「就活の最終面接で落ちる」のは誰もが想像する悪夢ですよね。特に第一志望の企業からお祈りメールの連絡がくるなんて、ショックすぎて立ち直れないと考えるでしょう。
実は、役員や社長が相手となる最終面接でばかり落ちる人には、ある共通した理由があります。今回はその失敗例を2つに分類し、次こそ最終面接に合格し、志望企業から内定を勝ち取るための極意をお伝えします。
その分類とは「優秀なミーハー」か「奇をてらったエピソードで大勝ち狙うリスクテイカー」です。それぞれ、具体的に見ていきましょう。
<目次>
●新卒の最終面接で落ちる確率と対策の重要性
●最終面接で落ちる理由1:「ウチの内定、蹴られそう」と思われる優秀なミーハー
●最終面接への対策1:志望動機の見直し。エモーショナルな志望動機にするのも手
●最終面接で落ちる理由2:それまで語ってこなかった強みを話す、奇をてらったリスクテイカー
●最終面接への対策2:過去の面接で話したことや質問への回答内容を振り返る
●最終面接で落ちる理由3:準備不足によるそれまでの選考と同じような逆質問
●最終面接への対策3:社長や役員などの経営層に向けた逆質問を準備する
●まとめ:最終面接で評価される点と必要な準備
新卒の最終面接で落ちる確率と対策の重要性
最終面接の合格率は、一般的に50%と言われています。 もちろん、会社の規模・面接回数によって異なりますが、2人に1人は最終面接を通過していないことが多いのです。
また、最終面接を実施する目的は、「入社の意思確認」や「内定者の選定」「社長との顔合わせ」などさまざまですが、企業にとっては今後の展望にも関わってくることであるため、しっかりと選考がされています。
以上から分かる通り、内定を獲得するためには最終面接まで入念な対策を行う必要があるでしょう。
最終面接で落ちる理由1:「ウチの内定、蹴られそう」と思われる優秀なミーハー
最終面接を担当する人は、どういう人でしょうか? まだ就活を始めていない方でも「その企業で役職が上の人。最低でも役員クラス、下手すると社長」と想像はつきますよね。
社長・役員クラスの面接では、賢さや有能さよりも熱意を確認しています。最終判断を社長・役員に委ねるのは「この子なら、入社後ウチで活躍してくれそうだ」と確信を持って採用の許可をもらうためです。ということは、最終面接でばかり落ちる人の特徴は『賢くて有能だけれども、熱意が足りない。もしかして、他社に内定したらウチを蹴るんじゃないだろうか?』と不安を抱かせるタイプです。
不安を抱かせる学生は、志望理由に具体性や自分だけのエピソードがなく「それ、他社でもできるよね?」と突っ込まれる隙があるのが特徴です。次回以降は「御社でなくてはだめなんです!」と言い切れるような志望動機を最終面接前に作りこんでいきましょう。
具体性のない志望動機を作ってしまう方は、特に業界をまたいでトップ企業へエントリーするミーハー就活生にありがちです。ミーハー就活自体は悪いことではありませんが、各業界知識はしっかり勉強し、対策を行ってから最終面接へ挑んでください。
対処法:ミーハー就活をした結果、最終面接まで進んだら「志望動機」を見直そう
軽いノリで応募したら、あれよあれよという間に面接が進んでしまうこともあります。そんなときは最終面接の前に志望動機を必ず見直すようにしましょう。
BtoCの企業など、身近なサービスや商品を扱う企業の場合は、「エモーショナルな志望動機」を練り直すのも1つの手でしょう。
エモーショナルな志望動機とは「親がこの製品を愛用していて、自分も好きになった」「私生活がつらい時期に御社のサービスを使い、癒やされた。」といった他社で代替不可能な経験・体験に基づく自分だけの志望動機です。今から親族や友人に「大切なときに志望企業へ関わった経験はないか」を質問してみましょう。ただし、くれぐれも内容の捏造(ねつぞう)はNGです。
その他BtoC、BtoBの企業を問わず、志望動機を見直したい場合は、以下の記事も参考にしてください。
▼志望動機について詳しく知りたい方はこちら ・志望動機【例文17選】書き方の基本と職種・業界別内定者のES実例
過去の質問例や企業風土を確認するのもオススメです。例えば三菱商事の最終面接では、コンサルや政府機関など、他業種と比較した志望動機を必ず問われるそうです。ワンキャリアの「選考対策ページ」には、これらの情報が企業ごとに掲載されています。事前に目を通しておくとよいでしょう。
三菱商事
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最終面接への対策1:志望動機の見直し。エモーショナルな志望動機にするのも手
最終面接では、志望動機をより面接官の心に響く伝え方や表現にすることが、選考を通過する1つの方法としてあります。「どうしてもこの企業に行きたい」という思いを伝えることで、強い入社への意思表示をすることができるからです。
以下の内定者は最終面接で、熱く志望動機を語ることを意識したそうです。
・三菱商事の内定者の体験談
それまでの選考では、総合商社および三菱商事の志望理由について聞かれることがなかったため、最終面接では熱量を持って思いを伝えようと思った。そのため、会話を楽しみつつ、志望理由に関しては感情を乗せて、志望度の高さをアピールすることを心がけた。
※出典:三菱商事|2024年卒 総合職の本選考のエントリーシート
最終面接で落ちる理由2:それまで語ってこなかった強みを話す、奇をてらったリスクテイカー
最終面接の面接官をするような社長クラスの社員は、非常に多忙です。 そのため、社長クラスの社員には、それまでの面接記録が事前資料として共有されるのが一般的です。そして「この子は野球少年なんだな」「○○さんはバイトを頑張った子か」といった印象を抱きながら、最終面接へ向かいます。
ところが、就活生の中には「最終面接だから、とっておきのエピソードを披露しよう!」と異なるエピソードを話したり、ギャップを見せたいのか全く違う強みをアピールすることがあります。こうなると役員・社長は驚きます。
「野球少年って資料にはあったのに読書が趣味!? 資料の名前間違ってないか?」と思われるならまだしも「コイツ、今まで話を盛ってたな。野球少年なんてウソじゃないか。彼は不採用、っと……」と判断されては元も子もありません。
これまでの面接で評価されていたポイントを踏まえず、全然別のアピールポイントで攻めても、評価されるかは分かりませんよね。内定を獲得する上での焦りからか、無謀にもリスクを取ってしまっている典型例といえるでしょう。
対処法:今までに話したことをノートにまとめよう
複数社受けている状況では、企業ごとに話した内容について、記憶もおぼつかないときがあるはずです。そこで、最終面接の前に、今までの面接を振り返る時間を取りましょう。
最終面接は、役員・社長クラスによる「確認」が目的です。奇をてらった作戦は絶対に避けてリスクを最小化すべく、今までに志望企業で話したことを繰り返し伝えるのが内定への近道です。
最終面接への対策2:過去の面接で話したことや質問への回答内容を振り返る
先ほどもご紹介した通り、最終面接の前は今までの面接を振り返る時間を取ると良いでしょう。以下の内定者もそういった対策の重要性を話しています。
・シグマクシスの内定者の体験談
一次面接を踏まえて、学生時代に力を入れたことや志望理由についてもう一度論理性に問題がないか確認し、想定される質問をまとめたことで自信をもって答えられた。それでも、想定しないことが聞かれることも多く、その場での対応力がみられていると強く感じた。
※出典:シグマクシス|2024年卒 コンサルタント職の本選考のエントリーシート
最終面接で落ちる理由3:準備不足によるそれまでの選考と同じような逆質問
最終面接も、その他の面接と同様、またはそれ以上に逆質問に多くの時間を使う企業が多いです。そのため、逆質問を複数用意しておかないと、面接官は「質問することがないということは、そこまでウチへの志望度は高くないのかな?」と思ってしまうかもしれません。 最終面接前には、逆質問を複数用意しておきましょう。
また、逆質問の内容にも注意が必要です。最終面接の面接官をするような社長クラスの社員に対して、一次面接と同様の質問をすることは避けた方が無難です。社員の地位によって、企業の見方が異なるため、最終面接では、その面接官にしか聞けない質問を用意しておくと良いでしょう。
▼逆質問について詳しく知りたい方はこちら ・最終面接の逆質問【厳選20例】NG例や評価アップのコツも一覧で紹介
最終面接への対策3:社長や役員などの経営層に向けた逆質問を準備する
先ほどご紹介したように、最終面接では、経営層に向けた逆質問を事前に用意しておくとよいでしょう。以下で、役員面接や最終面接でおすすめな逆質問の例をご紹介します。
・「御社が事業展開されている業界のトレンド・変化に対する戦略を教えてください」 →現場社員ではなく、役員・経営陣の目線でこの質問の答えを聞くことで、今後の企業の展望を具体的に知ることができます。
・「企業の成功を支えるカギとなる要因はどのようなものだと考えていますか?」 →企業内で影響力を持つ経営者の視点から、会社の成功に影響を与える重要な要因や価値を知ることができます。
まとめ:最終面接で評価される点と必要な準備
最終面接で落ちる理由とその対策をまとめると以下の3点です。
・落ちる理由1:「ウチの内定、蹴られそう」と思われてしまう └対策:志望動機の見直し、エモーショナルな志望動機にすることで入社への意思を伝える。 ・落ちる理由2:それまで語ってこなかった強みを話してしまう └対策:過去の面接で話したことや質問内容を振り返ることで、回答に一貫性を持たせる。 ・落ちる理由3:準備不足からそれまでの選考と同じような逆質問をしてしまう └対策:社長や役員などの経営層に向けた逆質問を準備する。
ここで、最後に重要なメッセージをお伝えします。
最終面接まで何度もたどり着ける人は、「賢そう」「優秀だ」と初期の面接で判断されている証拠。他の学生と比べて、能力において申し分のない方たちです。ぜひ、これまでにご説明した最終面接の作法を押さえ、手堅く内定を獲得していってください。
ここまで、最終面接でばかり落ちる人の特徴や陥りがちなトラブルと、その対処法についてご案内してまいりましたので、最後に重要なメッセージをお伝えします。
最終面接まで何度もたどり着ける人は、「賢そう」「優秀だ」と初期の面接で判断されている証拠。他の学生と比べて、能力において申し分のない方たちです。ぜひ、これまでにご説明した最終面接の作法を押さえ、手堅く内定を獲得していってください。
誰しも最終面接は緊張してしまいますよね。だからこそ、合格・不合格の分かれめとなるポイントをもう一度確認してから面接会場に向かいましょう!
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