「日用品はAmazonや楽天市場で購入」「メルカリやヤフオクで気になる洋服をチェック」──。今やEC(Eコマース)は私たちの生活の一部に溶け込み、利用者も事業者も増加の一途をたどっています。
プラットフォーマーが注目されがちなEC市場ですが、ECサイトを起点にしたコンサルティングやデジタルマーケティングで売り上げを伸ばしているのがイングリウッド。ワンキャリア編集部は先日、CEOの黒川隆介氏を取材し、好調の理由について、事業と組織の両面から迫りました。
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インタビューで黒川氏は、イングリウッドについて「本気でデジタルマーケティングをやりたい人にとっては、理想的な環境」と語りました。では、現場の最前線で働くメンバーから同社はどう映っているのでしょうか。
今回は最高人事責任者(CHRO)の上河原圭二氏、そして、25歳の若さで17人の組織を束ねているという若手のホープ、加山圭吾氏の2人にインタビュー。現場の目線から、イングリウッドの真の姿を検証します。
入社1カ月後には案件アサイン、若手のエースが感じたキャッチアップの壁
──今日はよろしくお願いします。加山さんは、ECコンサルティングチームでサブマネージャーをされているということですが、改めて仕事内容について教えてください。
加山:私たちはECコンサルタントとして、WebサイトのUI/UX最適化をはじめとして、集客面や物流、商品開発までを含めた総合的な戦略立案までを担っています。今年で入社4年目ですが、今はサブマネージャーとして17人の部下とともにクライアントの利益最適化を目指す立場になりました。
──先ほど加山さんは25歳とお伺いしましたが、それだけの人数を束ねる管理職としては圧倒的に若いと思います。そういう人は多いんですか?
上河原:いえ。おっしゃる通り、確かにマネジメント職としては社内で最年少です。能力やスキルはもちろんですが、サイト制作やディレクション、マーケティングなど幅広い知見を入社後早くから習得し、社内メンバーからの信頼が厚い1人です。彼が入った当時は、イングリウッドは30人くらいの規模で、ECコンサルの前身となるようなチームも今の6分の1程度、3〜4人くらいでした。
加山:僕自身はデザイナーとして、第二新卒のような形でイングリウッドに入りました。デザインでキャリアを築こうとしていた僕に、「これからの時代、デザイナーとしての視点だけではなく、総合的に視野を広げていくことがとても重要になる」と面接で黒川がアドバイスをくれ、それが入社の決め手になりました。
面接時より「初日からいろいろやってもらうね」と言われてはいましたが、本当に、初日からWebサイトの更新業務を任されて、とても緊張したのをよく覚えています。それから1カ月後には、クライアント案件の主担当にアサインされました。大きな企業に入っていたらこうはならなかったと思います。「最初の1年は修行期間」みたいなケースも多いですし。
──それは……最初からアクセル全開ですね。
加山:Webデザインの経験はある一方で、ECサイトの運用はやったことがなかったので、周囲のサポートを受けながら、探り探り進めていました。月2回くらいのペースで夜メンバーが自主的に勉強会を開いていたので、そこに潜り込んで質問する日々。そこで皆さんからいろいろと教えてもらえたことで、今の自分があると思います。
──黒川さんもお話ししていましたが、やはり「自学の姿勢が重要」なんですね。
加山:その点については、入社前に抱いていたイメージよりもはるかに厳しいものでした。「こんなにスピード感を持って情報を取りに行く必要があるのか……」と。現在はメンバーも増えましたし、カリキュラムも整ったので、勉強の効率は当時と比べて格段に上がったと感じています。
デザイナーからビジネスパーソンに進化するため、自主的な「兼務」さえも厭(いと)わない
加山 圭吾 (かやま けいご) :二年制専門学校にてWebデザイン基礎を習得。その後2016年1月にイングリウッドに入社。クライアントの利益最大化に向けたコンサルティングから、自社サイトや各ECモールの運用・制作を担う。2018年9月よりサブマネージャーに就任し、現在は社内マネジメントも担当。
──駆け抜けるように業務が進んでいく中、印象に残っている案件はありますか?
加山:中でも思い入れが強いのは、先ほどお話しした入社後、初めての担当案件ですね。自身が主体となって取り組む初めての案件でしたが、当初はデザイナーとして、サイトのUI/UX改善に日々全力投球しておりました。
そんなある日、黒川がひょこっとやって来て、「そういえば、広告集客施策やロジの最適化はどうなっているの?」と質問を受け、全く受け答えができない状態になってしまいました。そこで初めて、自分がいかにデザインのことしか考えられていなかったか、視野が狭かったのか気付かされたんです。
自分は、デザインをどのようにブラッシュアップして、売り上げに貢献するか? を一生懸命考えていたのですが、集客源を変えるだけで、1日の売り上げが倍になることもあります。売り上げを改善するアプローチは山ほどある。自分はECの全体設計を分かっていなかったんです。
──なるほど。マインドが「デザインからビジネス」に変わったターニングポイントというわけですね。とはいえ、視点の広さや知識もありますし、急に変わるのは難しいと思うのですが……。
加山:確かに簡単なことではありません。僕の場合は自主的にお願いし、各部署を回らせてもらいました。通常のコンサル案件の傍ら、自社案件にも携わらせてもらったんです。ロジや広告など、各部門を一周したおかげで、卸など知見のなかった分野も理解を深めることができました。
また、1社目の案件が終わったタイミングでファイナンスの勉強もしました。案件では、基本的にクライアントのPL(損益計算書)に基づいた提案を行うため、これが読めないと、アクションプランが立てられません。正直、最初は「この数字は何ですか」という状態でしたが、2社目の案件で基本をマスターして以降は、全体感が見えるようになり、より提案内容に説得力を持たせることができました。
──自主的に「兼務」をしていたということですよね。相当タフな日々だったのだと思います。案件ごとに規模もジャンルもバラバラなクライアントと向き合うことになると思うのですが、キャッチアップはどうしているんですか?
加山:とにかくコミュニケーションを取ることが大事ですね。業界知識なども含めてそれに尽きます。クライアントの利益構造を把握した上で、先方の意向をくみ取りつつ、予算の中でできる施策を正直にお話しする。それが信頼関係につながります。彼らからすれば、限られた予算の中で弊社に依頼している。クライアントと同じ視点に立てなければ、良い施策や最適化の提案はできません。
また、社内については、すぐに聞ける距離に流通、カスタマーなどのプロフェッショナルがいて、話を聞けるところがありがたいです。規模が大きな企業だと、セクションが分かれてしまうのでなかなか難しい。気軽に教えてもらえる環境があるのは、イングリウッドの良いところだと思います。
「変化に取り残される」と恐れるのは、知識が足りないからに過ぎない
──加山さんはもともとデザイナーというスペシャリストを目指していましたが、今はEC領域のあらゆる業務を見るジェネラリストとして活躍していますよね。昨今、学生の間では「早くスペシャリストになって安定したい」という風潮があります。昔と今の自分を比べていかがでしょう。
加山:デザインという部分に限って言えば、確かに個人プレーに寄りがちな印象はあると思います。その一方、私自身が新しいことを知ることを楽しめる人間だったので、知識の幅が求められるコンサルタントという職業と相性が良く、ジェネラリストへと進んでいったのだと思います。
それこそ、デザイナーになりたかったのも「スペシャリストって、何かカッコ良いよね」という、ふわっとしたイメージからでした。そこから仕事を通して、ジェネラリスト寄りのビジョンが固まってきたんです。
──マネージャーというのはジェネラリストの代表かと思います。サブマネージャーとして働く中で気付いたことなどはありますか?
加山:メンバー育成の難しさですね。個性豊かなメンバーに恵まれていますが、特に制作やデザインは、特化している領域がバラバラであることが多いです。だからこそ、各々にあった教育を日々模索しています。
自分自身、右も左も分からない状態で入社しましたが、だからこそメンバーの皆さんの抱える悩みに対し、「自分もあのころ、同じ気持ちだった」と同じ目線でコミュニケーションできる点は、今後も生かしていきたいと思っています。
──ECコンサルの面白さ、ひいてはこのビジネスの面白さってどこにあるのでしょう。
加山:自分たちの努力結果が「具体的に目に見える」点だと考えています。ECは結果が数字で見えるため、日々のKPIを達成し、チーム一丸となって喜びを共有できるときに最も充実感と喜びを感じますね。また業務環境においても、日々新しいことに触れる環境に身を置けて、それらを実際に業務に生かしていけるのは楽しいですね。
──新しいことに向き合い続ける、言葉で言うのは簡単ですが、実際にその環境に身を置き続けるのは大変じゃないですか?
加山:常に情報の矢が降ってくるイメージですね。ワクワクするような話であればテンションが上がるし、そうでなければ確かにストレスになる部分もあります。ただ、それを受け入れる順応性も必要だと思うんです。
自分自身も入社したばかりのころは、目の前のことをまずやらないといけないと考えており、変化を恐れていました。変化に乗り切れず、取り残されてしまうのではないかと。
しかし、その不安は「ただ何も知らない」からこそ生まれるだけであって、学びを進めていく中で不安は自信につながり、自然と楽しさにつなげられました。それに気付けただけでも、過去の自分とは雲泥の差があると思います。また、日々チームのみんなが一緒に頑張ってくれていることが、個人的な安心感にもつながっている部分です。
事業経験があるからこそCHROは生きる「非連続な時代、人事経験だけでは組織を成長させられない」
上河原 圭二(かみかわら けいじ):2005年4月に株式会社セプテーニ入社。名古屋支社立ち上げや子会社経営、社長室室長を経て、2013年2月にコミックスマート株式会社を設立し、同社取締役COOに就任。2018年1月に株式会社セプテーニ・ホールディングス グループ執行役員。2019年4月に株式会社イングリウッド取締役兼CHROに就任し、戦略人事・広報を担当。
──上河原さんは2019年4月に入社されたんですよね。日本でCHROを設置している企業はまだ少ないです。一体どんなミッションを追っているのでしょうか。
上河原:イングリウッドがCHROを設置しているのは、黒川の考え方である「社員同士が仲良くすること、そして学び続けること」に由来します。営利企業として、エンドユーザーやクライアントへ市場価値を提供し続けることが大前提です。
しかし、この非連続な時代を生き抜く上で、様々な経営課題が立ちはだかります。未来永劫(えいごう)続く事業はなく、必ず訪れる踊り場を迎えたときやトラブルが発生したときに、いち早くチーム一丸となってそれを解決できるか。必ずそこには人材が関わるわけです。CHROとして、現在と未来の差分を「ヒト×組織×カルチャー」の力で施策に落とし込み、いかにヒットさせるかが役割だと思っています。
──CHROとして半年活動してみて、考えが変わった部分などはありますか。
上河原:事業経験がある状態でCHROの役割を担えて、本当に良かったと思っています。
事業サイドが抱く「人が足りず、リソース不足で枯渇するつらさ」「採用したけど、アンマッチでパフォーマンスが上がらないどうしようもない感覚」「人間関係や価値観の不一致が理由でメンバーが退職していく」など。これらの経験が自身にもあり、その気持ちが痛いほど分かるからこそ、高い現場感と緊張感を持ちながら人事施策が打てるのです。
「事業は永続的に伸びない」という真実。伸び続ける会社を作るには人に投資するしかない
──なるほど。事業と人事のシナジーを作れるのが上河原さんの強みというわけですね。このシナジーを起こすには、何が必要なのでしょうか?
上河原:まず、「事業×組織」の横軸と「現在×未来」の縦軸を理解することです。どんな市場でどんな戦略・組織で戦っているのか、足元がどんな現状でこれからどんな姿になっていきたいのか。そして、それら横軸と縦軸を照らし合わせながら、成長につながる材料をあぶり出していく。
そのためには、結局はコミュニケーションの質だと考えています。経営陣同士のコミュニケーション、メンバー同士のコミュニケーション、そして経営陣とメンバーとのコミュニケーション。事業と人事のシナジーを作るために、自分が潤滑油となって、時にはアホなフリや発言をしながら、会社全体をかき回していくイメージです。
個人的には、潤滑油ではなく水を意識しています(笑)。若い芽を育てるとき、花が弱っていて元気がないとき、炎上していて消火が必要なとき、汚れていてその場をきれいにするときなど、「上善水の如し」を意識しています。
──事業は永続的に伸びない。これは前職の経験からくるものでしょうか。
上河原:それはありますね。PCからスマートフォンに主戦場が変わり、ユーザーが求める商品やサービスも変わっていく中で、自分自身の力不足もあり、力を発揮しきれなかった悔しい経験があります。
──上河原さんとしては、イングリウッドでのミッションはある意味で「リベンジマッチ」のような印象を受けます。その経験を経て、イングリウッドに生かされていることはなんでしょう?
上河原:まずは「あいさつ・礼儀・マナーの徹底」、そして役員同士が公私ともにコミュニケーションを取ろうと心がけている点です。例えば、前者で言えば、すべての会話はあいさつで始まります。日常会話の延長線上でなるべく仕事の会話ができるよう、「あいさつ」は互いの心の扉をノックするツールとして考えています。嫌な報告やトラブルに陥ったとき、余計な遠慮をすることなく共有しやすくし、早期改善に向けて動き出すこと。また、役員陣だけのLINEグループがあり、Webに上がっている最新のニュースから、週末の話まで気軽に話せる環境があります。
企業は営利団体だからこそ、成長が大事です。150%、200%と伸ばすために、市場価値創造のために時間と頭脳を使うべきです。しかし、社内の派閥や人間関係など、その手前で消耗していると、どれも台無しになってしまう。それが会社の成長を妨げる最大の要因だと思ってます。あとは、単純に役員陣が仲良しだと、社員もうれしいと思うんですよ。
自らの業務に付加価値を加え続ける──成功よりも「成長」に貪欲な人が欲しい
──ありがとうございます。今まさに採用を強化し、会社の規模を大きくしようとしているイングリウッドですが、今このタイミングで入社する面白さを教えていただけますか。
加山:会社の成長を身近で感じられるという面白さですね。上場に向け、会社全体の規模感も大きくなってきています。自分もどうなるのか想像できませんが、環境の変化も含めて、会社と一緒に成長できるところがポイントになると思います。
上河原:経営人事を担当する私の立場からすると、社員はクライアント(お客様)です。社員が企業で働くということは、貴重な人生の限りある時間を企業に投資してくれていると思っています。投資にはリターンがあると思いますが、企業が社員に還元できるのは「お金」「教育」そして「経験」です。会社の成長に合わせ、このリターンのバリエーションは広がります。その質もどんどん上がってきていると実感しています。
──会社の成長が期待できるフェーズで、どんな人ならイングリウッドを面白く感じられると思いますか?
上河原:「成功」することよりも「成長」することに貪欲な人です。成功、失敗はあくまでも結果に過ぎません。たとえ失敗しても、そこから逃げずに学び、成功へいかに早く転換させるか。だから成功、失敗の結果ではなく、そこまでにどれだけ挑戦したか、どれだけ成長することができたかが大事です。
イングリウッドでは失敗してもあまり叱られません。何事も挑戦しないと結果は出ませんから。それよりも挑戦しないことをリスクと捉えます。挑戦しないことに対しては、厳しく叱っていきます。
加山:他にも積極性とトライアンドエラーを兼ね備えた人も楽しめると思います。変化の激しい業界だからこそ、今までやっていたことに、どうやって付加価値を出せるかが大切になってきます。コンサルタントとしてもデザイナーとしても、変化を前向きに取り入れていくかが重要です。
新規ビジネス提案にも取り組んでいるため、積極的に提案してくれる人だと、会社を大きく動かせるチャンスが広がると思います。
5年後に目指すは、全方位で対応する「王者」の戦い方
──上河原さんはTwitterで「5年以内に日本一のチームを創る」と宣言されていますよね。それはどういうチームなのですか?
上河原:「日本一のチームになるには何が必要か」を考え続けるために、あえて漠然とした表現をしています。例えば、働きがいのある企業ランキングなどもそうですが、社員が会社を好きになってくれる。そして自身が成長することで、会社を大事にしてくれる。また、いつかはマーケットで活躍する人の中で「実はイングリウッド出身でした」という産業の貢献にもつなげたいと思っているんです。
また、社内だけでなく、社外のファンも増やしたいですね。イングリウッドとは直接関係なくても、「あの会社って良いよね!」と言ってもらえる企業にしたいんです。だから最近は、社員のインタビューなど、情報発信にも注力していますよ。
──加山さんはいかがですか?
加山:私は5年後だと30歳ですが、目まぐるしい変化を遂げているWeb業界ですので、5年後にこの業界がどのような変化を遂げているか自分でも正直想像できません。
今意識しているのは1年後です。私自身は任された事業に関わる、すべての分野に対して精通し、その分野ごとに最適な提案ができるレベルのコンサルタントになることです。さらにマネージャーとしての力もつけつつ、業界最高峰のチームづくりを目指していきたいと考えています。
──そういうキャリアステップを描いたのはいつごろですか?
加山:2年前ぐらいです。競合を見ても一点特化型のビジネスは多々あると思いますが、カバーできない範囲にニーズがあることもしばしばあります。だからこそ、単純にイングリウッドに全てを任せられるという状態を作りたいと思ったんです。難しいことですが、各領域のプロフェッショナルがいる弊社だからこそ、お客さまに提供できたらと考えたんです。
──全方位型で対応するというのは、いわゆる「王者」の戦い方ですね。
上河原:おっしゃる通りです。今、EC市場は小規模店舗か大規模化の二極化になっています。ミドル級で戦える企業は減りました。そんな状況で生き残るために大切なのは、組織の新陳代謝を良くして、良いものを作り続けたいという精神なんですよ。
個人的には、会社って「サグラダ・ファミリア」みたいな長きに渡って代々受け継がれていく建築物だと思うんです。会社には完成という概念はないと思いますが、いろいろな建築家が参加して、作り続けることに意義がある。
過去の経験が必ず未来を作るわけではありません。だからこそ、若い人の感覚や感性が生かせる若い会社にしたい。今、イングリウッドの平均年齢は30歳ぐらいですが、黒川とは「20代前半にしたいよね」って話していますよ。
──最後に、ワンキャリアの読者へお二人からメッセージをお願いします。
加山:Web業界で就職を考えている人に伝えたいのは、業種もジャンルも幅広い業界において、「一つのことだけにとらわれることなく、日々現場ベースで学んでいける環境」が大事ということです。
これから5Gなど次世代の通信規格が動き出します。コンテンツがどんどんリッチになっていくことが想定される中で、制作者や運用者としては、新しい環境や技術を貪欲に学び続けないといけません。先ほどもお話ししましたが、変化に対する不安というのは、何も知らないからこそ生まれてくるもの。学ぶ中でそれがきっと面白さや楽しみに変わってくるはずです。
上河原:仕事柄、多くの方の履歴書や職務経歴書を拝見する機会がありますが、意外と「一発目のキャリアでしくじっている人」が多いんです。だけど、できるならばしくじらない方が良い。そのためにも、自分の価値観と合う企業にめぐり合うことが大事です。
新卒採用イベントなどで、学生の皆さんとお話しする機会も多いのですが、「あまりにも会社が多くて選べません」という方が非常に多いです。それだからか、初任給や働く場所といった表面的な部分で会社を評価してしまう。
だけど本当に大切なのは、働いてからの環境やビジョン、そして、自分らしく成長できるかです。その会社に足を運んでみて、働く社員の顔色や雰囲気をつかんで決めることをお勧めします。採用イベントやWebの記事だけでは、決してインプットできない感覚が必ず得られますから。
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【ライター:スギモトアイ/撮影:保田敬介】