※こちらは2017年3月に初公開された記事の再掲載です
こんにちは、ワンキャリ編集部です。
前回は商社一般職特集の第1弾として以下の記事をお送りしました。
・商社の一般職はいいとこ取り?〜広告志望のワセジョが一般職志望に変えた理由〜
今回は第2弾として、女子大出身かつ3月から就活を始めて商社の一般職を射止めたAさんにインタビューを行いました。毎年、女子大から一般職に内定するのはどの商社も1人程度。狭き門を突破したAさんの内定の秘訣をご覧ください。
40代で1,000万円? 商社一般職を志望するようになったきっかけは人柄と業務内容!
そもそもAさんはなぜ、女子大で、しかも3月に商社の一般職を受けることを決意したのか聞いてみました。すると、始めは公務員を目指していたからだと教えてくれました。
「民間就活を始めたのは3月頃。商社に興味を持ったきっかけは同じ大学の友達が商社を受けると知って『商社って何してるところなんだろう?』って疑問に思ったんです。そこから少しずつ調べ始めて、たまたま行った合同セミナーの某商社の社員の話に感動して商社に入りたいって思いました」
世界をまたにかけて活躍している生き生きとした社員の姿を見て、商社に行きたいという気持ちが芽生えたようです。自身の学歴と能力から一般職を狙うと決め、情報収集のためOG訪問を。
「社員の方が『年次が上がればもともと総合職がやっていた業務が一般職でできる』『40代で1,000万円もらえることもある』という話をしてくださって、そこも魅力の1つでした」
保険のため公務員の道を残しつつも、Aさんは総合商社の一般職の選考を受けることを決めたそうです。
女子大の弱点は人脈。学歴そのものではない
「学歴をそんなに意識したことはない」
そう語るAさんですが、女子大だから困ったこと・大変だったことは、人脈だったそうです。
「同じ大学で商社に内定している人が少なかったから、情報を集めるのが本当に大変でした。私、サークルにも入っていなかったから人脈も狭くて……(笑)」
情報の少なさを打破するために、商社のほぼすべてのセミナー・座談会に行ったり、東洋経済の商社特集のページを徹底的に読んだりしたそうです。さらに、大学のキャリアカウンセリングを積極的に活用しOG訪問もしたといいます。
「商社の面接では『社員に会ったかどうか、そこから何を感じたのか』を聞かれるからセミナーやOG訪問は大切だと思います。商社だけでもOG訪問は6回しました。情報が少なくてもできることはたくさんあるから、とりあえず動いてみることが内定獲得には欠かせないと思います」
内定獲得の鍵は情報が入ってくる環境にいるかどうかではなく、積極性と行動力なのです。
Aさんだけが答えられた質問「うちのエネルギー部門で何をしてるか知ってる?」
また、こんなこともあったそうです。
「力を入れて企業研究をしてよかったと思った瞬間は2次面接の時。面接官が『うちのエネルギー部門で何をしているか知っている?』と質問をしてきて周りの就活生は誰も答えられなかったんです。勉強をしていた私だからこそ答えられた質問だったから、志望度の高さもアピールすることができたんだと思います」
徹底した企業研究が他の就活生との差別化につながり、志望度の高さをアピールできたと言います。Aさんは他にも、TOEICは820点を取得するなど周りとの差別化を意識したそうです。
就活において「学歴」そのものはさほど関係なく、何か他の人に負けない強みを持ってることの方が重要なのかもしれません。
ストレス発散法は1人カラオケ! 面接官にうけた訳とは?
Aさんが、競争率の高い総合商社一般職の面接を通過した理由に迫りました。
「面接はありのままの自分でいることを意識して、笑顔で楽しく会話することを心掛けました」
それが選考突破の鍵となったと思うのは、ありのままの自分をそのまま書いたエントリーシート(ES)が面接でウケたからだそうです。
「ESで『あなたのストレス発散法は?』って設問があって、『1人カラオケ』と書いたら、すべての面接で面接官が突っ込んでくれました。『何歌うの?』『何曲歌うの?』と質問をしてくださって、面接がとてもいい雰囲気で進みました」
面接官に好印象だった理由として、この会社は飲み会の2次会は必ずカラオケに行く文化があること、カラオケが好きな社員が多いことが挙げられます。このように飾らずにありのままの自分を出すこと、さまざまな面からのカルチャーフィットを目指すことが大切だといえます。
SPIのボーダーは8倍と総合職よりも高い! 作文が課されることも!
Aさんは「勤勉さと適応能力」も選考突破の鍵だったと言います。
「某商社のSPIは総合職よりも一般職の方がボーダーが高かったんです。約1,400人の応募に対して通過したのは150〜200人ほど。一般職だからと筆記試験で手を抜いてしまうと次に進めないから、侮らない方がいいと思います」
この某商社では筆記テストとエントリーシート(ES)の提出は同時だったそうですが、この時点では筆記テストしか見られていなかったようです。Aさんは2〜3週間対策本を用いて対策をしたそうです。
さらに面接では作文などが課されることもあったようです。
「私は作文があるのを知らなくて驚いたけど、焦らず落ち着いて臨むよう心掛けました」
しっかりと情報収集をすれば事前に面接のフロー・内容などを知ることができますが、ときにはイレギュラーな事も起こります。そんなときに混乱したり焦ったりせず、落ち着いて対応できる「適応能力」が大切なのです。
「一般職=サポート」というイメージでは受からない
最後に、某商社の内定者にはどのような特徴があるのかについて聞きました。
「人と話すのが好きで、まとめる力を持った人が多かったと思います」
一般職の内定者はおとなしくてリーダーを支える役割の人が多いと思うかもしれません。しかし実際は学生時代にリーダーや部長などを経験した人が多いそうです。
その上で、このような経験を持つ人が一般職の「学生時代頑張ったこと」を書く際の注意点を教えてくれました。
「『学生時代頑張ったこと』を書くときにリーダーなどの経験がある人はその事実だけを書いてしまいがち。だけど一番大切なことは何をしてきたのか・どう工夫したのかなどの過程です。アルバイトなどの小さいことでも、その過程がしっかりと話せれば経験自体は何でもいいと思います」
何を話すかよりもどう話すかが大切なことが分かります。話し方次第で生かすことも殺すこともできるのです。
おわりに
公務員への道を保険のために残しておいたAさんですが、無事、総合商社一般職の内定を得るというAさんにとって最高の形で就職活動を終えることができました。情報が少ない中でも自発的に動き、人と関わる中で成長できる人が総合商社の一般職では求められているのではないでしょうか。
この記事を読み、女子大生の就活事情・内定獲得の秘訣を知っていただけたら幸いです。
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