こんにちは、ワンキャリ編集部です。
面接でよく聞かれる質問の1つである志望動機ですが、答え方に悩んでいる就活生も少なくないと思います。
そこで今回は面接で志望動機を聞かれたときの答え方を知りたい新卒の就活生に向けて、好印象の答え方や適切な長さなどを例文と交えて解説いたします。また、履歴書やエントリーシート(ES)と同じ内容でもいいのかなどの疑問についても解説いたしますので、ぜひ参考にしてみてください。
<目次> ●志望動機とは? 志望動機が問われる理由 ●面接で志望動機を問われたときの答え方 ・ステップ1|結論を伝える ・ステップ2|志望理由の背景・根拠を具体的エピソードと合わせて伝える ・ステップ3|入社後の展望・企業に貢献できることを伝える ●志望動機の答え方のコツ ・長さは1~2分に収める ・わかりやすく、簡潔に伝える ・志望動機に関する質問にも答えられるようにする ・話し方や表情、スピードに意識する ・履歴書やESの内容と大きく異ならないようにする ●志望動機を答えるときの注意点 ・淡々と読み上げるような答え方はしない ・長くだらだらと話さない ・口癖に注意する ・給与や福利厚生の話をしすぎない ・他の企業を卑下しない ・曖昧な表現は避ける ・自己中心的な内容は避ける ●志望動機の例文 ・企業理念への共感 ・社風への共感 ・事業内容への共感 ・働く環境への共感 ・就活の軸との一致 ●志望動機の問われ方 ・ストレートに質問される ・将来のことから質問される ・企業選びの軸から質問される ・就活状況から聞かれる ●志望動機と一緒によく問われること ・企業選びの軸 ・他社の選考状況 ・業界や企業の展望に対する意見 ・他社ではなく自社を志望する理由 ●志望動機の答え方についてよくある質問 ・内容は履歴書やESと同じでいい? ・適切な長さはどれくらい? ・うそでも第一志望と答えた方がいい? ・カンペを見ても大丈夫? ●おわりに
志望動機とは? 志望動機が問われる理由
ESや面接でよく聞かれる志望動機ですが、企業はこの質問を通じて学生と企業がそれぞれ求めるニーズが一致しているかを見ており、志望動機は面接官が学生を判断する最も重要な基準の1つといえます。そのため、他企業と同じ内容を使い回さず、その企業でしか実現できないことを書くといいでしょう。
また、選考の種類によっても求められる水準や、選考における重要度が変わります。そのため、選考ステップによっても内容を使い分けられるといいでしょう。
具体的に企業が見ているポイントとしては以下があるので、志望動機を作成するときに参考にしてみてください。また、志望動機について詳しく知りたい方は後述の記事を参考にしてみてください。
・入社意欲がどれほど強いか ・自社のカルチャーや目指す方向性と合っているか ・入社後に活躍してくれそうか
▼志望動機の書き方について詳しく知りたい方はこちら ・志望動機【例文17選】ES・履歴書での書き方と職種・業界別の実例
面接で志望動機を問われたときの答え方
それでは、具体的に面接で志望動機を問われたときの答え方を見ていきましょう。
ステップ1|結論を伝える
まずはわかりやすく簡潔に結論を伝えましょう。
志望動機の最初は、全体の印象を左右する重要な部分となるため、まずはわかりやすく簡潔に結論を伝え、誠実さや熱意を伝えられるようにしましょう。また、結論を最初に伝えることで、論理的思考力やコミュニケーション能力の高さをアピールできます。
また、可能であればキャッチフレーズをつけたり、具体的な数値や英語を使ったりすることで、独自性もアピールできます。より具体的でインパクトのある内容から始めることで、面接官の興味をより引くことができるでしょう。
志望動機の最初・書き出しについて詳しく知りたい方は、以下の記事で詳しく解説しておりますので、参考にしてみてください。
▼志望動機の書き出しについて詳しく知りたい方はこちら ・志望動機は書き出しが重要!?例文7パターンと書き方の鉄則
ステップ2|志望理由の背景・根拠を具体的エピソードと合わせて伝える
結論を伝えられたら、志望理由の背景や根拠を具体的なエピソードと合わせて伝えましょう。
志望動機を問われたときに見られているポイントの1つに、「会社で活躍してくれる人物であるかどうか」があります。そのため、「志望したい理由」を裏付けるエピソードを伝えるときは、より具体的に、数値などを用いてわかりやすく伝えるようにしましょう。具体的な内容を盛り込むことで、面接官がよりイメージしやすいような答え方ができます。
また、エピソードは企業が重視する人物像に合うようなものを選び、企業の期待に応えられる人物であることをアピールしましょう。その際に、印象的な体験を伝えられたら独自性のアピールの他に、他就活生との差別化もできるため、面接官の印象に残りやすいでしょう。企業が重視する人物像などについては、業界研究や企業研究が重要です。詳しくは以下の記事で紹介していますので、参考にしてみてください。
▼業界研究について詳しく知りたい方はこちら ・【業界研究のやり方:36業界収録】めんどくさい業界研究は全て任せろ!人気業界/企業を徹底比較 ▼企業研究について詳しく知りたい方はこちら ・企業研究のやり方を解説!企業研究ノートの作成方法や項目を紹介
ステップ3|入社後の展望・企業に貢献できることを伝える
最後に締めくくりとして、入社後の展望や企業に貢献できることを伝えましょう。
最後の締めくくりは、始まりと同様に印象に残りやすいとされています。そのため、入社後にどのように貢献できるかや、実現したい目標を自信を持って伝え、自分の志望度や意欲を効果的に伝えましょう。締めくくりで注意したいポイントとしては以下があります。
・自信を持ってポジティブな内容で締めくくる ・自分らしさ、独自性を持たせる ・入社後や将来をイメージしやすい具体的な内容にする ・断定的な表現を使う
より詳しく知りたい方は、以下の記事で解説しておりますので参考にしてみてください。
▼志望動機の締めくくりについて詳しく知りたい方はこちら ・【例文10選】志望動機の締めくくりのコツやNG例を解説
志望動機の答え方のコツ
面接で志望動機を伝える際は、話す内容だけでなく、長さや伝え方も重要です。ここでは、志望動機を面接で適切に伝えるための5つのコツを解説します。
長さは1~2分に収める
志望動機を伝える際は「1~2分程度」の長さを意識しましょう。長すぎると面接官が途中で興味を失ってしまい、伝えたいことが十分に伝わらない可能性があります。
面接官は重要なポイントについて深掘り質問をするため、最初から全てを話そうとする必要はありません。
目安として、1分間に話せる文字数は約300字です。履歴書やESに書いた内容をベースにしながら、簡潔でわかりやすく伝えることを心がけましょう。
長くなりすぎないよう、話の要点を整理し、重要なポイントを明確にすることが大切です。
わかりやすく、簡潔に伝える
長々と説明すると、結局何を伝えたいのかが分かりづらくなるため、まずは「御社の◯◯という理念に共感し、◯◯の仕事に携わりたいと考えています」といった形で、一言で志望理由を伝えましょう。
話の最初に「なぜその企業を志望するのか」という結論を述べることで、面接官が話の全体像を理解しやすくなります。その後、具体的なエピソードや根拠を補足し、説得力のある回答をすることが大切です。
志望動機に関する質問にも答えられるようにする
面接は一方的に話す場ではなく、双方向のコミュニケーションの場です。志望動機を話した後には、面接官がさらに詳しく知りたい点について質問してくることがよくあります。そのため、想定される深掘り質問を準備しておくことが大切です。
たとえば、以下のような質問に答えられるように準備しておきましょう。
「弊社に興味を持ったきっかけは何ですか?」 「企業理念に共感する理由を具体的に教えてください」 「弊社ではどんなことに取り組みたいですか?」 「なぜその目標を成し遂げたいのですか?」
これらの質問に対してスムーズに答えられるよう、過去の経験や価値観と結びつけて考えておくことが重要です。
話し方や表情、スピードに意識する
志望動機の内容が良くても、話し方が単調だったり表情が硬かったりすると、熱意が伝わりにくくなります。志望動機を話す際は、以下のポイントを意識しましょう。
- 表情を意識する:笑顔やアイコンタクトを取り入れ、明るい印象を与える
- 抑揚をつける:「御社が第一志望です」「◯◯に貢献したいです」など、強調したい部分は少し声を大きくする
- ジェスチャーを活用する:自然な手の動きを交えて話すことで、より説得力のある伝え方になる
- 話すスピードを調整する:早口にならないように気をつけ、相手が理解しやすい速度で話す
これらを意識することで、自分の熱意がより伝わりやすくなります。
履歴書やESの内容と大きく異ならないようにする
面接官は事前に履歴書やESの内容を確認しているため、面接で話す志望動機が書類と大きく異なると、一貫性がないと判断されてしまう可能性があります。そのため、基本的には書類で伝えた内容をベースに話すことが重要です。
ただし、一言一句同じ内容を暗記して話す必要はありません。面接では、書類に書ききれなかった部分を補足したり、具体的なエピソードを交えたりすることで、より説得力のある伝え方ができます。
また、面接官からの質問によって伝え方を少し変えることも重要です。柔軟に対応しながら、自分の思いをしっかりと伝えられるように準備しましょう。
志望動機を答えるときの注意点
面接では、志望動機を伝える内容だけでなく、その伝え方や言葉の選び方も重要です。伝え方を誤ると、熱意が伝わらなかったり、マイナスの印象を与えてしまったりすることもあるでしょう。ここでは、志望動機を伝える際に気をつけるべきポイントを解説します。
淡々と読み上げるような答え方はしない
志望動機を全て伝えようとするあまり、早口になったり淡々とした話し方になってしまったりすることがあります。しかし、これでは熱意が伝わりにくく、面接官の印象にも残りにくくなってしまいます。
面接では、はっきりとした声で、適度な間を取りながら話すことを意識しましょう。特に、「御社で働きたい」「◯◯に貢献したい」などのポイントでは、抑揚をつけて話すと、熱意が伝わりやすくなります。
また、視線を合わせ、笑顔を交えて話すことで、より良い印象を与えることができます。
長くだらだらと話さない
志望動機を詳しく伝えようとするあまり話が長くなりすぎると、かえって要点が伝わりにくくなります。面接官に「結局何を伝えたいのか分からない」と思われると、評価が下がる可能性もあるでしょう。
話す際は、結論を先に述べ、その後に具体的な理由やエピソードを短く補足するようにしましょう。事前に話す内容を整理し、練習することで、簡潔に伝えられるようになります。
口癖に注意する
「あの〜」「えーっと」といった口癖は、話の流れを途切れさせるだけでなく、相手に不安や頼りなさを感じさせてしまいます。面接官は、話の内容だけでなく、話し方も評価しています。
口癖を減らすためには、自分の話す様子を録音や動画で確認し、意識的に修正していくことが効果的です。また、ゆっくり話すことを心がけることで、余計なつなぎ言葉を減らすことができます。
給与や福利厚生の話をしすぎない
就職先を選ぶ際に給与や福利厚生を重視するのは当然ですが、面接でこれらの話を中心にしてしまうと、「仕事への意欲が低い」と判断されてしまうことがあります。
面接では、企業の理念や業務内容に対する興味、成長意欲などを伝えることが大切です。もし福利厚生について質問したい場合は、「働く環境として◯◯があるとより成長できると考えています」といった前向きな理由とともに聞くようにしましょう。
他の企業を卑下しない
「御社は◯◯社より優れているから志望しました」といった表現は、面接官にマイナスの印象を与えてしまいます。他社を批判するような発言は避け、ポジティブな理由で志望動機を伝えることが重要です。
たとえば、「◯◯業界に興味を持ち、複数の企業を調べました。そのなかで、御社の◯◯という点に魅力を感じ、より貢献できると考えました」といった表現をすると、好印象を与えることができます。
曖昧な表現は避ける
「御社の雰囲気が良さそう」「成長できそう」などの曖昧な表現だけでは、志望動機として弱く、説得力に欠けます。具体的な理由を示すことで、志望度の高さを伝えられます。
たとえば、「御社の◯◯というプロジェクトに魅力を感じ、私の◯◯の経験を生かして貢献できると考えています」といった形で、具体的な業務内容や経験を交えて話すと、説得力が増します。
自己中心的な内容は避ける
「自分が成長したい」「スキルを生かしたい」といった自己中心的な志望動機では、企業への貢献意欲が伝わりません。企業が求めているのは、自社の成長に貢献できる人材です。
そのため、「自分の◯◯の経験を生かし、御社の△△事業に貢献したい」といった形で、企業の視点を意識した志望動機を伝えることが大切です。企業と自分の目指す方向が一致していることを示すことで、より好印象を与えることができます。
志望動機の例文
それでは、具体的な例文をいくつか紹介します。
企業理念への共感
志望理由
変化の一番先に立って次の扉を開くという貴社の経営理念に共感したからです。私は常に変化を意識し、新しい世界に飛び込んできた経験があります。興味のあることにはなんでも挑戦し、それら全てに対して努力して目標を達成してきました。変化の激しい時代ではありますが、その変化を楽しみ、自らその先頭に立って時代を切り開いていきたいと考えています。この私の考えは貴社の経営理念に共鳴すると感じたため、志望しました。
※出典:ベイカレント|コンサルタント職2024年卒本選考のES
当社を志望する理由を教えてください。
貴社の企業理念に共感したためです。私の理想の働き方は、日常をより良いものにすることです。貴社の社会、地球のKAITEKIという目標は、人々の当たり前をさらにレベルアップさせていくことであり、共感とワクワク感を抱いています。会社としての利益のみではなく、常に将来を見据えている事業に関わりたいです。さらに、化学業界最大手である企業で働くことで、世界へ幅広い分野の貢献ができると考え志望しました。
※出典:三菱ケミカル|技術系総合職2024年卒本選考のES
社風への共感
なんでゴールドマン・サックスを志望したのか
ゴールドマン・サックスを志望した理由は、大きく分けて2つあります。
第一に、クライアントに最適なソリューションを提供する文化に魅力を感じたためです。貴社は、単に金融商品を提供するのではなく、クライアントの課題に合わせた最適な提案を行うことを重視されています。私も論理的思考力を生かし、クライアントにとって価値のある提案を行いたいと考えています。
もう1つは、ダイナミックな市場の最前線で働ける環境に魅力を感じたためです。金融市場は常に変化し続けており、その最前線で挑戦し続けられる環境に強く惹かれました。そのため、この環境で自分の強みを生かしたいと考えています。
※出典:ゴールドマン・サックス|投資銀行部門2026年卒本選考のES
KPMGコンサルティングを志望する理由をご記入ください。
理由は2点ある。1点目は、少数精鋭の環境で早期に専門性を磨きたいからだ。留学で、◯◯を提案し、評価を得た。この経験から、顧客の課題解決と事業改革に長期的に寄り添い、自分にしかできない価値を提供したいと感じた。そのためには、貴社のように多様な専門性を持つ優秀な人材が集まり、全員が高い目的意識を持っている環境で、早期に専門性を身につける必要があると考える。2点目は、成長を支える社風だ。オープンなカルチャーは、貴社ならではの強みである。将来は、日本企業のグローバルな発展に貢献したいと考える私にとって、貴社の風土は不可欠だ。貴社の文化を基盤に成長し、将来は日本企業のグローバルな発展に貢献する人材になるために貴社を志望する。
※出典:KPMGコンサルティング|コンサルタント2026年卒本選考のES
事業内容への共感
当社を選んだ理由を述べてください。
貴社の建築作品に共感したからだ。都市における中間領域に関心があり、卒業設計では、周辺との関係から建物のボリュームをずらし創出した中間領域にグラフィックを施し、豊かで固有性のある空間を提案した。貴社の手掛けた大手町タワーは、地下とは思えない自然光溢れる公共的な広場を設け、地上の大手町の森と一体化した中間領域を創出している。これが自然豊かで多様な空間体験をもたらしており、私の設計との親和性が高いと考える。貴社の一員として都市との繋がりを重視した設計を通し、人々に新たな価値を提供する建築を創造したい。
※出典:大成建設|総合職(全国)2026年卒本選考のES
伊藤園の志望理由を簡潔に記述してください。
自身の想いを貴社で実現できると考えるからです。◯◯病改善に向けた食事制限に苦しむ◯◯の姿を見て、『おいしくて健康にも良い食品』で気楽に健康を目指せる社会を実現したいと思いました。貴社はお茶のおいしさや健康性を弛まず追究し、人生100年時代における健康寿命の延伸に努めていらっしゃいます。人々の生活に最も根付いたお茶で、おいしさと健康を届ける貴社の姿勢は自身の想いと一致すると強く感じ、志望いたします。
※出典:伊藤園|研究開発職2025年卒本選考のES
働く環境への共感
志望動機を教えてください。
社員の方々の考え方に共感することが多く、そのような環境で挑戦し、自分自身の成長に努めたいと考えたためである。私はキャリアにおいて若いうちから「経験を積む」ことを重視している。ゼミの教授からは「キャリア形成において自身の価値を高めるために、知識・スキル・経験をバランス良く伸ばすことが重要である」と日頃から教えられており、この考えに基づいて行動している。他社では若いうちから汎用性の高いスキルを学びながら実務経験を積む機会は少ないと考えるが、御社では、1.事業の急成長に伴い店長のポストが増加しており、若いうちから店舗運営の経験を積むことが可能であること、2.店舗での勤務を通じて汎用性の高い「マネジメント力」を育成できることに魅力を感じている。また、御社の社員の方々は就活生一人ひとりに親身に接し、多くのコミュニケーションを取っていた。その中で「キャリア形成においてスキルと実績が重要である」という話を聞き、私自身の考えと一致していると感じた。このような価値観が浸透している御社であれば、私はカルチャーフィットしながら成長できると確信している。
※出典:クスリのアオキ|総合職2026年卒本選考のES
志望理由
御社を志望する理由は、妥協しないものづくりの姿勢に魅力を感じたからです。インターンシップでの座談会を通じ、社員の方が独自のこだわりを持ちながらも、最良の作品を遺すという共通意識をお持ちであることを実感しました。同じベクトルを向き、一丸となって取り組む姿勢が、妥協のない最良の作品づくりを可能にしていると感じ、そのような環境で私も御社の一員として最良の作品を手掛けたいと考え志望しております。
※出典:竹中工務店|技術系2026年卒本選考のES
就活の軸との一致
トランスコスモスへの志望理由についてご記入ください。会社に対する志望理由だけでなく、事業や職種に関する志望理由があるとなおよいです。
貴社を志望する理由は、「デジタルマーケティングを軸として多種多様な人と関わる」という就職活動の軸とマッチしているからである。留学での学びを通して、デジタルマーケティングが持つ可能性や将来性を実感した。良いサービスやモノとそれらをまだ知らない人々を繋げるマーケティングと、ユーザーと相互に関わることができるデジタル領域の組み合わせに大きな魅力を感じている。また、多種多様な人と関わるということも私にとって重要な基準である。関わる人の多様性は自身の成長と密接に関連していると考えており、留学の目的の1つでもあった。説明会で、貴社が通信から空運業界まで非常に幅広い業界のクライアントと関わっていることを知った。この業界の多様性は関わる人の多様性に繋がると考えている。
業種はデジタルマーケティング事業のデジタルマーケティングディレクターを志望する。留学先のコンペティションの経験から、クライアントとの対話を通じて抱える課題を発見し、戦略を立案することに大きなやりがいを感じた。貴社のデジタルマーケティングディレクターは、課題の抽出からクリエイティブの制作指揮まで、一貫してクライアントのサポートをすることを主な業務としている。このようなクライアントと肩を寄せ合って課題を解決するプロセスに非常に魅力を感じている。
※出典:トランスコスモス|企画2025年卒本選考のES
志望動機
御社が掲げている理念に共感したからです。私の就活の軸は自分のサービスで人の心を動かす仕事に就くことです。◯◯を学んだ大学三年間と飲食業のアルバイトをした三年間の二つの経験から、人が快適に過ごす為には自分は何をすべきかということを常に考えています。それは、笑顔や感謝を受けた時の満足感は私のやりがいに繋がっているからです。貴社の一員となり、マニュアル通りのサービスを提供するのではなく、お客様に快適に過ごしていただくよう、高いホスピタリティ精神を持ち続け、お客様の仕草や表情からも心情を読み取ることで、記憶に残るホテルNo.1への実現の為、貴社に貢献したいです。その土地ならではの食材や、伝統的な文化を反映したデザインやイベント企画など地域活性化にも貢献している貴社の魅力を、時間と共に変化するお客様のニーズに応え最適なおもてなしを提供したいと考えます。
※出典:三井不動産ホテルマネジメント|総合職2024年卒本選考のES
志望動機の問われ方
面接では、志望動機に関する質問がさまざまな形で投げかけられます。それぞれの質問の意図を理解し、適切な回答を準備しておくことが大切です。ここでは、代表的な志望動機の問われ方について解説します。
ストレートに質問される
面接で最も一般的なパターンは、志望動機を直接聞かれる形式です。たとえば、以下のような質問があります。
「志望動機を教えてください」 「なぜ弊社を志望しているのですか?」
この質問は、自己PRや学生時代に頑張ったことといった基本的な質問が終わった後に聞かれるのが一般的です。事前に準備した回答を、簡潔かつ具体的に伝えられるようにしておきましょう。
将来のことから質問される
将来のキャリアビジョンや成し遂げたいことを踏まえた質問も多くあります。たとえば、以下のような質問です。
「将来の夢、成し遂げたいことについて教えてください」 「5年後・10年後のビジョンについて教えてください」 「具体的に取り組みたい仕事について教えてください」
この質問では、あなたが考えるキャリアプランと企業の方向性が一致しているかを確認されます。企業が求める人材とマッチしていることを示せるよう、入社後のキャリアパスについて調べ、明確なビジョンを持っておきましょう。
また、「御社で◯◯の業務を経験し、◯◯のスキルを身につけ、将来的には□□の分野で活躍したい」といった形で、具体的なステップを示すと説得力が増します。
企業選びの軸から質問される
企業選びの基準を探るための質問もあります。たとえば、以下のようなものです。
「企業選びの軸について教えてください」 「他にはどのような業界を受けていますか?」 「他業界ではなくこの業界を志望する理由を教えてください」 「業界内でも当社を志望する理由を教えてください」 「あなたにとって就職するとはどういうことですか?」
このような質問は、あなたがどのような基準で企業を選んでいるのか、価値観や考え方を確認するためのものです。
企業選びの軸を考える際には、「業界への興味」「企業文化の相性」「成長できる環境」「社会貢献度」など、具体的な要素を設定すると回答しやすくなるでしょう。
就活状況から聞かれる
最終面接が近づくと、現在の就活状況や他社の選考状況について質問されることがあります。代表的な質問は以下のとおりです。
「他社の選考状況について教えてください」 「内定を出した場合、すぐに就職活動を辞めますか?」
企業は、あなたが本当に入社する意思があるのか、第一志望なのかを確認するためにこれらを質問します。
このような質問には、正直に答えつつも、「御社が第一志望です」「御社の◯◯の点に魅力を感じており、入社を強く希望しています」といった前向きな回答を心がけましょう。
また、「他社と比較してどのような点に魅力を感じているか」についても明確にしておくと、より納得感のある回答ができます。
志望動機と一緒によく問われること
面接では志望動機だけでなく、企業選びの基準や業界の展望、競合他社との比較などについても質問される傾向があります。事前にしっかりと準備し、論理的に答えられるようにしておきましょう。ここでは、志望動機と一緒に問われることについて解説します。
企業選びの軸
企業選びの軸を聞かれるのは、「就活生がどのような基準で会社を選んでいるのか」を知るためです。たとえば、以下のような質問が想定されます。
「企業選びの軸を教えてください」 「その軸を選んだ理由を具体的に教えてください」 「優先順位はどのように考えていますか?」
企業選びの軸は人それぞれですが、「なぜその基準を重視しているのか」を説明できるようにしておきましょう。また、複数の軸がある場合は、優先順位を明確にし、一貫性を持たせることが重要です。
たとえば、「成長できる環境」「企業の社会貢献度」「社風の相性」などの軸を持ち、それぞれの理由を具体的な経験と結びつけて話すと説得力が増します。
他社の選考状況
就活では複数の企業に応募するのが一般的ですが、面接官はその選考状況を通じて「志望度の高さ」や「キャリアの一貫性」を確認しようとします。以下のような質問が想定されます。
「他にはどのような企業を受けていますか?」 「内定を出した場合、すぐに就職活動を辞めますか?」
この質問では、希望する業界や職種に一貫性があるかが重要なポイントです。仮に異なる業界を併願している場合でも、「◯◯という軸で共通している」と説明できるようにしましょう。
業界や企業の展望に対する意見
業界や企業の展望についての質問は、仕事内容への理解度や将来のキャリアプランを確認するために行われます。特に、未経験者である新卒に対しては、仕事に対する姿勢や考え方を探る意図があります。
想定される質問は以下のとおりです。
「この業界の今後の課題についてどう思いますか?」 「当社の成長戦略についてどう考えていますか?」
この質問には、業界のトレンドや企業の事業戦略を踏まえた回答が求められます。企業の利益構造や競争環境を理解し、自分の考えを述べることで、仕事への関心や意欲をアピールできるでしょう。
他社ではなく自社を志望する理由
他社ではなく自社を志望する理由についての質問は、企業研究の深さや志望度を確認するために行われます。以下のような質問が想定されます。
「業界内でも当社を選んだ理由を教えてください」 「なぜ他社ではなく、当社を志望するのですか?」
この質問では、企業の特徴をよく理解し、自分の価値観やキャリアプランと結びつけることが重要です。他社との差別化ポイントを意識しながら、「この企業だからこそ働きたい」と伝えられるように準備しましょう。
志望動機の答え方についてよくある質問
面接で志望動機を伝える際、履歴書やESとの関係や話す長さ、受け答えの仕方についての悩みは多いものです。
また、「第一志望と答えるべきか」「カンペを使ってもよいのか」といった疑問もあるでしょう。ここでは、志望動機に関するよくある質問に回答します。
内容は履歴書やESと同じでいい?
面接で話す志望動機は、基本的に履歴書やESと同じ内容で問題ありません。面接官は事前に応募書類を確認しているため、大きく異なる内容を話すと一貫性がないと思われる可能性があります。
ただし、履歴書の内容をそのまま暗記して話すのは避けましょう。面接では、履歴書に書ききれなかった具体的なエピソードや、企業への興味を持った背景などを補足しながら伝えることが大切です。履歴書の内容をベースにしつつ、より詳細に話すことを意識しましょう。
適切な長さはどれくらい?
特に時間の指定がない場合、1〜2分程度(約250〜300字)が適切です。短すぎると内容が薄くなり、長すぎると冗長に感じられるため、要点を絞って簡潔に伝えましょう。
一方、面接官から「2分でお願いします」といった指示がある場合は、それに従いましょう。急な時間指定に対応できるよう、30秒・1分・2分のバージョンを用意しておくと安心です。
複数の就活生が順番に回答する集団面接では、30秒〜1分以内にまとめるのが理想的です。他の就活生が話した長さを参考にし、バランスを取ることが大切です。長く話しすぎると、協調性がないと思われる可能性があるので注意しましょう。
うそでも第一志望と答えた方がいい?
面接では、基本的に「第一志望です」と答えたほうが無難です。企業は「自社に強い関心を持っている就活生」を採用したいと考えているため、志望度が低いと判断されると評価が下がる可能性があります。
ただし、うそをついてまで第一志望と言うことに抵抗がある場合は、「現時点で最も興味がある企業の1つです」「御社の◯◯の部分に特に魅力を感じています」など、前向きな表現を使うとよいでしょう。
また、「第一志望」と答えたとしても、あとから考えが変わることは問題ありません。面接の場では、できるだけ熱意を伝えられるようにしましょう。
カンペを見ても大丈夫?
対面の面接では、カンペを見るのは避けるべきです。カンペを見ながら話すと「準備不足」「話し慣れていない」と思われる可能性があるため、面接官の目を見て話すことが重要です。
ただし、メモを手元に置いて、話す順番や要点を軽く確認する程度であれば問題ありません。面接の場では、原稿を暗記するのではなく、大枠の流れを理解したうえで自然に話せるようにすることが大切です。
なお、Web面接では、カンペを活用すること自体は問題ありません。しかし、カンペにばかり目を落としていると、画面越しに面接官へ伝わる印象が悪くなります。目線はできるだけカメラの方に向けることを意識しましょう。
おわりに
いかがでしたか。
志望動機は面接官が学生を判断する重要な質問の1つです。本番までにしっかりと準備をし、自信を持って臨めるようにしていきましょう。
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