就活の証明写真は、候補者の第一印象を左右する重要なものです。映り方からサイズ、枚数、準備時期に至る細部まで注意し、好印象を与えるような工夫が求められます。今回は、多くの就活生が気になる証明写真の正しい知識を解説します。
<目次>
●証明写真の準備と基本ルールについて
・準備時期について
・必要枚数
・サイズ
・有効期限
・その他
●証明写真はどこで撮れば良い?
・写真館
・スピード写真
・自宅
●証明写真スタジオ・写真館を利用する方法
・証明写真の撮影料金比較
・就活生に人気の高い証明写真スタジオ
・証明写真スタジオでの予約方法と注意事項
●スピード写真を利用する際のコツ
・姿勢に合わせて位置を調節する
・足元にも気を使う
・色のコントラストを意識する
・補正機能を使う
●自宅での証明写真の撮り方について
・自宅撮影に適したカメラや機材
・自宅撮影での照明と背景について
・スマホアプリの利用
・撮影後の証明写真の加工と保存方法
・印刷方法
●好印象の証明写真を撮るための身だしなみ
・服装について
・髪形について
・メイクについて
・姿勢について
・表情について
●この記事のまとめ
証明写真の準備と基本ルールについて
就活の証明写真には、ビジネスマナーの観点からいくつか守るべき基本事項があります。
証明写真に問題があるからという一点だけで不採用になる可能性は極めて低いですが、正しい撮り方を守って、余計な減点を避けましょう。証明写真で、就活生が注意したい基本的なルールを解説します。
準備時期について
証明写真を準備する時期の目安は、エントリーシート(ES)提出の1カ月前〜1週間前です。写真館やスタジオの活用を考える場合、事前の予約が必要となるため、提出日の直前に連絡しても間に合いません。
就活が本格化する3年次の冬場に差し掛かると、証明写真サービスは込み合うことが予想されます。余裕を持って、準備をしてください。
履歴書やESに証明写真を貼る意味は本人確認をするためですので、本人であることの証明力が高い状態が必要です。そのため、証明写真は直近3カ月以内に撮影したものを使うことが推奨されています。
必要枚数
就活の証明写真を準備すべき枚数の目安は、20枚~30枚だといわれています。就活生のエントリー数の平均と、およそ同じ数字です。写真を切り離す際にカットをミスしたり、折れ曲がったりする事態を想定して、必要な枚数+2〜3枚を準備しておくと安心です。
写真館やスタジオで撮影すれば、CD-ROMの画像データを受け取れるため、新たに撮り直す手間がなく、臨機応変に対応できます。さらに焼き増しの依頼もでき、自宅にプリンターがなくても問題ありません。
写真の枚数が多すぎると余って処分に困るため、必要な分だけそろえることをおすすめします。
サイズ
証明写真のサイズは企業側から指定がない限り、縦40mm×横30mmが基本です。一目で大きすぎる、または小さすぎる場合を除き、ミリ単位の誤差であればそのまま使用して問題ありません。
運転免許証に貼る写真のサイズは、普通免許の場合、縦30mm×横24mmです。大きいサイズならば切り取って調整できますが、小さいサイズでは撮り直す必要があります。
自分でうまくカットできるか不安なときは写真館やスタジオに持参すれば、代わりに対応してくれる場合もあります。
有効期限
就活の証明写真の有効期限は、撮影から3カ月以内が推奨されています。しかし、髪形を変えた、体形が変わったなど見た目の印象が大きく変化した場合、3カ月以内でも撮り直すことをおすすめします。
採用担当者が問題なく、本人確認できるかを基準に考えましょう。
その他
紙の履歴書における就活の証明写真で守るべきその他の基本ルールは、「写真の裏側にはフルネームを記載する」ことです。
万が一写真がはがれ落ちた状況を想定して、裏側ののり面には氏名を記載するよう推奨されています。誰の証明写真か判別がつかなくなっては、採用担当者が対応に困るためです。
フルネームの記載は就活の一般的なルールに定着しているため、書き忘れると評価が落ちる可能性があります。事前に記載の仕方を指定する企業もあるため、応募時の案内に見落としがないように注意してください。
証明写真はどこで撮れば良い?
就活の証明写真を撮る場所は大きく分けて、「写真館(スタジオ)」「スピード写真(撮影機)」「自宅(アプリでの自撮り)」の三つです。
それぞれの方法には、メリットやデメリットがあります。
写真館
プロや熟練のスタッフが撮影を担当する写真館はクオリティが高く、きれいな写真を撮影できる場所です。表情の作り方や身だしなみの整え方に関するアドバイスも受けられるため、就活の初心者にも適した方法です。
写真は複数枚撮影して、撮影後には実際の出来栄えを確認しつつ、自分で印刷する写真を選べます。
ESや履歴書に貼る証明写真は、応募時点における唯一のビジュアル情報です。人となりや個性をはじめ、文面では伝えきれない個人の魅力をアピールできるため、クオリティにはこだわりたいところです。
質の面でいえば、写真館はプロのカメラマンが撮影してくれるため、優れた質の写真を撮れます。
ウェブのデータを受け取れる他、オプションでツヤ・ハリ出し加工もつけられ、就活で必要な写真が手に入ります。
スピード写真
スピード写真は、どこでも撮影できることや値段の安さが魅力です。写真機は全国に点在していて、文字通りすぐに撮り終えるため、利便性の面では優れています。
しかし、クオリティが高い写真を撮るのは難しく、背景色の指定やウェブデータのオプションをつけると料金が高くなることもあります。
基本的に撮り直しは1回までしか認められていないため、一度の機会で満足がいく写真を撮るのは難しいです。「クオリティは重視しないから安く、かつ今すぐ写真がほしい」という場合にはおすすめです。
自宅
最後に紹介するのが、スマホアプリを使用して自宅で撮る方法です。アプリを使う最大の利点は料金の安さで、照明器具や無地の背景を自分で準備する必要がありますが、アプリ自体は無料で利用可能です。自宅内のプリンターで印刷する方法ならば、無料で必要な写真を準備できます。
撮り直しの回数制限もなく、納得いくまで角度や光の当たり方、映り方を調整して問題ありません。同居人や友人に撮影を依頼する以外に、自撮りで行う場合は、注意したい撮影のポイントが二点あります。
・明るさ ・無地背景
費用を抑えたい、今すぐ写真を準備したい場合にはおすすめですが、写真館での撮影が一番安心できる方法です。
証明写真スタジオ・写真館を利用する方法
就活生の中には、「写真館なんて使ったことがない」という人もいるでしょう。利用が初めてだと、利用料金の相場や予約の必要性がわからずに困ることが推測されます。ここでは、証明写真スタジオの使い方や依頼する写真館の選び方について解説します。
証明写真の撮影料金比較
証明写真の撮影料金を、写真館のグレードごとに比較する表を作成しました(※1)。
大手チェーン店のスタジオ | 証明写真に特化した民間のスタジオ | 大手百貨店や高級ホテル内のスタジオ | |
グレード | 低 | 中 | 高 |
基本料金の相場 | ~5,000円 | 7,000円~12,000円 | 20,000円~30,000円 |
具体例 | ・パレットプラザ ・カメラのキタムラ ・スタジオ728 |
・スタジオインディ ・スタジオフォプロ ・スタジオセルフィット |
・伊勢丹 ・高島屋 ・そごう |
オプション | ・ウェブデータ ・レタッチ(修正) |
・ウェブデータ | ・ヘアメイク |
メリット | ・比較的料金がリーズナブル | ・撮影を担当するのはプロの写真家やスタイリスト ・就活生の隣に座り、映り方のアドバイスをするスタッフがつく |
・ブランド力を実感しやすい |
注意点 | ・ヘアメイクつきのプランがない場合がある ・写真の枚数が足りない場合がある ・撮影者はプロの写真家ではない |
・レタッチの内容が店舗側の判断に委ねられる場合がある | ・レタッチに数日かかる場合がある |
※表内の料金は目安
※オプションの内容は店舗による違いあり
どのグレードを選ぶかは人それぞれです。また、就活では証明写真以外にもお金がかかります。スーツやカバン代、面接の交通費、座談会の参加費などが代表的です。
(※1)参考:証明写真INDEX「就活証明写真の相場はいくらなのか?スタジオの種類ごとに料金を徹底比較」
就活生に人気の高い証明写真スタジオ
数ある写真館の中で、就活生に選ばれ続けている証明写真スタジオには共通項があります。
・プロのスタッフによる撮影で品質が高い ・ネット予約やスーツのレンタルにも対応 ・全額返金保証つき ・当日のうちにデータと写真を受け取れる ・修正対応が無制限 ・撮影データの提供や焼き増しが無料
大手チェーン店のようなリーズナブルな写真館は、一般のスタッフが撮影を担当します。プロの写真家ではないため、想定していた仕上がりにならないことがあります。
仕上がりに納得がいかない場合は、全額返金保証があるお店を利用するのがおすすめです。
証明写真スタジオでの予約方法と注意事項
カメラのキタムラやパレットプラザなどの大手チェーン店の場合、予約がなくても撮影ができる場合がありますが、混雑している可能性がありますので基本的には予約をすることをお勧めします。予約の方法は電話やメールの他、ネット予約にも対応するケースが一般的です。
まずは検討する証明写真スタジオの名称で検索して、予約方法を確認してみてください。来店した後は、基本的に以下の流れで撮影が行われます。
1. 受付で用途や希望のサイズを伝える 2. 撮影前に身だしなみをチェックする 3. 撮影する 4. 映りが良い写真を一枚決める 5. 背景色やレタッチ、オプションを決める 6. 写真と引き換えに会計を済ませる
髪形や服装、表情、視線などのアドバイスはスタッフの指示通りにすれば、事前準備は必要ありません。
スピード写真の活用や、スマホアプリを使って自宅で証明写真を撮影する場合は、本記事の「好印象の証明写真を撮るための身だしなみ」を読んで正しい撮り方をチェックしてみましょう。
撮影館やスタジオで証明写真を撮影する際の注意点は、次の通りです。
・現物の写真に加えて撮影データを入手する ・データのファイル形式は「jpg(ジェイペグ)」「png(ピング)」 ・レタッチ(修正)は適度で自然なレベルにとどめる
就活ではエントリーの際に、マイページに顔写真の撮影データをアップロードするよう指示がなされます。応募書類を郵送でやり取りする企業でもない限り、証明写真のデータが必要です。
スタジオによって有料・無料の違いはありますが、写真データの提供には応じているところがほとんどです。受け渡しの形式には注意が必要で、CD-ROMやUSBは紛失や自分のパソコンで読み取りができない場合があります。二次元バーコードを使用してスマホやパソコンに直接データを送信できる写真館を選ぶと、トラブルが生じる可能性を低くできます。マイページにアップロードする際は、「jpg(ジェイペグ)」「png(ピング)」のいずれかが指定されるケースが一般的です。
受付ではスタッフからファイル形式の質問を受けるため、事前に志望先のサイトで指定の有無や内容を確認しておきましょう。
レタッチは、美肌効果や小顔補正、ほくろやシミとりなど多種多様なオプションがあります。証明写真としての利用のため、適度に利用しましょう。
スピード写真を利用する際のコツ
証明写真が足りなくなってしまい、撮り直す時間もないときはスピード写真が一つの救済手段です。
スーパーやショッピングモールに近接する、電話ボックスの形をしたカーテンがかかった箱物を見かけたことはないでしょうか。スピード写真はこのボックスで撮影でき、利用中ではない限り、誰でも自由に使えます。
屋外とはいえカーテンで隠れるため、人目を避けたい人や自分のペースで写真を撮影したい人にも適した方法です。スピード写真で、クオリティが高い写真を撮るためのポイントを解説します。
姿勢に合わせて位置を調節する
証明写真の質を左右する要素は撮影対象者の姿勢にあり、背筋が曲がっているだけで映りが悪くなります。スピード写真を撮影するときは、背筋をピンと伸ばすようにしてください。
座高の高さによっては、カメラに顔が入りきらないケースもあります。椅子の高さを変えられるため、自然な姿勢をキープできる状態になるまで調整しましょう。
足元にも気を使う
ボックスの中に入ったら、いきなり写真を撮り始めるのではなく、足元に目を向けてください。なぜなら被写体に光を当てる装置であるストロボは、通常、足元付近に設置されているためです。
位置を確認しないと、知らず知らずのうちに、カバンや開いた足で光源をふさいでしまう場合があります。そのまま撮影したときは、写真に不自然な黒い影ができて、撮り直しを迫られるかもしれません。
ストロボの位置が判別できないときは、両足を閉じて、荷物を足と足の間に挟み込むと撮影に支障が出ることを防げます。
色のコントラストを意識する
スピード写真は薄暗く、色調が曖昧になりやすいという特徴があります。鮮やかで映える写真を撮るためには、スーツやネクタイの色を工夫して、コントラストの意識を保つことが重要です。
男女ともに上着を着用すると、白背景に黒や紺が目立ち、自然な印影がつくことが期待できます。背景が青(寒色)ならば、暖色の赤やオレンジのネクタイを着用すれば、くっきりとしたコントラストが生まれます。
補正機能を使う
撮影機には、肌色や肌質の補正機能がついている種類があります。スピード写真の難点であるクオリティを上げやすいため、追加費用がかかりますがおすすめです。
肌質補正では肌のキメを整えられる他、シミやクマ、男性のヒゲを目立たせなくすることも可能です。
肌質も美白から濃い目までバリエーション豊かで、好みの仕上がりに加工できます。背景色は複数のパターンがあり、一般的なホワイトやブルー以外にも、グレーやピンクなどを採用して変化を出すのも個性の演出に効果的です。
自宅での証明写真の撮り方について
時間もお金もないときに有効な手段が、アプリによる撮影です。近年はスマホのカメラとはいえ、証明写真に使用しても差し支えないほどのクオリティが高い写真を撮影できる機種も登場しています。
自宅で証明写真を撮る際の、必要なツールや撮り方の注意点について解説します。
自宅撮影に適したカメラや機材
自宅での撮影とはいえ、証明写真のためにカメラを準備する必要はなく、スマホでも撮影が可能です。
あるとよりうまく撮れる道具は、自撮り棒やレフ板です。自分一人で写真を撮る場合、うまく写真を撮影するにはスマホと距離を保つ必要があります。
手に持った状態での撮影では首が見えなくなるほど角度がつきやすく、何とか調整できてもスーツのしわが目立つケースがあるためです。
自撮り棒が手元にない場合、スタンドを使ってスマホの位置を固定して、タイマーで撮影するのも一つの方法です。他にもあると良いのがレフ板で、光を反射させ、逆光により影が入る現象を防いでくれます。
膝の上に白い紙を置いて撮影するだけでも、レフ板と同様の効果が期待できるのでおすすめの方法です。
自宅撮影での照明と背景について
自宅での撮影は、十分な光量を確保できる明るい場所で行う必要があります。背景は清潔感があって、好印象の白地が適切です。自宅の中に白い壁がある場所がないときは、白いシーツや模造紙を用意して、上から覆いかぶせましょう。
証明写真の壁紙用として使用できる大判紙も販売されているため、百貨店やホームセンターなどで探すのも一つの手です。窓ガラスに貼ると天気によっては白がぼやけてしまい、証明写真の撮影には好ましくありません。
また、背景に折り目や汚れがついていると、写真の質が落ち、企業側に悪い印象を与える可能性があります。模造紙やシーツは何もない壁面にかけ、クリーンな背景を作りましょう。
スマホアプリの利用
証明写真アプリと呼ばれる、スマホで撮影した写真を証明写真用に加工できるアプリがあります。背景の変更や肌色・肌質の調整、シミやニキビの除去機能が備わっていることが特徴です。
おすすめの証明写真アプリは次の三つです。
・PhotoDirector(フォトディレクター) ・履歴書カメラ ・Bizi ID - コンビニ証明写真
PhotoDirectorは写真や画像の編集や美顔加工、AI(人工知能)によるアニメーション機能を備えたオールインワンの証明写真アプリです。アプリからの撮影以外にも、過去に保存した既存の写真を加工することも可能です。
履歴書カメラは履歴書の証明写真に特化した画像加工アプリで、30mm×40mmサイズの写真を簡単に作成できます。撮影した写真を数タップの操作で手軽に加工でき、肌補正やクマ消し機能も備わっています。
Bizi ID - コンビニ証明写真は、コンビニエンスストアに備え付けられているマルチコピー機と連携しているアプリです。自宅にプリンターがなくても簡単に印刷できる他、複数のサイズに対応しています。
撮影後の証明写真の加工と保存方法
アプリで撮影した証明写真は、見栄えを良くするために加工したほうが良いとされています。主に使用する機能は、美肌補正およびカット機能です。クマやシミは消したほうが好ましく、明るい印象を抱かせるためにも、美白加工をおすすめします。
履歴書に貼付するサイズに合わせて、切り取ることも忘れずに行いましょう。注意点は、自撮りアプリのようにパーツのサイズや位置を変えるなど、本来の顔つきがわかりにくくなるほど、過度な加工はビジネスマナーを疑われてしまう懸念があり、逆効果です。
印刷方法
証明写真アプリで撮影した写真は、コンビニのマルチコピー機や街の印刷屋さん、自宅のプリンターから印刷できます。
手軽にコンビニで印刷する手順を、履歴書アプリを例に紹介します。
1. アプリを開いて写真を選択 2. 肌のイメージ(清潔感/健康的/華やかの3種類)やクマ消しの有無を選択 3. 印刷サイズを選択 4. 調整後の写真がスマホ内のカメラロールに保存 5. ネットプリントのブラウザーやアプリで「写真プリント」を選択 6. カメラロールで証明写真を選択 7. 店頭でマルチコピー機を操作
店内のWi-Fiに接続して画像を転送後、機械の指示に従えば印刷できます。
好印象の証明写真を撮るための身だしなみ
就活の証明写真は、自然な表情でリラックスして撮ると好印象です。服装や髪形やメイクもビジネスシーンにふさわしい清潔感を念頭に置いて、姿勢を正しくして印象が良いスタイルを作り上げる必要があります。
就活の証明写真は緊張が原因で硬い印象になってしまいがちですが、事前の準備でやわらかく仕上げることが可能です。スピード写真やアプリの使用が初めてでも、好印象の写真を撮影できるポイントを紹介します。
服装について
服装のポイントは次の通りです。
・基本的にアクセサリー類はつけない ・私服は避けスーツで撮影する ・ネクタイの曲がりや結び目のゆるさを確認する ・スーツはブラックやネイビーなどの落ち着いた色を選ぶ ・ワイシャツは清潔感がある無地のものがおすすめ ・ジャケットは体形に合うサイズを選択する ・ネクタイは落ち着いた色を選択する ・(女性の場合)インナーはシャツやカットソー、ブラウスが好ましい ・(女性の場合)インナーの色は白か水色を選ぶ
基本的なスタンスは派手な服装を避け、シンプルで清潔感のある衣服を身につけることです。服装がカジュアルすぎると志望度の低さを疑われるため、衣類のチョイスには十分気を使いましょう。
スーツを購入したときと現在で体形が大きく変わった場合、シルエットの見栄えが悪くなります。予算との兼ね合いも考えたうえで、買い直しを検討しましょう。
スーツは黒か青、ワイシャツは白でまとめるのが基本です。しかし、ネクタイの場合、白や黒は慶弔の場で使われるため、ビジネスシーンでは不適切とされます。
髪形について
髪形のポイントは次の通りです。
・撮影前に散髪して清潔感のある髪形にする ・直前に鏡を見て、寝ぐせやハネがないかチェックする ・顔回りがしっかりと見える髪形を意識する
男性で短髪の場合、ヘアスプレーやジェルを使用してスッキリみせると好印象です。長髪の方は後ろで縛るか、セットしてジャケットの襟にかからないように仕上げましょう。女性の場合、長髪は束ねて耳を出し、前髪はおでこにかからないよう横に流します。
メイクについて
就活の証明写真では、スーツの落ち着いた色にマッチする控えめなメイクが適しています。ナチュラルメイクを念頭に、自然なリップカラーや肌に合うファンデーションを選択しましょう。化粧が派手すぎる、または全くしないのは不適切だとされています。
姿勢について
姿勢のポイントは次の通りです。
・背筋をまっすぐ伸ばす ・座ったときにお尻を後ろに引く ・胸を張りすぎないよう意識する ・手のひらを太ももの上に置く ・正面のアングルで撮影する
頭のてっぺんが上方に引っ張られるイメージで背筋をピンと伸ばすと、美しい姿勢になります。猫背や首が前に出ているとへりくだるような印象を与え、ビジネスシーンでは好ましくありません。
証明写真に写るのは肩までですが、胸より下にも意識を向けることが大切です。写真に映らない部分にまで気を配ると、全身に適度に力が入り、凛(りん)とした表情になるといわれています。
就活の証明写真はまっすぐ前を見据えた、正面からのアングルでの撮影が基本です。顔の位置に問題がなくても、目線が上下を向いていると印象が悪化します。上目遣いや見下ろす角度にならないよう、十分注意してください。
表情について
表情のポイントは次の通りです。
・あごを軽く引いて、まっすぐカメラのレンズを見る ・口角を上げ、歯が見えない程度にほほ笑む ・普段より少しだけまぶたを持ち上げる
表情に影響を与える装飾品については、本人と判別できるかが一つの基準です。メガネは普段からつけているならば撮影時も着用すべきですが、帽子は顔が見えにくくなるため外してください。
この記事のまとめ
就活の証明写真は好印象を与えるための注意点が多く、準備の手間がかかります。コスト面では負担が大きくなるとはいえ、写真のクオリティを考えると、写真館やスタジオの利用がおすすめです。
街の写真機やスマホでの撮影は極力避けて、急きょ写真が必要なケースに限定したほうが良いでしょう。
こちら記事の情報を参考にしていただき、余裕を持って証明写真を準備しましょう。
(Photo:ProStockStudio/Shutterstock.com)