こんにちは! ONE CAREER for Engineerです。
今回の記事ではC++の初心者に向けて、C++(シープラスプラス)というプログラミング言語の特徴やどんな仕事ができるのか、また学習のプロセスをご紹介します。
<目次>
●C++の特徴は?
・C++でできること、メリット
・C++で開発されたサービスの事例
・C++でできないこと、デメリット
●他言語との違いは?
・C言語との違い
・Java(ジャバ)との違い
・相性の良い他言語
●C++を使ってどんな仕事ができる?
・職種の例
・仕事内容の例
●C++を学びたい! まずは何をすればいい?
・学習の大まかな流れ
・C++学習におすすめの書籍、サイト
・ライブラリ/フレームワークとは
●C++で就職できる企業を探すには?
●この記事のまとめ
●先輩エンジニアの選考体験談が見られる! ONE CAREER for Engineerのご紹介
・ONE CAREER for Engineerではどんなことができる?
C++の特徴は?
C++でできること、メリット
C++はオブジェクト指向言語であり、多様な機能を持っています。そのため、高度なアプリケーションやシステムの開発に向いています。オブジェクト指向言語とは、プログラムを部品化し、それぞれが独立して機能する「オブジェクト」に分けて考えるプログラミング言語です。
例えば、ビデオゲームやビジネスアプリケーション、オペレーティングシステム、ネットワークプログラミング、組み込みシステムなど、さまざまなプロダクトの開発に利用されています。
C++で開発されたサービスの事例
C++で開発されたサービスの代表的な事例を2つ紹介します。
『World of Warcraft』
Blizzard Entertainmentが開発したオンラインマルチプレイヤーゲーム。C++を使用して構築されており、WindowsとmacOSの両方でプレイできます。
『Minecraft』
Mojang Studiosが開発したサンドボックス型ゲーム。C++言語を使用してモバイルデバイスやゲームコンソール向けに作成された「Minecraft: Bedrock Edition」があります。
C++でできないこと、デメリット
C++のデメリットとしては、以下の点が挙げられます。
メモリ管理の手間がかかる
C++はポインタを扱うことが多く、メモリ管理を自分で行う必要があります。そのため、メモリリークや二重解放などの問題が発生しやすく、開発の手間が増えることがあります。
コンパイルに時間がかかる
C++はコンパイル型言語であるため、大規模なプログラムをコンパイルする場合、時間がかかることがあります。
習得が難しい
C++は高度な機能を持つ言語であるため、習得が難しいとされています。特に、メモリ管理やポインタの扱いについては、初心者にとっては難しいことが多いです。
C++は、高速性や拡張性に優れているため、ビデオゲームやグラフィックス処理など、高度な処理が必要なプロダクトに向いています。また、オペレーティングシステムや組み込みシステムなど、システム開発にも使用されます。
一方で、ウェブアプリケーションやモバイルアプリなど、開発期間が短く、柔軟性が求められるプロダクトには向いていません。また、C++は習得が難しく、初心者には不向きな言語とも言えます。
他言語との違いは?
C言語との違い
C++のオブジェクト指向の機能により、C言語では実現できない以下のことが可能です。
・クラスと継承を使用したオブジェクト指向言語 ・標準ライブラリを使用したSTLコンテナとアルゴリズムの使用 ・テンプレートを使用したジェネリックプログラミング ・例外処理機能によるエラーハンドリング
一方、C言語にはC++にはない以下の特徴があります。
・C言語のコンパイラは、C++のコンパイラよりも単純で高速 ・C言語は、C++に比べてシンプルな言語仕様であり、学習しやすい ・C言語は、メモリ管理に対する直接的な制御が可能であり、OSやシステムプログラミングに向いている
Java(ジャバ)との違い
Javaではできないが、C++でできることとしては、以下があります。
・直接ハードウエアとのやり取りや、メモリやCPUの管理が可能 ・高速な数値計算やリアルタイム性の高いアプリケーションの開発に向いている
一方で、Javaではできるが、C++でできないこととしては、以下があります。
・ガベージコレクションや自動メモリ管理、スレッド安全性の高いマルチスレッド処理 ・Javaの方がライブラリやフレームワークが豊富
相性の良い他言語
C++とセットで学ぶと活躍しやすい言語としては、以下の2つが挙げられます。
Java:C++と同じく、オブジェクト指向言語が基本であること、JavaはC++よりも扱いやすく安全性が高いことが共通点です。また、Androidアプリケーション開発にも広く利用されていることから、C++とJavaを組み合わせて学ぶことで、幅広いアプリケーション開発スキルを身に付けられます。
Python:C++と比較すると、シンプルで読みやすく、また文法が柔軟なことが特徴です。C++では実現が難しい、機械学習やデータ分析などの分野にPythonは強く、C++とPythonを併用することで、高速な計算処理をC++で行い、結果の可視化や分析にPythonを使うなど、効率的なプログラミングが可能です。
C++を使ってどんな仕事ができる?
職種の例
C++でできる職種例としては、以下があります。
ゲーム開発エンジニア:C++は高速でパフォーマンスが求められるゲーム開発に適しており、多くのゲームエンジンやフレームワークがC++で開発されています。また、C++でのゲームプログラミングは、3Dグラフィックス、物理シミュレーション、音声処理などの分野にも関わってきます。
組み込みシステム開発エンジニア:組み込みシステムには、高速処理やリアルタイム処理が求められる場合があります。C++はそのような要件に対応するための言語として選ばれることがあります。自動車や航空機などの制御システムや、医療機器、産業用ロボットなどがC++を使用して開発されることがあります。
仕事内容の例
ゲーム開発:C++は高速な処理が可能なため、ゲームエンジンの開発に適しています。ゲームエンジンは、グラフィックス処理や物理エンジン、音声処理などを担当するため、C++の高速な演算処理が求められます。
組み込みシステム開発:C++はメモリ管理が自由自在なため、組み込みシステムの制御プログラムやデバイスドライバーの開発に適しています。特に、リアルタイム性が求められるシステムには不可欠なプログラミング言語です。
C++を学びたい! まずは何をすればいい?
学習の大まかな流れ
初心者がC++を学び実務レベルに至るための一般的な学習の流れは以下の通りです。
1. C++の基本的な構文、データ型、制御構造、関数、配列、ポインタなどの基礎を学びます。 2. クラス、オブジェクト、継承、ポリモーフィズム、テンプレートなどのオブジェクト指向言語の概念を理解します。 3. C++の標準ライブラリの使用方法を学びます。例えば、STL(Standard Template Library)のコンテナ、アルゴリズム、イテレータなどです。 4. C++の高度な機能として、スレッド、ネットワークプログラミング、データベースアクセスを学びます。 5. 実践的なプログラムを作成し、開発者ツール、デバッグ方法、バグ修正の方法などの開発に必要なスキルを磨きます。 6. 実際のアプリケーション開発やライブラリの使用を通じて経験を積み、実務レベルに到達します。
C++学習におすすめの書籍、サイト
C++の学習におすすめの書籍としては『やさしいC++ 第5版』(SBクリエイティブ、2017年)があります。タイトルにやさしいと入っているだけあって、プログラミング初心者でも理解できるように書かれています。他の言語経験のある方からするとすでに知っている内容も多いかもしれません。
おすすめのサイトは「C++入門」です。シンプルに必要情報がまとめられており、一気に読んでいくのがおすすめです。
ライブラリ/フレームワークとは
C++には多くのライブラリやフレームワークがあります。以下にいくつかの例を挙げます。
STL(標準テンプレートライブラリ):STLはC++の標準ライブラリであり、データ構造やアルゴリズムなどの多くの汎用的なコンポーネントを提供します。例えば、vector、map、set、sortなどがあります。 Boost:Boostは、C++標準ライブラリに欠けている多くの機能を提供する、大規模で高品質なライブラリ集です。Boostは、データ構造、マルチスレッド、ファイルシステム、ネットワーク、数学、XMLなどの多くの分野で機能を提供します。
C++で就職できる企業を探すには?
C++を使った就職先を目指す場合、以下のような方法で企業探しができます。
企業の採用情報ページをチェックする
直接企業の採用情報ページをチェックすることも、C++エンジニアの求人を探す方法の1つです。企業の採用情報ページには、募集要項や応募方法、待遇などが掲載されているため、自分に合った企業を見つけられます。
インターンシップや新卒採用に応募する
C++を学んでいる学生であれば、インターンシップや新卒採用に応募もできます。インターンシップを通じて、C++の開発経験を積み、企業の文化や開発手法を知ることができます。また、新卒採用に応募することで、C++エンジニアとしてのキャリアをスタートできます。
この記事のまとめ
C++はオブジェクト指向言語であり、多様な機能を持っています。そのため、高度なアプリケーションやシステムの開発に向いています。
デメリットとしては、メモリ管理に手間がかかること、コンパイル時間が長いことが挙げられます。C++と一緒に学ぶと良い言語として、JavaとPythonが挙げられます。
C++を使う職種の例としては、ゲーム開発エンジニアと組み込みシステム開発エンジニアがあります。本記事で紹介したサイトや書籍を参考に基礎から学んでいきましょう。
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