こんにちは、ワンキャリ編集部です。
今回は人事職について詳しく知りたい方に向けて、人事職の仕事内容や種類、やりがいやメリットなどを解説します。また、具体的な転職事例を交えたキャリアパスなどもご紹介しておりますので、参考にしてみてください。
<目次> ●人事とは? 人事職の仕事内容と魅力/a> ・主な仕事内容 ・総務・労務との違い ●人事職のキャリアパス・転職事例 ・人事職の主なキャリアパス ・他職種・未経験から人事職へのキャリアパス・転職事例 ・人事職から他職種へのキャリアパス・転職事例 ●人事職のやりがい・働くメリット ・働く上でのやりがい ・人事職の年収・待遇 ・人事職の将来性 ●人事職に向いている人 ・求められる素養 ・必要な経験・知識 ・有利に働く資格・経験 ●人事職での選考に向けた対策 ・エントリーシート(ES)対策 ・Webテスト対策 ・面接対策 ・OB・OG訪問 ●おわりに
人事とは? 人事職の仕事内容と魅力
人事は社員に関わる業務を総合的に管理する仕事です。具体的には、採用活動や雇用契約の手続き、人材育成、労務管理などを行います。また、社員の仕事を正しく評価する仕組みをつくり、働きやすい環境を作ることも人事の役目です。
以下では、人事の仕事を細かく解説していきます。
主な仕事内容
ここからは、人事の主な仕事内容を解説していきます。
採用・雇用の管理
人事は、採用活動に関わる業務全般を行います。具体的には、採用方針の策定や採用計画の設計、面接の実施、会社説明会の運営、求人広告の作成などです。採用した人材の質が企業の成長に直結するため、責任重大な仕事だといえるでしょう。
また、内定者や新入社員のフォローを行うのも人事の仕事です。具体的には、応募者とコンタクトを取って内定辞退を防いだり、研修やオリエンテーションを実施し安心して働けるような環境を整えたりします。
他にも、退職者の対応や休職手続きといった雇用管理も行います。
組織配置企画
組織配置とは、個人のスキルや経験をもとに「誰をどの部署に配置するか?」を決めることです。「人材配置」「人員配置」とも呼ばれます。社員のスキルを踏まえ適切な組織配置を行うことで、社員が個人の力を発揮できるようになり、最終的な事業計画の達成や企業の成長に貢献できます。
人事は組織配置を行うにあたって、部署ごとに配置状況を確認したり、社員の希望をヒアリングしたりするのが一般的です。配置後には、「自分の力を発揮できているか?」「体調の変化はないか?」「人間関係で不安な点はないか?」など社員のケアもします。
評価制度の企画
社員の活躍や成果を公平に評価し、それに見合った報酬や昇進について決めるのも仕事です。
「評価基準が明確に周知されていない」「評価基準にバラつきがある」などで適切に評価される仕組みが成り立っていないと、社員の仕事へのモチベーションが下がり離職率の上昇へつながります。社員の働く意欲を向上させ、長期的に働いてもらうためにも、人事による適切な評価制度の設計が重要です。
育成・能力の開発
企業が成長する上では、人材育成を行い個人のスキルアップを促進することが重要です。そのため、現在では多くの企業で、新入社員研修や中堅社員研修、管理職研修などが取り入れられています。
自社で研修計画の策定から実施までを行うこともあれば、外部委託を活用してプロ講師による研修を利用することもあります。
制度・環境の整備
社員のモチベーションが上がるように、福利厚生や給与制度などを見直すのも人事の仕事です。
「給与面で不安がある」「業務で必須の資格を取得するためのサポートがないので不満である」などと感じている社員がいると、離職につながる可能性があります。社員が快適に働ける環境を作るためには、賃金制度や福利厚生の見直しなどが必須です。
他にも、パワハラやセクハラなどへの対応も行います。ハラスメントが放置されている企業は、社員に心の傷を負わせるだけでなく、職場環境の悪化も招くため人材の流出につながりかねません。
労務管理
労務管理とは、社員の労働に関する業務を管理することです。具体的には、社会保険や労働者災害補償保険の手続き、福利厚生の整備、年末調整の計算、就業規則の作成、安全衛生管理の実施などが該当します。
労務管理は、労働時間やメンタルヘルスの管理も含め、社員が安心して働ける環境を作るために不可欠な業務です。
総務・労務との違い
総務と労務は、いずれも人事とは業務内容が異なります。
総務は、備品管理や来客対応、社内イベントの企画・運用、慶事・弔事の手続き、施設のメンテナンスなど、社内の幅広い業務を行う部署です。企業全体の業務がスムーズに進むよう、裏方としてサポートするイメージを持つと分かりやすいでしょう。
一方で労務は、給与計算や勤怠管理、就業規則の作成、メンタルヘルスのフォローなどを行う部署です。総務とは違い、社員の雇用契約に関する管理や手続きを行います。人事の業務の1つである「労務管理」に特化して担当しているイメージを持つと良いでしょう。
人事職のキャリアパス・転職事例
人事は、社員の採用や育成、人事評価の策定、労務管理などを通じ、社員が快適に働ける環境を作るための重要な業務を担います。社員をサポートするためにさまざまな経験を積むことで、人事部門でのキャリアアップはもちろん、人事職で身に付けた労務や採用の知識を生かし、他の分野でも活躍できるでしょう。
以下では、人事職のキャリアパスや転職に関して詳しく解説していきます。
人事職の主なキャリアパス
ここからは、人事の主なキャリアパスを細かく解説していきます。
人事部門の責任者を目指す
人事で経験を積むことで、人事部門のトップである最高人事責任者(CHRO)を目指せます。CHROとは、経営に関わりつつ人事を統括する責任者のことです。人事の視点をもとに、経営課題の解消に必要な提言を行う役目も担うため、経営において重要な役職といえるでしょう。
具体的には、自社の経営方針と照らし合わせ「どのようなスキルを持った人材が必要なのか?」「企業の課題解決に向けて採用体制をどのように変えなければいけないのか?」などを経営陣へ意見する役割があります。
CHROになるには、人事や経営の知識はもちろん、マネジメント経験が必須です。幅広い知識や経験が求められますが、人事で身に付けた人材育成や組織作りの知識などを生かしつつ、経営に直接関われるためおすすめです。
管理部門の責任者を目指す
人事部門からさらにキャリアを拡大して、管理部門全体のトップである最高総務責任者(CAO)を目指すのも1つの手です。
CAOは人事だけでなく、同じく管理部門である総務や財務、経理などを統括する役目を持ちます。管理部門全体を取り仕切るため、バックオフィスに関する豊富な知識やマネジメント能力、コミュニケーション力が必要です。
社会保険労務士として独立する
人事で培った労務管理の知識を生かし、社会保険労務士で独立するのも選択肢の1つです。社会保険労務士とは人事や労務に関する専門家であり、社会保険の書類作成や雇用保険の手続きなどをします。
また、企業や社員が抱える悩みに対してアドバイスをするのも仕事です。例えば「就業規則を見直したいものの法的に問題がないか確認してほしい」「ハラスメントを受けているのだがどのように対処すれば良いのか分からない」など、さまざまな悩みを解消します。
コンサルタントとして独立する
人事で培った経験やスキルを生かして、コンサルタントを目指すのも良いでしょう。
コンサルタントとは、クライアントの問題を解決できるようにサポートする仕事のことです。人事系や戦略系や総合系、財務系、医療系など、さまざま種類があります。人事系であれば、採用戦略や人材育成などの知識をもとに、人材面から企業の経営課題の解消に向けたアドバイスを提供できるでしょう。
他職種・未経験から人事職へのキャリアパス・転職事例
ここでは、具体的な転職事例とともに、他職種・未経験から人事職へのキャリアパスをご紹介します。
他職種から人事職への転職のきっかけや理由としては、人材育成に興味が湧いたなど、仕事をしていく中で新たにやりたいことを見つけて転職を考えた方などもいる一方で、会社の社風やカルチャーが合わず、カルチャー重視で転職している方も多くいるようです。
また、社会人としてのスキルやビジネスマナーに加え、前職での経験が転職に役立ったと語っている方も多く、例えばマネジメント経験や、営業で培った関係構築力などが役立っているようです。いずれにおいても前職の経験や得たノウハウが転職時に役立っていることに違いはないでしょう。
制度企画・組織開発から採用への転職
転職を考えた理由・きっかけ
・人事職能にやりがいを感じ、軸足を定めて経験を積んでいきたいと考えた
・異業界に挑戦するには良い時期感なのではないかと考えた
※参考:ワンキャリアプラス「ニトリからの転職体験談」
法人営業から採用への転職
転職を考えた理由・きっかけ
・自分の介在価値が感じられなかった
・仕事内容に無意味さを感じたため
※参考:ワンキャリアプラス「オービックからの転職体験談」
カスタマーサクセスから採用への転職
転職を考えた理由・きっかけ
・BtoB営業の職種を続けるよりも、人事方面にシフトしたかった
・自分の力を試したかった
※参考:ワンキャリアプラス「Visional(ビズリーチ)からの転職体験談」
人事職から他職種へのキャリアパス・転職事例
続いて、人事職から他職種への転職事例を紹介します。
人事職から人事職へのキャリアパスも多く見られますが、他職種へのキャリアパスも多く見られます。人事職から多職種への転職理由としては、「スキルアップを目指したい」だったり、「新たにやりたいことを見つけた」といったりする方が多いようです。また、転職のときに重視したポイントとしては、やはりカルチャーマッチが多く見られました。
また、たくさんの人と関わることの多い人事職であるからこそ、コミュニケーション能力や面談スキルといった能力が転職時に役立っているようです。また、日々の業務の中で培ってきた資料作成スキルやビジネスマナーなども転職後役立っていることも多いようです。
人材開発・人材育成・研修から秘書への転職
転職を考えた理由・きっかけ
・ 前職の旧態依然とした体質や、スピード感に疑問を抱いた
・裁量やスピード感のある企業への転職を考え始めた
※参考:ワンキャリアプラス「JR東日本(東日本旅客鉄道)からの転職体験談」
制度企画・組織開発から法人営業への転職
転職を考えた理由・きっかけ
・実践の中でスキルアップをしたいと考えたから
※参考:ワンキャリアプラス「トリドールホールディングスからの転職体験談」
採用から国際協力への転職
転職を考えた理由・きっかけ
・海外にて働きたいと思った
・若い間に海外での就労経験をつみたいと思ったから
※参考:ワンキャリアプラス「第一生命保険からの転職体験談」
人事職のやりがい・働くメリット
人事のやりがいは、社員が働きやすい環境を作って企業に貢献できる点です。採用から雇用までを一貫して行い社員の成果も評価するため、責任重大な仕事ではありますが、その分やりがいも大きいです。
以下では、人事のやりがいや働くメリットを解説していきます。
働く上でのやりがい
ここからは、人事で働く上でのやりがいを解説していきます。
企業の顔として働ける
人事は企業説明会や面接、研修などで人前に立つ機会が多いため、「企業の顔」として見られることが多いです。
特に企業説明会の参加者や面接の応募者は、人事の対応を見て「この企業はどのような雰囲気なのかな?」「自分に合っているかな?」などを見極めています。そのため、人事の対応次第で「人事が面接で親身に話を聞いてくれたので、この企業は信頼できる」「笑顔で対応してくれたので好感が持てる」というように、企業の印象自体が変わるでしょう。
もし、自分の対応の良さにひかれて入社を決めてくれたのであれば、やりがいを感じるはずです。
社員の成長に関わることができる
社員の成長を間近で見られるのも人事ならではの魅力です。例えば、自分が採用に関わった新入社員が「リーダーとしてプロジェクトを成功させた」「後輩を指導できるまでスキルアップした」というように成長を実感できると、うれしいでしょう。
また、社員が仕事で悩んでいるときに、相談に乗ることで成長の手助けをできる点にも、やりがいを感じるかもしれません。
組織づくりに関わることができる
近年では働き方改革の推進に伴い、労働時間の削減や勤務体制の見直しなど、さまざまな取り組みが行われています。このような取り組みを行うには、人事が制度を設計することが必須です。
人事が設計した制度によって、職場環境が整備され「仕事のモチベーションが上がった」「リモートワークを導入したことで業務が効率化した」など、社員の働きやすさアップに貢献できれば、大きなやりがいを実感できるでしょう。
人事職の年収・待遇
ここからは人事職の年収と待遇を解説していきます。
平均年収
企業規模や役職によって異なりますが、人事の平均年収は493万4000円です(※1)。特に人事職の中でも、高いスキルが必要な「社内制度の整備」「採用戦略の設計」「人事評価の策定」に関わる業務を行う場合、平均年収よりも高くなる傾向にあります。マネジャーや責任者クラスであれば、さらなる年収アップが期待できるでしょう。
(※1)参考:厚生労働省「jobtag 人事事務」
待遇例
年収と同様に、待遇も企業によってさまざまです。
例えば「トヨタ車体」では、フレックスタイム制やリモートワーク、グループ企業の商品購入者へ謝礼金が支払われるトヨタホーム紹介制度、満50歳の社員が使える永年勤続旅行など、待遇が充実しています(※2)。
また「パナソニック株式会社」では、自社製品10万円分の購入補助やカフェテリアプラン、独身寮、社宅などの豊富な制度を活用できます(※3)。
(※2)参考:トヨタ車体 採用サイト「福利厚生」
(※3)参考:Panasonic Group「新卒採用 募集要項」
人事職の将来性
近年では人事領域でも、AI(人工知能)を取り入れている企業が増えています。例えば「給与明細の作成」「履歴書のデータ管理」などです。こうした動きが広がれば社員の作業負担を減らせるため、今後もAI(人工知能)の活用は広がっていくと考えられるでしょう。
しかし、人事の仕事の中には「人」でしか行えない業務もあります。例えば「ハラスメントを受けている」「残業代が支払われていない」など、社員の繊細な悩みを親身になって聞き、適切な対応を行うにはAI(人工知能)では不十分です。
このように、書類作成やデータ管理などの単純作業はAI(人工知能)で代用できますが、まだまだ人事担当者が行うべき仕事がある以上、完全に代替されることは今のところないでしょう。
人事職に向いている人
人事は「人」に関する業務全般を行いますが、一体どのような経験や知識があると良いのでしょうか。ここからは人事に向いている人の特徴を細かく解説していきます。
求められる素養
まずは求められる素養をご紹介します。
コミュニケーション能力
人事職に求められる素養の1つに、コミュニケーション能力が挙げられます。
コミュニケーション能力とは、相手の言うことを正しく理解する能力や伝えたいことを適切に表現し、相手に理解してもらう能力のことを指します。面接や面談、人材開発や組織開発などの業務に携わる中で、人と関わることが多い人事職にとってコミュニケーション能力は非常に重要な能力であるといえます。
コミュニケーション能力については、以下の記事で詳しく説明しているので参考にしてみてください。
▼コミュニケーション能力について詳しく知りたい方はこちら ・コミュニケーション能力の自己PR例文職業別16選。面接での伝え方も解説
論理的思考力
論理的思考力も人事職に求められる素養の1つです。
論理的思考力とは事象や思考を的確に分類することで構造化し、相手に分かりやすく伝える能力のことです。前述の通り、人事職は人と接することが多い役職です。そのため、相手に分かりやすく伝えるために必要な能力の1つである論理的思考力は人事職にとっては非常に重要な能力であるといえます。
論理的思考力をアピールする場合は、実際にその能力を使って何かを成し遂げた経験の他にも、コミュニケーション能力なども併せて伝えると良いでしょう。
タスク管理能力
また、タスク管理能力も求められる素養の1つであるといえます。
タスク管理能力とは、タスクや作業などを整理し、優先順位をつけ、計画を立て、完了・完成させる能力のことです。人事職は面接や面談を行い、採用や人材育成を行う他にも、採用や雇用の管理、労務管理なども行います。さまざまなタスクがある中で、しっかりと優先順位付けをし、業務を遂行するためには重要な能力であるといえます。
人に興味・関心があること
人に興味・関心があることも人事職において求められる素養の1つです。
前の見出しにも記述がある通り、人事職は人と向き合うことが多い仕事です。人と向き合うことで採用や人材配置などを行うため、人に興味や関心がないと個人個人の適性や動きを把握できません。そのため、人事職において人に興味・関心があることは非常に重要であるといえます。
必要な経験・知識
人事は人の本質を見抜く力や話を正しく聞く力が求められますが、その他にも法令やルールなどを頭に入れておいた方が良いでしょう。
以下では、特に必要とされるコンプライアンスに関する知識について解説しています。
コンプライアンスに関する知識
人事は個人情報や給与情報など、機密情報を取り扱う機会が多いため、万が一漏えいすると、企業の信頼に大きな影響を与えかねません。このような事態を避け企業の信頼を守るには、コンプライアンスの知識が必要です。
また、人事は社員に対して、コンプライアンスに関する研修を行う立場にあります。顧客データの持ち出しやデータ偽装などを防ぐためには、人事が正しい知識を持ち、社員に伝えなければいけません。
そのためにも、人事で働くのであればコンプライアンスに関する知識を持っておきましょう。
有利に働く資格・経験
ここからは有利に働く資格を4つご紹介します。
社会保険労務士
1つ目は社会保険労務士です。
社会保険労務士とは、社会保険労務士法に基づいた国家資格者です。試験を受け、資格を得ることで社会保険労務士になれる場合が多いです。人材に関する専門家であり、「労働および社会保険に関する法令の円滑な実施に寄与するとともに、事業の健全な発達と労働者等の福祉の向上に資すること」を主な目的としています(※4)。
(※4)出典:全国社会保険労務士会連合会「社労士とは」
キャリアコンサルタント
2つ目はキャリアコンサルタントです。
キャリアコンサルタントは国家資格で、労働者の職業の選択、職業生活設計または職業能力の開発および向上に関する相談に応じ、助言および指導を行う専門家です(※5)。従業員の育成や能力の開発を業務として行う人事にとっては有利になる資格となるでしょう。
(※5)出典:JCDA「国家資格 キャリアコンサルタント試験」
衛生管理者
3つ目は衛生管理者です。
衛生管理者とは衛生管理の専門家であり、労働安全衛生法という法律によって定められた国家資格です。衛生管理者は常時50人以上の労働者を使用する事業者での選任が義務付けられており、企業からの需要が高いともいえます(※6)。また、衛生管理者の資格があれば、衛生管理職の他にも、労務管理や設備保守、総務などの職種に対応が可能であり、幅広く業務を行う人事職にとって有利になる資格であると言えるでしょう。
(※6)出典:厚生労働省「衛生管理者について教えて下さい。」
メンタルヘルス・マネジメント検定
4つ目はメンタルヘルス・マネジメント検定です。
メンタルヘルス・マネジメント検定とは働く人たちの心の不調の未然防止と活力ある職場づくりを目指して、職場内での役割に応じて必要なメンタルヘルスケアに関する知識や対処方法を習得する試験です(※7)。人を相手にしている役職である人事にとっては有利に働く資格と言えるでしょう。
(※7)出典:メンタルヘルス・マネジメント検定試験「試験について」
人事職での選考に向けた対策
エントリーシート(ES)対策
企業が志望動機で注目しているポイントは、「会社で活躍できる人材であるかどうか」という点です。そして具体的には以下の3つのポイントを重要視しています。
- 入社意欲がどれほど強いか
- 自社のカルチャーや目指す方向性と合っているか
- 入社後に活躍してくれそうか
これら3つのポイントを含んだ志望動機は説得力があり、過去の選考参加者や内定者のESからも高評価を受けやすいことが分かっています。
▼エントリーシート(ES)の書き方について詳しく知りたい方はこちら ・志望動機【例文17選】書き方の基本と職種・業界別内定者のES実例 ・ESの書き方&例文集|エントリーシートの基礎から質問別/業界別の回答例まで完全対策
Webテスト対策
Webテストは多くの企業で実施されており、企業ごとに異なるテストが使用されています。そのため、事前にテスト内容を把握し、対策をしておくことが重要です。
ここでは、多くの企業が実施している「SPI」と「玉手箱」について紹介します。詳しく知りたい方は後述の記事を参考にしてみてください。
SPIは性格と能力の2領域を測定し、能力検査は言語(国語)と非言語(数学や算数)でわかれています。時間制限がついているという特徴があり、受験者の解答状況や正答率によって問題が変わっていきます。正答率が高ければ難易度の高い問題が出題され、高得点につながるので、時間内で的確に問題を解けるようにしておきましょう。
玉手箱は、計数理解(数学)、言語理解(国語)、英語理解、性格テストの4種類に分かれており、問題数に対して解答時間が非常に短いことが特徴です。そのため、満点を目指すのではなく、確実に解ける問題に集中することが求められます。また、玉手箱は毎年似たような問題が出題される傾向があるため、スピード感に慣れるために多くの問題を解いておくことが大切です。
また、企業によっては企業オリジナルの筆記試験が課される場合があるため、あらかじめ確認しておくと良いでしょう。
以下にWebテストについての記事をご紹介しますので参考にしてみてください。
▼Webテストについて詳しく知りたい方はこちら ・【Webテストとは】主要9種類を網羅!適性検査の特徴、対策本、出題企業一覧 ・【SPI対策】全問題形式を完全網羅!練習問題&解答一覧(言語・非言語・英語・構造的把握力) ・【玉手箱対策】問題&解答集|出題企業と問題形式(計数・言語・英語)まで紹介 ・内田クレペリン検査とは?概要やわかること、コツや注意点を徹底解説
面接対策
業界や会社によって面接で問われる内容は異なります。そのため、志望する業界に合わせた対策が必要です。以下では、業界や企業ごとに準備を進める際のポイントをご紹介します。
まず、面接選考を通過するためには「企業目線」で考えることが重要です。内定の判断を行うのは、その企業の人事担当者や役員ですので、企業が求める人材像を理解することが不可欠です。経営計画などの企業情報を調べることはもちろんですが、企業側の視点に立ち、「どのような人材が求められているのか」を意識しながら面接準備を進めましょう。
また、面接対策では自己分析を行い、自分をアピールするための材料をそろえることも重要です。しかし、選考対策の順番としては、まず企業や業界の分析を行い、その後に自己分析を進める方が効果的です。企業のニーズを理解した上で自分の強みを整理することで、より説得力のあるアピールが可能になります。
ワンキャリアでは、企業ごとの選考ステップや合格の秘訣(ひけつ)を紹介しています。これにより、各企業が重視する評価ポイントや求める人物像を効率的に把握することができ、情報収集の手間も省けます。企業研究を進める際には、ぜひご活用ください。
▼面接対策について詳しく知りたい方はこちら ・【面接で聞かれること】新卒就活で頻出の質問一覧と内定者の回答例
OB・OG訪問
OB・OG訪問は、大学の先輩や知り合いを通じて紹介してもらったり、就活イベントを利用して社員と接点を持ったりすることで機会を得ることができます。これにより、説明会では得られないリアルな情報を知ることができ、業界や企業についての理解が深まることは間違いありません。
さらに、業界や企業によっては、OB・OG訪問の有無や訪問時の評価が選考に影響することもあります。訪問の回数が多いと「熱意がある」と評価されたり、質の高い質問をしたりすることで「優秀だ」と思われることがあります。
OB・OG訪問をすべきか迷っている場合は、まずは最初の1人、同じゼミやサークルの先輩など身近な人から始めてみると良いでしょう。
OB・OG訪問については以下の記事で詳しく記載してありますので参考にしてみてください。
▼OB・OG訪問について詳しく知りたい方はこちら ・OB・OG訪問とは?やり方から内定者が使うアプリまで完全解説
おわりに
いかがでしたか。今回は人事の仕事についてご紹介しましたが、他にもさまざまな職種があります。自己紹介などを通じて自分に合った、自分がしたい仕事をぜひ探してみてください。
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