時代の流れを読み、急成長を遂げる。多くの企業が目指していますが、実現するのは並大抵のことではありません。
一方で、急成長を遂げた企業には、必ず理由があります。その理由を深掘りすると、事業の特徴や組織としての強みなど、その企業ならではの魅力が浮かび上がります。
今回取り上げるSky株式会社(以下、Sky)もその1つ。2020年~2025年のIT業界の成長率が約2.4%で推移するという見通し(※)もある中、同社の2020年度の売上は、前年から約75%増の1,303.5億円。1985年創立と36年の歴史を持つ企業ですが、さらなる成長を描こうとしています。
(※)参考:IDC「国内ITサービス市場予測を発表」
飛び抜けた成長を見せるSky。ワンキャリアでは、同社でファーストキャリアを築くメリットや、事業の特徴を執行役員の西川さんに聞く特別番組を制作しました。この記事では番組で出てきた3つの論点を中心にSkyの魅力に迫ります。
Skyを支える2本柱が相互作用し、急成長を遂げる
──まずは、3つの論点をお聞きする前に、Skyの事業内容を教えてください。
西川:Skyは、クライアント・システム開発事業部と、ICTソリューション事業部という2つの事業体で成り立っています。
クライアント・システム開発事業部は、クライアントが生産しているカーエレクトロニクス、モバイルフォン、OA機器、医療機器などに組み込むソフトウェアの開発や評価を行っています。一方で、ICTソリューション事業部は、組織の重要データを守るために情報漏えい対策などを支援する「SKYSEA Client View」をはじめとした自社製品を開発・販売しています。こちらはSkyのメーカーとしての一面を担う部署です。
Skyの特徴は、この2つの事業部が互いに事業を支え合っていることです。
──どういうことでしょうか?
西川:クライアント・システム開発事業部は、ただ受託をしてソフトウェアを開発して納品するのではなく、クライアントであるメーカーのお困りごとに対して本気で寄り添っています。メーカーのために、何をしたら良いのかを考えて開発に向き合っています。このような心持ちになれるのは、事業の2本柱のもう一方であるICTソリューション事業部がメーカーだからです。
ICTソリューション事業部が抱えるメーカーゆえの課題を、クライアント・システム開発事業部が共有できるからこそ、お客さまに本気で寄り添えるのだと思います。
また、クライアント・システム開発事業部は仕事柄、先端技術に触れることも多いです。そこで得た貴重な経験を、ICTソリューション事業部と共有できます。それは会社全体の技術革新にもつながりますので、そういう意味で互いに支え合っているといえるのです。
西川 光雄(にしかわ みつお):クライアント・システム開発事業部 営業部執行役員
1995年に岡山大学大学院を卒業後、新卒で工作機械メーカーに入社。その後1998年にエンジニアとしてSkyに入社。メーカーのデジタル複合機開発に携わり、そこで磨いたリーダーシップを武器に、複数のプロジェクトを先頭にたってまとめ上げ、現在は開発案件の受注を目指す営業部隊のTOPとして事業部の推進を担う。
──クライアント・システム開発事業部とICTソリューション事業部の両輪があり、相互作用があるからこそ、Skyが力強く成長できるわけですね。
ピンチをチャンスに変えられる柔軟な発想と技術の下地
──ここからはSkyの魅力に迫っていきます。1つ目のトークテーマは「ピンチをチャンスに変えたSky」です。まずは、ピンチに至る前までの歴史を教えてください。
西川:2008年のリーマン・ショック以前まで日本のメーカーは非常に堅調で、Skyは身近な家電製品を動かすシステムを開発する「組み込み系開発」で成長してきました。
組み込み系開発のイメージ図
当時は猫の手も借りたいくらいの人手不足で、私自身も深夜帰宅と休日出勤の毎日。働き方改革が進んでいる今からは想像できないような激務でした。
──しかし、お客さまであるメーカー自身も、自社に開発チームを持っていたのではないかと思います。それでも、Skyに開発依頼をした理由は何なのでしょうか。
西川:Skyが、OA機器や携帯電話、カーナビゲーション、オーディオビジュアル(AV)機器など幅広い業界に携わっているからです。
幅広い業界に精通しているから、お客さまの困りごとに対して、複数のアプローチを提案できます。お客さまの企業のグループ会社や関連会社で、これを実施するのは難しいと思います。このような私たちの対応力に、お客さまは魅力を感じているのではないでしょうか。
──Skyは独立系の企業だからこそ持てる強みがあった。それで、安定的に案件を受け続けられていたのですね。そんな中で訪れたピンチがリーマン・ショックだった、と。
西川:そうですね。リーマン・ショックで、お客さまだったメーカーの輸出業が大打撃を受け、全業態で一気に業績が落ち込みました。Skyもちょうど名古屋に新オフィスを構えて規模を拡大しようとしていたところですが、一転して非常に厳しい状況になり、「組み込み業界だけでは生きていけない」と実感しました。
そこから、私たちは「業務系エリア」と呼ばれる生産管理、販売管理、在庫管理、給与システムといった社内業務に関するシステム開発に、もう1つの軸足を築こうと考えたのです。それが今のSkyにつながっています。あのピンチがあったからこそ今のSkyがあるのかなとも思います。
──新たな事業領域に軸を増やすのは難易度が相当高いと思います。事業をどのようにして、増やしていったのでしょうか。
西川:確かに、主戦場を広げることは難易度が高いと思います。営業でも技術開発でも知識の幅を求められますから。
ただ、私たちは今まで、さまざまな業種業態の数々の製品に触れていました。
例えば、モバイル端末の連携システムの開発では、私たちがモバイル端末の製品に関する知識を持っていたからこそ構築できたシステムもありました。つまり、これまでの経験や知識があったからこそ、新たな事業領域でも役に立つケースが多々あったのです。そこで、私たちは知見がある機器の側から、業務系システムにどんどん入りこんでいくやり方で事業領域を拡大していきました。
──強みを生かしたからこそ、ピンチをチャンスに変えられた、と。
動画ではピンチをチャンスに変えた後のSkyの成長についても語られています。Skyが推進するDX(デジタルトランスフォーメーション)が、働き方改革や自動運転技術など私たちの社会を変える取り組みにどう貢献しているのかが分かります。
本気で開発し、日本の課題を解決したいなら、Skyは最適な環境
──トークテーマの2つ目である、Skyの「誤解」についてお聞きします。学生たちと話していると、Skyが行っている受託開発は「要件が決まりきっていて、面白くないのかも?」といったイメージを持っているように見えます。クライアント・システム開発事業部は、どんな面白さがあるかを教えてください。
西川:受託を依頼するメーカーは、ソフトウェアの開発よりも、商品の企画を考えたり、「何が売れるのか」を考えたりと、開発に必要な準備が業務の中心になっていると見受けられます。ソフトウェア開発は、私たちのような受託開発会社に任せるケースが多いと感じています。
ですからソフトウェア開発を本気でやりたい、自分の技量を試したい、そんな技術志望の強い学生は1から開発を始められる私たちのような企業でファーストキャリアを選択するのも1つの手段かもしれません。
──学生から「多くの人が使う大規模なサービスを作る仕事がしたい」といった声を聞きますが、そのメーカーが最適解だとは限らないのですね。
西川:加えて、お客さまの今の悩みは「いかに技術者を確保するか、教育するか」です。複雑化・老朽化した既存システムのメンテナンスは非常に厳しく、DXが推進されないままでは国際競争で後れを取り、経済も停滞していくのではないかといわれています。「2025年の崖」と呼ばれるこの問題を解決するには、多様なサービスを扱える技術者が必要なのですが、圧倒的に不足している状況なのです。
2025年の崖のイメージ図
こういった中でSkyは、日本マイクロソフトやアマゾンジャパンと直接会話し、新しい技術の習得を加速させて、人手不足、知見不足といったお客さまの課題解決に取り組んでいます。
他の分野を見ても、例えばカーエレクトロニクス分野では、Android OSの利用が最近増えています。Skyには多数のAndroid機種開発の実績があるので、Android OSを搭載した機器の開発など最新のニーズにも対応できています。業界全体が人材不足に悩む中、お客さまの困りごとにまっすぐアプローチできるのは、Skyが幅広い業界に携わってきたからこそできる解決方法ではないかと思います。
売上3,000億円も通過点。経営に参画し、ダイナミックな成長を経験できる
──トークテーマの3つ目であるキャリアについてお聞きします。Skyにファーストキャリアを投資するメリットとは何なのか、新卒でSkyに入社するメリットは何か、西川さんの考えを聞かせてください。
西川:Skyは、2020年は1,303.5億円を売り上げ、2025年は3,000億円の売上を目指しています。自分自身の成長を直接肌で感じられる──これはとても貴重な経験になると思います。規模の大きな会社の中には成長を実感しにくい面もありますが、Skyは全社員の声やアイデアを経営に反映しています。皆さんも経営に参画して、成長を感じながら一緒に進んでいければと考えています。
──2020年~2025年のIT業界の成長率が約2.4%であることを考えると、急激な成長曲線を描く目標だと思います。なぜSkyは、このような目標を掲げ、実現できると考えているのでしょうか。
西川:冒頭に説明したメーカーとしてのICTソリューション事業部と、受託開発事業としてのクライアント・システム開発事業部のコラボレーションが、今以上に私たちの会社を成長させると考えています。
ICTソリューション事業部は各種のソフトウェア製品を販売しています。ここから得られるさまざまなビッグデータを利活用できるのが、私たちクライアント・システム開発事業部のフィールドである業務系分野です。そして、クライアント・システム開発事業部は、さまざまなメーカーから新しいトレンドや関連する技術を取り入れることも求められるので、今後伸びていく分野です。これらをSkyの大きなサービス基盤に取り入れることで、まだまだ成長できると思っています。
3,000億円もまだまだ通過点です。これからSkyに入ってくる若い人たちが、主人公として活躍できるステージを、私たちはつくっていかなければいけないと感じています。皆さんと一緒に仕事をする日を楽しみにしています。
寄り添う気持ちを持てる「商売人」とチームSkyを成長させたい
──Skyで一緒に働いてみたいと思う人はどのような素質を持った人でしょうか。
西川:Skyには、個人ではなくてチームで仕事をする「ALL Sky」という考え方があります。ALL Skyとは仕事をするうえで悩みがあってもどんどん発信して、多くの人を巻き込んでチームで仕事を前に倒していくこと。こういったことが得意で、発信が好きな人はSkyに向いていると思っています。
また、商売が好きな人もSkyに向いています。商売と聞くと営業の仕事と考える人もいるかもしれませんが、技術職も商売をします。例えばお客さまの困りごとを聞いて、真摯(しんし)に寄り添って解決することで、お客さまの業績につながる。これは技術としての商売です。このような商売を「自分は好きだ」「興味がある」といった人たちも、Skyが求める人です。
最後に、何よりも「好働力」。「仕事が好き」という思いがあれば新たな挑戦をするときの力は何倍にもなると考え、この言葉を使っています。こういった人たちと一緒に仕事をしたいと思っています。
動画の最後には、Skyリクルーティンググループの岩井さんによる企業説明もあります。会社概要や事業・組織について知ることができるので、Skyに興味を持った人はぜひご覧ください。
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