世界151カ国に約36万人以上のスタッフを擁するPwCグローバルネットワークのメンバーファームであるPwCアドバイザリー合同会社は、経験豊富なプロフェッショナルがグローバルネットワークを駆使してM&Aや事業再生に関する課題解決の支援を行い、クライアントの新たな価値創造に貢献しています。
企業にとって重要な経営判断が必要となる「有事」における変革を通じ、企業価値の向上と社会課題の解決の両立を支援する同社。そこで得られるやりがいやスキルについて、ディレクターを務める宇恵望さんとアソシエイトの安田壱成さんに、お話を聞きました。
業務はM&Aから事業再生、インフラまで
──御社にはさまざまな業務があり、M&Aだけでなく、多くの領域に強みを持つと聞きました。
宇恵:当社はM&Aの支援というイメージを持たれがちですが、事業は幅広く、事業再生やインフラも私たちの主要サービスです。事業再生は事業環境が厳しいクライアント企業を再生に導くビジネスで、インフラは官民一体で進めていくプロジェクトです。
M&Aは売り手と買い手のいずれかを支援して、企業売買を成功に導きます。私の業務はM&Aでの企業の価値評価や財務状況の調査などです。
他にも安田のような財務アドバイザーなども在籍し、それぞれの専門性とネットワークの広さを駆使して、クライアントのサポートをしています。
──御社だからこそできる社会的な価値提供はありますか。
宇恵:各専門家がそろっている点は、大きな強みといえます。
昨今はビジネスが複雑化し、生じる問題も同様に複雑になっています。かつては財務であれば財務、会計であれば会計と、それぞれの専門家だけで対応できました。しかし、現代は問題が複雑化し、なおかつ対応スピードも求められています。
特定の専門性だけではサービス提供が難しい現代において、在籍している各専門家が協力して課題に対応することで相乗効果も生まれ、価値を提供できていると自負しています。
──社会貢献や社会的意義を実感する瞬間があれば聞かせてください。
宇恵:当社は規模にとらわれず、どのような案件でも、目の前のクライアントの課題を解決しようとすることを常に心掛けていますが、例えば、売上1兆円を超える企業の支援や全世界に子会社が点在するグローバル企業との案件の場合、百人単位の人員が投入されることもあります。携わった案件が紙面で報じられているのを見ると、自分たちの業務の社会的意義を実感することもあります。
一方で、長いお付き合いのあるクライアントとの間に、かつて進めたM&Aによって新たな案件が生まれるなど、長期の企業成長に寄与できていると実感を持つ場面も数多くあります。
安田:私も実際に、ある業界再編を先導するような、非常に大きな案件に携わった経験があります。当時は業界へのインパクトの大きさはもちろん、社会的価値の提供ができているという実感は得られましたね。
ただ、業務としての難しさを感じることも多くあります。
M&Aであれば、売り手と買い手がいることで、双方の主張が対立したり、時には利益相反が起きたりすることもあり得ます。とはいえ、互いが納得いく形で交渉を進めることは難しさとともにやりがいもあり、交渉が成立してクライアントから「ありがとう」といった温かい言葉をかけられた瞬間は、それまでの一つ一つ積み重ねてきたことが実を結んだと実感でき、得難い経験といえます。
宇恵:私たちの関与する業務では昨日まで順調だったことが、一夜にして一変することも少なくありません。日々状況が変わる中で、クライアントからアドバイスを求められた際、専門知識やそれまでの経験を駆使してサポートできたときは、自分たちの業務の意味をダイレクトに感じられますね。苦しい時に頼られることは、やりがいにつながるともいえそうです。
自分の専門性を高めつつ、視野は広く
──続いて、業務を通じて得られる専門性や磨かれるスキルについても教えてください。
宇恵:イメージされるような、金融や会計、税務など、それぞれの専門分野での知識を得られるだけでなく、プロジェクトのマネジメント力も得られます。
複雑化するビジネスにおいて、いかにプロジェクトを滞りなく進めていけるかどうかは重要なポイントで、そのマネジメントスキルは身に付くといえます。私自身、振り返ってみると、数年前に苦労していた点も、今では問題なくこなせていると感じることもあり、成長を実感できていますね。
安田:M&Aは心技体が求められ、総合格闘技とよく表現されます。私自身、そんなビジネスでの総合格闘技に携わってきたことで、メンタル面はもちろんのこと、会計や金融の知識といったテクニカル面や体力的なフィジカル面も鍛えられてきたと思っています。
宇恵:確かに、M&Aは企業の一大イベントといえ、ありとあらゆる経験が凝縮されている業務といえます。非常にタフな業務でもある反面、M&Aから得られるものは非常に大きく、これ以上ない成長環境です。
──プロフェッショナルを育てるために御社が大事にしていること、取り組んでいることはありますか。
宇恵: 「専門バカ」にはなってはいけないという考えのもと、自身の専門分野とともに他領域も理解できる、総合的なサービス提供が可能な人材育成を目指しています。
具体的には、入社数年はジョブローテーションで多種多様な知識を身につけ、経験を積むプロセスを用意しています。
安田:当社ではEdge Programme(エッジプログラム)という、PwCのグローバル全体で各国の入社同期と連携してケースワークに取り組むプログラムをはじめ、人材育成には多くの投資をしています。
また、新卒職員だけでなく職員全員に、キャリアプランをはじめとするさまざまな相談ができるキャリアコーチとチームリーダーという人材がつきます。大きな組織ですが、職員一人一人の声が上層部にも届く制度も整備されています。プロジェクトの節目などで得られるフィードバックを含め、自分自身の成長を実感できる場を用意しているところは、当社の特徴といえそうです。
──独自のカルチャーや社風はありますか。
宇恵:一番はマイルドな人材が多いということです。ギスギスした雰囲気で攻撃的な職員が多いという環境ではなく、互いに協力し合うという考えを持つ人材が多いですね。
誰もが、一人の力でできることは限界があり、それぞれの力を組み合わせることで新しいものが生まれると信じています。メンバーを尊重し合うことが目に見えない力になっていると感じます。
安田:私自身、社員・職員の人柄や社風、雰囲気が自分に合っていると思い入社を決めました。
マイルドな人材が多いとは、入社面接を通じて感じていたことで、実際に働いてみても違いはありませんでした。入社前後でネガティブなギャップを感じたこともほとんどなく、非常にいい環境で働けていると今も感じています。
宇恵:異なる価値観や考え方をすり合わせていく機会は多くありますね。実際、自分第一だと価値提供は難しいもので、当社のメンバー、一人一人がそれぞれを尊重し合っていることが、クライアントへの価値提供にもつながっているのかもしれません。
大きな責任が伴う業務で求められる資質
──コンサルティング業界やFAS(ファイナンシャルアドバイザーサービス)は激務というイメージが根強くあります。2人の肌感覚を教えてもらえるとうれしいです。
宇恵:激務ということは全くないと声を大にして言いたいですね。
しかし、複雑で難しい業務内容で、就労時間が短いというわけでもありませんから、業務と休暇のメリハリをつけることで体調を保てる体制を徹底するようにしています。時間を取られる無駄な業務は廃止するなどの工夫を重ねていますから、激務で離職率の高いような環境ではないといえます。
安田:個人的に激務というイメージは、困難な状況にあるクライアントに寄り添ったことで生まれたのではないかと考えています。
私たちは、ビジネス環境が厳しくもがき苦しんでいるクライアントがいれば、最大限のサポートができるよう努力をします。その責任感から、時には就労時間が長くなってしまうこともありますが、その状態がずっと続くという訳ではありません。
宇恵:自分が役に立っているという実感を持てるかどうかで、体への負担も違いますからね。現在は各社員の目的意識に添った業務ができているといえるかもしれません。
──社会的インパクトがあり、責任感も大きいと思います。学生のうちに意識しておくべきこと、求める人材像があれば教えてください。
宇恵:業務は難しい局面の連続で、クライアントにも大きなストレスがかかるため、私たちとしても相応の責任や覚悟は必要だと考えています。
また、責任とは瞬間的なものではなく、積み重なっていくものですから、絶えず学び経験していくような、向上心や意欲といったマインドは必須といえます。
自分から学ぶ好奇心は当然のこと、知らないことがあれば躊躇(ちゅうちょ)なく教えを乞うことができる勇気があれば、業界にも向いているのではないでしょうか。
安田:プロジェクトを遂行する上で多くのステークホルダーとの連携、協力は欠かせないため、さまざまな人々とのコラボレーションを好んでいる方も適していると思います。
宇恵:マイルドであり、熱意を持っているメンバーがそろっている当社の環境に魅力を感じていただける方には、ぜひお会いしたいですね。
▼企業ページはこちら
PwCアドバイザリー合同会社
▼イベントページはこちら
>【6/6(木)|PwCアドバイザリー合同会社】『ワンキャリ企業説明会』(2024年6月放送)
申し込み締切:6月6日(木)
【PwCアドバイザリー<M&A・戦略コンサルタント職>】Summer Internship(内定直結)
申し込み締切:6月17日(月)
【ライター:小谷紘友/編集:吉川翔大】