「エントリーシート(ES)添削、お願いします」
例年この時期になると、どの業界でもオフィスのエントランスフロアはOB・OG訪問に来た学生であふれている。
企業研究の一環として来た学生、先輩に就活相談をしに来た学生、など目的はさまざまだ。
しかし、後輩のためと時間を割いてあげたくなる学生も多いが、中には「またか……」と手を焼く学生も多い。
その中でも多いのが「ES添削、お願いします」という学生たち。
今回ワンキャリ編集部が、この時期にOB・OG訪問が盛んになる若手商社社員に「OB・OG訪問でのES添削」について、困った学生の実態について話を伺った。
その結果、困った学生にならないように大切なことが5つのポイントに分けられた。これからそれぞれについて見ていきたい。
<目次>
●ポイント(1):添削依頼の目的を持とう
●ポイント(2):企業研究をしておこう
●ポイント(3):エントリーシート(ES)に自身の思いを書こう
●ポイント(4):人に伝わる平易な表現で書こう
●ポイント(5):アピールすべき点を把握しよう
●最後に:「エントリーシート(ES)添削、お願いします」の前に「#ES公開中」
ポイント(1):添削依頼の目的を持とう
ある商社社員は、最近多い学生の特徴について「何のフィードバックが欲しいのかすら固まってない学生が最近は多い」と語る。
つまり、「とりあえず書いたから見てくれ」「ESの書き方はこれで合っているか」という状態でOB・OG訪問に来てしまう学生がいるのだ。
今のご時世、ネットで調べればESの書き方くらいたくさん出る。例えば、以下の記事を参考にすると良いだろう。
・【ES書き方&例文】企業に読まれるESと読まれないESの違い
「ひどい時には『私の強みって何ですか?』と聞いてくる。初対面にもかかわらずだ」と社員は話す。忙しい商社社員の時間を、検索すれば分かるようなこと、聞いても意味のないことで奪われているのだから、しゃれにならない。
人の時間を借りてまで見てもらうものであるため、適切な目的を設定してからOB・OG訪問のアポイントを取るべきだろう。
例えば、OB・OG訪問の際に「ES添削、お願いします 」と言うのではなく「今回、ESの学生時代に頑張ったことを定量化するように書いてみたのですが、この点を中心にフィードバックをいただけますか」と言えた方が、添削者としても添削しやすいだろう。
ポイント(2):企業研究をしておこう
他の商社社員は「企業について見当違いなことを書いている学生も多い。企業研究すらしていないのでは」と語る。
こちらも先ほどと同様に、まずは自分でできることをして欲しいものだ。
企業研究の方法が分からなければ、以下を参考にすると良いだろう。
・【図解】企業研究の黄金ルール:面接もESラッシュもこれでOK!今すぐできる「深い企業研究のやり方」を解説
企業研究をすることでOB・OG訪問で深い質問をすることも可能なため、OB・OG訪問前の企業研究は多くのメリットがあるだろう。
OB・OG訪問に行く前には最低限、採用HPに書かれていることだけでなく、新聞などで企業のことを直近1カ月分だけでも読んでおくと良いだろう。
ポイント(3):エントリーシート(ES)に自身の思いを書こう
次は自己PR皆無で、バイト先を紹介してくる学生だ。
「結局、何を考えてどう行動したのかが分からない。急にモチベーションアンケートとか取り出すし、バイト先の企業が実施した施策でしょ? ということが多々ある」と、ある商社社員は語る。
面接官は、就活生のバイト先やインターン先を聞きたいわけではない。
どのように考え、行動したのかを聞きたいのであり、ESに書くべきなのは「考え」と「行動」だ。
バイトでモチベーションアンケートをなぜ書いたのか、その結果を見て何を考えたのか。その結果、どのような行動を起こしたのか。
ESを添削してもらうならば、面接と同様に自分を売り込めるような内容を提示すると良いだろう。
ESを書く際には、「なぜそうしたのか」「なぜそう思ったのか」と一段階踏み込むことで、自分オリジナルな工夫を書き出しておこう。
ポイント(4):人に伝わる平易な表現で書こう
さらに困った学生は「商社社員に国語の授業をさせる」学生だ。
これに関しては複数の商社社員から
「何を書いているのかが分からないので、アドバイスすらできない」
「とりあえず適当に書いて、OB・OG訪問しとけば評価されるだろうという考えが見え見え」
など、辛辣(しんらつ)な声が寄せられている。
例えば、ある商社社員は「次のOBを紹介してほしいと言われるが、前にOB・OG訪問した際もほぼ同一のエントリーシート(ES)で、誤字すら直していなかった」と手抜き加減を指摘。
内容以前にこういった手抜きをするようでは、人と人とをつなぐ商社社員には向いていないだろう。
また、他の商社社員は「場合によってはOB・OG訪問を評価している企業もある。人に見せるレベルでないなら、見せない方が得策だろう」とすら語る。
商社社員に日本語を教わるような事態だけは避けたいものだ。
貴重な時間を頂くのだから、自分で文章中の間違いなどを修正してからES添削を依頼しよう。
ポイント(5):アピールすべき点を把握しよう
最後は志望動機などアピールすべき点がずれている学生である。
この点についてある商社社員は「内定者に共通している点はある程度共通しているのだから、内定者のESくらい調べておいてほしい」と語る。
学ぶは「まねぶ」から来ているという説もあるように、まずは内定者のESをまねるところから始めれば、添削に困るESを作ることはないだろう。
ONE CAREERでは就活生向けに約60,000件のES掲載サービスを行っており、有名企業内定者のESを探すことが可能だ。
※画像はワンキャリアのアプリ版の画面です。
事前に内定者ESに目を通し、それに当てはめて自己の経験を語ると良いだろう。
せっかくOB・OGに会うのだから、事前にどんな人が活躍できるかを仮説立てて「◯◯な人が活躍できると思い、◯◯をアピールしてみたのですが、いかがでしょうか」と聞いてみると良いだろう。
最後に:「ES添削、お願いします」の前に「#ES公開中」
商社に限らず、OB・OG訪問に対応している社会人は忙しい時間を縫って学生に無償のアドバイスを提供している。
そんな社会人に対し、プレ社会人として誠意を持って事前準備くらいは取り組むべきだろう。
ONE CAREERでは今、「#ES公開中」というキャンペーンを行っている。
このキャンペーンの一環として、2019年3月1日〜14日には、渋谷駅構内2カ所にて選考通過エントリーシート(ES)をラックに掲出。無料で取ることが可能である。
ただし、これは渋谷だけでなくONE CAREERのWeb上でも、通過ESが読み放題であり、登録さえすれば誰でも利用できる。
OB・OG訪問でES添削を頼む時は、訪問する側だけでなく、訪問される側への配慮を持ち、「#ES公開中」のONE CAREERをぜひ役立ててほしい。
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(Photo:Artem Oleshko/Shutterstock.com)