就活でTOEICを活用するにあたって、「どのぐらいの点数を取れば良いのか?」「いつまでに試験を受ければ良いのか?」などのことが不安ですよね。目標点数などを事前に把握しておけば、自分に必要な分だけ勉強を進められるため、就活も効率よく取り組めるでしょう。
今回の記事では、点数の目安や試験を受けるといい時期を中心に、就活でTOEICを活用するために知っておきたいことを解説します。
<目次>
●TOEICとは?
・Listening & Reading(L&R)テスト
・Speaking &Writing(S&W)テスト
・TOEIC Bridge
●就職活動でTOEICを取得するメリットは?
・資格取得のための努力が評価される
・英語力をアピールできる
・昇進候補として採用してもらえる
●TOEICが重視される企業は?
・TOEICが求められる企業の割合は?
・どんな企業がTOEICを求める?
・TOEICが求められる業界は?
●企業がTOEICについて評価する基準は?
・そもそも企業がTOEICを求める理由は?
・企業が求める英語の実力は何点?
・提出の際TOEICの点数を詐称するとバレる?
●TOEICはいつから対策しておくと良い?
・どのタイミングで企業に提出する?
・2回以上受けられるように申し込もう
・対策はいつからしておくべき?
●目標スコア別! TOEIC勉強法
・600点以上
・730点以上
・800点以上
・900点以上
●TOEIC取得の努力を自己PRで伝えよう
・計画性をアピールする
・継続力をアピールする
・行動力をアピールする
●TOEICのスコアに自信がない時は?
・国内事業を展開している企業を受ける
・専門知識を重視している企業を受ける
●おわりに
TOEICとは?
TOEICとは、英語を母国語としない人たちに向けて作られた英語力向上のためのテストのことです。「Test of English for Internnational Communication」を略したものです。自分の英語力を、990点満点で客観的な点数として評価できます。「聞く・読む・話す・書く」の4つの観点でチェック可能です。
TOEICには以下3つのテストがあります。
・Listening & Reading(L&R)テスト
・Speaking &Writing(S&W)テスト
・TOEIC Bridge
それぞれ解説します。
Listening & Reading(L&R)テスト
TOEIC Listening & Reading(L&R)テストは、日常生活やビジネスシーンで使う英語力における「聞く力・読む力」を測定するテストです。グローバル化を進める企業における研修や英語力測定でも使用されます。そのスコアによって、海外駐在員を選出したり人事評価を決めたりします。就活で求められるのは、主にListening & Reading(L&R)テストの点数です。
Speaking &Writing(S&W)テスト
TOEIC Speaking &Writing(S&W)テストは、英語力の中で「話す力・書く力」を測定するテストです。「Speaking」では、実際に話して発音や文法、内容の妥当性などを評価されます。「Writing」では、語彙力や自分の意見も評価対象です。
TOEIC Bridge
TOEIC Bridgeは、初級者から中級者を対象としたテストです。日常的で身近な内容に関する問題が多く、ビジネスシーンは出てきません。100点満点で試験時間が短いところも特長です。
就職活動でTOEICを取得するメリットは?
就職活動でTOEICを取得するメリットは、以下の3点が挙げられます。
順番に説明します。
資格取得のための努力が評価される
TOEICに合格するには、計画を立てて学習することが必要です。そのため、TOEICを取得できれば「合格するまでに一生懸命勉強した過程」も評価されます。
この「努力をすること」は仕事でも必須です。例えば、営業職で「毎月の目標契約件数が10件」という場合、ゴールから逆算して日々努力することが必要です。TOEIC合格のために勉強した人は、こうした「ゴールから逆算して努力できる」という印象を企業に与えられるのです。
英語力をアピールできる
TOEICを取得して英語力をアピールできれば、企業から「グローバルに活躍できる人材」と評価されます。とくに海外支社の多い企業や今後海外展開を考えている企業からすると、英語力が高い人材はぜひ採用したいと考えるでしょう。
TOEIC Program公式データ(2022年度)を見ると、平均スコアは「608点」です。
※引用:TOEIC Program公式データ「公開テスト 平均スコア・スコア分布 一覧」
そのため、600点以上であれば英語力を十分アピールできます。
昇進候補として採用してもらえる
採用段階で高得点をマークしていれば、昇進候補として採用される可能性があります。英語活用実態調査2019によると、33.4%もの企業が「TOEICの結果を昇進・昇格の基準として利用している」と回答しました。
※引用:TOEIC Program公式データ「英語活用実態調査2019 p.12」
このように企業内でTOEICを評価する動きが活発であるため、採用前に高得点を取得していれば、入社後に昇進候補者になれる可能性は高くなるでしょう。
TOEICが重視される企業は?
それでは具体的に、TOEICはどのような企業で重視されるのでしょうか?割合と合わせて解説します。
・TOEICが求められる企業の割合は?
・どんな企業がTOEICを求める?
ひとつずつ、詳しく紹介します。
TOEICが求められる企業の割合は?
英語活用実態調査2019によれば、新卒採用時にTOEICのスコアを、「要件としている」また、「参考にしている」と回答した企業は、合わせて49.1%でした。
※引用:TOEIC Program公式データ「英語活用実態調査2019 p.14」
半数近い企業が「参考としている」ことから、今後もTOEICの結果を求められるケースが増えるかもしれません。
どんな企業がTOEICを求める?
具体的にどんな企業がTOEICを求めてるのでしょうか。
・業務で英語を使用する
・社員が多国籍
ひとつずつ解説します。
業務で英語を使用する
「海外とメールでやり取りする」「海外の取引先と商談する機会が多い」「海外出張が多い」といった企業では、英語力が必須です。また、業務のメインは日本国内であっても、「海外企業と共同で製品を開発する」といった場合は英語力が求められます。
社員が多国籍
企業がグローバル展開している影響で社員が多国籍の場合は、社内でのコミュニケーションでも英語力を求められます。社内公用語は英語というケースもあるでしょう。さらに英語だけでなく、文化や習慣の違いも理解しなければなりません。
TOEICが求められる業界は?
それでは、TOEICはどのような業界で求められているのでしょうか?
・商社業界
・メーカー業界
・マスコミ業界
・IT業界
・金融業界
各業界について説明いたします。
商社業界
商社業界では、商品を流通させるために国内だけでなく海外とやり取りする機会も多いです。そのため、英語力は必須です。また、単なる英語力だけでなく、扱っている商品知識も理解できるレベルの語学力が求められるでしょう。
メーカー業界
メーカーの中には海外拠点を増やしているケースもあるため、英語力が必須です。現地のスタッフ・海外の顧客という「社内外の関係者」と英語でのやり取りが求められます。
マスコミ業界
テレビ局や新聞社で海外支局へ派遣される場合は英語力が必須です。現地の方へ取材し、海外の様子を正しく理解して日本へ伝えることが重要です。
IT業界
IT業界に関する最新情報は海外から発信されることも多いです。そのため、業界の最新動向を把握し常に知識をアップデートするには英語力が必要です。また、企業自体が多国籍化している場合は、社内公用語で英語が必要になるかもしれません。
金融業界
金融業界は、投資銀行などで英語力を求められます。投資銀行では最新の金融市場動向を博するために、海外でまとめられたレポートを読む機会が多いです。日本語でも理解が難しいジャンルの知識を「英語で手に入れる」と考えると、求められるハードルは高いでしょう。
企業がTOEICについて評価する基準は?
それでは具体的に企業は、TOEICについてどのような基準で評価しているのでしょうか?以下の観点から解説します。
・そもそも企業がTOEICを求める理由は?
・企業が求める英語の実力は何点?
・提出の際TOEICの点数を詐称するとバレる?
それぞれ解説します。
そもそも企業がTOEICを求める理由は?
そもそも企業が就活生にTOEICを求める理由は以下の2点です。
・英語力を客観的なスコアで測りたいため
・英語試験の中では知名度が高いため
順番に解説します。
英語力を客観的なスコアで測りたいため
企業は、就活生の英語力を「客観的なスコア」で測るために、TOEICの結果を重視しています。例えば、採用面接時に就活生が英語力をアピールしてきた際、実際にTOEICで800点を獲得していれば客観的に見て「この学生は英語ができる」と判断できます。
客観的な基準で英語力を把握できれば、入社後に「自社が想定するレベルに達していない」というようなミスマッチを防止できるでしょう。
英語試験の中では知名度が高いため
「TOEICは英語試験の中でも知名度が高い」という点も、企業がTOEICのスコアを求める理由のひとつです。英語試験には「英検・TOEFL・国連英検・IELTS」などがありますが、日本企業で利用率が高いのはTOEICです。
「大学側が学生にTOEICの受験を義務付ける」というケースであれば、就活生もすでにスコアを持っているため、点数を企業に提出しやすいでしょう。
企業が求める英語の実力は何点?
先ほども解説したように、2022年度におけるTOEICの平均スコアは「608点」でした。そのため就活でも、まず600点を目指しましょう。ただし、業界や企業によっては「800点が必須」というように設定されていることもあるため、自分の志望先に合わせ早めに対策することが必要です。
提出の際TOEICの点数を詐称するとバレる?
点数の証明書提出が義務付けられていない場合、TOEICの点数を詐称してもバレないかもしれません。しかし詐称した場合、証明書の提出を求められた時点でバレて不採用です。
もし入社後にバレた場合は「書類に虚偽の記載があった」とみなされ、解雇される可能性があります。そのため、TOEICの点数は詐称しないほうが良いでしょう。
TOEICはいつから対策しておくと良い?
具体的にTOEIC対策をはじめる時期について、以下の観点でまとめました。勉強に取り組む際の参考にしてください。
・どのタイミングで企業に提出する?
・2回以上受けられるように申し込もう
・対策はいつからしておくべき?
順番に説明していきます。
どのタイミングで企業に提出する?
TOEICの点数はエントリーシートに記載して提出しましょう。広報活動解禁日に合わせる企業であれば、例年3月1日頃からエントリーシートの受付がはじまるため、それまでに準備をしましょう。
2回以上受けられるように申し込もう
TOEICテストを2回以上受けられるように申し込みましょう。なぜなら、以下のデータからもわかるように、受験回数が増えるほど点数はアップする傾向にあるためです。なるべく高得点を獲得して就活を有利に進めるためにも、TOEICは複数回受験しておくと良いでしょう。
※引用:TOEIC Program公式データ「TOEIC®ProgramDATE&ANALYSIS2023 p.9」
複数回受験する場合は、結果が出るまでの期間も考慮し、スケジュールを立てて申し込みする必要があります。
TOEICの結果が出るまでの平均期間は「1カ月程」です。そのため、3月1日にエントリーシートを提出したい場合、逆算すると「1月中旬に受検→12月中旬に申し込む」という流れです。
対策はいつからしておくべき?
TOEICスコアはすぐには上がらないため、今日から対策しましょう。まずは早めに一度テストを受けて今の実力を知り、複数回受験して点数をアップさせることも大切です。例えば、2年生から対策をしはじめ、半年に1回受験した場合、エントリーシート提出までに4回受験できます。
このようになるべく受験のチャンスを増やすためにも、すぐに計画を立てて勉強しましょう。
例えば「2024年内に余裕を持って2回受検したい」という場合、以下のようなスケジュールです。
①1回目
・申込:6月20日〜7月16日
・試験:8月25日
・デジタル公式認証発行予定:9月13日
②2回目
・申込:7月26日〜8月19日
・試験:9月29日
・デジタル公式認証発行予定:10月17日
インターンシップや定期試験、卒論で忙しくなる時期を考えてモデルケースを1カ月前倒しにしたり、年3回受験することにしたり、自分自身のTOEIC対策をたてましょう。
▼TOEICテスト申込について年間テスト日程等、詳しく知りたい方はこちらをご覧ください。
・【公式】テスト申込|TOEIC Listening & Reading Test|【公式】TOEIC Program|IIBC (iibc-global.org)
目標スコア別! TOEIC勉強法
それでは目標スコア別に、TOEIC勉強法をチェックしましょう。この勉強法を参考にして、自分の予定受験回数や現在の実力などを踏まえてスケジュールを立てることが大切です。それぞれの点数について、以下の項目を説明していきます。
・求められる水準
・平均勉強時間
・リーディング勉強法
・リスニング勉強法
それぞれについて解説します。
600点以上
まずは600点以上を目指す場合の勉強法を解説します。
求められる水準
就活でアピールするにあたって「最低限の水準」として設定されています。最低でも600点以上あれば、アピールポイントとして履歴書に記載できるでしょう。
平均勉強時間
得点を100点上げる場合、勉強時間は「200〜300時間」が目安です。
リーディング勉強法
600点を目指す方は高校レベルの基礎から見直したほうが良いでしょう。
英語は単語・文法がすべての基礎です。この2つの基礎が曖昧では、どれだけ長文問題に取り組んでも、そもそも文章を理解できません。単語であれば「ターゲット1200」、文法なら「世界一わかりやすい英文法の授業」といった参考書がオススメです。
単語や文法を覚える際は、短期間で参考書を2〜3周してみましょう。1回でじっくり暗記するよりも、短期間で何度も繰り返し触れたほうが記憶に定着します。
リスニング勉強法
60問は解けるようにしておきましょう。実際の音声を何度も聞くことが大切です。
とはいえ、上記で解説したように単語と文法が固まっていないと、そもそも英語を聞き取れません。そのため、まずはリーディングを勉強する中で基礎を固めて、その後にリスニングに取り組むと良いでしょう。
730点以上
続いては730点以上を目指す場合の勉強法を解説します。
求められる水準
平均より高い点数であるため、獲得できれば「英語が得意」と伝えて問題ないでしょう。英語力が求められる企業では、730点がひとつのボーダーともいえます。
平均勉強時間
得点を100点上げる場合、勉強時間は「200〜300時間」が目安です。
リーディング勉強法
平均以上の英語力が求められるため、すでに基礎は身に付いている方が受験するはずです。より高いレベルを目指すために、単語帳であれば「システム英単語」、文法なら「Vintage」などを使って、さらに知識を増やしましょう。基本を終えたら、公式問題集の「公式TOEIC Listening & Reading 問題集11」を数回解いてください。
リスニング勉強法
この得点圏からは、リーディングにも力を入れる必要があります。以下2つを繰り返して勉強しましょう。
・シャドーイング:音源に続いてマネをしながら読む
・ディクテーション:英文を見ずに音源を聞きながら文章を書きとる
800点以上
続いては800点以上を目指す場合の勉強法を解説します。
求められる水準
外資系企業や海外展開している企業など、英語を頻繁に使うところでは800点が最低ラインです。ビジネスにおいて「文書を読む」「社内で会話する」などのレベルであれば十分対応できます。商談や討論にはまだ不安が残りますが、会話の内容を聞き取って理解することは可能です。
平均勉強時間
得点を100点上げる場合、勉強時間は「300時間」が目安です。
リーディング勉強法
基礎はしっかり身に付いているため、積極的に問題演習に取り組みましょう。リーディング・リスニングの両方で苦手分野を克服しなければ800点は取れないため、ここからは実践形式でアウトプットを繰り返してください。
公式問題集である「公式TOEIC Listening & Reading 問題集11」を使うことがオススメです。リーディングセクションの一部音声をダウンロードできるため、より本番に近い形で勉強できます。
リスニング勉強法
リスニングでも、苦手分野をほぼつぶす必要があります。シャドーイングやディクテーションはもちろん、公式が出している「公式TOEIC Listening & Reading トレーニング2 リスニング編」を解きましょう。
さらに800点レベルになると、上記の勉強に加えて「実際に誰かと英語で話す」など実践を通じたアウトプットも必要です。
900点以上
最後に900点以上を目指す場合の勉強法を解説します。
求められる水準
ネイティブに近い英語力があるため、外資系企業や商社など、一般的な企業であれば十分アピールポイントです。ただし、通訳のように常に英語を使う仕事であれば、900点が最低ラインです。
平均勉強時間
得点を100点上げる場合、勉強時間は「350時間」が目安です。
リーディング勉強法
900点を狙うのであれば、単語の読み間違いやスペルミスといったケアレスミスは絶対に起こしてはいけません。本番を意識して時間を測りながら公式問題集を繰り返し解き、試験の形式に慣れておきましょう。
リスニング勉強法
リスニングも、リーディングと同じくケアレスミスを防ぎましょう。リスニングについても、時間を測り本番同様の環境で問題を解くことが大切です。
TOEIC取得の努力を自己PRで伝えよう
TOEICを取得したら、結果を自己PRに生かしましょう。具体的には、以下3つの方向性でアピールできます。
それぞれエントリーシートに記載する具体例もありますので、ぜひご覧ください。
計画性をアピールする
「TOEICの目標点を獲得するために計画を立てて勉強できた」という計画性をアピールしましょう。
TOEICの目標点数に到達するには、ゴールと今の実力の差を把握し「どのように不足分を埋めるか?」という点を考え、勉強計画を立てることが大切です。
例えば「得点を100点上げるには単語を追加で2,000語を覚えなくてはいけない」という場合、試験日から逆算して、「1日◯個の単語を覚えなければいけない→そのためには1日に◯時間勉強しなければいけない」というように分解することで、毎日行動に落とし込めます。もちろん計画通りにいかないこともあるでしょう。その場合は、現状に合わせて計画を修正することが必要です。
このように「目標から逆算して計画を立てる」ということを経てゴールに到達しているため、就活でも強みとして存分にアピールできるでしょう。
▼計画性をアピールするエントリーシートの具体例などについて、詳しく知りたい方は以下をご覧ください。
・ジェーシービー(JCB)|24年卒 総合職群のエントリーシート(ES)の選考体験談
継続力をアピールする
TOEICの目標点を獲得するまで、複数回の受験を経験した方もいるでしょう。しかし、何回受験しても「目標達成まで継続的に勉強し続けた」ということは、大きなアピールポイントです。きちんと成果も出しているため、企業からも「正しい方向性で努力を継続できる人材だ」と好印象を持たれます。
継続力をアピールするエントリーシートの具体例などについて、詳しく知りたい方は以下をご覧ください。
▼継続力をアピールするエントリーシートの具体例などについて、詳しく知りたい方は以下をご覧ください。
・キッコーマン|25年卒 事務系のエントリーシート(ES)の選考体験談
行動力をアピールする
TOEICの目標点を獲得するまでには、さまざまな行動が必要です。問題集を解くことはもちろん、「通学中にリスニング対策をした」「毎日早起きして講義前に欠かさず単語帳をチェックした」などの努力をしてきたでしょう。そうした、目標達成のために「やれることをすべてやった」という行動力は、就活におけるアピールポイントです。
▼行動力をアピールするエントリーシートの具体例などについて、詳しく知りたい方は以下をご覧ください。
・みずほ証券|25年卒 オープン型のエントリーシート(ES)の選考体験談
TOEICのスコアに自信がない時は?
中には「試験は受けたがTOEICのスコアに自信がない」「本当にこのスコアで就活を乗り越えられるか不安」という方もいるでしょう。その場合は、以下のように英語を使う可能性が低い企業に絞ることもひとつの方法です。
・国内事業を展開している企業を受ける
・専門知識を重視している企業を受ける
この2点について見ていきます。
国内事業を展開している企業を受ける
国内事業のみを展開している企業を受けましょう。国内事業のみの企業なら、海外と取引する可能性は低いため、英語力をあまり問われません。
例えば建設業界やインフラ業界では、英語力を求められることは少ないでしょう。建設業界は、国内での仕事がメインです。電気・ガス・鉄道などのインフラ業界も、一部を除いて国内の仕事が多いでしょう。もし海外との取引がメインになると、世界情勢の悪化によって業績が悪化した場合、最終的に国内利用者への安定供給が難しくなるためです。
ただし、新規事業参入などで「将来的に海外進出を考えている」というケースもあるため、常に業界の動向はチェックしましょう。
専門知識を重視している企業を受ける
英語力以外の専門知識を重視している企業であれば、TOEICの点数に自信がなくてもあまり問題ありません。例えば、企業のお金を管理する「経理」や法律を取り扱う「法務」などの仕事では、英語力より専門知識が重視されます。簿記1級や宅建などをすでに持っている場合、企業は「専門知識を持っている」という点を評価するため、TOEICの点数はそこまで気にしなくて大丈夫です。
TOEICの点数を補うほどの専門知識があり、企業の領域と関係が深ければ、内定を獲得できる可能性は十分あります。
おわりに
今回は就活におけるTOEICの有用性と、対策方法について解説いたしました。選考の時にTOEICを活用している企業は多いです。TOEIC対策をして、選考を有利に進めましょう。
(Photo:chaponta/Shutterstock.com)