社会問題となっている職場の「ハラスメント」。近年はセクハラやパワハラだけでなく、お酒を強要する「アルコールハラスメント(アルハラ)」やニオイによる「スメルハラスメント(スメハラ)」という言葉も生まれています。
こんな「◯◯ハラスメント」、実はまだまだあるんです……!
今回はそんな「◯◯ハラ」の例と、「ハラスメントな職場」を就活中に見抜くポイントを紹介します。
事例1:大手メーカーで「モラハラ」
日系大手メーカーに務める女性社員は、こんな「モラハラ上司」と出会ってしまいました。
入社してしばらく経った頃、2ヶ月だけの期間限定チームに入ったことがある。その時のリーダーがモラハラ上司(男性)だった。トラブル対応は誰よりも迅速かつ適切で、仕事がはやい。下っ端の私にもどんどん仕事を任せてくれるなど良いところもたくさんあったが、とにかく言い方がキツい。突っかかってきては暴言を吐き、機嫌にムラがありすぎて意味不明なタイミングでキレる。
ある先輩が私に「これお願いします。」と言った瞬間、
「お前は簡単な仕事もできない人間な上、部下に敬語を使うナメクジ野郎だ」
とその先輩にキレ始めたこともあった。
※「職場の人間関係なんて茶番である。〜モラハラ上司とヘコヘコ部下の秘密〜」より
事例2:メガバンクで「夫婦ハラ」
あるメガバンク社員によると、社内結婚の先にハラスメントが待ち受けていることも……。
Aさん:あと、女性の行員で課題となるのは社内結婚ですね。部門によっては23時過ぎまで勤務になるわけで、必然的に出会いが社内へ限定されます。そうして社内結婚した後にどうせキャリアチャンスを貰えないならと女性が退職しようとすると、他行さんでは配偶者の出世に響くと聞きました。
――それはムチャクチャですね! 配偶者の退職で出世に響くんですか。
Aさん:それまでに沢山コストをかけて育ててきた優秀な行員を失うのが厳しいのは分かります。
しかし、そうしたら女性の選択は、夫の出世を諦めてでも退職するか、諦めてバックオフィスで働き続けるしかない。行員で転職はまず選択肢に入らないので「夫婦で転職」コースはまずないです。※「銀行は女性にとって働きづらい」は本当?メガバンクvs外資系対談 前編」より
事例3:広告代理店で「食べハラ」
なんと、ある広告代理店では大量の料理を食べさせる「食べハラ」が起きていたそうです。Bさんの務める広告代理店には、さすが広告業界ということもあり、綺麗な子たちが集まります。もちろん、学歴も備えた才色兼備です。しかし、その美貌を苦々しく思う人もいるわけです。Bさんはその才色兼備の1人でした。憧れの広告業界、配属された部署で一生懸命に仕事を頑張っていました。同期にも、同じく可愛い子たちが沢山いたのですが、研修が終わり、数カ月過ぎる間に彼女たちはみるみる太っていきます。
不思議に思っていると、どうやら「可愛い新入社員を食事に誘い、大量に食べさせ、どんどん太っていくさまを見て楽しむ」ということが一部の社内ではやっているようでした。「おごって」もらっているから、残したりすることはできません。頑張って、大量の料理を全て食べた結果のようでした。
※「入社3年目のリアル:可愛い新入社員を太らせて楽しむ!?ブラック企業で起きた「食ハラ」の実態」より
ハラスメントな職場を見抜くカギは「逆質問」「元社員にOB訪問」「オワハラ」
では、就活中にこのような「ハラスメントな職場」を見抜く方法はあるのでしょうか?
一例として、面接での逆質問が活用できそうです。以下は長時間労働への姿勢を問う逆質問です。
例えば、就活の面接で「質問はありますか」と聞かれたときに、その会社ではどんな長時間労働対策を取っているかを聞き、面接官の反応を見る方法があります。
社員の健康を守り仕事の効率を高めるためという前向きな態度で、どんな対策を取っているかを説明してくれる面接官なら好感触です。
逆に、「なんでそんなこと聞くの?」「その質問は面接ではマイナスだよ?」「残業が嫌なの?」といった態度が少しでも現れたら、その会社は要注意です。
※「定時で帰る新入社員はダメなヤツ?残業好きな未来の上司を避ける就活のコツ」より
また、「元社員」にOB・OG訪問するのもオススメです。在職者では答えにくい会社の内情を教えてくれるかもしれません。
OBOG訪問でその志望企業を辞めた人に話を聞きに行くようにしましょう。実際にその企業を辞めた人を捕まえ、良い面も悪い面も、しっかりと生の声で知った上で、意を決し、企業に入社してほしいと思います。採用パンフに書かれたキラキラした言葉は、たった一面にしかすぎないのですから。
※「入社3年目のリアル:可愛い新入社員を太らせて楽しむ!?ブラック企業で起きた「食ハラ」の実態」より
最後のチェックポイントとして、内定後にオワハラがあるかどうかも判断基準になり得ます。
オワハラは大きく以下の3つに定義されます。
1. 他社の内定辞退を強要する→その場で辞退を要求するパターン
「今、受けている企業を全部辞退すれば、この場で内定を出す」
または、遠回しに辞退を迫ってくるパターン
「この場で、受けている企業全部に辞退の連絡を入れなさい」
などのように、他社の内定辞退を強要するパターン
2. 他社の選考を受けられないようにするパターン
他社の選考に行かせないように、毎日のように面接の日程を入れるなどして妨害するパターン。
3. 自社の内定を辞退しようとした人を脅すパターン
内定辞退をしようと連絡した人に対して、絶対に入社するように脅すパターン。そして、前述したような、他社の辞退を強要する行動に出る。
(※)出典:東洋経済ONLINE「就活オワハラが問題になったこれだけの理由 就活生諸君、君たちは恐れなくていい」
※「あなたが作る「オワハラ調査2018」始動 〜未来の学生のために体験談を教えて下さい〜」より
他社の選考辞退を強要したり脅すような言動をする企業は、入社後もハラスメントが起こりやすいかも……?
いかがでしたか?
入社後にハラスメントで苦しまないよう、就活中にしっかりと企業を見極めてくださいね。