2001年にアーティストである村上隆氏が設立したカイカイキキ。オリジナルの「現代美術」や広義の意味でのアート作品の開発と制作、アーティストの発掘・育成、その成果物の価値の持続または向上、それらを全て「世界一」にしてゆくことをミッションに掲げ、現代アートの作品制作、販売はもちろん、ギャラリー運営、映画やアニメーション制作、アーティストマネジメント、カフェ、ショップの運営、出版など多岐にわたる事業を展開しています。
グローバルでも類を見ない稀有(けう)な事業体を構成しているカイカイキキで働く魅力について、COO(最高執行責任者)の佐々木翔平さんと入社4年目のギャラリーディレクター森詠美さんに話を伺いました。
アートの可能性は無限大。誰もが顧客になり得る市場規模
──グローバルでも類を見ない稀有な組織とのことですが、カイカイキキは世界にどんな影響を与えているのでしょうか。
佐々木:代表の村上が世界トップクラスのアーティストなので、海外に行くと必ず多くのオーディエンスに囲まれます。その状態を維持しつつ、NFTやトレーディングカードなど新しい取り組みを展開しているので、世界中から大きな反響を得られています。その意味でも、世界に影響を与えられるポテンシャルを持った、稀有な企業といえるのではないでしょうか。
私は以前、IT業界で市場規模などを計算していましたが、例えばSaaSのサービスの場合、利用者が限定的なので国内の市場規模は限られていました。それに対してアートの可能性は無限大で、誰でも顧客になり得る世界。今までいた世界と真逆の環境にいることを実感しています。
──日本企業だからできることはありますか?
佐々木:日本のカルチャーであるアニメや漫画は、まだまだ伝えきれていません。そこに秘められたポテンシャルや可能性はとても大きいと思っています。また、カイカイキキは代表の村上によるトップダウンの会社ですが、村上の意思決定はとても早い上に、他の人では思い付かないようなクリエイティブな発想を実現させていくことになるので、他の企業では感じることのないやりがいを得られると思います。
クリエイティブな発想を形に。顧客の8割はグローバル
──入社4年目の森さんが、今までで一番やりがいを感じたエピソードを教えてください。
森:新卒で入社後は、アーティストや国内外のプロジェクトのマネジメント業務を任されました。舞い込んでくるプロジェクトや世界で活躍するアーティストのマネジメントはとても難しい分、やりがいもありました。
今はギャラリー運営として展覧会の企画や海外のアートフェアへの参加企画、海外の顧客へのアート販売などに携わっているのですが、その時々の変化に合わせて何をするのかも変わっていくんですね。変化する環境でどう物事を進めていくのか、アイデアを実現させるかの「解」を探っていくのは面白いです。
その中でも一番やりがいを感じたのは、2023年に参加した海外のアートフェアでした。私はコロナ禍に入社したので、顧客の8割が海外なのに入社後1年半くらいは海外に行けなかったんです。
でも、2023年から海外のアートフェアに行けるようになり、アフターコロナの世界でどうすればアートフェアを成功させられるのか、世界的なアーティストと話しながら、世界トップレベルのギャラリーと肩を並べて運営できたのは、大きなやりがいにつながりました。
──先ほど、トップダウンの組織だというお話がありましたが、実際に業務の裁量はどれくらいあるのでしょうか?
森:入社前からトップダウンの会社だと聞いていたから、裁量はないのかなと思っていました。でも、アートフェアや展覧会の企画は村上のアイデアで進めるものの、現場の細かい戦略は村上と相談しながら作っていけるんです。トップダウンと言いつつ、トップと相談しながらアイデアを実現させているので、意外と裁量はあるなと感じています。
佐々木:村上は現場主義なので、全ての現場をちゃんと見て指示を出しているんです。なかなかできることではないと思います。
森:そうですね。しかも、村上のアイデアや指示は誰も思い付かないような発想なので、社歴に関係なく、みんな同じように分からないことがたくさんあります。だから、常にみんなで話し合いながら道を切り開いていくので、コミュニケーションはとても活発な組織だと思っています。
新卒でも即戦力。常に変化し続ける世界で新しい挑戦を
──森さんが「これはチャレンジさせてもらえた」と思う仕事を教えてください。
森:ほぼ全てがそういう仕事です(笑)。まず、入社3年でギャラリーディレクターとしてグローバルを相手にする仕事をさせてもらっているのは、入社前には考えらなかったことです。
佐々木:グローバルで活躍するトップアーティストの村上隆と常にコミュニケーションを取りながら仕事をすること自体がすごいことで、村上の発想は常に変化し続けるから、その変化についていくことが個々のチャレンジにつながっていると思います。
──カイカイキキに新卒で入社したら、まず何を任されるのでしょうか。
森:その人の特性によって任せる仕事は変わると思います。私の場合は、現代美術が好きで美術業界やアートギャラリーの仕組みに興味があってカイカイキキへの入社を決めました。だから、最初はアーティストやアートプロジェクトのマネジメントを通じて業界を知り、今はギャラリーディレクターとしてギャラリー運営を任されています。
──配属はどう決まるのでしょうか?
佐々木:埼玉県にある三芳スタジオは、アートの専門性が必要なので美大などから人材を採用していますが、本社やマネジメント、バックオフィス、経営企画などに関しては、本人の希望や適正で決めています。決まったフローはないですし、全体的に若い会社なので、新卒でも最初から即戦力として期待していますよ。
──COOである佐々木さんが新卒に求める資質を教えてください。
佐々木:カイカイキキは現代美術で世界一を目指している会社なので、とてもタフな環境です。世の中もアートの世界も村上の発想も常に変化し続けているので、「こうじゃなきゃいけない」といった凝り固まった考え方を持っていたら、それが邪魔になります。常に変化し続ける指示やニーズにしがみつくタフさが必要なので、スポンジのように吸収できる「無」の状態を持てる人がいいと思いますよ。
──最後に、森さんが描くこれからのキャリアを教えてください。
森:私は学生の頃から美術業界で生きていきたいと思っていました。まだ駆け出しではありますが、海外が本場の美術業界において最先端であり続けられるよう、これからも努力したいです。
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【ライター:田村朋美/編集:吉川翔大】