こんにちは、ワンキャリ編集部です。
ボストン コンサルティング グループ(BCG)のアソシエイトの選考対策のポイントをまとめてお伝えします。エントリーシート(ES)から、Webテスト、面接それぞれのポイントを解説するので、選考前にぜひ一読ください。
<目次>
●ボストン コンサルティング グループの社風
●ボストン コンサルティング グループの本選考のポイント
●ボストン コンサルティング グループのインターンと本選考のフロー
・1. エントリーシート(ES)
・2. Webテスト
・3. 1次面接(筆記テスト+集団面接)
・4. 2次面接
・5. インターン(ジョブ選考)
・6. 最終面接
●おわりに
ボストン コンサルティング グループの社風:外資系だけど意外とウエット
日本のコンサル業界をけん引してきたNo.1ファーム
世界有数のコンサルティングファームであるBCG。その2番目の拠点として1966年に設立されたのが東京オフィスです(※1)。
それ以来、日本でまだ知られていなかったコンサル業の先駆けとして、多くのトップ企業を支援してきました。そうした歴史の中で、現在経営者として名をはせている卒業生や優秀な人材を数多く輩出しています。
(※1)NIKKEI Style「経営をデジタル化せよ~ボスコン日本代表に聞く(1)」
外資系だけど意外とウエットな社風
外資系コンサルはサバサバして個人主義的なイメージを持たれがちですが、あるBCG出身者は「意外と働き方や人間関係を気にする会社」と語ります。また、内定者が社員に聞いた話では、BCGには昔から徒弟制度などで若手を育てる文化があり、上司との濃い関わりが形成されているそうです。
「外資系のサバサバ感は嫌」という人にもおすすめの企業です。
▼社員の生の声もあります!
「クライアントは業界1〜5位、徹底的なクライアントファースト精神?、女性の働きやすさについても」。このような実際に働いていた社員の声が知りたい方は【ONE CAREER PLUS『ボストン コンサルティング グループ/クチコミ』】も要チェックです(別サイトに遷移します)。
ボストン コンサルティング グループの本選考のポイント:「物事の本質をつかんでいるか」が重要
物事を根本から柔軟に考えられるか
世界トップクラスのコンサルティングファームであるBCGにおいて、論理的思考力は当然求められますが、その中でも「物事を根本から柔軟に考えられるか」という点が重要です。
内定者は面接の際に、ひととおりフェルミ推定をやり終えると、「他にはどんな方法が考えられるか」と問われていました。また、ゼミでTPPについて勉強していると話すと、「TPPは今後どうなるか」「なぜTPPはうまくいかないのか」と何度も深掘りされたようです。
こうした経験から、内定者は「物事の本質をつかんでいるかが見られている」と話しています。
自身の描くキャリアの中で新卒でBCGに入る理由がが明確か
コンサルティングファームは一般に激務といわれています。
内定者が社員に聞いた話では、BCGでの生活を陸上競技に例えて「100m走だと思って全力で走ってゴールしたと思ったら、実は400m走だったような感覚」だと振り返っていたそうです。
このような厳しい環境の中でもストレス耐性を示し、やりきるためには「自身のキャリアの中で、なぜBCGで働く必要があるのか」が明確である必要があります。
実際に一部の内定者は、ジョブ後の面談に呼ばれる際に「自分のキャリアにおけるBCGの位置付けを明確にしてきて」と言われたそうです。
そのため、「将来成し遂げたい目標」と「そのためにBCGに入る目的」の2点を明確にしておきましょう。
▼選考におけるポイントやクチコミを詳しく見たい方はこちら!
【合格の秘訣】企業概要・選考での評価のポイント
【クチコミ】説明会/インターン/選考の評判
ボストン コンサルティング グループの本選考のフロー
ボストン コンサルティング グループのインターンと本選考フローは以下の通りです。
<インターン>
1. エントリーシート(ES)
2. Webテスト
3. 1次面接(筆記テスト+集団面接)
4. 2次面接
5. インターン(ジョブ選考)
<本選考>
6. 最終選考
BCGに内定するためには、多くの外資系コンサルと同様にジョブ選考(インターンシップ)に参加する必要があります。特にBCGの場合は「ジョブ選考に参加しないと本選考を受けられない」ので注意してください。
それでは選考ごとに見ていきましょう。
1. エントリーシート(ES):人間性を知ろうとする質問が多い傾向
BCGの2021年卒のエントリーシート(ES)の質問は以下の通りです。
<質問内容>
(1)学業以外に力を入れていたことについてご記入ください。(100文字)
(2)あなたの一番大事にしていることは何ですか?(200文字)
(3)今までの人生の中で成し遂げたことで、人に話したいことは何ですか?(200文字)
(4)一生のうちに必ず成し遂げたい夢は何ですか?(200文字)
※出典:ボストン コンサルティング グループ|アソシエイト2021年卒の選考対策ページ
BCGのESは、他のコンサルティングファームに比べると人間性を知ろうとする質問が多い傾向にあります。
「一番大事にしていること」「一生のうちに必ず成し遂げたい夢」などがその例です。
特に、「一生のうちに必ず成し遂げたい夢」に関しては、自分のキャリア観と関係があるため、重要な設問だと考えられます。自分のキャリアの中でBCGがどう位置付けられるかが分かるように記述すると良いでしょう。
あるジョブ参加者は以下のような構成で書いていました。
- 成し遂げたい夢
- それを実現するために必要な能力
- コンサルタントとして鍛えられる能力
▼BCGのES・志望動機について詳しく知りたい方はこちら!
【ES・体験談】選考通過者の事例と対策法
【志望動機・選考の感想】
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▼ES作成に関するおすすめの記事はこちら!
・【まとめ】エントリーシートの書き方:インターンでも使えるESの書き方を紹介!志望動機・頑張ったことの例も多数
2. Webテスト:全企業の中で最もボーダーが高い試験
BCGのWebテストはテストセンターで受験するSPIです。内容は言語、非言語、構造的把握力、性格で、所要時間は1時間半程度です。
BCGのWebテストは、ゴールドマンサックスと並び、全企業の中で最もボーダーが高いと言われています。満点が必要だと思うくらいの気持ちでしっかりと対策を行う必要があります。
内定者は「構造把握など他社では使わないような試験もあるので、事前に参考書を読んだ方がいい」と話しています。参考書に載っているテストセンターの予想問題を一度解き、自分の正答率の低い範囲、もしくは回答に時間がかかった範囲を中心に練習問題を解いていきましょう。
・これが本当のSPI3テストセンターだ! 【2021年度版】
▼Webテスト対策に関するおすすめの記事はこちら!
・【就活スタート時必見】主要Webテスト9種類:問題形式の見分け方と対策本一覧
・【SPI対策】SPIとは?例題31問付き!言語・非言語等の問題形式と出題内容を解説
・【SPI実施企業一覧】140社分のテストセンター対策!練習受験できる企業まで網羅
3. 1次面接(筆記テスト+集団面接):論文の前の面接はネガティブチェックの可能性大
BCGの選考では、10分間のGD(場合によっては集団面接)と30分の論述試験が行われます。
それぞれ以下のような内容でした。
<GD(集団面接)>
・自己紹介・GD(○曜日の新聞の一面の推測、キャッシュレス社会の是非、など)
※:内容は各回によって異なるが、簡単な質問と5分程度の短縮GDが多い<論文(筆記試験)>
・東京都のデリバリーサービス会社の市場規模を推定せよ。また当該企業は東京で加盟店を増やすべきか、新たな地域に展開すべきか答えよ。※出典:ボストン コンサルティング グループ|アソシエイト2021年卒の1次面接
論文で出題されるお題は、市販の問題集にあるような難易度です。
2021年卒では「東京都のデリバリーサービス会社の市場規模を推定せよ」という問題が出題されていました。
要素分解→各要素の値を経験値や概算から設定→計算というプロセスで解く練習をしていれば突破出来るレベルですので、おすすめ書籍などを活用し、基本的な考え方を身につけておきましょう。
また、論文の前のグループ面接では、簡単なGDを行ったり、お互いの自己紹介程度しかしなかったりと面接官によってまちまちであるため、基礎的なコミュニケーション能力があるか見ているといったようなネガティブチェックの可能性が高いと思われます。
グループ面接の方は気を張り過ぎず落ち着いて臨みましょう。
▼グループディスカッション対策に関するおすすめの記事はこちら!
・グループディスカッション対策完全版!テーマごとの例と議論の進め方・役割の選び方
4. 2次面接:フェルミ推定を中心に問われる
BCGの2次面接は、学生1名:社員1名の個人面接を30分×2回行う選考でした。1回目はフェルミ推定、2回目はフェルミ・ケース・一般的面接のうちいずれかになるそうです。
質問内容は以下の通りです。
【1回目の面接】
・簡単な自己紹介の後フェルミ推定を行う
・問題は人によって異なるが、自己紹介の際の話題から決める場合が多い
・学生側のテーブルには紙とペンが置いてあり、適宜計算などしながら行うことができる
・フェルミ推定の後、少し踏み込んでケースのような質問をされる場合もある<過去の出題例>
・国際交流団体の国内総所属者数を推定してください
・テニスボールの市場規模を推定してください
・プレステVRのこれまでの売上を推定してください
・バスケットボールの日本中にある数を推定してください
・日本でのiPhone保有者数は何人ですか
・都内のパン屋さんの数はいくつですか
・ペットボトルの年間売上を推測してください
・あなたの最寄りのコンビニを一つ決めて、その一日の売り上げを推定してください
・タクシー1台の1日の売上高はいくらか
・映画館の一日の売上を推測してください
・東海道新幹線の車内販売の1日通しての売上を推定してください
【2回目の面接】
・(1)もう一度フェルミ推定(2)フェルミ推定+ケース面接(3)一般的な面接のうち、いずれか1つ
・主なパターンは以下の通りで、人によって異なるが、(2)のパターンが最も一般的である
・フェルミ推定やケース面接を行った場合も、最初にアイスブレイク程度に志望動機を述べることや最後に簡単に逆質問をすることがある<過去の出題例>
●(2)のパターン
・大学内にあるコンビニの1日の売上を推定し、それを増加させる施策を考案してください
・アルバイト先の塾の売上を上げる方法を考えてください
・トヨタの社長になった場合の5年間の経営戦略を考案してください
・電子書籍を日本でより普及させる方法を考案してください
・コンビニの売上を伸ばす戦略を立案してください
・テニスサークルを使ってお金を稼ぐ方法を考えてください
・近い将来、主婦がみんなAmazonで食材を買うようになった場合、イオンのスーパー事業部はどのような戦略を取るべきか、提案してください
・あるホテルの年間売上を計算したうえで、その売上げをアップするにはどうすればよいのか提案してください●(3)のパターン
・自己紹介
・志望動機
・どのように志望業界を決めるか
・気になるニュース
└それについてディスカッション
・逆質問
※出典:ボストン コンサルティング グループ|アソシエイト2021年卒の2次面接
BCGの2次面接では、コンサルタントとの個人面接を2回行います。
年によって変化しますが、1回目の成績が悪いと2回目に進めないことが多いようです。外資コンサルの面接ということで基本的には2回ともケース面接を行いますが、1回目でフェルミ推定を中心に問われ、2回目では志望動機などの一般的な面接が行われたこともあるそうです。
また、BCGは採用HPにおいてケース面接に関するアドバイスを掲載しています。
自社で公開しているものである以上、掲載事項が選考基準である可能性は高いといえるため、こちらは必ず事前に読んでおきましょう。
・ボストン コンサルティング グループ「面接準備と模擬ケース」
▼ケース面接対策に関するおすすめの記事はこちら!
・【初めてのケース】読むだけで準備万端!ゼロから始めるケース面接対策(例題付き)
・【フェルミ推定】「いまさら聞けない」でも大丈夫!回答&解説付きで読むだけでOK
5. インターン(ジョブ選考):粘り強さと、チームの生産性を高める働きが大切
BCGのジョブ選考は、学生14名(4〜5人×3グループ)に対して社員が3〜4名つく、3日間の課題解決型グループワークで、課題内容は「ある日系大手メーカーの2030年における成長戦略」でした。
スケジュールは以下の通り行われました。
【タイムテーブル】
<1日目>
13:00〜14:00 オリエンテーション
14:00〜15:00 パートナー談話
15:15〜16:15 若手談話、Q&A
16:15〜16:30 タイムシート説明
16:30〜17:30 就活インタビュー
17:30〜18:30 ロジカルライティングトレーニング
18:30〜18:45 自己紹介
19:00〜21:00 ディナー<2日目>
10:00〜10:30 課題発表
10:30〜11:30 調査、議論
11:30〜12:15 シニアインプット(1)、ランチ
12:15〜15:15 調査、議論
15:15〜16:00 シニアインプット(2)
16:00〜18:00 調査、議論
※18:00で解散になるが、グループによっては大学の施設などに戻り23:00程度までワークを行っていた。<3日目>
10:00〜14:30 発表準備
14:30〜16:15 最終報告会(各チーム30分、内講評が10分)
16:30〜17:30 パワーポイントトレーニング
17:30〜18:30 個別フィードバック
19:00〜 ディナー※出典:ボストン コンサルティング グループ|アソシエイト2021年卒のジョブ選考
さまざまな学生が参加する3Daysジョブ。粘り強さが重要
2021年卒採用では、キャリアフォーラム参加学生もこの3Daysジョブに参加しているため、幅広いバックグラウンドを持つ学生が集結しています。そのため、意見の対立などが起きやすいことが想定されますが、重要なのは3日目の最終発表まで粘り強く取り組み続けることです。
3daysジョブは基本的には決められたフィードバックの時間までに、何度もメンターから厳しい指摘を受けますが、「2日目夜のフィードバックでひっくり返された後もしっかり修正したところ、高評価を得られた」と内定者が話しているため、最後まで取り組み続けましょう。
チームの生産性を高める働きが高評価
ジョブでは、アピールしようとして自分を前面に押し出す人が多くなりがちです。
しかし、高評価を得て本当に内定を勝ち取るのは「チーム全体を俯瞰(ふかん)して、チームの生産性を高める行動をした学生」です。
実際に内定者は、他のメンバーの意見が食い違い、衝突していたときに、リーダーシップを取って議論をまとめたところ、高評価を得ていました。「チームとしてのアウトプットをいかに最大化するか」という視点を最後まで持ち続けましょう。
6. 最終面接:最後のネガティブチェック。落ち着いて臨もう
BCGの最終面接は、ジョブで優秀な結果を残した学生が呼ばれるパートナーとの個人面談でした。面接時間は20分程度で、内定するとその後30分程度入社に向けた説明や、オフィス見学が行われます。
質問内容は以下の通りです。
・ジョブは楽しかったか
・なぜBCGを志望するのか
など※出典:ボストン コンサルティング グループ|アソシエイト2021年卒の最終面接
面談開始時点からパートナーがオファーレターを持参することがあるそうなので、採用権限を持つパートナーによる最後のネガティブチェックと言えるでしょう。
質問内容も気になるニュースやジョブの感想と言ったアイスブレイクのようなものと志望動機が中心なので、緊張しすぎず落ち着いて臨みましょう。
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おわりに
いかがでしたか? 皆さまの選考対策のお役に立てれば幸いです。
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※注釈のない記載は、選考対策ページ(下記)の情報をもとにしています
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