1951年(※)に設立された三菱UFJニコスは、三菱UFJフィナンシャル・グループ(MUFG)の中核企業として、決済分野を担っています。フィンテックの先駆けとしてキャッシュレス決済の利用比率が高まる昨今、MUFGの顧客基盤を生かして、キャッシュレス化の推進を目指す同社の存在感も高まっています。
3,000人を超える従業員を抱える同社で、人事部人材戦略グループで採用活動を担当している森 早秋さんに企業としての魅力などのお話を聞きました。
(※)……1951年に旧日本信販が設立。2007年に合併により商号を三菱UFJニコスに変更。
MUFGグループの強みを生かして未開拓領域に進出
──はじめに三菱UFJニコスの強みと成長性について聞かせてください。
森:当社の強みとして「顧客基盤の広さ」および「顧客との深い関係性構築」があげられます。
例えば、飛び込み営業での新規開拓では、そもそも相手のお客さまにキャッシュレス分野に関するニーズがないなど、非効率なケースも多くあります。しかし、当社はMUFGの基盤を生かして、キャッシュレス領域へのニーズや課題を感じられているお客さまにダイレクトにアプローチでき、お客さまとの接点を拡大しやすい環境にあるといえます。
また、グループの横断的なサービス展開や、ノウハウを生かした専門性の高い提案を展開することで、日々お客さまとの関係性を深めています。
今後の成長性について、キャッシュレスにおける法人領域は、普及率が1割未満といわれるほどで、個人領域以上に浸透しておらず、開拓余地が大きいビジネスだといわれています。当社としても、9割が未開拓のマーケットだと見込み、MUFGグループの強みを生かして法人市場の拡大に力を入れています。
──法人と個人でなぜキャッシュレスの浸透率に違いが生まれるのでしょうか。
森:理由はさまざまですが、その1つとして取り扱う金額が個人領域より法人領域の方が大きいことが挙げられます。当社のようなカード会社の立場としては、取扱金額とともにリスクも高まるため、審査が厳格化されたり、慎重なアプローチが必要とされたりします。
それらがスタートアップや中小規模の企業にとって参入障壁の1つになっているともいえますが、当社はそのような課題を抱える企業に向けた審査不要の商品をリリースするなど、市場拡大に向けた取り組みに力を入れています。
新入社員も驚く自由度の高さ
──今も「金融=お堅い」というイメージは根強くありますが、実際はいかがですか。
森:正直、お堅いイメージはないと思います。私自身、入社してみると想像以上に自由度が高かったというギャップを感じたほどです。
例えば、社員の就業時の服装は自由です。TPOに合わせた服装であれば、Tシャツなどのラフな服装で働いている社員も少なくありません。働き方としても、出社/退社時間の柔軟な変更や在宅勤務の活用など、近年さらに自由度が高まっています。
昨年度実施した新入社員へのアンケートでも、入社後のギャップとしてトップに挙げられた点は「自由度の高さ」です。人事部としても必要以上にルールに縛られず、働き方の柔軟化を推進しています。
──続いてカード営業の仕事について、具体的に教えてください。
森:まず当社における個人営業は、ウェブやSNSを活用したマーケティングや商品開発といった企画業務のイメージが近いですね。法人営業は、加盟店に対するキャッシュレスインフラの拡大、法人の経費精算の効率化を目的とした法人カードの推進、当社と他業種の企業が提携して発行する提携カードの推進などさまざまな業務があります。
提携カードの営業は私も入社から3年ほど従事し、提携カードの会員獲得や、利用促進に向けた取り組みをお客さまと協業しながら行っていました。お客さまの業界は多種多様で、当然ニーズや課題も異なり、正解がない業務だからこそ感じられる大変さややりがいがありました。決済という身近な領域を扱うからこそ、幅広い業種と関われるチャンスがある点も、当業界ならではの特徴だと思います。
人間関係で悩んだことはないオープンな雰囲気
──キャリアパスの広がりについても聞かせてください。入社後はどのような未来を描いていけそうですか。
森:当社には、入社後の約5年間で2部署を経験するジョブローテーション制度があります。異なる2部署を経験することで多角的にキャッシュレスビジネスに関われて、自身の適性や関心を把握して、以降のキャリアに生かすことを目的としています。
その後のキャリア形成は、幅広く経験を積み続けるゼネラリスト、特定の領域を突き詰めるスペシャリストとさまざまですが、社員一人一人のキャリア形成を支援する取り組みも充実しています。
──転勤の頻度はどれくらいでしょうか。
森:単刀直入にお伝えすると、転勤は多くありません。
当社の拠点は東京と名古屋、大阪、福岡と4都市にありますが、総合職社員の多くは東京勤務で、私も入社以降は東京勤務が続いています。
初期配属については、内定者一人一人との配属面談を行い、本人の希望先と会社から見た適性などを総合的に判断して決定しています。
──最後に三菱UFJニコスだからこその働きやすさを教えてください。
森:相談しやすい、風通しのいい社風だと自信を持って言えます。
業務として、個人のタスクのほかに、チームで任される業務も非常に多いことから、1人でデスクに向かって黙々と仕事をするよりも、周りと協力しながら目標に向かって仕事をすることが多く、周囲に気を配れる人材がそろっています。
私自身、入社後にコミュニケーションが取りづらい、上司に相談しづらいといった人間関係で悩んだことはありません。
実際に、先ほどお話した初期配属で従事していた営業部でも、上司からの丁寧なサポートはありつつ、1年目でも10年目でも在籍年数に関係なく、自分なりの考えや工夫が尊重される風土でした。
また、本社の執務フロアも部署間の垣根がなくデスクが並べられ、物理的にも壁がないため、話しかけることに気を使わないオープンな雰囲気がありますね。
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三菱UFJニコス
【ライター:小谷紘友/編集:山田雄一朗】