こんにちは、ワンキャリ編集部です。
今回は、就活における自己PR動画について、作成の流れと各手順でのポイントを解説します。1分/30秒など制限時間別の例文や、服装や背景など撮影時の具体的なテクニックも紹介していて、この記事一つで魅力的な自己PR動画が作成できます。
<目次>
●自己PR動画の重要性
●自己PR動画で企業が重視するポイント
・伝えたいことを簡潔にまとめられるか
・聞き手を想定した分かりやすい話し方ができるか
・その人の人柄や雰囲気が企業と合うか
・その企業への志望度や熱意がどれくらいか
●自己PR動画の作成から提出までの基本的な流れ
・STEP1:話す内容を考えて原稿を作成する
・STEP2:原稿を読む練習をする
・STEP3:撮影環境や身だしなみを整える
・STEP4:実際に撮影を行う
・STEP5:撮影した動画の確認をする
・STEP6:指定された方法で提出する
●【内容編】自己PR動画の内容を作成する際のポイント
・分かりやすい構成にする
・自分の一番伝えたいことを明確にする
・具体的な要素を入れる
・思いつかないときは、自己PR作成のAIツールを活用する
●制限時間別! 自己PR動画の例文とポイント
・1分の自己紹介
・30秒の自己紹介
●【話し方編】自己PR動画で評価される話し方
・動画の最初と最後のあいさつは重要
・笑顔を意識して、ゆっくりハキハキと話す
・目線はカメラのレンズへ向ける
・背筋を伸ばす
・台本を完璧に覚えてから話す
●【撮影編】自己PR動画撮影時のおすすめの機材や環境
・身だしなみを整えて清潔感のある見た目に
・背景は白や明るいグレーの壁がおすすめ
・撮影機材はスマホやパソコン
・照明を意識して明るい印象に
・フリップなどの小道具の活用
・三脚などのアイテムの活用
●自己PR動画の確認や提出時のポイント
・自己PR動画における動画の編集は不要
・動画の確認時に注意すべきポイント
・動画の提出時に注意すべきポイント
●自己PR動画でよくある疑問
・自己PR動画は面白い方がいいのか
・撮影時の服装は私服でもいいのか
・撮影はスマホでも大丈夫なのか
・カンニングペーパーを見ながら話してもいいのか
●おわりに
自己PR動画の重要性
就職活動において、自己PR動画の選考は近年、多くの企業で採用される重要なステップとなっています。特に大手や有名企業は、多くの学生から書類選考で絞り込む必要がありますが、エントリーシート(ES)や履歴書だけでは、学生の人柄や人間性を把握するのは困難です。
その点、自己PR動画は学生の話し方や雰囲気を通じて、企業とのマッチ度を判断できる有効な手段です。さらに、新型コロナウイルス感染症の影響もあって、大手企業に限らず、多くの企業が自己PR動画を積極的に取り入れるようになりました。この傾向は今後も増加すると予想されるので、対策がますます重要となっています。
新しい選考方法に戸惑うこともあるかもしれませんが、Web選考は住んでいる場所に関係なく、自分が興味を持つ企業に応募できるチャンスでもあります。前向きに捉えて、選考に挑むことが大切です。
自己PR動画で企業が重視するポイント
自己PR動画では、伝えたい内容がどれだけ簡潔にまとめられているか、また話し方が聞き手を意識しているかが重要視されます。ここでは、自己PR動画で企業が重視するポイントについて焦点を当てて解説します。
![](https://paper-attachments.dropboxusercontent.com/s_CF7A177B43E97C0197B28931275F7C16CAA0EC9614AFC4F1A2BCD25151AD7A15_1725176591713_file.png)
伝えたいことを簡潔にまとめられるか
自己PR動画では、限られた時間内に自分のアピールポイントを端的にまとめる能力が重要視されます。通常、自己PR動画の指定時間は30秒から3分程度であることが多く、どちらの場合も内容をコンパクトにする必要があります。
ビジネスの場でも、限られた時間で要点を押さえた発言や提案を行うことが求められます。そのため、自己PR動画では、自分の強みを明確かつシンプルに伝える能力が試されます。企業は、動画を通して、学生が要点をまとめる力を持ち、効率的に自分の魅力を伝えられるかどうかを評価しています。
動画を作成する際には、事前に自分の強みを整理し、どのように簡潔に伝えるかをしっかりと考えることが大切です。このスキルは、将来的に職場でのコミュニケーションにも大いに役立つでしょう。
聞き手を想定した分かりやすい話し方ができるか
自己PR動画では、通常の選考以上に聞き手への配慮が求められます。動画は一方通行のコミュニケーションであるため、聞き手が理解しやすいように話す工夫が重要です。
例えば、声のトーンを上げて明るく聞こえるようにしたり、意識的にゆっくりと話したりすることで、採用担当者に話が伝わりやすくなります。また、カメラを採用担当者だと思って話すことで、自然な表情やアイコンタクトを意識しやすくなります。
動画ではその場の雰囲気を読み取れないため、聞き手への配慮をより意識して、分かりやすく伝えることが重要です。
その人の人柄や雰囲気が企業と合うか
採用担当者は、能力の高さや強みだけではなく、社風に合った人柄や雰囲気を持つ人材を採用したいと考えています。会社の社風や雰囲気にマッチしない人を採用すると、短期離職などにつながりやすいためです。
特に新卒採用では、就活の時点で持っているスキルや経験より、「入社後に社員たちとうまくやっていけるか」という相性の面が重視される傾向にあるので、新卒採用担当は自己PRから学生の人柄や雰囲気を知り、企業との相性について確認しています。
その企業への志望度や熱意がどれくらいか
面接官は短期離職の可能性がある人材や、仕事への熱意が欠けていそうな人材を採用するのは避けたいと考えています。そこで、自己PRを見て企業への志望度を確かめることで、「内定を出したら本当に就職してくれるか」を見たり、学生のやりたいことと企業の方針に共通点があるかを見たりしています。
自己PR動画の作成から提出までの基本的な流れ
自己PR動画の作成は、計画的に進めることが成功の鍵です。ここでは、自己PR動画を作成する際のそれぞれの段階で何を重視し、どのように進めるべきかを詳しく解説します。
![](https://paper-attachments.dropboxusercontent.com/s_CF7A177B43E97C0197B28931275F7C16CAA0EC9614AFC4F1A2BCD25151AD7A15_1725332050676_file.png)
STEP1:話す内容を考えて原稿を作成する
自己PR動画を作成する際は、まず話す内容を考え、原稿を作成することから始めましょう。ここで重要なのは、指定された時間内に収まるようにアピール内容を構成することです。
動画の内容は、書類上の自己PRと基本的には同じで問題ありません。ただし、動画の場合は、話し言葉を使ったり、小道具やフリップを用いたりすることで、より効果的にアピールできます。単なるテキストでは伝わりにくい部分を補完し、視覚的に訴えることができるでしょう。
また、原稿作成する際は、書類と同様に入念な自己分析が不可欠です。自分の強みや特性をしっかりと理解し、企業の求める人材像に照らし合わせたアピールポイントを見極めましょう。
なお、原稿の文章がうまく構成できない場合は、「結論」→「理由」→「具体例」→「結論」の流れを意識して考えてみてください。この構成を用いることで、論理的で分かりやすい自己PRを作れます。
STEP2:原稿を読む練習をする
自己PR動画の原稿が完成したら、次に大切なのは声に出して練習することです。文章上では気にならなくても、実際に声に出してみると言いにくい表現や不自然な言い回しが見つかることがあります。練習の際には以下の点に注意しながら読み進めましょう。
- 話し方に抑揚をつける:単調な話し方にならないように意識し、声のトーンやスピードを変えて表現力を高めましょう
- 棒読みにならないようにする:感情を込めて自然に話すことで、聞き手により良い印象を与えられます
- 身ぶり手ぶりをつける:手の動きや表情を使って、視覚的に情報を補足することで、伝えたい内容をより強調できます
撮影が始まると想像以上に緊張することもあるため、撮影前に何度か音読練習をしておくことをおすすめします。練習することで自信を持って話せるようになります。
STEP3:撮影環境や身だしなみを整える
自己PR動画の印象を大きく左右するのが、撮影環境や身だしなみです。
具体的な撮影環境としては、企業から特別な指定がない場合、室内で撮影するのがおすすめです。外での撮影は、雑音が入りやすく自分の声が聞き取りづらくなったり、光の具合が時間帯に左右されたりするため、コントロールが難しくなります。
また、撮影時の背景は、できるだけ白または白に近い色を選ぶといいでしょう。柄や濃い色の壁だと背景に目が行き、あなた自身の印象が薄れてしまう可能性があります。もし白い背景がない場合は、白い模造紙を数枚つなげて簡易的な背景を作ることもできるので、試してみてください。
加えて、照明も重要な要素です。日中に撮影できるなら自然光を利用するのもいいですが、最近は手頃な価格で購入できる撮影用照明があるので、検討してみるのもおすすめです。必ずテスト撮影を行い、自分の顔が明るく映っているかを確認してから本番に臨みましょう。
身だしなみを整える際は、髪形を整えて、顔がしっかり見えるようにし、服装は清潔感のあるものを選びましょう。服装はスーツが無難ですが、企業の雰囲気や応募する職種に合わせて選んでください。
撮影環境と身だしなみが整ったら、実際に撮影を行います。撮影する際は、パソコンやスマートフォンを使うことが一般的です。スマートフォンで撮影する場合は、特に手ブレに注意しましょう。三脚やスタンドを使用することで、安定した映像を撮影できます。
全ての準備が整ったら、深呼吸してリラックスし、自然体で撮影に臨みましょう。自信を持って話すことで、あなたの魅力がより伝わります。
STEP4:実際に撮影を行う
撮影環境と身だしなみが整ったら、実際に撮影を行います。撮影する際は、パソコンやスマートフォンを使うことが一般的です。スマートフォンで撮影する場合は、特に手ブレに注意しましょう。三脚やスタンドを使用することで、安定した映像を撮影できます。
全ての準備が整ったら、深呼吸してリラックスし、自然体で撮影に臨みましょう。自信を持って話すことで、あなたの魅力がより伝わります。複数回撮影して、最も良い出来のものを選ぶと、納得のいく自己PR動画が完成します。
STEP5:撮影した動画の確認をする
自己PR動画の撮影が終わったら、必ず自分の動画をチェックしましょう。練習したとおりに自分の強みを伝えられているか細部まで確認することが大切です。具体的には、次の点を注意深く確認しましょう。
- 顔が暗すぎないか:照明が十分で、顔がしっかりと見えるように調整されているかを確認します
- 雑音が入っていないか:周囲の音や背景音が入っていないかをチェックし、必要に応じて撮り直します
- 画質が乱れている箇所はないか:映像がクリアで、見やすい状態になっているか確認しましょう
加えて、髪の毛や身だしなみ、声のトーン、背景の明るさなどもチェックし、全体的に好印象を与えられる動画に仕上がっているか確認してください。
STEP6:指定された方法で提出する
最後に、撮影した自己PR動画を企業に提出します。企業によっては、特定のフォーマットやファイルサイズの指定がある場合があります。
また、就活サイトを通じて動画をアップロードする必要がある場合もあります。提出方法や条件は企業によって異なるため、事前に指定された提出方式を必ず確認し、それに従って提出しましょう。
【内容編】自己PR動画の内容を作成する際のポイント
自己PR動画を作成する際は、内容の構成と伝えるべきメッセージを明確にすることが非常に重要です。ここでは、自己PR動画の内容を作成する際のポイントについて詳しく解説します。
![](https://paper-attachments.dropboxusercontent.com/s_CF7A177B43E97C0197B28931275F7C16CAA0EC9614AFC4F1A2BCD25151AD7A15_1725176605159_file.png)
分かりやすい構成にする
自己PRで述べるべき内容は大まかに決まっています。具体的には以下の3つです。
- 自分の強み
- 強みを裏付ける具体的なエピソード
- 強みを生かして入社後に貢献できること
この3つを分かりやすく伝えることを念頭に置いて、原稿の構成を組み立てましょう。
自分の強み
まずは、最初に一言で強みを述べます。結論を簡潔に述べることで面接官に分かりやすく伝えられます。さらに、この強みにインパクトを追加することで面接官の印象に残る自己PRになります。
自分の強みについて考えがまとまらない際には、後述する過去のエピソードを先に振り返ってから、エピソードに合わせて自分の強みを考えるという方法もあります。また自己分析ツールや強み一覧から自分の強みを見つけるのもおすすめです。
▼強みの見つけ方についてさらに詳しく知りたい方はこちら ・自分の強み・弱みの見つけ方と診断法!得意×需要×好きで簡単に発見 ・【強み30選】就活の自己PRで使える強みの見つけ方と一覧|例文つき
具体的なエピソード
次に、その強みを発揮した具体的なエピソードについて述べましょう。
ここでは「差別化」が重要です。自分が経験した独自のエピソードを分かりやすく伝えて、他の学生との差別化を行い、最初に述べた強みをアピールしましょう。
大学時代に頑張ったことなどについて述べるのが推奨されますが、思いつかない場合は高校時代や中学時代などのエピソードでも問題はありません。内容としては学業やアルバイト、課外活動などについてのエピソードがよく用いられますが、趣味や性格に関する内容も用いることができます。
またエピソードにおいて、強みを発揮してどのような結果が得られたかについても述べるようにしましょう。
入社後の展望、仕事への活用
最後に、ここまで述べてきた自身の強みを入社後どう生かすのかといった、将来の展望を伝えましょう。採用担当者に「入社後の活躍」をイメージしてもらうことで、担当者の印象に残るだけでなく、入社して活躍するビジョンが既に見えていることを伝えられます。
ここまでの内容を制限時間や重視したいポイントに合わせて調整しつつ述べられるといいでしょう。以上のテンプレートを使用して、適切な長さの、要点を絞った印象に残る自己PRを作成してください。
▼自己PRの書き方をさらに知りたい方はこちらから ・ESで強みを効果的にアピールする方法は?【内定者例文付き】
自分の一番伝えたいことを明確にする
自己PR動画を作成する際は、自分が一番伝えたいことを明確にしましょう。自分の強みや長所、これまでの経験を振り返り、応募先の企業にとって最も魅力的なポイントを一つ選び出します。伝えたい内容を絞ることで、採用担当者に強い印象を与えやすくなり、動画全体のメッセージが明確になります。
自己PRの核となるメッセージを決めたら、それを中心に構成を組み立てます。企業が求める人材像や業界の特性を考慮し、自分のアピールポイントがどのように企業のニーズに応えられるかを意識して伝えましょう。
具体的な要素を入れる
自己PR動画に具体的な要素を盛り込むことは、採用担当者にあなたの強みをよりリアルに感じさせるために重要です。具体的なエピソードや成果を交えて、あなたの能力や特性がどのように発揮されてきたかを示しましょう。例えば、ゼミやサークルで達成した成果や、課題を乗り越えた具体的な経験を語ると効果的です。
特に数字や具体的な事例を使うことで、あなたのアピールポイントに信頼性と説得力が加わります。また、あなたがどのように行動し、どのような結果を出したのかを具体的に伝えることで、企業に対してあなたの能力をはっきりとイメージさせられます。
思いつかないときは、自己PR作成のAIツールを活用する
自己PRが思いつかない際には、AI(人工知能)ツールを活用して自己分析を行うという手段もあります。診断結果を用いれば、アピールポイントに関する過去のエピソードも抽出できます。
ここでは代表的なツールとして、ストレングス・ファインダーをご紹介します。
ストレングス・ファインダーは、ウェブサイトで質問に答えることによって、自分の強みの源が分かる性格診断ツールです。34種類の特徴の中から、トップ5の強みをレポート形式で知れます。また基準もシンプルなため、自己PRに用いるべきポイントを絞りやすいことが特徴です。
ストレングス・ファインダーの診断方法は以下の通りです。
1. 『さあ、才能(じぶん)に目覚めよう 最新版 ストレングス・ファインダー2.0』(2023年、日経BP 日本経済新聞出版)を購入する。
2. 本のカバー裏にあるIDを記入し、受験する。
ストレングス・ファインダーでより効果的な自己分析を行うポイントは、診断結果の中からより自分で納得できる強みを絞ることです。そこからその強みが発揮された過去の経験を複数抽出しておくことで、自己PRを考える際に役立てることができるでしょう。
▼ストレングス・ファインダーやその他の自己分析ツールについてもっと詳しく知りたい方はこちら ・自己分析のやり方【4通り】簡単にできる方法・ツールとメリットを解説
制限時間別! 自己PR動画の例文とポイント
自己PR動画は、企業によって動画時間の目安が設けられていることがほとんどです。ここでは設定時間として一般的な「1分」と「30秒」の自己紹介の例文について、ワンキャリアの体験談を参考にご紹介いたします。
1分の自己紹介
さまざまな体験談を見ても最も一般的な設定時間が、1分以内での自己PRです。決して長い時間ではないので、例文のように強みをできるだけ簡潔に分かりやすく述べましょう。
一方、エピソードと入社後の展望の両方を言う時間は十分にあるので、例えばそれぞれに20秒ずつ配分するなど、どちらの要素も欠けないようにする工夫が必要です。
私の強みは「挑戦すること」だ。 この強みを活かし、◯◯部で◯◯に挑戦しチームの勝利に貢献した。まず新チーム発足時、◯◯視点から選手を動かし勝利に貢献することに興味を持ち、誰も経験のない◯◯に挑戦した。しかし最初は強豪私立大学に全敗した。そこで◯◯不足を課題と捉え「◯◯と◯◯の両立」に挑戦した。当初は誰も挑戦する選手がいなかったため、自分が先頭に立ってこの挑戦に取り組んだ。◯◯に対する懸念点が多く不可能という意見もあったが、自主練習を増やし仲間の協力を仰ぐことで乗り越えた。その結果、最後のリーグ戦ではチームとして強豪私大に◯勝を挙げ、自身として◯◯を獲得した。 ※出典:野村不動産|総合職(全国型/首都圏型)2025年卒インターンシップ選考のES
30秒の自己紹介
先述した1分の自己紹介に比べて、さらにコンパクトに伝えたいことをまとめる必要があります。例文のように強みとエピソードと入社後の展望がそれぞれ1文ずつでも入っているといいでしょう。
私は多様な人々の想いを汲み取り、一つにまとめることができる人間です。留学中に立場の異なるメンバー◯◯人と◯◯実作を行った時や、建築のグループコンペにおいてこの強みが発揮され、メンバーの異なる想いから共通認識を見つけ出し、一つの方向に導きました。この強みを活かし、街に関わる多様な人の想いを乗せたまちづくりを行っていきたいです。 ※出典:NTT都市開発|総合職2025年卒インターンシップ選考のES
【話し方編】自己PR動画で評価される話し方
自己PR動画での話し方は、学生の個性を伝える重要な要素です。ここでは、自己PR動画での効果的な話し方に焦点を当てて解説します。
![](https://paper-attachments.dropboxusercontent.com/s_CF7A177B43E97C0197B28931275F7C16CAA0EC9614AFC4F1A2BCD25151AD7A15_1725176611910_file.png)
動画の最初と最後のあいさつは重要
自己PR動画でも、通常の選考と同様に「第一印象」が非常に重要です。動画の最初に元気よく「こんにちは」や「はじめまして」とあいさつをすることで、採用担当者にポジティブで明るい印象を与えられます。
また、動画の最後には「ありがとうございました」といったお礼を必ず述べましょう。感謝の気持ちをしっかりと伝えることは、採用担当者に対しての敬意を示す重要な要素です。自己PR動画では相手の顔を見ることはできませんが、実際にはその動画を通じて企業の人があなたを評価しています。
第一印象と感謝の気持ちは、動画を見る人の記憶に残り、あなたの人柄を伝える大切なポイントです。丁寧なあいさつと礼儀正しい態度を心掛けることで、採用担当者に対して良い印象を与え、あなたの魅力を最大限に伝えられるでしょう。
笑顔を意識して、ゆっくりハキハキと話す
自己PR動画ではカメラを通して話すため、対面のときと同じ感覚だと表情の変化が伝わらなかったり、声がうまく聞こえにくかったりします。そのため、「いつもより口角を上げて笑顔を作る」「ゆっくりハキハキと話す」という2点を意識して撮影を行いましょう。
目線はカメラのレンズへ向ける
自己PR動画ではカメラを見て話すことが重要です。
対面の面接では、自然と面接官の目を見て話せる人も多いと思いますが、自己PR動画では、相手の目ではなくカメラに目線を合わせることを意識しましょう。カメラに合わせることで、相手の画面で見たときに「この学生はまっすぐ目を見てくれる」という印象を与えられます。また、カメラの位置によっては、面接官を見下している印象を与えるため注意しましょう。
背筋を伸ばす
動画の撮影中は、堂々とした姿勢を心掛け、背筋を伸ばして胸を張ることが大切です。対面の面接と同様に、姿勢が良いと自信を持って話している印象を与えられます。
特に自宅で撮影する場合、ソファーなどに座ると猫背になりやすく、だらしない印象を与えてしまうことがあるため、背もたれがまっすぐの椅子を使って撮影することをおすすめします。
撮影中も就活用の証明写真を撮影するイメージで、あごを少し引いて背筋を伸ばし、真っすぐ前を見つめるようにしましょう。これにより、あなたの信頼感や誠実さを効果的に伝えられ、採用担当者に好印象を与えられます。
台本を完璧に覚えてから話す
自己PR動画を撮影する際は、作成した原稿を見ないように心掛けましょう。原稿を読みながらでは、発言が棒読みになりやすく、不自然な印象を与えてしまいます。完璧に暗記する必要はありませんが、思いを自分の言葉で伝えることで、採用担当者により効果的にアピールできます。
また、カンニングペーパーの使用もできれば控えるべきです。カンニングペーパーを見ながら話すと、目線の動きが動画越しに伝わってしまい、「原稿を見ながら話している」という印象を与える可能性があります。目線がカメラから逸れると、説得力が弱まる可能性もあるでしょう。
一言一句原稿を暗記する必要はありませんが、ある程度暗記したうえで自分の言葉に自信を持って話すことで、あなたの魅力をしっかりと伝えられます。
【撮影編】自己PR動画撮影時のおすすめの機材や環境
機材と環境にこだわることも動画のクオリティを高め、採用担当者に対してより良い印象を与えるために重要です。ここでは、自己PR動画撮影におすすめの機材と環境について詳しく解説します。
![](https://paper-attachments.dropboxusercontent.com/s_CF7A177B43E97C0197B28931275F7C16CAA0EC9614AFC4F1A2BCD25151AD7A15_1725176619272_file.png)
身だしなみを整えて清潔感のある見た目に
自己PR動画での服装や身だしなみにおける重要なポイントは、「清潔感」です。清潔感がある就活生は採用担当に好印象を与える一方、清潔感がない就活生は第一印象からイメージを損ねてしまいやすいです。
もちろん、第一印象や見た目だけで評価が決まるわけではないですが、その後の動画全体の印象に影響を与える可能性はあります。採用担当者の中には「だらしない服装の人は社会人としての自覚が足りない。身だしなみはビジネスマナーの一環だ」と考える人も少なくありません。
そのため、自己PR動画作成の際には清潔感を持たせるためにも、以下の点に気をつけましょう。
- シャツにシワや汚れがないように確認する
- スーツはあまり着崩さないようにする
- 濃いメイクは避ける
- ひげをそる
これらの点を押さえておくことで、印象が著しく悪くなることは避けられるでしょう。
背景は白や明るいグレーの壁がおすすめ
背景は白や明るいグレーの壁や無地のカーテンなど、シンプルなものがおすすめです。他の人はもちろん、ポスターや私物など余計なものが動画に映り込まないよう注意しましょう。
場所としては余計な音などが動画に入らない自宅がおすすめなので、自宅の中でこういった撮影場所を探しましょう。
撮影機材はスマホやパソコン
自己PR動画の撮影には、スマートフォンやパソコンで十分対応できます。スマートフォンを使用する場合は、カメラの向きを横向きに設定しましょう。縦向きで撮影すると、顔だけがアップになったり、全身が映ってしまい表情が見えにくくなったりする可能性があります。
また、動画撮影時には、三脚やスマホスタンドを使用して、カメラを安定させることをおすすめします。また、撮影する際はアウトカメラを使用しましょう。アウトカメラはインカメラに比べて画質が良く、よりクリアな映像を撮影できます。
照明を意識して明るい印象に
自己PR動画で好印象を与えるためには、明るさも意識することが重要です。話し方や笑顔と同様に「顔が明るく見えるか」という点も、採用担当者に好印象を与えるための大切な要素です。暗い場所で撮影された映像は、暗い印象を与えてしまう場合があります。
撮影する時間帯は、自然光が入りやすい日中がおすすめです。自然光を最大限に利用することで、顔が明るく、自然な印象を与えやすくなります。もし光が足りない場合は、撮影機器の周囲を照らすライトを併用したり、膝の上に白い用紙を置いてレフ板代わりにしたりすることで、顔を明るく照らせます。
フリップなどの小道具の活用
自己PR動画では、企業から特に指定がない限り、服装や小物を効果的に活用することがおすすめです。
最も取り入れやすいのは、フリップを使ってアピールしたいポイントを視覚的に強調する方法です。画用紙などを使用してフリップを作成し、自己紹介の際に自分の名前を表示したり、話の流れに合わせて適宜フリップを提示したりすることで、採用担当者の注意を引けます。
さらに、自己PRの内容が部活やサークル活動などの場合には、関連するユニフォームを着用したり、道具を持って撮影したりすることも効果的です。これにより、採用担当者に具体的なイメージを与え、より強い印象を残せます。
自己PRが最も伝わる服装や小道具を選ぶことで、動画のメッセージが視覚的に補完され、効果的にプレゼンテーションできるでしょう。
三脚などのアイテムの活用
自己PR動画を撮影する際は、スマートフォンやカメラは手で持たずに置いた状態で撮影するのが一般的です。このとき、三脚は非常に便利なアイテムです。三脚を使用することで、カメラを水平に固定でき、安定した撮影が可能になります。
最近ではリモコンでカメラを操作できるタイプの三脚が販売されているので、撮影をよりスムーズに進められます。他にもライトと一体化した商品もあるので、照明の調整も簡単に行えます。
これらのアイテムを活用することで、採用担当者に対してより良い印象を与える自己PR動画を作成できるでしょう。
自己PR動画の確認や提出時のポイント
自己PR動画を完成させた後の確認と提出は、応募先の企業に対して自己PRを適切に伝えるために重要です。ここでは、動画の確認時と提出時に注意すべきポイントを詳しく解説し、避けるべき一般的なミスについても触れます。
自己PR動画における動画の編集は不要
就活では「自分を少しでも良く見せるために動画を加工したい」と考える人も少なくありません。しかし、自己PR動画では基本的に編集や加工は不要です。企業が求めているのは、学生の編集力や加工技術ではなく、話している内容や全体の印象です。
自己PR動画を編集したり加工したりすると、内容が不自然になったり、本来の印象が伝わらなくなったりするリスクがあります。過剰な編集や加工はかえってマイナス評価につながる可能性があるため、素の自分をそのまま伝えることを心掛けましょう。
動画の確認時に注意すべきポイント
自己PR動画を効果的に撮影するためには、複数回の撮影を通じて画角や明るさを確認することが重要です。面接は一発勝負ですが、動画撮影では納得がいくまでやり直せるため、慎重に撮影環境を調整しましょう。
撮影した動画を確認する際は、次の点に注意してください。
- 明るさ:映像が暗くなく、顔がしっかりと見えるか確認します
- 音声:声がはっきりと聞こえ、雑音が入っていないかをチェックします
- 構図:画角が適切で、表情や姿勢が自然に見えるかを確認します
このように、細部にわたって動画をチェックし、採用担当者に好印象を与える動画を作成しましょう。最も良い仕上がりの動画を選んで提出することで、あなたの魅力を最大限に伝えられます。
動画の提出時に注意すべきポイント
自己PR動画を撮影したら、次は提出する段階です。提出時にはいくつかの重要なポイントに注意することで、企業に良い印象を与えられます。以下の点を確認して、スムーズに提出を行いましょう。
- 指定されたフォーマットを確認する:企業から指定された動画のフォーマットやファイル形式(例:MP4・MOVなど)を確認し、それに従って提出します。指定がない場合、一般的なフォーマットを選ぶといいでしょう
- ファイルサイズを確認する:動画のファイルサイズが企業の指定範囲内に収まっているか確認します。ファイルが大きすぎると、アップロードができない場合があるので注意しましょう
- アップロード先を確認する:提出方法には、就活サイトへのアップロードや企業の専用ポータルの利用など、いくつかの方法があります。企業からの指示に従って、適切な方法で提出します
- ファイル名を適切に設定する:ファイル名は、指定がない場合、企業が確認しやすいように、自分の名前を含めた適切な名称に設定しましょう(例:「田中太郎_自己PR動画」)
- 締め切りを守る:提出の締め切りをしっかりと確認し、厳守しましょう。遅延した場合、選考対象から外れることもあります
これらのポイントに注意することで、動画提出を円滑に進め、企業に良い印象を与えられます。準備をしっかりと整え、自信を持って提出しましょう。
自己PR動画でよくある疑問
![](https://paper-attachments.dropboxusercontent.com/s_CF7A177B43E97C0197B28931275F7C16CAA0EC9614AFC4F1A2BCD25151AD7A15_1725332579818_file.png)
ここでは、自己PR動画に関するよくある質問に答えます。自己PR動画を作成するうえで疑問がある人は、ぜひチェックしてみてください。
自己PR動画は面白い方がいいのか
「自己PR動画は面白い方が評価されるのか」という疑問を持つ学生は多いものです。面白い自己PR動画は、他の学生との差別化を図り、採用担当者に覚えてもらうために効果的です。ただし、ここでいう「面白い」とは、「funny」ではなく「interesting」な動画のことを指します。
自己PR動画で採用担当者の印象に残るためには、ユニークなエピソードを選び、そのエピソードを面白く伝える工夫が必要です。自分の経験や強みを単に述べるのではなく、採用担当者が引き込まれるような話し方や構成を心掛けましょう。
例えば、特異な経験や意外性のある成果を強調することで、採用担当者の興味を引けます。また、自分の個性を生かした共感できるストーリーを作ることで、あなたの魅力を効果的に伝えられます。
面白さを追求する際は、自己PRの本質である「自分の強みを伝えること」を忘れず、ユーモアや工夫を通じて、あなたの魅力を最大限にアピールしましょう。
撮影時の服装は私服でもいいのか
撮影時の服装は、スーツを着用するのが無難です。たとえ服装に指定がない場合でも、スーツで撮影することで、フォーマルさや真剣さを伝えられます。
しかし、他の就活生との差別化を図りたい場合は、部活のユニフォームや関連する服装を選ぶことも一つの方法です。その際は、自己PRの内容に部活動に関するエピソードを盛り込むと服装との関連性が高まり、より効果的にアピールできるでしょう。
どの服装を選ぶにしても、清潔感ときちんとした印象を心掛けることが重要です。
撮影はスマホでも大丈夫なのか
自己PR動画の撮影にスマホを使用しても問題ありません。ただし、スマホを使用して撮影する場合は、ブレを防ぐためにしっかりと固定することが大切です。
スマホでの撮影が心配な人は、パソコンで撮影する方法もおすすめですが、いずれの場合も、機材をしっかりと固定することが重要です。撮影環境を整えて、あなたの魅力を最大限に引き出せる動画を作成しましょう。
カンニングペーパーを見ながら話してもいいのか
PR動画などを含む就活の場では、カンニングペーパーの用意は避けるべきです。カンニングペーパーを用意すると、「文章を読み上げている感」が出てしまい、採用担当に悪い印象を与えかねません。目線もカンニングペーパーに向きやすくなるため、先述した自信のある話し方を実行できません。
自己PR動画は撮影のやり直しもできますから、原稿を覚えることと、スラスラと話せるように練習することの2点を徹底してカンニングペーパーを使わずに撮影しましょう。
おわりに
今回は、就活で用いる自己PR動画について内容の考え方から撮影時のコツまでさまざまなポイントについて解説いたしました。
自己PR動画は自分の強みを企業にアピールする重要な手段なので、ぜひこの記事を参考にして高い評価を受ける自己PR動画を作成してみてください。
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