードや志望動機を考えましょう。また、質問の回答だけでなく、逆質問を考えるときも「面接を通してアピールしたいこと」を意識して選べば、さらに好印象を残せるはずです。
企業研究の重要性を内定者は以下のように話しています。
<注意した点・感想>
終始笑顔で「私は営業で使えますよ~」ということを随所でアピールしました。また、社員様のキャリアを見ていく中で、「相手の立場にたって考える・自らが動いて周りを巻き込む・成果がでるまでやりきる」ことが重要だと感じたので、学生時代に力を入れたことやその他の受け答えでもそこを意識しました。
※出典:NTT東日本|事務系総合職2024年卒本選考の1次面接
1次面接でよく聞かれる質問と回答例一覧
1次面接は、その企業で初めて受ける面接で、人によっては就活の面接そのものが初めてというケースもあるかもしれません。想定外の質問でさらに緊張してしまうことがないように準備しておきたいものです。
ここからは、1次面接を突破するためにチェックしておきたい質問例と回答例を見ていきます。参考にして、しっかりとした受け答えができるよう心掛けましょう。
自己紹介をしてください
面接官から自己紹介を求められた場合、意識すべきポイントは次の2つです。
・学校名/学部/名前などの基本的な情報をはっきりと伝える
・簡単な自己PRを加えて締める
自己PRは、自己紹介とは別で質問される可能性も高いため、軽く触れる程度にしておきましょう。学生生活で力を入れてきたことや自負している長所、趣味などを基にアピールをするのが効果的です。
【例文】
◯◯大学◯◯学部の◯◯と申します。大学ではIT活用と経営をテーマに研究をしています。イベントスタッフとして4年間アルバイトを続けているため、コミュニケーションスキルには自信があります。アルバイトで培った経験を生かせるのではないかと考え、今回は御社の販売職を志望いたしました。本日はよろしくお願いいたします。
▼自己紹介について詳しく知りたい方はこちら ・面接の自己紹介では何を言う?新卒就活で使える例文&自己PRとの違い
1分で自己PRをしてください
1次面接では、簡単に自己紹介を行った後に、自己PRを求められる場合もあります。回答するときは、最初に伝えた自己紹介の内容と丸被りにならないように注意しましょう。
また、1次面接は2次面接や最終面接と違って、アピールの内容を深掘りすることはあまりありません。そのため、長くなりすぎないように注意しましょう。
「1分で」と言われた場合、1分きっかりで終わらないといけないわけではありませんが、あまりにも長かったり、短かったりすると評価が低くなる可能性があるため、時間を調整しましょう。
【例文】
私は考え方が柔軟であることを、自分自身の強みと考えています。大学生活の中では、国際交流のボランティアを通じてさまざまな国の留学生と接してきたため、異なる文化に触れる機会も多く、非常に刺激を受けました。私自身、最初は「常識ではこうあるべきだ」といった考え方が強く、どちらかといえば偏見も強い方でした。
しかし、留学生と接する中で、いろいろな考え方や価値観があることを知り、自分自身の考えのみに固執していることはもったいないと考えるようになりました。以降は、異なる価値観に触れて、自分の考えに取り入れることに喜びを感じています。そのような柔軟性と好奇心を、社会人になってからも大切にしていきたいと思っています。
▼自己PRについて詳しく知りたい方はこちら ・面接での自己PRの答え方【例文15選】長所別・エピソード別に紹介 ・自己PRの書き方【例文30選】就活で差をつけるコツとテンプレート
学生時代に力を入れたことは何ですか
就活の1次面接では、学生時代に頑張ったことを聞く企業も多くみられます。回答のポイントは、「いろいろなことを頑張りました」「何事にも力を入れて取り組みました」といったような曖昧な伝え方を避けることです。
伝えるときには、具体的なエピソードを盛り込みます。エピソードが志望動機や自己PRにつながるものであればより良いでしょう。
【例文】
私は、学生時代にアウトドアサークルに所属しておりました。アウトドアサークルは、私と友人の2人で1から立ち上げたサークルであったため、メンバーを増やしてサークルを盛り上げることに、学生時代はとにかく尽力してきました。登山やキャンプが趣味なのですが、入学時に登山やキャンプができるようなサークルがなかったため、思い切ってサークルの立ち上げを決意した経緯があります。
メンバーを集めて1つの団体を作り上げることは、最初の想定よりも非常に難しかったのですが、同時に達成感のあるものでした。自分たちで1から企画したサークルの計画やイベントが成功に終わったときは、大きなやりがいを感じたことを覚えています。そのため、御社が理念として掲げている「ワンチームを作る」という価値観に大変共感しており、そのチームの一員になれたときには、積極的にチーム作りに貢献していきたいと考えています。
▼ガクチカについて詳しく知りたい方はこちら ・【学生時代に力を入れたこと:面接対策編】就活でよく聞かれる質問「ガクチカ」 ・【ガクチカの書き方】絶対に外せないテンプレ/構成とテーマ別の例文 ・ガクチカ例文30選!テーマ別・文字数別の通過ESと高評価の理由
志望動機を聞かせてください
就活の1次面接で志望動機を伝えるときは、より多くのことをアピールする必要はありません。しかし、他社ではないその企業を選んだ明確な理由を伝えることが重要です。
志望動機が定まっていなかったり一貫性がなかったりすると、1次面接の段階で落ちてしまう恐れがあります。自己紹介や自己PRの内容と絡ませながら伝えることも、積極的に意識したい大事なポイントの1つです。
【例文】
私はアルバイトで培ったコミュニケーション能力に自信があるため、社会人になってからは、人と積極的に関わる仕事がしたいと考えていました。御社はお客様・従業員問わず、関わる全ての人とコミュニケーションを取りながら、商品・サービスの向上につなげていくことを理念としていると伺いました。
私自身も、人の交流のないところには良いアイデアは生まれないと考えているため、御社の価値観には非常に共感しております。アルバイトを通じて鍛えたコミュニケーション能力を生かして、積極的に業務に従事したいと思っています。
▼志望動機について詳しく知りたい方はこちら ・志望動機【例文17選】書き方の基本と職種・業界別内定者のES実例
長所と短所は何ですか
長所と短所を質問された場合は、「汎用性」「自己理解」「改善する姿勢」などを見られています 。
【例文】
私の長所は、コミュニケーション力に長(た)けていることです。常に相手の意見に耳を傾ける姿勢を忘れないように心がけています。チームリーダーとしての経験があるため、相手の立場や気持ちを思いやらなければ、全体を1つにまとめられないことを理解しています。
一方、短所は1つのことに集中し過ぎる面があることです。物事に夢中になるあまり、周囲がよく見えていないということが何度かありました。深く考えることで自分なりの意見を持てるようにはなりましたが、仕事では並行していくつかの業務をしなければならないことも多いと考えています。御社でも、周囲の状況や時間を念頭に置きつつ、慎重に仕事に取り組んでいきたいと思います。
▼長所と短所の例文について詳しく知りたい方はこちら ・【長所と短所】面接/ESの例文と言い換え一覧<100選>書き方も解説
趣味・特技を教えてください
面接官は趣味・特技を聞くことで、仕事との適性や企業との相性、あなたの人柄を知ろうとしています。そのため、趣味・特技を伝える際は、「仕事へ生かせるアピールポイントを明確にする」ことと、「具体的で個性的なエピソードを書く」こと、「エピソードよりも動機・学び・成長を詳しく書く」こと、そして「定量的な結果を伝える」ことを意識するようにしましょう。
【趣味の例文】 私の趣味は、お酒を飲むことです。特にワインが好きなので、よく家でワインに合うおつまみを作っています。また、卒業旅行では、ワインの有名な産地であるヨーロッパの国々を巡る計画を立てています。 ワインの魅力は、産地ごとに異なる味わいを楽しめることと、食べ物と組み合わせることでさまざまな楽しみ方ができることだと思っています。これからもおつまみ作りを続け、いずれワインに合う創作おつまみを作りたいと考えています。 【特技の例文】 私の特技は、動画編集です。昔からカフェを巡るのが好きで毎月新しいカフェを開拓していたため、大学に上がってからはSNSでカフェの紹介動画を投稿するようになりました。 独学で始めたため、最初は15秒の動画を作るのに3日もかかっていましたが、今では動画編集の腕が上がり1時間で作れるようになりました。また、動画投稿を続けるうちにフォロワーも増え、同じような投稿をしている人たちと仲良くなったことで動画編集についてアドバイスをもらえる機会ができ、カットやテロップの入れ方など動画編集のスキルも上達しました。これからもカフェの紹介動画の投稿を続けフォロワーを増やしていきたいです。
最後に質問はありますか
就活の面接では、1次面接から「逆質問」を求められることもあります。逆質問でNGなのは、「質問はありますか」と聞かれて「特にありません」「大丈夫です」と答えて話を終えてしまうことです。
せっかくの質問の機会であるにもかかわらず、「ありません」と答えると、「そこまで当社に興味があるわけではないのかな」と判断されてしまう可能性があります。また、企業研究や業界への理解が足りないとして、マイナス評価につながる恐れもあります。1次面接における逆質問では、入社意欲・熱意を同時に伝えられる質問が好ましいでしょう。
【例文】
・若手社員には、どのようなスキルを求めていますか
・入社までに勉強しておくと良いことを教えてください
・入社後に活躍している先輩方の共通点を聞かせていただけますか
・御社の立ち上げた新プロジェクトに興味を持っているのですが、どのような経緯で立ち上がったプロジェクトなのでしょうか
1次面接で好印象を与える逆質問例一覧
1次面接では、長所や意欲をアピールできる質問の他、自分が求める条件とのマッチ度を確認できるような質問をすると良いでしょう。ここでは、分類ごとの質問について解説します。
長所をアピールできる逆質問
長所をアピールしたい場合、長所が業務にどのように関係するのかをイメージできるような質問をしましょう。そのためには、自己分析で自分の長所を把握するとともに、業務にどう生きるのかを整理しておくことが大切です。
長所をアピールしたいときの質問例には、以下のものがあげられます。
・私は周囲とのコミュニケーションを大事にしています。御社では職場の雰囲気づくりで工夫していることがありますか? ・◯◯の資格を持っていますが、業務で生かせる機会はありますか? ・自分の意見をはっきりと主張したい性格なのですが、意見することを受け入れてもらえるような風土でしょうか? ・私はさまざまな人たちと交流することが好きな性格です。御社では、部署間の交流頻度はどの程度ありますか? ・これまで、リーダーに任命されることが多く、将来的にも管理職として活躍したいと考えています。私と同年代で管理職に就いている方はいらっしゃいますか?
意欲をアピールできる逆質問
意欲をアピールしたい場合、企業への関心が高いことや、長く働きたいと考えていることを分かってもらえる質問をすると良いでしょう。業務に関わる内容の他、評価や活躍している社員の特性を聞けば「成長意欲がある人材」と思ってもらえます。
意欲をアピールしたいときの質問例には、以下のものがあげられます。
・御社の評価基準をできる範囲で教えていただけますか? ・御社で活躍している方々の共通点を教えてください ・配属後は、どのような業務を任されるのでしょうか? ・募集部署で、最も必要と思われるスキルを教えてください ・入社した社員の方たちが、最初に苦労されていることを教えてください ・御社がリーダーやマネジャーに求めている能力はなんでしょうか?
企業との相性を測れる逆質問
1次面接では、現場に近い社員が面接官を務めることが多いため、社風やルールについて、確認すると企業との相性を測れます。
具体的な質問例は、以下の通りです。
・御社の1日の業務の流れを教えてください ・毎日の現場は、どのような雰囲気ですか? ・入社前後でどのようなギャップを感じられましたか? ・入社して苦労したことを教えてください ・異動や転勤はどのくらいの頻度で命じられますか? ・どのような研修制度がありますか? ・御社は職場環境に対する取り組みで◯◯をされていると思いますが、どのような場面で生かされていますか?
【NG例】1次面接で避けるべき逆質問
逆質問を求められた際に、逆質問をしなかったり、調べれば分かる質問をしたりすると、かえって評価が下がる恐れがあります。ここでは、評価が下がる逆質問について解説します。
「特にありません」
質問を求められたのにもかかわらず、「特にありません」と答えた場合、「意欲が低い」と判断される可能性もあります。逆質問は、応募者が自分をアピールする機会でもありますので、きちんと用意しておきましょう。
用意していた質問を、それまでの質疑応答で話してしまった場合や、緊張で質問内容を忘れてしまうこともあるかもしれません。その場合は「用意はしていたのですが、その内容は先ほど確認できました」「緊張で度忘れをしてしまい……」など、あくまでも質問を用意していた旨を伝えましょう。
賃金・福利厚生に関する質問
給与や福利厚生などの待遇面に関する質問は問題ありませんが、待遇面に関する質問ばかりでは「業務内容よりも待遇を重視している人材」と思われてしまう可能性があります。
以下のような質問があげられます。
・給与はどれくらいの期間で上がるのでしょうか? ・どのような福利厚生がありますか? ・残業はどれくらいありますか?
待遇面に関する質問をする場合は、頻度を抑えつつ、評価基準やキャリアプランの話題と関連付けながら質問すると良いでしょう。
有給休暇や給与、残業時間などの本当に逆質問したい「ぶっちゃけトーク」はOB・OG訪問で質問しましょう。
▼OB・OG訪問について詳しく知りたい方はこちら ・OB・OG訪問とは?やり方から内定者が使うアプリまで完全解説 ・【こんなOB・OG訪問は落ちる】学生が知らない、失礼にあたるマナー11例を社会人のホンネ付きで再現してみた ・OB・OG訪問の質問リスト【厳選50選】 深い内容を聞くコツ・前日に送るメール例
「はい」「いいえ」で答えられる質問
「はい」「いいえ」などの2〜3択で答えられる質問のことを、クローズドクエスチョンと言います。クローズドクエスチョンをしてしまうと話が展開していかないため、企業への熱意などを十分に伝えられません。
また、質問をした意図がはっきりしている場合は、「私は◯◯と考えていますが、」といったように質問した意図を盛り込んで質問をすると面接官も回答しやすく自分のアピールにもつながります。
オープンクエスチョンになるように質問の仕方を工夫してみましょう。
<NG例> 「入社後2年以内に職種移動することはございますか?」 ↓ <OK例> 「入社後に社内でジョブチェンジされた方は、どのようなキャリアを歩まれていますか?」 または 「私は幅広く職種を経験したいと考えているのですが、入社後に社内でジョブチェンジされた方はどのようなキャリアを歩まれていますか?」
業績やうわさに関する質問
業績やうわさに関して、ネガティブな内容の逆質問はNGです。例えば、業績が悪化している点を捉えてその原因を質問したり、インターネットの掲示板に書かれている悪いうわさについて真偽を尋ねたりするようなケースがあげられます。
業績に関する質問などは、逆に質問で返されて墓穴を掘ることにもなるため、避けた方が良いでしょう。
ネガティブな内容の逆質問は質問の意図が伝わりにくく、面接官に良い印象を与えません。どうしても気になり、不安を解消しておきたい場合は、その旨を伝えてから質問すると良いでしょう。
1次面接の通過率と不合格フラグ
1次面接は通過率が高いのでしょうか?
ここでは、1次面接の通過率と不合格になるかもしれないフラグについて詳しく紹介します。
1次面接の通過率は低め
1次面接の通過率は平均して3割といわれています。
他の面接と比べて通過率は低く、大きく人数が絞られる面接である傾向があります。企業によって通過率は異なるため、詳しくは企業が出している採用情報などから調べてみるのをおすすめします。
1次面接の結果が届くのが遅いと不合格?
1次面接の結果が届くまでの期間は企業によって異なります。しかし、一般的には結果が届くまで1週間以内であることが多いといわれています。
1次面接は応募者が他の面接に比べて多いため、メールで結果が届くことが多く、即日連絡が来なかったとしても気にする必要はないといえるでしょう。1週間以上待っても返事が来ない、また伝えられていた期間が過ぎても返事が来ない場合はメールで採用担当者に問い合わせてみましょう。
結果が届くまでの期間を事前に知りたい方は、ワンキャリアの体験談で選考を受ける企業の 「結果通知時期」を参考にしてください。先輩たちの体験談から結果が届くまでのおおよその期間を知れます!
1次面接で落ちる人の特徴
就活の1次面接で落ちてしまう人には、一体どのような共通点があるのでしょうか。事前に避けるべき特徴を把握しておくことは、面接対策に役立ちます。ここでは、1次面接で落ちてしまう人の特徴や傾向、共通点などを解説します。
マナーや身だしなみができていない
就活の1次面接では、マナーや身だしなみなどの基本的な部分を見られる傾向にあります。最初だからこそ、基本的な部分ができていない人は不合格になりやすいといえます。分かりやすくいえば、本人のアピールポイントなどを掘り下げる以前の問題ということです。
具体的には、言葉遣いや敬語の使い方、あいさつ、清潔感のある身だしなみに気をつけましょう。敬語が正しく使えていない、時折、ため口になってしまうなどの癖があると、落ちる要因になります。特に、敬語は二重敬語を使う・尊敬語と謙譲語を混同するなどの間違いをしがちであるため、就活のときには改めて敬語の使い方の見直しが必要です。
また、身だしなみが整っていないと、思っている以上に目立つことがあります。身につけているスーツやシャツにはシワや汚れがないように、こまめな手入れを心がけましょう。
▼身だしなみについて詳しく知りたい方はこちら ・【身だしなみ:女性編】就活で好印象の髪形・スーツなどのチェックリスト ・【身だしなみ:男性編】就活で好印象な髪形・スーツなどのチェックリスト
コミュニケーションの基礎力がない
コミュニケーションの基礎がなっていない人も注意が必要です。会話のキャッチボールができず、自分の言いたいことを一方的にしゃべるなどの行動を取ると、マイナス評価につながってしまいます。
発言するときには、相手の目をしっかりと見て話すことも大切です。緊張すると下を向いたり目線が泳いだりしがちですが、癖にならないように注意しましょう。また、準備してきたとはいえ、面接官との会話の中では、丸暗記した原稿をそのまま話さないよう気をつけましょう。
企業研究や自己分析をしていない
企業研究や自己分析が不足していることが原因で、1次面接で落ちてしまうケースも少なくありません。単純に準備不足であることが見て取れるため、面接官からの印象はよくありません。
反対に、企業研究や自己分析がしっかりできており、より具体的なことに触れて話す就活生には、多くの面接官が良い印象を持つものです。入社したいという強い熱意が伝わるため、高い評価につながる可能性があります。
1次面接 聞かれることまとめ
1次面接突破を目指すには、まず1次面接について理解を深めることが重要です。どのような形式で行われるのか、どのような立場の人が面接官になるのかなど、基本的なことを理解した上で質問に備えていきましょう。
質問の回答を用意するときは、簡潔にまとめて話すことを意識することが大切です。1次面接を無事に突破するためにも、就活生のための情報サイト、ワンキャリアに登録してみませんか。ワンキャリアに登録すると、企業の過去の選考情報などを無料でチェックできます。あなたが志望する企業の情報を収集して、就活に役立てましょう。
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