こんにちは、ワンキャリ編集部です。
面接の場で、業界を問わず質問される「学生時代頑張ったこと」。業界を問わずに質問される理由は、質問を通じて社会人としての素養を見極められているからです。今回は、「学生時代に頑張ったこと」を答える上で意識すべきポイントをお伝えします。ぜひご一読ください。
<目次>
●「学生時代に力を入れたこと」は4つの質問に答える準備を
●質問1:学生時代に頑張ったことを「1分」で教えてください
・面接官の評価ポイント:分かりやすく伝える能力
・面接前の対策:1分で話す練習を何度もしましょう
●質問2:「どのように」頑張ったかを教えてください
・面接官の評価ポイント:行動に思考が伴っているか
・面接時の対策:深い思考をアピールするためには「具体的に」「定量的に」話す
●質問3:「なぜ」それを頑張ったかを教えてください
・面接官の評価ポイント:ミスマッチがないか
・面接時の対策:苦境を乗り越える原動力をアピールする
●質問4:頑張ったことから「何を学んだか、次にどう生かすか」を教えてください
・面接官の評価ポイント:優秀なビジネスパーソンの特徴「ミスをしないのではなく、ミスを繰り返さない」があるか
・面接時の対策:反省だけでは終わらせない
「学生時代に力を入れたこと」は4つの質問に答える準備を
「学生時代頑張ったこと」という質問は以下の4つの質問を通じて深掘りされます。
1. 学生時代に頑張ったことを「1分」で教えてください
2.「どのように」頑張ったかを教えてください
3.「なぜ」それを頑張ったかを教えてください
4. 頑張ったことから「何を学んだか、次にどう生かすか」を教えてください
以下、各質問についてその意図と意識すべきポイントをまとめてご紹介します。
質問1:学生時代に頑張ったことを「1分」で教えてください
面接官の評価ポイント:分かりやすく伝える能力
エントリーシート(ES)でも記述させる「学生時代に頑張ったこと」を面接であらためて聞くのはなぜでしょうか。ESは数百文字にまとめるために時間をかけて準備できますが、面接ではそうはいきません。面接官はこの質問を通じて「分かりやすく」「端的に」伝える能力を見極めようとしています。
面接前の対策:1分で話す練習を何度もしましょう
「1分以内で」「分かりやすく話す」練習を何度もしましょう。短時間で自分の考えをまとめて伝えることは思っている以上に難しいです。加えて、面接の場では緊張して話が長くなりがちなので、トーク力に自信のある方も念入りに準備しましょう。1分間で話せる文字数は300字程度といわれているため、事前に300字程度の原稿を準備して何度も話す練習をしましょう。
分かりやすく伝えるためには、以下の3点を簡潔にまとめることをおすすめします。
【状況】どのような目標があり、それに対してどのような課題があったか
【行動】目標達成のためにどのような行動をとったか
【結果】自分の行動により状況がどのように変わり、どのような結果に結びついたか
1つ目の質問への回答が2つ目以降の質問へとつながるので、深掘りしてほしい内容は1つ目の質問の回答で触れておくとよいでしょう。
質問2:「どのように」頑張ったかを教えてください
面接官の評価ポイント:行動に思考が伴っているか
浅はかな考えに基づいた行動はビジネスの場ではNGです。そのため、面接官は「学生時代に頑張ったこと」の背景にある考えを尋ねることで、学生が行動の裏でどのような思考を働かせているかを見極めようとします。
「学生時代に頑張ったことの『内容』が面接の結果を決める」と思う方もいるでしょう。しかし、サークルの代表、部長、バイト、留学経験などの目立ったエピソードを持つ人は数え切れないほどいます。むしろ、どれだけささいな頑張ったことでも深い思考が伴っていれば高評価を獲得できるのです。
面接時の対策:深い思考をアピールするためには「具体的に」「定量的に」話す
「状況→行動→結果」のうち「行動」について深掘りされるのがこの質問です。深い思考をアピールするためには「具体的」「定量的」がキーワードです。定性的な話は努力の評価指標が主観的で、面接官に理解されにくいからです。
以下の2つの例をご覧ください。
1. チームの一体感が欠けていると感じ、バドミントン部の主将として部員とコミュニケーションをとるように努めました。チームで話し合う機会やご飯に行く回数を増やすなどしてお互いのことを話し合いました。
2. バドミントン部の主将として、各個人・チームとして目指しているところにズレがあり、一体感に欠けていると感じました。そこで、部員50人と1対1で2時間ほど、個人・チームとして目指すところについて話し合い、チーム一丸となって目標に向かって邁進(まいしん)できる環境を作りました。結果として、都大会ベスト8にまで進みました。
いかがでしょうか。どちらも頑張ったことについて述べていますが、2の方が、
・課題の内容を「個人とチームの目標のズレ」と明確に定義している
・自分のとった効果について「部員50人と1対1で2時間近く話す」と定量的に述べている
という2つの工夫から説得力が増しています。
面接官としては、「なるほど、目標のズレを感じたから1対1で話したのか。1対1の話で意識したことをさらに聞いてみよう」と考え、学生の深い思考に対してさらなる関心を抱きます。
質問3:「なぜ」それを頑張ったかを教えてください
面接官の評価ポイント:ミスマッチがないかを見極められる
「学生時代に頑張ったこと」とはすなわち「学生時代に情熱を燃やしたこと」です。面接官は、学生がどのようなことに情熱を燃やせるかを知ることで、学生とのミスマッチがないかを見極めようとします。これは、長期的に働いてもらいたい会社にとっても、やりがいを持って仕事したい学生にとっても重要なポイントです。
例えば、部活で結果を残すために頑張るという経験を1つとっても、人によって全く異なるモチベーションを持っています。
・チームのため:チームとしての目標を達成したい
・自分のため:とにかく試合で自分が活躍したい
面接時の対策:苦境を乗り越える原動力をアピールする
うまくいっているときは何をやっても楽しいものです。問題は、つらいとき・苦しいときにどう自分をモチベートして目の前の壁を乗り越えていくかです。自分の原動力がすぐに思いつかない方は「なかったら頑張れなかったもの」を考えましょう。
例えば、あなたが学生時代に野球部の主将だったとしましょう。もしチームスポーツじゃなくて個人スポーツだったら? 切磋琢磨(せっさたくま)する仲間がいなかったら? 尊敬する監督がいなかったら? このように「もし◯◯がなかったら」と考えて、これがなかったら主将として頑張れなかった、というものが見つかれば、それがあなたの原動力なのです。
質問4:頑張ったことから「何を学んだか、次にどう生かすか」を教えてください
面接官の評価ポイント:優秀なビジネスパーソンの特徴「ミスをしないのではなく、ミスを繰り返さない」があるか
仕事の場では、ミスのない仕事をすること以上に、ミスを繰り返さないように仕事をすることが重要です。そして、ミスを繰り返さないビジネスパーソンの共通点は反省を次に生かすことです。面接では、「学生時代に頑張ったことから学んだもの」を尋ねることで学生が反省し、学び、次に生かすことのできる人間かを見極めます。
面接時の対策:反省だけでは終わらせない
学生時代に頑張ったことから得た学びは簡単に思いつくものではないのであらかじめ考えておきましょう。その際に、反省や学びにとどまらず次にどう生かすかまでを考えておくと安全です。面接官によっては、「もう一回同じ状況に置かれたらどう行動する?」「社会人になって同じ問題に直面したらどう対処する?」などの深掘り質問を続けてくるからです。「学生時代に頑張ったこと」を考える際は、「学び」と「次回への生かし方」をセットで用意するように心がけましょう。
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(Photo:vgstudio/Shutterstock.com)
※こちらは2016年7月に公開された記事の再掲です。