HR Tech企業の雄、ビズリーチ。誰しも一度は、即戦力人材と企業をつなぐ転職サイト「ビズリーチ」のテレビCMを見たことがあるのではないだろうか。
創業10年あまりでHR Tech領域だけでなく、事業承継M&A、サイバーセキュリティなどの領域で10以上の事業を創出し、売上215億円、従業員数は1,400人以上にまで成長。直近は物流領域にも参入した。
ワンキャリアの就職人気ランキングでも、毎年順位を上げている。
まさに右肩上がりの成長を続ける同社だが、2020年2月にホールディングカンパニー「ビジョナル株式会社」を設置し、新グループ名「Visional」を掲げ、グループ経営体制に移行したのは、記憶に新しい。
「これまで積み上げたものを大胆に壊して更地にする。そして再構築するタイミングに来ているのだと思います」
そう話すのは、「新しい可能性を、次々と。」というグループミッションを掲げた新生VisionalのCHROである三好加奈子氏。CFO(最高財務責任者)の末藤梨紗子氏も「この先の10年も成長し続けるために、そして、今は想像もできないような姿になっているために何をするか。今、変革のために多様なメンバーが集まってきています」とうなずいた。
外資系の事業会社、投資銀行、コンサルや、総合商社──この2人が歩んできたキャリアはグローバルで、就活生が憧れるようなものばかり。そんな2人は今、Visionalで働くことに心の底から「ワクワク」しているという。
「この組織は変化し続ける」。2人がVisionalにジョインした理由、そして変化を求め続けるキャリア観に迫った。
モルガン・スタンレー出身、GE、GSK経由の新CFO 華々しいキャリアも実はノープラン?
──末藤さん、三好さん。今日はよろしくお願いします。お二方がVisionalにジョインした理由をお伺いしたいのですが、その前にまずは新卒からどのようなキャリアを歩んできたのか、教えてください。
末藤:私は新卒でモルガン・スタンレー(現:三菱UFJモルガン・スタンレー証券)に入社し、20代はずっとM&Aのアドバイザリー業務に携わっていました。その後、GE(ゼネラル・エレクトリック)に移って事業戦略や経営企画に携わるようになりました。アドバイザリーという立場ではなく、事業を執行する側で働きたいと考えたためです。
その後は外資系製薬会社のGSK(グラクソ・スミスクライン)に移り、財務や経営企画、内部統制や組織改革などを経験しました。薬価が大きく下がるなど、業界全体が変革を迫られている状況で、ダイナミックな案件が多かった印象です。
末藤 梨紗子:ビジョナル株式会社執行役員CFO/株式会社ビズリーチ執行役員CFO
慶應義塾大学を卒業後、モルガン・スタンレー証券株式会社(現・三菱UFJモルガン・スタンレー証券株式会社)でアドバイザリー業務に従事。2010年、事業会社へ転進。ゼネラル・エレクトリック(GE)ではマーケティングや経営戦略業務に携わる。2016年より製薬会社のグラクソ・スミスクライン株式会社(GSK)にて財務、経営戦略、コンプライアンスのエグゼクティブを歴任。また、日本及びシンガポールで経営メンバーの一員として組織変革を推進。2019年7月に株式会社ビズリーチに参画し、2020年2月より現職。
──そこから、今度はVisionalへと動くわけですよね。事業への関わり方もそうですが、転職のたびに業界も大きく変わっています。キャリアを意識して業界を選んでいるのですか?
末藤:全く意識をしていませんでした。就活をしていたころにキャリアプランを考えたのですが、結局、そのプランとは全く違った道を歩んでいます。ワクワクする、面白い、可能性があると感じたチャンスをつかんできたら、今に至りました。
結果として、財務というバックグラウンドをベースに、グローバルに展開する事業会社で事業経営の戦略企画、執行までを経験する形になりました。これまでずっと外資系の企業にいたので、日系企業もスタートアップも初めてです。
三好:スタートアップが初めて、という点では私もそうです。
三菱商事出身、マッキンゼーなどを経た新CHRO 人の縁がつなぎ続けたそのキャリア
──三好さんもスタートアップで働くのは初めてなのですか?
三好:私は新卒で三菱商事に入社し、石油化学製品のトレーディングや事業投資などを経験したのちに、米国のハーバード・ビジネス・スクールに留学しました。その後、ニューヨークでCOACH(コーチ)に入社し、マーケティングリサーチなどのプロジェクトに携わりました。
──ラグジュアリー業界への転職は、大胆なキャリアチェンジだと思います。不安などはなかったのでしょうか。
三好:それまでのキャリアとは業界も職種も国も違う。おっしゃる通り、相当なリスクがあったと思います。ただ、華々しいキャリアを持った同世代の人たちが、自身のやりたいことに情熱を注いで働いている。こういう優秀な人々に囲まれて仕事をする機会なんて、もう一生来ないなと思って。米国で今までと違うことをやるという面白さにも心惹(ひ)かれて、決めました。
COACHでは社内コンサルタントの立場だったのですが、同僚の多くは元コンサルティングファーム出身者でした。彼らとのスキルの差を感じ、日本に帰国するタイミングでマッキンゼーに転職しました。
──今、VisionalではCHROとして人事のトップを務めていますよね。コンサルティングファームから、今度は人事へとドリフトしていったのはなぜですか。
三好 加奈子:ビジョナル株式会社執行役員CHRO/株式会社ビズリーチ執行役員CHRO
京都大学卒業後、三菱商事株式会社に入社。化学品分野にて営業、事業投資に従事。ハーバード大学にMBA留学後、Coach Inc、マッキンゼー・アンド・カンパニーを経て、ラッセル・レイノルズに入社。リーダーシップ・アセスメント、幹部人材のサーチに携わる。その後ファイザー株式会社にて人事企画、HRBP、人事オペレーショングループ部長を務めた後、2019年1月に株式会社ビズリーチに参画し、同年8月人事企画本部長に就任。2020年2月より現職。
三好:30代半ばになり、改めてキャリアを見つめ直したときに「人や組織に関わりたい」と思うようになりました。これは、ビジネススクールでの経験が強く影響しています。
ビジネススクールでは組織や人の成長やそれらを支える文化の形成において、リーダーがどういう人物であるかが大きく影響することを学びました。その学びがきっかけとなり、エグゼクティブサーチファーム(※1)へ転職し、その後、外資系製薬会社のファイザーで人事を務めて今に至ります。
(※1)……役員などの経営幹部や特定の専門的なスキルを持った人材を、外部からヘッドハントする会社
──三好さんもまた、キャリアの始まりからは想像がつかないような領域にたどり着いた印象を受けます。
三好:そうですね。「人で決めた」というとありがちですが、元同僚や出会った人たちがつないでくれたキャリアだと思います。
末藤:働いてみると思った以上に世の中は広いし、選択肢はたくさんある。今は変わり続ける世の中に順応しながら、その先を読んでいく力が重要です。ロードマップの通りにはなりませんでしたが、それでよかったのだと思っています。21、22歳で思いを巡らせていたころの世の中と、30歳、35歳になったときとでは比べ物にならないほど大きく変わりましたから。
──確かに、10年前には考えられなかったような仕事が次々に生まれていますよね。キャリアについては、いい意味であまり先々のことを考えてもしょうがない、といえるのかもしれません。
末藤:はい。振り返ってみると、目の前の仕事を一生懸命やっているうちに、周りが助けてくれる。誰かが目を付けて引き上げてくれる。そういうご縁が常に自分のキャリアを発展させてきました。転職も然りで、当社に入社したのも代表の南に出会ったことがきっかけです。
「日本のスタートアップは初めて」 2人はなぜVisionalにジョインしたのか。
──なるほど。ズバリお聞きしますが、なぜVisionalに転職を決めたのですか? 他にもたくさんの選択肢があったかと思うのですが。
末藤:他の選択肢については、あまり心が揺れませんでした。南が持つエネルギーや変革への思い、そして他のメンバーが魅力的だったことが大きかったです。
私にとって一緒に働く人はとても大切で、入社前にできるだけ多くの人と話をさせてもらうことを大事にしています。Visionalで出会ったメンバーは、自分と似たような価値観やキャリアの人もいれば、全く違う人もいて、良い意味での居心地の良さと新しい発見の両方がありました。一緒に仕事をしたら学べることも多いだろうな、楽しいだろうな、と思いました。
三好:私の場合はこれまで、仕組みが整っている環境の中で変革を起こそうとする仕事がほとんどでした。社員の平均年齢も40代前半。それに対してVisionalの平均年齢は約30歳。自分と異なる世代の方々から新たなことを学びながら、そういった方々の成長の支援をしていくことで、自分自身もさらに成長できるのではと感じたことも大きいです。
「人生100年時代」にふさわしいキャリアを考えたときに、従来のルールの中でプレーしていくより、新しいルールを作っていく環境に飛び込むことで、ここから20、30年の社会にインパクトを与えられる仕事ができるんじゃないか。そういう可能性をすごく感じています。
末藤:三好さんのお話はよく分かります。私自身は「世の中のためになることがしたい」という人生のテーマがあり、「社会の課題を解決する」というテーマに本気で向き合っているVisionalは、自分の価値観とつながったというのが大きかったですね。
──とはいえ、社会の課題を解決することを理念に掲げている企業は他にもたくさんあると思います。その中で、Visionalを選んだのはなぜですか?
末藤:確かにそうですね。そういう会社は少なくないですが、今まさに「Visionalが面白いフェーズにある」というのが、決め手になりました。
三好:Visionalは事業基盤や組織体制をはじめ、様々なものをこれから作り替えていくというタイミングで、グループ経営体制への移行もそのための一つの手段です。ある意味で、目の前にあるものを疑うところから始めなければならない。そんな経験は、今までにあまりしたことがありません。
本当に「更地」というか、基盤から作っていくみたいなところは、これまでの経験とは全く異なります。そこにすごくワクワクしているんですよ。グループ名に「ビズリーチ」を使わず、「Visional」を掲げることにしたのも、全員で再度ゼロからスタートするという志の表れです。
グループ経営体制移行の真意。10年で1,000人を超えたスタートアップを「再構築しなければいけない」理由とは
──更地……ですか? 創業10年で社員も1,000人を超えている。そんな状況に対して「更地」という言葉を使うのはすごいことだと思います。Visionalに対して、「事業も制度も整っている」という印象を抱く学生も多いでしょうし。
三好:「更地にして、もう一度再構築する」という方が正しいかもしれません。1,000人規模の会社になる中で、これまでもいろいろと作ってきたものがありますが、次の5年後、10年後までを見据えていたものは少ないでしょう。例えば、3年前なら次の3年、自分たちが生き延びるためにどんな仕組みを作るか、という観点でやってきたはずです。
しかし、その想定を上回るスピードで事業と組織が成長したのだと思います。そうなると3年前に作ったシステムや制度が、今度はボトルネックになってしまう。さらに加速して成長するためには、今あるものを一度大胆に壊して再構築する必要があるのです。そういうことを今、どの部署でもやっているというのが現実だと思います。もちろん、人事も例外ではありません。
末藤:ファイナンスでもそうですね。更地にするという表現は、言い換えれば、変化を恐れないということだと思っています。過去に固執せず、壊したってまた新しく作ればいい。Visionalが大切にするバリューに「変わり続けるために、学び続ける」があるように、これこそがVisionalのDNAなのです。
──再構築する、という観点では、このタイミングでグループ経営体制に移行したのも、そういう狙いがあるということですね。
末藤:さまざまな社会の課題を解決すべく、新たな事業領域に進出しようと考えている中で、目指すべきは、組織が硬直せず、業態や事業や組織のステージに合わせて柔軟な組織設計ができること。そのベストな姿がグループ経営体制だったというわけです。
この2月に、国内最大級の物流データプラットフォームを運営するトラボックスがVisionalの一員となることで、物流領域にも参入しました。こういった動きが素早くできますし、各グループ会社(事業)をホールディングカンパニーが下から支える形にすることで、他事業とのコラボレーションもしやすくなる。当社が大胆なポートフォリオ経営をしていくための必要な一手だったと思っていただければと思います。
──「今あるものを壊して再構築する」。言葉で言うのは簡単ですが、実行するのは非常に難しいことだと思います。ここまで順調に成長し続けてきたけれど、それでも生まれ変わりたいという思いがあるのですね。
三好:社員の個人個人が、「成長を続けたいし、そうありたい」という強い思いを持っているのを感じます。そのためには学び続けなければいけない。会社としても、社員に対してこのメッセージを常に発信しています。
入社前、社内の交流イベントに参加させてもらい、デザイナーやプロダクト開発、ビジネス開発の20代のメンバーと話したのですが、自分は今こういうことに取り組んでいて、こういう世界を実現させたいと目をキラキラさせながら話してくれました。「次の世代を担うのはこういう思いを持ったメンバーたちなんだ」と強く感じました。
末藤:本当に熱量がすごいですよね。みんな何事も一生懸命に取り組む。本当に価値あることを正しくやろう、社会のために仕事をしたいという、Visionalのミッションやバリューを共有する仲間が集まっています。
勢いのあるスタートアップということで、もっとギスギスした競争的なカルチャーなのかと思っていたのですが、すごく協力的にゴールを達成しようという人が集まっている組織でした。いい意味で、大きなギャップでした(笑)。
アドバイザリーと事業会社。両者を経験した2人が考える「選択肢の変化」
──これまでの会社との比較という観点で1つ教えてください。お二方とも、アドバイザリー的な立場も事業会社もどちらも経験されていますが、ファーストキャリアという観点でお考えを聞かせてください。
末藤:いろいろな観点がありますが、時代とともにプロフェッショナルファームと事業会社でできることは変わってきています。事業会社の選択肢も増えましたね。私たちがプロフェッショナルファームにいたころは、スタートアップという選択肢はあまりなかったように思います。
私自身は、プロフェッショナルファームでキャリアをスタートしましたが、事業会社に移ったときに、ロジカルな提案はとても大切ですが、それを完遂する事業サイドの事情を知ることで、もっといい提案ができるようになることを学びました。
三好:だからこそ、プロフェッショナルファームも今は提案だけではなく、事業の実行支援に広がっていますよね。プロジェクトが実行されて、最後どうなるのかというところを見届けられない、コミットできないという歯がゆさはあると思います。思い入れが強ければ強いほど。
中長期的に腰を据えて、自分たちが主体者として実行して、失敗も成功も経験してやり直していく。そんなプロセスを味わえるのが、事業会社ならではの醍醐味(だいごみ)だと感じています。
末藤:新卒の方がプロフェッショナルファームでビジネスのフレームワークを学んでから事業会社に行くのもアリだし、反対に事業会社で「そもそも事業を作るとはどういうことなのか」を学んだ上でプロフェッショナルファームに行くのもアリだと思います。社会が大きく変化していく中で、事業会社でもさまざまなチャレンジができる時代ですから。
Visionalの「次の10年」を作る面白さ。そして、変化の中を生き抜く力を得られる場所
──こうした話も踏まえて、今のVisionalで働く面白さはどこにあるのか、改めて教えていただけますか。
三好:ミッションに「新しい可能性を、次々と。」を掲げていますが、組織そのものにいろいろな可能性や機会が埋まっているところですね。無限大と言ってもいいと思います。「次の10年を作る面白さ」を必ず味わえます。20代の社員が短い期間で成長し、新規事業や事業部内での重要なプロジェクトにアサインされるというケースはどんどん増えてくるでしょう。
もちろん、すべてが成功するわけではありません。失敗もあるけれど、そこからまた再チャレンジできる。先ほど私が「今あるものを疑う」という話をしましたが、それが新卒入社の皆さんに求めるものでもあります。「なんでこんなことをやっているんですか?」と疑問を呈してくれることを期待していますし、それがないと、次の成長はないですから。
末藤:今は先が見えない時代として「VUCA」(※2)などと言われていますが、Visionalの社内全体がまさにそういう状態です。その環境の中を生き抜く力を得られる場所なのだと思います。変化し続けないと先がないと感じますし、早期に失敗を経験し、そこから学ぶ姿勢など、これからの時代を生きるために必要なスキルセットを学べるのではないでしょうか。若くして、それが得られる打席に立つことができるわけです。
そういう意味では、もしかしたらプロフェッショナルファームでいろいろなプロジェクトに携わって打席に立って、スキルを磨いていくのと同じようなことができるのかもしれませんね。周りの社員も、周囲への協力を惜しまない人が多いです。新卒メンバーに聞いても、先輩が親身になって相談に乗ってくれると話してくれます。
(※2)……ブーカ。Volatility(変動)、Uncertainty(不確実)、Complexity(複雑)、Ambiguity(曖昧)の頭文字をつなぎ合わせた造語。これら4つの要因により、現在の社会経済環境がきわめて予測困難な状況に直面しているという時代認識を表す
──少し意地悪な質問になるかもしれませんが、今後Visionalが伸びていくために課題はあるのでしょうか。お話しされている「スタートアップらしさ」というのは、組織が大きくなるほど、難しくなる部分があるような気がします。
三好:それは認識しています。今の環境を人数が増えても保てるように「仕組み化」していく必要があるでしょう。会社が小さい頃は、社員全員が見えていたと思いますが、1,000人を超えた今、それは不可能です。
そうなると、そのスタートアップらしい環境をつくるのは現場のマネジャーになるので、真っ先に、彼らがリスクをとって動けるようにしてあげることが必要だと感じています。
末藤:優秀なマネジャーの存在は、10年後もVisionalが強くあるためにとても大事だと考えています。逆にそれも、当社くらいのサイズのスタートアップの面白みでもあります。新卒入社し数年でマネジャーになる社員も増えてきていますが、早い段階でマネジメントを学べるという環境は貴重ですから。
また、先ほどお話ししたようにグループ経営体制に移行したのも、スタートアップならではのスピード感とチャレンジングな環境を担保する一面があります。次々と事業を立ち上げ、権限委譲をしやすい体制を目指したものなのです。
疑似体験にあらず。ビジネスの「リアル」と「カオス」を体験できるサマーインターン
──課題も伸びしろと捉えて楽しむ、ということもVisionalらしさだと。最後にこの夏に行われるインターンのお話を聞ければと思います。お二方とも、就職活動の時にインターンは経験しましたか?
末藤:私はしました。サマーもウィンターも。インターンを通じて各社の社員の方に話を聞くことができたのが良かったですね。就活ではほぼ全ての業界を見たのではないかというくらい、いろいろな企業を見ましたが、インターンを通じて会社選びの基準ができた気がします。得られるものは多いと思います。
──Visionalのインターンでは何が得られるのでしょう。
三好:新卒領域の既存事業におけるプロダクトの新機能を企画していただくということで、まさに事業づくりのリアルを味わえるはずです。課題設定にあたっては日本を代表するような企業様にも数社ご協力いただき、実際に訪問にも伺ってリアルな声に触れます。就職活動中の皆さんが持つ知見を生かしながら事業づくりができる。なかなか得がたい経験だと思います。
皆さんの企画が採用されれば、本当にわれわれがプロダクトに反映します。単なる疑似体験ではなく、インターネットの力を活用する事業会社で働くリアルを感じ、Visionalがどのように社会の課題を解決していこうとしているのかを感じてもらえるプログラムになっています。
Visionalは、バリューに「お客様の本質的課題解決」を掲げているように、「本質的」という言葉をとても大事にしています。最近はインターンを実施する会社が増えましたが、これは「疑似体験」ではありません。やるなら徹底的に。「インターネットの事業会社で働くとはこういうことだ」というのを体験、体感してもらいたいです。
末藤:それゆえにカルチャーが分かるというのも大きいと思います。社員と接点を持つ機会も多々あります。やはり、働く現場に身を置かない限り、カルチャーは感じられないと思うので。先ほどお話しした、Visionalのカオスっぷりも体感できると思いますよ。
キャリアは縁がつなぐもの。「将来のことを考えすぎない」姿勢が道を切り拓く
──ありがとうございました。最後にこれから就職活動を始める学生の皆さんにメッセージをいただければと思います。
三好:就職活動ってある意味、自分探しの旅だったりするのかなと考えています。いろいろな人に出会い、自分がこうやりたい、こうしたいという思いをぶつけることで、自分の考えを整理することができます。いろいろな価値観に触れると、自分がここに近いんだな、ここは遠いんだなと感じられる、そういうプロセスが大切なのかなと思います。
今の学生の皆さんは5年、10年、20年先を見据えながら逆算して、今何をやるべきかと考えがちだと思いますが、最終的にキャリアを作るのは、お話しした通りご縁だと思っています。将来のためにこうあるべきということよりも、本当に今自分がやりたいことに真剣に向き合って、そこから意思決定をすれば、最終的には描きたい道につながっていくはずです。
末藤:先のことを考えすぎると、目の前の選択肢が選べなくなってしまいますよね。私の一番のメッセージは一言、「思いっきりこのプロセスを楽しんでください」というものです。
また、自分なりの「軸」みたいなものを大事にすると良いと思っています。私の場合は「人の、世の中の役に立つこと」でした。軸がないと、人や企業に会うたびにブレてしまうので。自分にとってキャリアとは何だろうとか、何を学びたいのか、自分は人生をどうしたいのかといった、自分なりの考えを持って、会社や人を見ていくとよいのではないでしょうか。
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【撮影:百瀬浩三郎】