(※)この記事は2018年3月に公開された記事を一部変更・加筆して再掲しております。また、新型コロナウイルス感染拡大の影響で、各社のインターン・本選考の実施状況が変更になる可能性もございます。
こんにちは、ワンキャリ編集部です。
総合商社の内定を確実にものにするために、これから1年間でどう行動すればいいのか。今回はワンキャリ編集部の総合商社内定者からのアドバイスをお届けします。
「交渉力」「キャリアの選びの幅」を得るためには外資系企業併願がベスト
商社内定を確実にするためには、「交渉力」が必要!
総合商社は1社で5,000人を超える多数のエントリーがあり、本選考の面接は20〜30分程度の面接で志願者を激しくふるいに掛ける選考ステップも多くあります。
そこで効力を発揮するのは「一目で分かる優秀さ」。すなわち他社の内定です。
特にトップ企業の総合商社で効力を発揮するのは、競合の5大商社や外資系投資銀行(以下、外銀)(※1)、外資系戦略コンサル(以下、戦略コンサル)(※2)など、同様にトップクラスの人気と入社難易度を誇る企業です。
実際に三菱商事や三井物産などには「外銀・戦略コンサル内定枠」が存在するといわれており、2018年卒選考でも、外資内定者に対して6月1日の解禁前から本選考を受験するよう人事から勧誘があり、こうした学生には6月1日・2日などの早い時期に内々定が出されたケースもあるそうです(過去の就活生談)。
ある2018年卒の戦略コンサル内定者が「外銀・戦コン内定者で商社を受けている学生はほとんどおらず1桁の人数だと考えられるが、受けた人に関しては落ちた人を知らない」と話すほど、「外資内定」の効力は絶大です。
本選考面接の解禁前に内定が取れ、総合商社就活に効力を発揮する企業として、外銀・戦略コンサルの選考にチャレンジすることを強くオススメします。
(※1)……ゴールドマン・サックス、モルガン・スタンレー、J.P.モルガン、バンク・オブ・アメリカ、シティグループなど
(※2)……外資系戦略コンサル:マッキンゼー・アンド・カンパニー、ボストン コンサルティング グループ、ベイン・アンド・カンパニー、A.T. カーニー、ローランド・ベルガーなど
▼外資系企業の一覧記事はこちら
・外資系企業71社ランキング!エリートで忙しいイメージのある外資系企業を一覧でまとめてみた
外資系企業の選考を受ける中で「キャリア選択」の視野が広がる
外資系企業を商社就活の「武器」として使うことのメリットをお伝えしましたが、当然トップ就活生にとって外資系企業はファーストキャリアの選択肢としても有力な候補です。
近年は終身雇用前提の日系企業の雇用スタイルは変化するといわれており、激しい競争環境で自身の成長を図れる外資系企業は、転職市場での評価も極めて高く、人気を集めています。
現に、もともと商社志望だった学生が、外資系企業を受ける中で外資系企業へ志望を変更させるパターンも多々あります。
ある戦略コンサル内定者によると「100人規模の外銀・戦略コンサル内定者のコミュニティがあるが、日系就活を続けている人は1割もいないのではないか」と話しており、外資内定者の多くが外資への入社を決意していることが分かります。
現在は漠然と商社志望と考えている学生にとっては、キャリア選択の幅を広げるという意味でも外資の選考を受けることは意味があるといえるでしょう。
▼外資を受けるメリットについての記事はこちら
・日系志望でも外資系は受けておいたほうがいい3つの理由
商社インターンへの参加が内定への大きなカギ
近年の就活市場の特徴として、「インターンの活発化・内定直結化」「日系企業の選考早期化」が挙げられます。この傾向は5大商社についても例外ではありません。以下は2018年卒就活での総合商社の動きの例です。
・伊藤忠商事:冬インターン参加者の中から優秀な学生に対し早期選考を行い、早い学生では3・4月に事実上の内定が言い渡された。結果的にインターン参加者50人のうち20名程度が入社(過去の内定者へのヒアリングによる)
・三井物産:6月1日に早期選考に呼ばれた約30〜40人の学生のうち、ある内定者によると約半分がインターン参加者(過去の内定者へのヒアリングによる)
・三菱商事:早期選考を行わないものの、他商社でインターン経由の内定を得た学生に対して、6月2日の段階で最早期層として内定を出したり、本選考ルートの短縮を打診したりする例もあった(過去の選考参加者へのヒアリングによる)
このように、商社のインターンへ参加することが内定を確実に取る上で近道となりうることは確かであり、商社各社は外資系企業志望の早期就活生をターゲットにすべく、選考早期化の流れは今後も強まっていくと考えられます。
商社インターンでは、他業界のインターン以上に入念な準備を行い、万全を期して選考に臨みましょう。
商社内定者の就職活動1年間ハイライト
次に、総合商社から入社のオファーがあった3人を例に、「商社就活にプラスの影響が出た」といえるエピソードを紹介したいと思います。
【内々定者(1):戦略コンサルのインターン参加を生かした例】
3年生 6月 就活開始、戦略コンサルのインターンに続々エントリー
3年生 7月 戦略コンサルのインターンに参加決定
3年生 8月 三井物産、三菱商事のインターンにエントリー
3年生 9月 三井物産のインターンに参加
4年生 6月1日 三井物産の内定を獲得、「就活終了」
【コメント】:早い段階で戦略コンサルのインターンに参加できたことで、三井物産と三菱商事のインターン選考を有利に進めることができたように思う。三井物産はインターンから優遇してもらえた。
【内々定者(2):外銀の内定獲得を生かした例】
3年生 6月 就活開始、戦コンのインターンに続々エントリー
3年生 10月 外銀のインターンに参加
3年生 12月 伊藤忠商事のインターンに参加
3年生 1月 外銀の内定を獲得
3年生 1月 伊藤忠商事の内々定確約の打診がくる
4年生 6月 伊藤忠商事・三菱商事の内定を獲得、「就活終了」
【コメント】:伊藤忠商事のインターンで高評価を得た際にも、三菱商事の内定を早い段階で得た際にも、外銀の内定は武器になったと思う。他にも外資の内定者でインターンに参加していた人は4〜5名いたが、ほぼ全員が優先的な案内を受けていた。
【内々定者(3):商社一筋の例】
3年生 12月 就活開始、伊藤忠商事のインターンに参加
3年生 1月 伊藤忠商事の早期選考の案内を受ける
3年生 2月 三菱商事のインターン参加
3年生 4月 伊藤忠商事の内々定確約の打診を受け、承諾、実質的な「就活終了」
4年生 6月 伊藤忠商事の内定を正式に獲得
【コメント】:とにかく伊藤忠商事に行きたいと考えていたが、4月初めという早い段階で打診があると思っていなかったのでありがたかった。
(※すべて過去の就活生談)
内々定者の例を参考に、時期ごとの動き方をアドバイス!
3年生6月:外資のサマーインターンに積極的にエントリーしよう
例年通りであれば、この時期には、まだ総合商社各社はインターン募集を開始していません。
一方で外資系企業のサマーインターンが軒並み募集を開始します。
2018年卒就活の場合、8、9月に三井物産・三菱商事がインターンを開催しているため、ここでのエントリー時に外資系企業のインターン参加実績を書ければ、内々定者(1)のように選考を有利に進めることができるかもしれません。
外資系企業のインターンに行ける自信がない、そう考える学生でも、例えば外銀は部門により面接1回、あるいはエントリーシート(ES)のみでインターン参加が決定することもあります。
「食わず嫌い」をするのではなく、積極的に募集情報を読むようにしましょう。
▼サマーインターン対策についての記事はこちら
・外資系コンサルのサマーインターンに行きたいならこう動け!夏に内定するための戦略と選考対策
・外資系投資銀行(IBD)のサマーインターンに行きたいならこう動け!〜外銀志望の戦略と選考対策〜
3年生10〜12月:外資系企業の内定を目指しつつ、商社のインターンがあれば積極的にエントリーしよう
この時期は外資系企業が最も内定を多く出すタイミングなので、夏インターンで培ったグループワークの経験を生かして、積極的に外資系企業の志望企業にエントリーしましょう。
冒頭で述べた通り、伊藤忠商事や三井物産はこの冬インターン参加者の中から10人以上の内定を出しています。
ここが商社就活の勝負と考え、入念な準備の上エントリーしましょう。
4年生3月:就活情報解禁、OB・OG訪問などを通して優秀さをアピールしよう
この時期から、OB・OG訪問が学生の評価を行う場として正式に機能し始めます。
総合商社のインターン実績や外資系企業の内定・インターン参加実績を積極的にアピールし、OB・OG訪問を行った社員を通して、人事部に「この学生は優秀だ」と伝わるように動きましょう。
▼OB・OG訪問対策についての記事はこちら
・いよいよOB訪問。突撃して後悔しないために、先に読むべき14記事!【総合商社・広告代理店・外資メーカーほか】
4年生6月:面接解禁、他商社や外資系企業の内定を交渉力に用いて面接に臨もう
冒頭でも述べた通り、総合商社の面接は、多くの場合30分程度の短い時間で激しい絞り込みを行います。
この段階で他社の内定を持つ人や、特にOB・OG訪問でもアピールできた総合商社や外資系企業の内定持ちは、先の内定者(1)・(2)の例のように選考を有利に進められることもあります。
ただし、自分から積極的に内定をひけらかすのは裏目に出てしまうこともあります。
ある先輩内定者は、自分から外資系企業の内定を伝えたところ面接官から微妙な反応があり、その商社は落とされてしまったそうです。
自分から内定のアピールはせず「外資系企業と総合商社を軸に就活をしていました」「他の内定先と迷っていますが、御社が第一志望です」などと婉曲(えんきょく)的に話し、向こうから選考状況に関する話を引き出すようにしましょう。
おわりに
いかがでしたか。
外資系企業の内定やインターン参加、あるいは総合商社のインターン参加により内定がグッと近づく総合商社。
「日系就活は急ぐ必要がない」と思われがちですが、今回紹介したようなルートで、総合商社の内定を早くに引き寄せることができます。
対策を始めるのはいくら早くても早すぎることはないので、この記事をお読みになった方は、一足早く商社内定に向けて動き出しましょう。
▼各総合商社の選考対策ページはこちら
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