お久しぶりです。町田イチローです。
どなたですかという方はぜひ今までの記事を読んで欲しい。
本日の講義は「合同説明会(以下、合説)」である。
20卒の皆には、ぜひ読んで欲しい。
周囲の合説への評価に流されるな
皆さんの就活の進み具合はいかがだろうか?
・説明会にはいくらか参加した。
・ネットで就活について調べるようになった。
・先輩に話を聞いた!
・夏インターンに参加し、順調!
・え、そもそもまだ始めてない……
およそ、このあたりに集約されるのではないだろうか?
では質問を変えよう。
「合説行った?」
・行った!!
・あんなの意味ないから行かない!!
・行こうと思ってる……
これもまたさまざまな回答が出るだろう。
では、質問のレベルを上げよう。
「合説を就職活動に生かすためにはどうすればよい?」
今回は合説の活用方法について一緒に考えたい。
さらに、それだけではつまらないので、話を就職活動全体にもつなげていく。
そもそも就活何もやってない。
不安しかないという方は、下記を読んでから戻ってきてほしい。
第1講:「就活とは」
第2講:「全体像」
怖いのは考えるのをやめること
合説というとよく聞くことがある。
・合説に参加して就活生っぽさを実感した
・◯◯先輩は数十個の合説に行っていたらしい(だから自分も行かなければ)
・あんなイベントに参加しても意味がない
・◯◯先輩が合説なんて時間の無駄だと言っていた
上記のどれかに当てはまる方が多いのではないか?
さらに言えば、就活全体において上記のような意見がよく見られる。
合説の部分をOB・OG訪問だとか、インターンだとかに置き換えてみてほしい。
上記就活生の共通点を抽出する。
それは、「考えることをしていない点」である。
なぜそれが「いい」だとか「意味がない」だとか「無駄だ」となるか、真剣に自分の頭で考えていないのである。
「あの参考書マジでいいらしいよ!」
テスト前や受験期間になるとよく聞くコトバだ。
どこか通ずるところがある。
当然、大事なのは参考書よりもむしろその参考書を使う学生である。
「あの講義、楽単らしいよ」
単位はもらえるかもしれないが、その先に何が残る?
例えばその講義の内容、就職活動に役立つこともあったのかもよ?
つまり何が言いたいか。
別に合説なんて行かなくていいというのが町田の意見である。
しかし、合説を仮に自分の就職活動に生かすとしたら「どう考えるか」は重要である。
今回はそんな風にして合説、就職活動を考えてみる。
その前に仮説検証をせよ
はやく就活の話をしてくれと言われそうだが、少し簡単な話から行う。
目の前に湖がある。
そこには魚がいる? いない?
自分なりに仮説を立ててみる。
「釣りをしている人が全く見当たらないからきっと魚はいないだろう」
とか、
「これだけ大きな湖なのだから何かしらいるに違いない」
とか……。
次にその仮説を検証してみる。
魚がいるかいないかを知るために釣りをしてみた。
釣れなかった場合、魚はいないように思えるが、もしかしたら今日釣れていないだけかもしれない……。
もっと検証の確度を上げたいところである……。
ではこんな場合はどうだろうか。
湖に、地元の住人が釣りざおを持ってやってきた。
私はその人に問う。
「この湖に魚はいますか?」
その人は「はい。この湖にはたくさん魚がいますよ」
これだけでアナタは「目の前の湖に魚がいるか」という問いに対して自信を持って答えることができるだろう。
たかが説明会、されど説明会。
話を就職活動に戻す。
先ほどの話の中で出てくる釣りざおでの検証がネットによる独力の企業研究ならば、地元の住人は人事である。
私たちが多くの時間をかけて調べた怪しさの残る情報は人事の方の説明で確信へと変わるのだ。
説明会のいいところはまだある。
人事が限られた時間の中で説明を行うことで、その会社の重要な取り組みを重点的に聞けるのである。
自分がやりたいことも大事だが、会社にとってそれがさほど重要なことでなければ、当然響かない。
「じゃあ、説明会に参加すれば重要なポイントを手っ取り早く知ることができるのか!」
その通りではあるが、少し注意が必要だ。
ただ説明会に参加するだけでは先に紹介した参考書に頼る受験生と同じである。
「行けばよい。覚えればよい」
といった発想になってしまう。
説明会に行く前に自分で仮説をたててみてほしい。
「この会社はどんな事業をやっていて、どこに力を入れていて、どんな人間が欲しいのか」
この予習の答え合わせの場が説明会である。
一度自分で時間をかけて下調べをし、説明会にて検証をしたことというのはなかなか忘れないし、自分のコトバとして自信を持って使うことができる。
※この予習の方法などに関して知りたい方は「町田の連載第3講:研究」を読んでみてほしい。
今回のテーマである「合同」説明会のいいところはなにか。
さまざまな業界、業種の企業が来ているところである。
これはまだ就活を本格的に始めていない学生にとってはこの上ないチャンスである。
仮説と検証を繰り返して自分にとってストレスのない環境を見極めてほしい。
志望業界も志望企業も降ってはこない。
自分で仮説を立て、検証をし続けることで徐々に浮かび上がってくるものなのだ。
裏を返せば全員にとって合説が有効というわけではない。
業界が絞れている人にとってはお得感がない可能性も十分ある。
自分で考える。自分でつかみ取る。
いかがだろうか。
これが私にとっての説明会であり、就職活動である。
就職活動は自分の人生を決めていく大事な選択だ。
「人がどうだとか、なんとなくとか」で決めずに自分で考えて、行動し、つかみ取って欲しい。
まだ、10月である。
思えば私が就活を始めたのもちょうどこの時期だ。
ここからしっかりと考えて行動をすれば十分間に合う。
裏を返せば、自分で考え行動しなければ何年かかっても難関企業は無理だろう。
焦る気持ちを抑え、一つ一つ丁寧に考えて行動してみてほしい。
ちなみに私は合説に参加したことがない。
比較的早くから志望業界が決まっており、個別の説明会で事が足りたからだ。
誰かに行かない方がいいといわれたからではない。
もっと就活についてしっかりと「思考」してみたくなった方、ぜひとも過去の連載記事を読んで欲しい。
それでは、引き続き体調に気を付けて就職活動に勤しんで欲しい。
──町田イチロー、Twitterやってます。相談や質問はこちら(@MARCHdaICHIRO)へ
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・第6講:OB訪問・説明会を攻略せよ。「それっぽい」就活生を脱するコツ
・第7講:MARCH生こそ胸を張れ
・課外授業:合説に参加するか否かを自分で考えるための仮説検証
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