こんにちは、ワンキャリア編集部です。
国内外に幅広く飲料品を展開するサントリーグループ(以下、サントリー)。
2021年卒採用より、サントリーホールディングスとサントリー食品インターナショナルはサントリーグループとして合同採用を実施しています。
この記事では、サントリーの中でも「ビジネス部門」に絞って、選考内容と本選考対策のポイントをまとめてお伝えします。選考前の最終確認のためにご一読ください。
<目次>
●サントリーグループの特徴
●サントリーグループの本選考のポイント
●サントリーグループの本選考のフロー
・1. エントリーシート(ES)
・2. Webテスト
・3. 1次面接
・4. 人事面談
・5. 2次面接
・6. 最終面接
●おわりに
▼サントリーのビジネスついて、詳しく知りたい方はこちらの動画をご覧ください
サントリーグループの特徴:世界を見据えた飽くなき挑戦
斬新な製品開発と積極的な海外進出
サントリーは1899年、鳥居信治郎によって「鳥居商店」としてスタートしました。
日本人好みの国産ワイン・ウイスキーに挑戦し、洋酒を楽しむ文化がなかった当時の日本に洋酒市場を創り出しました(※1)。
こうした挑戦心は彼の口癖でもあった「やってみなはれ」の言葉とともに今なお受け継がれており、現在も新たな市場を作り出す製品開発や、世界首位を見つめる海外進出など、不断の挑戦を続けています。
【新たな市場を創り出す製品開発】
ソフトドリンク分野では缶コーヒー市場の流れを大きく変えたペットボトル入りコーヒー「クラフトボス(※2)」、消費者の健康意識の高まりを捉えた健康飲料の走りともいえる「特茶(※3)」などを投入し、消費者のニーズを的確に捉えた新市場の創出を行っています。
【世界首位を見つめる海外進出】
1980年、ペプシコーラのボトラーである米ペプコム社買収を皮切りに、フランスのオランジーナ社などの世界的な飲料メーカーのM&Aを次々と実施(※1)。2014年には米ビーム社の買収にあたり、グローバルプレーヤーとして戦っていく決意を表明しており(※4)、今後も飽くなき挑戦を繰り広げていくことが期待されます。
(※1)参考:サントリーホールディングス 新卒採用サイト「やってみなはれの歴史」
(※2)参考:日経XTREND「クラフトボス 逆転の発想でターゲットを見つけ出す」
(※3)参考:サントリーホールディングス「第5章 消費者インサイトを見極めて具現化した『伊右衛門 特茶』」
(※4)参考:サントリーホールディングス 新卒採用サイト「世界へ挑む事業デザインをやってみなはれ!第2講」
「やってみなはれ」を体現した、個人主義・能力主義の社風
「やってみなはれ」の言葉で表されるように、サントリーは社員1人ひとりの挑戦する姿勢を重視しており、個人主義・能力主義の社風を持っています。
内定者いわく、2年半の営業で結果を残し、新商品開発プロジェクトに抜擢(ばってき)された社員もいるそうです(選考対策ページより)。
また複数の飲料メーカーのOB・OG訪問を行った内定者は、「サントリーの社員はそれぞれが『やってみなはれ』を実践したエピソードをいくつも持っており、個の力が存分に発揮されている様子がうかがえた」と話します。
このように、大手日系企業といえど各社員が個の力によって大きく飛躍できる可能性がある同社は、自らの実力を試したい方におすすめの企業といえるでしょう。
サントリーグループの本選考のポイント:新しいことに果敢に挑む挑戦心を示そう
ビジネス部門の採用方式
2021年卒のサントリーのビジネス部門では、下記の2パターンの採用方式がありました(※5)。
本記事では採用人数の多いB日程の選考フローに基づいた情報を載せています。
(※)新型コロナウイルス感染症拡大の影響などにより、今年度は面接回数が4回から3回になるなどの変更がありました。今後も形式が変更になる可能性があるので注意しましょう。
(※)採用方式について、両方ともビジネス部門としての入社になり、配属の違いはありません。
【A日程】 |
【B日程】 |
|
人数 |
10人程度 |
100人程度 |
時期 |
3〜4月 | 4〜6月 |
方法 |
グループワーク、面接 |
面接のみ |
目的 |
ワークなどにより短期間で 「深い思考力」を見る選考 |
時間をかけて面接を行う 人物重視の選考 |
(※5)サントリーホールディングス 新卒採用サイト「DEPARTMENT」
「やってみなはれ」の実践。新しいことに果敢に挑む挑戦心を示そう
サントリーは創業以来「やってみなはれ」の精神のもとで数々の事業を展開してきました。
このため、同社の社員はこの言葉を実践するための挑戦心が求められると思われます。
実際に、同社のエントリーシート(ES)選考では「今までの人生における『挑戦』または『創造』について」というテーマのみが課されることから(選考対策ページより)、学生が過去にどのような挑戦を行ってきたかということを重視していることがわかります。
新しいものに挑戦するマインドを持ち合わせていることを示すために、以下のような観点から挑戦のエピソードを整理して話すことで、より説得力が増すと考えられます。
【挑戦したこと】
(例)未経験のスポーツの部活に所属し、全国大会出場を目指した。
【なぜ挑戦したのか】
(例)何か1つのことを極めたことがない自分を打ち破りたかったから。
【挑戦にあたり苦労したこと】
(例)始めのうちは体力・技術ともに周囲の経験者についていくことができなかった。
【どうやって困難を乗り越えたか】
(例)全体練習の前後やオフの日など、人一倍練習量をこなすことで乗り越えた。
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【合格の秘訣】企業概要・選考での評価ポイント
【クチコミ】説明会/インターン/選考の評判
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サントリーグループの本選考のフロー
サントリーの選考フローは以下のように進みます。
1. エントリーシート(以下、ES)
2. Webテスト
3. 1次面接
4. 人事面談
5. 2次面談
6. 最終面接
それでは選考ごとに見ていきましょう。
1. エントリーシート(ES):「読みやすさ」と「挑戦心のアピール」を意識しよう
2021年卒のサントリーの本選考フローは以下の通りです。
・今までの人生における『挑戦』または『創造』について(A4用紙1枚に自由記述)※出典:サントリーグループ|ビジネス部門2021年卒本選考のES
内定者の情報によると、サントリーでは人事社員6人で2,000枚以上のESのチェックをし、その後の面接の材料として存分に利用されるそうです。
したがって、「簡潔にわかりやすさを心がける」「自分の挑戦を表現する」の2点を意識したESを構成することが重要です。下記内容を参考にしてわかりやすいESを構成しましょう。
写真・色分けなどを用いてわかりやすく書く
手書きのESですが、写真・色分けなどを行って見やすさを重視しましょう。
凝った内容にすることで、自身の志望度のアピールにもつながります。
ある内定者は、ゼミで出場したビジネスコンテストの様子を写真で示し、ESの中でも重要な部分にカラーマーカーで色分けしたり、太字のペンを使ったりしていたそうです。
基本的なことですが、本選考直前の忙しい時期のためおろそかになりがちな部分ですので、意識して書くようにしましょう。
「挑戦」の内容は「問題提起」→「解決策」の順序で書く
サントリーは面接での端的な受け答えなど、論理的なものの伝え方ができるかによってその点を判断する傾向にあるといわれています。
そのため、「問題提起」→「解決策」の順序で論理的にわかりやすい文章を書く必要があります。
下記の手順例などを参考に、経験を書いてください。
(1)所属していた組織などがいい状況であった。(定量的な情報を含めて)
(2)その後に組織の外的な要因によって困難にぶつかる可能性が浮上し、その組織のあり方に疑問を持った。
(3)組織が直面すると考えた困難を解決するために自分が考えた施策。
(4)その施策がもたらした結果。(定量的な情報を含めて)
2. Webテスト:形式は変更の可能性あり! どの形式でも対応できる対策が必要
サントリーのWebテスト形式はGABで、内容は言語、非言語、英語、性格診断。所要時間は1時間30分程度でした。
2021年卒選考では新型コロナウイルス感染症拡大の影響もあり自宅受験のGABが使用されましたが、サントリーの選考で使用されるWebテストは、近年形式が毎年変化しています(選考対策ページより)。
2018年卒選考ではTG-WEBが使用され、2019年卒選考ではGAB。2021年卒では2019年卒、2020年卒選考から引き続きGABが使用されましたが、来年度の選考で変更される可能性は大いにあります。
どの形式がきても対応できるように入念な対策をしておきましょう。
内定者はサントリーを受ける前に難関企業のWebテストを受験し、本番に近い状態で練習をしていたそうです。
参考書を数周解く、他の企業で練習をしておくなどの準備をしておくことをおすすめします。
・【Web-CAB・GAB Compact・IMAGES対応】 これが本当のCAB・GABだ! 2023年度版
3. 1次面接:持ち時間は15分、超短時間でのアピールが必要
1次面接は社員1人に対し学生1人の個人面接で、所要時間は15分程度でした。
以下のような質問が課されました。
・就活状況
・就活の軸
・サントリーの志望動機
・入社後にやりたいこと
・学生時代に力を入れたこと(ESの内容をもとに)
・困難を乗り越えた経験
・自身の強み、弱み
・周りからどんな性格だと言われるか
・最後に何か言いたいこと
など※出典:サントリーグループ|ビジネス部門2021年卒本選考の1次面接
サントリーの面接は最終面接まで15〜30分程度の超短期決戦型の面接です。
そのため、端的に物事を話せるかが非常に重要な要素となっています。
短い時間の中でいかに自分を端的にアピールできるかどうかは大きな評価ポイントであることがうかがえます。
対策として、結論ファーストの話し方を心がけましょう。
4. 人事面談:端的な受け答えや内容の一貫性を意識しよう
人事面談は、社員1人に対し学生1人で行われ、所要時間は30分程度でした。
過去には次のような質問がされました。
・就活状況
・学生時代に力を入れたこと
・幼少期はどんな子供だったか
・逆質問
└(面接官の経歴に関して)やりがいを感じた瞬間
└1次面接で評価された点や改善点
└配属の決まり方
など※出典:サントリーホールディングス|ビジネス部門2021年卒の人事面談
「ここからはメンターとして応援します」と内定者が言われたように、この人事面談はこの後の面接を突破するために人事がアドバイスをくれるという位置付けで行われています。
しかし、面談中は人事が詳細にメモを取っているため、一貫した発言をしていなければ今までの面接との整合が取れなくなってしまいます。
面接と同じように端的な受け答えや内容の一貫性だけは意識した上でアドバイスをもらうようにしましょう。
一方で、一般的な面接の最後に設けられる形式的な逆質問と異なり、10〜15分程度も逆質問の時間をもらえるため、志望度を疑われない範囲で不安なことや気になることを率直に尋ねるといいでしょう。
5. 2次面接:トリッキーな質問に注意! 明確な根拠を示そう
2次面接は社員1人に対し学生1人の個人面接で、所要時間は15分程度でした。
以下のような質問が課されました。
・学生時代に力を入れたこと(ESの内容をもとに)
└それに取り組んだきっかけ
└その中で苦労したこと、楽しかったこと
・大学で学んでいること
・これまでの人生でモチベーション曲線はどのような変化をしてきたか
└紙などに記入するわけではなく、口頭で説明
└落ち込んでいる部分やスパイクしている部分の理由
・就活状況
└内定の有無
└サントリーの志望順位
・入社後にやりたいこと
・逆質問
など※出典:サントリーホールディングス|ビジネス部門2021年卒の2次面接
2次面接では、1次面接と同様に15分程度という限られた面接時間しか用意されておらず、その中でいかに自分をアピールできるかが勝負となります。
対策として、結論ファーストの話し方を心がけましょう。
内定者は、まず始めに結論を含めた話の概要のみを述べ、面接官が深掘りしてきた際には詳細を述べるという話の進め方を意識していたそうです。
また、内定者いわく、面接官によっては「タイムマシンで戻れるとしたらどこか、それはなぜか」や「自分が総理大臣になったら何をするか」など、トリッキーな質問を課される場合があるそうです。
突飛(とっぴ)な質問に対する答えから垣間見える人柄や、明確な根拠を持って話すことができるかどうかという知性を見ている可能性があります。どのような質問がきても、一呼吸置いてから、明確な根拠とともに回答できるようにしましょう。
6. 最終面接:「なぜキリン、アサヒではないのか」を明確にして志望度をアピールしよう
最終面接は社員3人に対し学生1人で行う個人面接で所要時間は15分程度でした。
面接官は役員と人事部長が担当します。過去には次のような質問がされました。
・学生時代に力を入れたこと(ESの内容をもとに)
・サントリーの志望理由
・入社後にやりたいこと
・大学での研究内容
・趣味や特技
・自分の長所とそれが発揮された例
・最後に何か言いたいこと
など※出典:サントリーホールディングス|ビジネス部門2021年卒の最終面接
質問内容はこれまでと変わらず、「学生時代に頑張ったこと」や「志望理由」が大半を占めています。
これまでの面接で課された質問や回答のブラッシュアップをしておき、多面的に答えられるように準備しておくといいでしょう。
また、最終面接では特に「なぜキリン、アサヒではないのか」をはっきりと語れるのが大切です。2社との違いを明確にしたうえで回答を用意しておくのがいいでしょう。
おわりに
ここまで、サントリーの本選考を突破するポイントをお届けしました。みなさんの選考対策のお役に立てたら幸いです。
さらに詳しい「選考対策ページ」と「クチコミ」はこちらをご覧ください。
※注釈のない記載は、選考対策ページ(下記)の情報をもとにしています
【選考ステップ一覧】各選考の詳細と解説
【クチコミ】説明会/インターン/選考の評判
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(Photo:taveesak srisomthavil/Shutterstock.com)