こんにちは、ワンキャリ編集部です。
2018年度で創業100年を迎えた大手総合電器メーカーのパナソニック株式会社(以下、パナソニック)。
「A Better Life, A Better World」という理念のもと、日用家電から航空機関連製品まで、さまざまな領域でビジネスを展開している企業です。
この記事ではパナソニックの特徴から、事務系職種の本選考フロー、各フローの対策を解説していきます。選考前にぜひ一読ください。
<目次>
●パナソニックの特徴
●パナソニックの本選考のポイント
●パナソニック(事務系)の選考フロー
・1. エントリーシート(ES)
・2. Webテスト
・3. 模擬面接会(1次面接)
・4. キャリア相談会(2次面接)
・5. 最終面接
●おわりに
パナソニックの特徴
革新を通じて、より良い暮らしと社会への貢献へ
経営の神様と呼ばれた松下幸之助氏が創業したパナソニック。数々の「松下神話」が残るほど、事業を通じてよりよい暮らしと社会への貢献を実現・追求してきました(※1)。
彼の精神は今なお引き継がれており、独自の「環境基本方針」を策定し、二酸化炭素や化学物質の排出量が少ない商品を設計したり、住宅事業では高齢化社会を見越して高齢者向けのサービスを展開したりしています(※2)。
また近年では、東京五輪関連事業や自動運転、EV開発などのモビリティ革命、法人向けソリューションの提供(※3)まで事業領域を広げ、「脱・家電メーカー」(※4)としての意思を表明しています。
(※1)参考:パナソニック 経営の考え方「ブランドスローガン・経営理念」
(※2)参考:パナソニック サスティナビリティ「環境:方針」
(※3)参考:「一目でわかるパナソニック」/家電のイメージが強いパナソニックですが、セグメント別営業利益では家電を扱うAP社の売上高が、他のBtoB事業を扱う3社と同程度であり、BtoCからBtoBへと事業を広げていることが伺えます。
(※4)参考:ASCII.jp×ビジネス『次の100年を見据え「ただの家電メーカー」をやめたパナソニック』2018年1月31日
事業は人なり/長期間熟成型の育成制度
創業者の松下幸之助氏の格言である「事業は人なり」に代表されるように、パナソニックは同業他社に比べて新入社員への研修が長期間にわたって行われるのが特徴です。
内定してから7カ月間は「研修期間」として会社が開催するセミナーに出席することを義務付けたり、毎週自分のノルマを上司に報告し、その達成率についての共有を部署を問わず行ったりしていることから(※5)、会社を挙げて教育に力を入れていることがわかります。
教育体制が充実している会社で、計画的に成長していきたいと思う学生に適していると考えられます。
(※5)参考:内定者がOB訪問で社員から聞いた話に基づく
【合格の秘訣】企業概要・選考での評価ポイント
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パナソニックの本選考のポイント:早期ルートを活用してチャンスを増やそう!
パナソニックの本選考の特徴は、通常ルートと早期ルートの2つがある点です。2021年卒の本選考は、以下のように行われました。(ワンキャリアへの体験談の投稿や内定者とのインタビューより)
(1) 通常ルート
・1次面接→2次面接→最終選考(筆記試験と面接2回)
(2)早期ルート
・OB訪問→模擬面接×2回→最終面接
・ワークショップ→模擬面接×2回→最終面接
・就活支援団体による推薦(フロー不明)
※出典:パナソニック|21年卒 事務系のポイント 合格の秘訣
早期ルートで高評価を獲得できなかった場合でも、6月からの通常ルートに参加できるようです。そのため、インターンや説明会などのイベントや、OB訪問などを通じて企業と積極的に関わり、早期ルートから選考を進めることをオススメします。
なお、本レポートは(2)早期ルート「OB訪問」での内定者からの情報を参考に執筆をしております。
通常ルートの選考については2020年卒の記事を参考にしてみてください。
パナソニックでは、事務系職員が中心となって、技術職や販売代理店など異なる立場の人と協働して業務を進めるため、異なる意見を調整できる素養が求められています。
実際に選考では「リーダーとしての経験」と「関係者の意見をどのように調整したのか」を繰り返し問われたようです。
また、パナソニックを受ける学生は複数の電器メーカーを併願することが想定されるため、企業側は辞退を危惧してパナソニックであるべき明確な志望理由を求めていると考えられます。
特に、同社の面接を突破するためには4つある各事業の理念(※6)を踏まえた志望理由を伝える必要があります。以下の選考フローで詳しく見ていきましょう。
(※6)参考:Panasonic>企業情報>経営の考え方>私たちの事業展開
パナソニック(事務系)の選考フロー
2021年卒のパナソニック(事務系)の選考は以下のフローで行われました。
1. エントリーシート(ES)
2. Webテスト
3. 模擬面接会(1次面接)
4. キャリア相談会(2次面接)
5. 最終面接
それでは、選考ごとに詳細を見ていきましょう。
1. エントリーシート(ES):設問数が多く、設問タイプもさまざま!後の選考で常に使用されるので念入りに準備
2021年卒のパナソニックのESでは、以下の内容が課されました。
(1)「我こそ◯◯である」◯◯に入るあなた自身を表す言葉(15字以内)
(2)上記の言葉を選んだ理由(200字以内)
(3)学生時代に主に取り組んだこと(60字以内を3つ) 併せて取り組みの比重(割合)※全体で100%になるように記入
(4)上記のうち、「あなたが新たに挑戦、実行した取組み」の観点から具体的なエピソード(300字以内)
(5)上記のうち、「組織・チームなど、複数人での活動」の観点から具体的なエピソード(300字以内)
(6)パナソニックでチャレンジしたい仕事や実現したい夢(300字以内)※出典:パナソニック|事務系2021年卒本選考のES
パナソニックのESは、設問数が多く、設問のタイプもバラバラ。ESに記入した内容は後の選考でも常に使用されると内定者は語るため、念入りに執筆する必要があります。
設問(3)では%で割り振るように、学生時代に主に取り組んだことを濃淡分けて書くことができます。この割合に応じて面接で中心的に質問される内容が決まるため、上から順に聞いてほしいことを書くと良いでしょう。
設問(4)では選考のポイントの通り、パナソニック事務系職の特徴、「多くの異なる職種と協働する」ことを考慮し、異なる意見を調整しながら、周りを巻き込んだリーダー経験を示しましょう。
また、パナソニックのESには志望動機を直接問う設問がないため、設問(6)が実質的には志望動機を聞いていると考えられます。
パナソニックの事業理念とリンクする自分の経験を示し、「パナソニックの事業に対する理解度」「パナソニックの志望度」の2点をアピールしましょう。
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【全22卒就活生向け】『ES対策ガイダンス』−基礎から内定者ESのアタマの中まで大解剖−
▼ES対策に関する就活記事はこちら
・自己分析のやり方16本まとめ!就活で本当に内定へ近づく方法とは
・【エントリーシート(ES)の書き方&例文】ラブレターに学ぶ、企業に読まれるES
・【志望動機の書き方総まとめ】エントリーシート(ES)や面接で通過するためのポイントを詳しく解説!
2. Webテスト:一般的なSPI、不安な方は問題集を繰り返し解き対策を
パナソニックのWebテストは自宅受験のSPI試験で、内容は「言語」、「非言語」、「性格」。所要時間は1時間30分程度でした。パナソニックの選考で受けるSPIの難易度はあまり高くはないですが、ここで落ちては元も子もありません。事前に2~3回は以下のような問題集を繰り返し解くなど、しっかりと対策をしておきましょう。
・2022最新版 史上最強SPI&テストセンター超実戦問題集
3. 模擬面接会(1次面接):チャレンジ精神と調整力をアピールしよう
質問内容は以下の通りでした。
・1分程度で自己紹介
・学生時代に頑張ったこと
・就活の軸
・志望動機
・他社選考状況
・逆質問 など※出典:パナソニック|事務系2021年卒本選考の模擬面接会(1次面接)
模擬面接会では主に「学生時代に頑張ったこと」が深掘りされます。回答の中では、チャレンジ精神、調整力をアピールすることを意識しましょう。
内定者は「会社説明会からパナソニックが求めていると思ったことや、ESの設問で回答した内容を基に、チャレンジ精神や調整力をアピールすることを意識した。このようなエピソードは面接官からの反応が良かった」と語っています。
なお、面接では会話形式での応答を意識し、暗記ではなく、面接官との会話の中で小出しに伝えたい内容を提示するようにしましょう。
また、パナソニックの面接では面接記録が次の面接官に引き継がれていきます。そのため、特に就活の軸と他社の選考状況は選考を通じて内容や時期に矛盾がないように、準備しておきましょう。
4. キャリア相談会(2次面接):合否判定なしでも油断は禁物!1次面接の振り返りをして臨もう
2021年卒のパナソニックのキャリア相談会(2次面接)はWeb面接で、所要時間30分、学生1人に対し社員2人で行われました。内定者によると、前回の模擬面接会とほぼ同じ質問内容で、和やかな雰囲気で行われたそうです。
質問内容は以下の通りでした。
・1分程度で自己紹介
・学生時代に頑張ったこと
・就活の軸
・志望動機
・他社選考状況
・逆質問 など※出典:パナソニック|事務系2021年卒本選考のキャリア相談会(2次面接)
最初に「この面談に合否はなく、全員6月の選考に案内する」と説明を受けるそうですが、評価が高い人は6月を待たずして最終面接を受けることができるとのこと。油断することなく、1次面接の振り返りを徹底しておきましょう。
5. 最終面接:人事面接と職能面接という2つの面接
2021年卒のパナソニックの最終面接はWeb面接で、所要時間1時間30分、学生1人に対し社員4人で行われました。
最終面接では、人事面接と職能面接という2つの面接が実施されます。質問内容は以下の通りでした。
【人事面接】
・就活の軸
・大切にしている価値観
・パナソニックの志望理由 など
【職能面接】
・なぜパナソニックを志望するか
・どのカンパニーを志望するか
・パナソニックでどのようなことを成し遂げたいか
・20年後までのキャリアパスはあるか
・OB訪問はしたか
・学生時代に頑張ったこと
・その中でどのような役割を担ったか
・困難はどのように乗り越えたか
・本当に嫌なことがあったらどのように克服するか
・逆質問 など※出典:パナソニック|事務系2021年卒本選考の最終面接
人事面接:職種ごとの志望動機まで考えておこう
人事面接では「学生の志望度」を測るための深掘りが中心的に行われます。
深掘りされる中で特徴的なのは「他の電機メーカーではなく、なぜパナソニックなのか」「なぜこの部署なのか」の2点を明確に示す必要があること。
実際に内定者は「パナソニックの自動車部門に入ってやりたいこと」についての志望理由を話した後に「でもそれは他の部署でもできる可能性がないか」という鋭い指摘をされたそうです。
パナソニックの4つの事業(家電、住宅、車載、B2B)の理念について正しく理解し、その理念と自分の人生のライフイベントをリンクさせた志望理由を構成することを心がけましょう。
職能面接:意見調整役としてのリーダー性をアピールできるか
職能面接では、営業社員から業務適性に関する質問がされることが特徴。ここでは選考のポイントやESの対策でも述べたように異なる意見を調整しながら、周りを巻き込んだリーダー経験をアピールできると良いでしょう。
リーダーとして、異なる意見を持つ立場の人たちのベストな妥協点を見いだし、困難を乗り越えたかを示すことをおすすめします。
▼パナソニックの選考ステップをさらに詳しく知りたい方はこちら!
【選考ステップ一覧】各選考の詳細と解説
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おわりに
いかがでしたか? ここまでパナソニックの本選考のポイントをお届けしました。みなさんの選考対策のお役に立てれば幸いです。
さらに詳しい「選考対策」と「クチコミ」は以下をご覧ください。
【選考対策ページ】パナソニック
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