<私大 Aさん(文系/男性)>
内定先
電通、三菱商事、メガベンチャー
就活サマリー
【就活の進め方・軸は?】
合説で全ての業界の説明を聞き、就活の軸を確立
【内定獲得の秘訣は?】
広告代理店はコミュニケーション力と「いろんな立場に立って考えること」が必須!
#どんな就活?
#文系 #日系 #広告 #総合商社 #IT
日系企業を志望している2021年卒の皆さん。
「日系企業は3月に就活解禁だから……」と、本選考はまだまだ先の話だと思っていませんか?
ワンキャリ編集部では、2020年卒の日系大手企業内定者に、インタビューを行い、彼らの就活スタイルを徹底調査しました。
業界別に、内定獲得の秘訣(ひけつ)や就活スケジュールを余すことなくお届けします!
この記事を読んで、一足早く日系企業対策を始めてみませんか?
【目次】
・就活の進め方・軸は?
・受けた企業一覧
・内定獲得の秘訣は?
・就活スケジュール
就活の進め方・軸は?
体育会の活動をしていた関係で、就活を始めたのが大学3年の11月だったというAさん。
彼の就活に火をつけたのは「合同企業説明会(以下、合説)」でした。
合説への参加が、「成長できる環境があるか」「一つの業界に絞らず、広範囲に影響力を与えられるか」という就活の軸が固まる大きなきっかけになったといいます。
成長できる環境があるか
Aさんは、視野を広く保つため、まずは全ての業界の説明を聞いたそうです。特にベンチャー企業に、よく足を運んだといいます。
「体育会メンバーの多くが、大手企業に行く環境だったからこそ、自分はベンチャー企業含め全ての業界を見たかった」
「将来は、どこの会社にいるかよりも、自分の力で稼いでいけるスキルの方が大切だと思う」(Aさん)
後者のスキルを重視する考え方については、ベンチャー企業の説明を聞いてから考えるようになったそう。
「入社する会社の名前より、その会社で得られる能力を身につけたい」と考えたAさんは、合説を通じて「成長できる環境があること」が、業界選びの一つの基準になりました。
一つの業界に絞らず、広範囲に影響を与えられるか
Aさんがこの軸に気付いたのは、広告企業の社員へのOB/OG訪問でした。
「自動車、飲料メーカーなど、全く異なる業界のクライアントを4つ持っている」という社員の話を聞いたAさんは、「いろいろな業界において存在感を発揮できると思った」と話します。「存在感」という言葉に関して、彼は「広告はアイデアが無限にあり、答えがない。人によってたどり着く答えが異なるため、自分にしか生み出せないアイデアで、存在価値を発揮できる」と話していました。
広告代理店に魅力を感じたAさんは、自分の性格や強みと合わせて、改めて就活の軸を考えました。
・好奇心:視野が広く、とりあえず全部やってみたいと思う
・器用さ:まねることが得意、そのためスペシャリストではなく、ジェネラリストが向く
・コミュニケーション能力:年上と年下どちらとも仲良くすることが得意、仲介役になることが多い
これらの強みから「一つの業界に絞らず、いろいろな業界の人と会って話せる仕事に就きたい」と思ったそうです。
そして、OB/OG訪問では「裁量が大きな仕事ができる」という話もあったことから、「成長できる環境」という軸にも当てはまる、広告代理店が第一志望の業界になったといいます。
しかし、自分の軸に当てはまる業界は、本当に一つだけなのでしょうか?
この2つの軸ができてから、Aさんは志望業界を、改めてそれぞれの軸に当てはめてみました。
・成長できる環境→ベンチャー、広告、コンサル
・業界に絞らず、広範囲に影響を与えられる→広告、総合商社、コンサル
(+α)会社の雰囲気が自分に合うか
「成長できる環境」という点では、ベンチャーも当てはまりそうですが、大抵は「IT×◯◯」という2業界にとどまってしまうため、選ばなかったそう。
広告に加え、総合商社とコンサルも2つの軸に当てはまるため、Aさんは「選考中に出会った人の雰囲気が自分に合うか?」を考え、最終的に広告企業に進むことを決めた、と振り返りました。
合説に参加することで、就活の軸を固められたというAさんですが、改善できるポイントとしてこのようにも話しています。
「合説での説明を聞いただけで、興味があるか否かを判断した。興味の有無をインターンに参加して、実際に確かめても良かったと思う」(Aさん)
短時間で効率良く、企業理解ができる合説は、就活の軸を固める要素になり得ます。
しかし、説明を聞くだけでなく、興味を持った企業のインターンへ参加することで、より確実に企業とのミスマッチを減らせるでしょう。
受けた企業一覧
受けた企業 | 内定した企業 | |
3年夏 (M1) |
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ー |
3年秋 (M1) |
ー |
ー |
3年冬 (M1) |
【インターン】 メガベンチャー、丸紅、三井物産、 三菱商事、住友商事、伊藤忠商事、 電通、 ボストン コンサルティング グループ |
ー |
4年春 (M2) |
【本選考】 メガベンチャー、丸紅、三井物産、 三菱商事、住友商事、伊藤忠商事、 電通 |
電通、 三菱商事、 メガベンチャー |
内定獲得の秘訣は?
Aさんの内定獲得の秘訣は以下の2点です。
・コミュニケーション能力はつけられる! 面接は相手との対話
・広告代理店は「あらゆる立場に立って物事を考えられるか」がカギ
コミュニケーション能力はつけられる! 面接は相手との対話
広告だけでなく、総合商社やメガベンチャーの内定も獲得したAさん。
その秘訣は「コミュニケーション能力」と話します。コミュニケーション能力と言われても、「生まれつき持っているものだから、急に身につけるのは難しいだろう」と思う人も多いでしょう。
しかし、コミュニケーション能力は、意識次第で身につけることができます。
以下では、Aさんが実際に行っていた、コミュニケーションのポイントをご紹介します。すぐに実践できるものばかりなので、面接を受ける際に、ぜひ意識してみてください!
・一方的に話すのではなく、話の中に相手への質問を入れる
・相手に合わせて、話す内容を変える
・一つ一つのリアクションも気を抜かない(少しオーバーなリアクション、首の振り方)
・一方的に話すのではなく、話の中に相手への質問を入れる
面接で、よく聞かれる「ガクチカ(学生時代に頑張ったこと)」。
エントリーシート(ES)に書くことも多いため、面接では、ESに書いたガクチカの内容を暗記して話そうとする人もいるのではないでしょうか?
一方「面接官との対話を意識した」というAさん。彼は、ガクチカを一方的に話し続けることはしませんでした。
大学の体育会に所属し、学習塾でアルバイトをしていたAさんは、ガクチカを話す際に、まず「◯◯(スポーツ名)についてご存じでしょうか?」「◯◯という学習塾はご存じでしょうか?」と、面接官に必ず質問するようにしていたそうです。
そうすることで、話すトピックに関する説明が必要かどうか分かり、ガクチカを話す前に、自分と面接官との認識を合わせることできます。
自分が当たり前だと思っていることや知識が、相手にとっても同じとは限りません。一生懸命考えたガクチカでも、あまり知らない話を一方的に長々と話されたら、面接官も疲れてしまうはず。
Aさんのように、話す前に面接官との認識を一致させることが大切です。
面接では、用意したエピソードを一方的に話すのではなく、自分が話す量より相手との対話量を増やすよう意識しましょう。
・相手に合わせて、話す内容を変える
先ほども述べた通り、「用意してきた話を、いかに面接でうまく話せるか」を意識する人が多いと思います。
しかし、「面接は対話だということを踏まえると、相手に合わせて話す内容を変えることも大切だ」とAさんは語ります。
体育会と学習塾のアルバイトというガクチカを持っていた彼は、面接官に合わせて、以下のように対応していました。
・体育会所属やスポーツ経験がありそうな面接官→体育会のエピソードを話す
・それ以外、もしくは真面目そうな面接官→ビジネス色が強い、アルバイトのエピソードを話す
また、体育会やスポーツでリーダー経験のある面接官がいた場合、「リーダーって、こういうところが大変じゃないですか?」と相手に合わせた質問や、自分の経験を相手に寄せて話すようにしていたそう。
そうすることによって、話が盛り上がり、面接官が積極的に話してくれるなど、好感触を得られたといいます。
もちろん、面接官によって話す内容を変えるのは簡単なことではありません。
Aさんのように、事前に何種類かガクチカを用意しておくことで、対処できる可能性は高まるでしょう。
・一つ一つのリアクションも気を抜かない
広告や総合商社、ベンチャーなど、さまざまな業界を受けていたAさんは、どの企業でも「笑顔が良い」とフィードバックをもらっていたそう。
Aさん自身、どの面接でも、笑顔だけでなく、少しリアクションを大きくして話すように意識していたといいます。
簡単なように感じるかもしれませんが、いざ面接で、初めて会う社員と話そうとすると、緊張して顔がこわばってしまうこともあるでしょう。毎回の面接で意識しながら、回数を重ねていくうちに、自然なリアクションにも慣れてきます。
また、Aさんはリアクションについて「うなずく時の首の振り方」を意識していたといいます。
体育会で後輩に話をするときやアルバイトで生徒に話をした際の経験から、彼は以下のことに気付きました。
・首を下に向けて縦に振る→相手の話に納得している時が多い
・首を上の方で縦に振る→相手の話に納得していない、または、あまり聞いていない時が多い
そのため、面接官が質問しているときや話しているときは、首を下向きに振るように意識したそうです。
リアクションが直接的な選考の合否に関わることは、少ないかもしれません。しかし、特に広告代理店では、クライアントと一緒に仕事をする上で、これまでに紹介したコミュニケーションのポイントが、とても大切だと言えます。
実際に自分が仕事をするイメージを面接官に与えられるため、選考を受ける上で、これらのスキルは必須と言っても過言ではないでしょう。
広告代理店は「あらゆる立場に立って物事を考えられるか」がカギ
広告代理店は「いかに面白いアイデアが出せるか」が大切だと思われることが多いです。
しかし、面白いアイデアが出せたとしても、それは偶然思い浮かんだものかもしれません。
プロとして安定した成果を出すためにも、単なるアイデア頼みではなく、論理的にクリエイティブな発想をすることが必要だと言えます(電通の合格の秘訣より)。
実際に、Aさんも選考を通して「アイデアの内容よりも、アイデアを出す過程の方が大切だと思った」と話しています。
また、広告代理店を受ける上で「いろんな立場に立って物事を考えられること」が大切だと話すAさん。
本選考で行われたグループディスカッション(GD)で、「コンビニでアルバイトしたくなるようなアイデアを出す」というテーマが出されたそう。
他のメンバーが、アルバイトをする大学生側に立ってアイデアを考える中、Aさんは、アルバイトを募集する店舗側、そして消費者側にも立って考えたところ、「いろんな立場で物事を考えられる」ことがアピールでき、好評価を得られたといいます。
また、面接でも、自分の経験に合わせて同じようにアピールしていたAさん。
・体育会→試合に出られない後輩の立場になって考える
・アルバイト→生徒の立場になって考える
広告代理店で仕事をする上で、「広告を頼むクライアント側の立場に立ち、物事を考えられるか」は必須だと言えます。
そのために、先ほど紹介したコミュニケーションのコツに加え、さまざまな立場に立って物事を考えた経験を、面接で話せるといいでしょう。
広告代理店の選考対策は、以下の記事を参考にしてみてください!
・【業界研究:広告代理店】広告代理店6社(電通、博報堂DYグループ、ADK、サイバーエージェント、DAC、オプト)を徹底比較!広告代理店の魅力に迫る!
就活スケジュール
大学3年(6〜12月)
月 | 選考 | 対策/活動 |
6 | ー |
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7 | ー |
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8 | ー |
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9 | ー |
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10 | ー |
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11 | ー |
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12 |
【インターン】 ボストン コンサルティング グループ |
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※インターン:実施した月/本選考:選考が行われた月
大学3年(1〜3月)/大学4年
月 | 選考 | 対策/活動 |
1 | ー |
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【本選考】 メガベンチャー |
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3 |
【本選考】 電通、丸紅、 三井物産、 三菱商事、 住友商事、 伊藤忠商事、 メガベンチャー |
・Webテスト対策 ・OB/OG訪問 |
4 |
【本選考】 メガベンチャー |
・面接対策 |
5 |
【本選考】 電通 |
・面接対策 |
6 | 【本選考】 丸紅、 三井物産、 三菱商事、 住友商事、 伊藤忠商事 |
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7 | ー |
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※インターン:実施した月/本選考:選考が行われた月