トヨタ自動車(以下、トヨタ)と電通が出資して、トヨタグループの中でもマーケティング機能に特化した会社として2021年に誕生したトヨタ・コニック・プロ。
同社では、「トヨタのブランド価値を高めること」と、「モビリティ領域から広がる新たなビジネス創造に挑戦すること」の2軸を据えて事業を展開しており、前者についてはメーカーのマーケティング業務と総合広告代理店のシナジーを生かす形で推進し、後者についてはこれまで培ってきたマーケティングノウハウなどを生かしながら新規事業創出支援などの収益基盤の構築を進めています。
今回は、そんなトヨタ・コニック・プロで新規事業開発に従事している山本さくらさんと、人事にて新卒採用・キャリア採用を担当する三好裕美子さんに、同社での働き方や魅力について聞きました。
さまざまなプロフェッショナルがワンチームになるという唯一無二の強み
──まず初めに、トヨタ・コニック・プロは広告会社なのですか? それとも事業会社なのですか?
三好:端的にお伝えすると、どちらにも挑戦しています。モビリティ業界は100年に1度の大変革期ということで、トヨタでは今、クルマを作る会社からモビリティ・カンパニーへの変革を進めています。
その中で、ブランドと消費者をつなげることをミッションに立ち上がったのが当社です。従来トヨタの宣伝部が担っていた機能を当社が担うことになり、トヨタグループ各社の従業員の声はもちろん、トヨタを含めた各会社の経営層にも近い立ち位置で活動しています。
さらに電通が持つノウハウやネットワークを生かせるということで、メーカーと生活者の両方の立場を理解しながら、広告会社と事業会社の両軸で価値を出していけることが当社の強みだと感じています。
三好 裕美子(みよし ゆみこ):コーポレートデザイン本部 コーポレートデザイン部 人財マネジメントユニット 採用担当
キャリア入社後、人事部署にて人事制度、研修、人員配置業務等を経験し現職。
──入社から9年、一貫して現場にいらっしゃる山本さんは具体的にどのような業務をされているのですか?
山本:今はビジネスプロデュース本部というところで、地域活性(町いちばんプロジェクト)やモビリティサービス関連の新規事業を担当しています。「移動の価値」がすごく変わってきている現代において、いかにしてその価値を再定義し創造していくか。全国に広がるトヨタの販売店の未来や、販売店がある各地方自治体の未来を考えながら、モビリティと地方創生のあり方を日々考えています。
ちなみにその前は、ブランドマーケティング領域で、トヨタのブランド価値を高めるためのデジタルマーケティングやコミュニケーションプランニング業務をやっていました。
山本 さくら(やまもと さくら):ビジネスプロデュース本部 販売店ビジネス推進部 第4事業推進ユニット ディレクター
新卒9年目、デジタルマーケティングやコミュニケーションプランニング業務を経験し、 現在は地域活性(町いちばん事業)やモビリティサービス関連の新規事業を担当。
──広告と新規事業開発の両方を経験されてきた山本さんから見た、トヨタ・コニック・プロの強みは何だと感じますか?
山本:ブランドマーケティング領域では新車種のアクティベーションなどを担当していたのですが、開発部分からPRの部分まで一気通貫で担当できるのがユニークなところだと感じています。それこそ電通のクリエイターと当社のクリエイター、それからPRプランナーなどがワンチームとなって広告を作っていくことが多く、さまざまなプロフェッショナルが集結して1つの広告を作っていけるのは非常に大きな強みだと感じます。
また現在のビジネスプロデュース本部での事業開発観点でお伝えすると、トヨタのアセットをふんだんに使えることが大きいですね。トヨタというブランドがあるからこそ、多くの自治体やスタートアップを巻き込んで、新規事業を積極的に進められていると感じます。
従業員一人一人が自分でキャリアを開発する
──業務を通じて、特に印象に残っているエピソードがあれば教えてください。
山本:7年間所属していたブランドマーケティング領域での経験でお伝えすると、異動する直前に担当させてもらった新車種のアクティベーションではプランニング責任者を務めていました。電通のトップクリエイターがCMディレクションを担当するのに対して、それ以外のコミュニケーション設計全般を担当させてもらいました。
1人の社会人として先輩方に叱咤激励(しったげきれい)をいただき勉強しながら進めつつ、一方で会社としては対などにプロジェクトを推進するという、大きく成長できる機会をいただいたなと感じています。
──入社7年目でも、それくらいの裁量を持って仕事ができるのですね。
三好:若手にこそチャンスを多く与えることを、会社としてはすごく大事にしています。決められたキャリアを会社が提供するという姿勢ではなく、さまざまな選択肢がある中でキャリアパスを描ける環境提供を大切にすることで、従業員一人一人が自分でキャリアを作っていくことを大事にしています。
──異動で業務内容がガラッと変わったと思いますが、そのあたりの感想はいかがでしょうか?
山本:事業開発は自分のキャリアの中でも全てが初めての経験なので、何もかもが分からないところからのスタートでした。
その中で自分の強みを考えたときに、コミュニケーションの仕事をしていたので、「受け手がどう考えるか」という視点からアウトプットを考えるというアプローチを実践しています。これまでやってきたことを何とか生かそうと試行錯誤していて、大変ですが楽しいですね。、大変ですが楽しいですね。
三好:山本さんのような現場で活躍しているメンバーを見ると、主体的に課題を見つけるという姿勢・スキルが特に強い印象です。人事としては、そのような新たな価値を生み出せる人財が魅力的だと感じています。彼らがさらに活躍するには、どのような環境を作れば良いかを考え、これまで以上に良い会社づくりをしていきたいです。
センスは後からついてくる
──トヨタ・コニック・プロならではのカルチャーを教えてください。
山本:一言でお伝えすると「多様性」ですね。当社は社内だけでなく社外の方ともワンチームのプロジェクト体制で業務を推進していますので、いろいろな会社の方が社内外にいて、個人的にすごく刺激的です。違うところにいた人が、得意分野を持ち寄って生かして一個のモノを作っていく。仕事の仕方も業務の進め方もバラバラだけれど、だからこそ、1つの方向に向かって進むときは一気に進めることができる。「会社が違う=やりにくい」ことは一切なく、切磋琢磨(せっさたくま)できていると感じます。
あと、例えば私の上司は電通の人なのですが、メンバーの1人として愛情を持って接してくれていると感じるので、大変だけれど働きやすい会社だと思います。
──学生から「センスが良くないと入れない? 活躍できる人に共通しているものは?」という質問がきていますが、いかがでしょうか?
山本:センスという言葉を使うのであれば、後からついてくるものだと思います。以前『センスは知識からはじまる』(朝日新聞出版、2014年)という本を読んだことがありますが、その通りだなと。どれだけ対象のことを考えて答えを出そうとしているかの結果として、良いモノになって、それがセンスとして捉えられる。少なくともセンスがないと入れない、ということは全くないと思います。
──最後に、学生の皆さまへのメッセージをお願いします。
三好:当社ではインターンシップを実施しているのですが、内容としては、実際の業務の一部をチームで経験していただき、プレゼンなどの形でアウトプットしていただくものを予定しています。入社などのご縁の有無に関わらず、学ぶ部分もたくさんあるかと思いますので、興味のある方と1人でも多くお会いできたらうれしいです。
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