こんにちは、ワンキャリ編集部です。
アビームコンサルティング(以下、アビーム)のコンサルタント職の選考対策のポイントをまとめてお伝えします。
エントリーシート(ES)から、Webテスト、グループディスカッション(GD)、面接までそれぞれのポイントを解説するので、選考前にぜひ一読ください。
<目次>
●アビームコンサルティングの社風
●アビームコンサルティングの選考のポイント
●アビームコンサルティングの本選考のフロー
・1. ES
・2. Webテスト
・3. GD
・4. 1次面接
・5. 最終面接
●おわりに
アビームコンサルティングの社風:社員を大切にするグローバル企業
社員の半数以上が海外渡航。日本発のグローバルコンサルティングファーム
アビームはアジアを中心に13の国と地域で計28の海外拠点を有する(※1)グローバル企業です。
グローバル企業である他のコンサルティングファームは、日本での拠点として日本オフィスの採用を行っています。それに対し、アビームは日本を中心に展開しているため、他のファームよりも多くの人が海外案件に携わることができます。
アビームに所属する約3,000名の社員のうち駐在員を含めて年間790名が海外に渡航しているほか、ニューヨークやシンガポールに中長期駐在した社員もおり、渡航先や期間も多様であるといえます。
従って、コンサルティングを通じて日本企業のプレゼンスを海外で高めるチャンスも多くあることでしょう(選考対策ページより)。
(※1)参考:アビームコンサルティング「会社概要」
待遇に一抹の不満なし。社員を大切にする企業
アビームは社員と外部の両方から、生き生きと働ける企業として認められています。
これはアビームがコンサルタントを「Business Athlete」ととらえ、高いパフォーマンスのためには休養もしっかり取るべきと考えているためです(※2)。内定者が社員に福利厚生について尋ねた際に、全員が「給料が十分に高いため、待遇面で不満に思ったことはない」と断言していたことから、安心して働ける企業であることが分かります。社員を大切にする制度も多くあり、残業禁止デーの他、コンサルティングファームには珍しい退職金の支給もあります。
2020年の未上場企業の初任給ランキングでは堂々の1位を誇り、売上高、営業利益とも増収増益基調にあります。今後も盤石の経営基盤により、さらなる事業の拡大が見込まれます(※3)。安心して働ける環境で、長い時間をかけて着実に成長していきたい学生に適した環境といえるでしょう(選考対策ページより)。
(※2)参考:アビームコンサルティング「Well-Being(健康経営)」
(※3)出典:東洋経済ONLINE「『初任給が高い』未上場企業ランキングTOP250社」
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アビームコンサルティングの選考のポイント:他の日系企業のように志望度重視の面接
上述の通り、アビームは安心して長く働けるコンサルティングファームです。
社員を長期間にわたって育てようとしていることから、学生にはアビームへの強い関心や興味を持ち、長く在籍してほしいと考えているといえるでしょう。
内定者は「企業HPや会社説明会の内容をもとに逆質問を面接前に10個程度準備した」「ドイツに本社をおくヨーロッパ最大級のソフトウェア企業『SAP』との連携について質問したところ、企業研究がしっかりできていると評価された」と述べていることから、面接はアビームへの関心を示す絶好の機会であるといえます。
面接でアビームへの強い関心を示せるよう、質問事項を用意しておきましょう(選考対策ページより)。
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アビームコンサルティングの本選考のフロー
1. ES
2. Webテスト
3. GD
4. 1次面接
5. 最終面接
それでは選考ごとに見ていきましょう。
1. ES:他のコンサルよりも志望度を重視
アビームの2022年卒のESは以下の通りです。
<質問内容>
(1)大学時代にあなたが自分で考え行動し、結果(成果)を残した最も大きな経験を教えてください。※大学入学以降の経験。入学試験は除く
(2)あなたが一番苦労した場面と、それをどう乗り越えたのかを教えてください
(3)アビームコンサルティングを志望する理由と、希望するコースで入社後、何を実現したいかを教えてください
※全て400字以内
※出典:アビームコンサルティング|コンサルタント職2022年卒本選考のES
ESではオーソドックスな設問が課されています。
ここで意識すべきことはコンサルで求められる論理的思考力です。自分が書いたESについて論理飛躍をゼロにすることを意識しましょう。
また、アビームでは他のコンサルよりも志望度が重視されます。
そのため、アビームの強みをしっかりと把握した上で記述する必要があります。
以下のような点がアビームの特徴なので押さえておくといいでしょう。
- 「Real Partner」を掲げており、利益よりも真の変革を目指しているコンサルタントが多い
- 日本を拠点とするグローバルファームなので、日系企業の海外進出などにも多く関わることができる
- ITに強く、SAP認定を持つコンサルタントの数は日本最多
- 顧客目線で課題解決を行えるコンサルタント
・アビームコンサルティング|コンサルタント職2022年卒本選考のES(例1/例2/例3)
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【ES・体験談】選考通過者の事例と対策法
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・自己分析の方法:就活の基礎!得意×需要×好きから自分の強みを分析
・自己PRで面接攻略!企業から見たうまい強みのアピール方法を例文付きで解説!
2. Webテスト:構造的把握力の問題は対策の必要あり
アビームのWebテストはテストセンター(SPI)で、内容は「言語、非言語、構造的把握、性格」、所要時間は1時間程度でした(選考対策ページより)。
アビームのテストセンターは一般的な「性格・言語・非言語」に加えて構造的把握力を課されます。
これはあまり多くの企業で課されておらず、問題の意味も捉えづらいため、対策をする必要があるでしょう。
参考書籍で対策するとともに、他の企業で練習できる場合は受けておいた方がいいでしょう。
・これが本当のSPI3テストセンターだ! 【2023年度版】
▼SPIに関するおすすめ記事はこちら!
・【SPI対策】SPIとは?例題31問付き!言語・非言語等の問題形式と出題内容を解説!
3. GD:否定はNG。建設的な質問を
アビームのGDは、各グループ5名程度に分かれ、前半30分で個人ワークを行い、後半1時間30分で発表とそれに対する質疑応答が相互に行われるワークショップです。
テーマは「ある焼き肉店の利用者を増加させる施策を考案せよ」など(選考対策ページより)。
実際の内定者によると、内容と全体的な流れは以下の通りです。
【前半30分】
1人1問ケースのテーマが課され、20分でそのお題を解く。
テーマは、「食品配送サービスの利用者数向上施策」「ある映画館の利用者数向上施策」「ある焼き肉店の客数向上施策」など。
【後半1時間30分】
ケースの回答を1人1分程度で発表。
発表に対して他の学生から2~3問、社員から1~2問の質問がそれぞれ課される。これらを5人分繰り返し、最後に簡単に感想を話す時間や社員に対して逆質問をする時間もある。
※出典:アビームコンサルティング|コンサルタント職2022年卒本選考のGD
否定はNG。欠けている点を指摘する質問を
1グループ5人がそれぞれ違う課題に取り組み、1人ずつ発表していく形式のため、必然的に他人への質問の時間が多くなります。
あえて学生同士で質問をする形式を取っていることから、積極的に関わる姿勢や質問の内容を評価しているといえます。ただし、単に相手の考えを否定するような質問は、アビームの考える「Real Partner」にふさわしくないと判断されます。
実際、内定者は同じグループで他の学生の発表や社員の指摘を否定する人は通過できなかったと話しています。
講義で説明されたロジックツリーなどのフレームワークを踏まえて、論理飛躍がある箇所を指摘するなど、建設的な質問を心がけましょう。
【参考】
今までに出題されたテーマ
「焼き肉店の利用者を増加させる」
「映画館の利用者を増加させる」
「飲料メーカーの売り上げを上げる」
「寿司(すし)チェーンの売り上げを上げる」
「スーパーの売り上げを上げる」
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・グループディスカッション対策完全版!テーマごとの例と議論の進め方・役割の選び方
4. 1次面接:学生時代の経験の深掘りがカギ
アビームの1次面接は社員(マネジャークラスのコンサルタント)1人、学生1人の個人面接で、所要時間は1時間程度でした。
内定者によると、「多くの学生がこの面接で落とされていることからも、実質的な倍率は最も高く選考における鬼門だと考えられる」とのこと。
質問内容は以下の通りです。
<質問内容>
・自己紹介
・学生時代に力を入れたこと
└ その中でも特に大変だったことは何か
└ それをどのように乗り越えたのか
・志望動機
└ 就活の軸
└ なぜコンサルティング業界を志望しているのか
└ その中でもアビームコンサルティングを志望している理由
・他社の選考状況
・面接に対する面接官からのフィードバック・逆質問(10分程度)
など
※出典:アビームコンサルティング|コンサルタント職2022年卒の1次面接
以下、2点を参考にしてみてください。
学生時代の経験には厳しい深掘りが行われる。念入りに準備をしよう
このマネジャー級の面接では、特に学生時代の経験について厳しい深掘りがなされます。
そのため、ESに記述した学生時代の経験については、どの角度から質問をされても答えられるように対策をしておくべきでしょう。
その中でも、困難なことに直面しても乗り越えられる精神的なタフさを示すことは、選考通過のために特に重要なポイントです。
その際には、「直面した困難の内容」と「その困難の乗り越え方」をできるだけ具体的に伝えることが大切です。
▼面接・逆質問に関するオススメ記事はこちら!
・【面接対策の総集編】事前準備や評価基準からよくある質問への回答例、業界別対策法まで。あらゆる疑問を解決しよう!
・【就活:最強の逆質問】企業の採用面接で好印象を受ける質問例10選
5. 最終面接:れっきとした選考がなされる最終面接。入念に対策しよう
アビームの最終面接は社員(プリンシパル)1人、学生1人の個人面接で、所要時間は1時間程度でした。
質問内容は以下の通りです。
<内容>
・自己紹介(3分程度)
・学生時代に力を入れたこと
・志望動機
・コンサルタントになるにあたって、生かすことができると思う自身の長所を3つ
・コンサルタントになるにあたって、懸念点になると思う自身の短所を3つ
・逆質問(40分程度)
など
※出典:アビームコンサルティング|コンサルタント職2022年卒の最終面接
意思確認のみではなく、れっきとした選考がなされる最終面接。実際にキャリアサポーターいわく、数年前までは最終面接ではほとんどの学生を通していたが、近年はきちんと選考をして絞り込みをするようになったそうです。
ただし「各質問への深掘りはマネジャーインタビューと比較してかなり浅く、緊張せずにマネジャーインタビューと同様のパフォーマンスを発揮できれば問題なく通るだろう」と内定者が語っていることから、過度に厳しい絞り込みがなされているわけではないことがうかがえます。緊張せずにマネジャーインタビュー時と同様の実力をきちんと出し切ることができるよう、準備していきましょう。
逆質問でアビームへの関心の高さを示そう
最終面接では、逆質問の時間が30〜40分と非常に長く取られます。
これはアビームへの関心の高さや志望度の高さを測るものだと考えられます。事前に逆質問を考えておくことが重要でしょう。
実際内定者も、「事前に準備しておかないと質問することがなくなってしまい、志望度が低いとも捉えられかねない。そのため、逆質問の時間に聞きたいことを5~10個程度は準備してから面接に臨んだ方が良いだろう。実際の面接時は、入社した後のキャリアについてや、働き方についての質問をした」と話しています。
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おわりに
いかがでしたか? 皆さまの選考対策のお役に立てれば幸いです。
さらに詳しい「選考対策ページ」と「クチコミ」はこちらをご覧ください。
※注釈のない記載は、選考対策ページ(下記)の情報をもとにしています
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