こんにちは、ワンキャリア編集部です。
旭化成の事務職の選考対策のポイントをまとめてお伝えします。
エントリーシート(ES)からWebテスト、リクルーター面談、面接まで、それぞれのポイントを解説するので、選考前にぜひ一読ください。
<目次>
●旭化成の社風
●旭化成の本選考のポイント
●旭化成の本選考のフロー
・1. エントリーシート(ES)
・2. Webテスト
・3. 1次面接
・4. リクルーター面談
・5. 2次面接
・6. 最終面接
●おわりに
高い技術力をもとに多様な事業を展開する総合化学メーカー
「素材」をキーワードに多岐にわたる分野で成功
旭化成の魅力は、「素材」をキーワードに石油化学・繊維・住宅・医療・電子材料など、多岐に渡る分野で成功していることにあるといえます。
実際に「マテリアル事業」「住宅事業」「ヘルスケア事業」の3領域に分けて事業を展開しており(※1)、2019年度の決算における各事業の売上構成比は順に約51%、約33%、約16%でした(※2)。
旭化成は「へーベルハウス™」や「ヘーベルメゾン™」でおなじみの住宅事業が特徴的であり(※3)、競合である東レや帝人と差別化できるポイントとなっています(※4)(※5)。
また、扱っている製品を見ても、合成ゴム、ポリウレタンや人口革などの繊維、建築材、半導体、バッテリー・衣料品、さらにBtoC製品としてサランラップやへーベルハウス™まで幅広く手がけており(※1)、まさに多種多様です。さらに、事業ポートフォリオがバランス良く組まれているため「どこかが売れなくても、他で支える仕組み」が完成しているといえます。
多種多様な事業展開であらゆるニーズに対応できる旭化成は、魅力的な企業だといえるでしょう(合格の秘訣より)。
(※1)参考:旭化成「事業・製品」
(※2)出典:旭化成「決算のポイント:2020年3月期 本決算」
(※3)参考:旭化成「住宅領域」
(※4)参考:東レ「製品・サービス」
(※5)参考:帝人「事業領域とビジネスモデル」
穏やかで温かい人が多く、上下関係もフラットな社風
旭化成の社員の特徴として、「穏やかで温かい」ことが挙げられます。
これには、旭化成というネームバリューのために新規開拓の必要性が低く、ノルマによる重圧が少ないという背景が考えられます。
また、旭化成しか持ち合わせていない技術や素材があり、自ら営業をかける必要が少ないという構造もこのような社風の醸成につながっているのかもしれません。
内定者は「社員は真面目で温かい感じの人が多かった」「本選考前に面談をしたリクルーター全員が電話をくれて、アドバイスをしてもらえた」と話しています。
こうした温厚さがあることからか、内定者がリクルーター面談で社員から聞いた話によると「新卒が重役に対しても名前を『さん付けで呼ぶ文化』」が定着しており、社員同士の距離が近いことが特徴です。
そのため、和気あいあいとした雰囲気の中で働くことができるところが魅力といえるでしょう(合格の秘訣より)。
旭化成の本選考のポイント:選考ルートは複数! 併願先との差別化が高評価を得るカギ
旭化成の選考の特徴は「選考ルートが複数あること」です。少なくとも次の3つがあるといわれています。
(1)ES→説明会→リクルーター面談3回→2次面接(5月中)→最終面接(5月中)
(2)ES→説明会→リクルーター面談2回→1次面接(6月中)→2次面接(6月中)→最終面接(6月中)
(3)ES→説明会→リクルーター面談4回→1次面接(5月中)→2次面接(5月中)→最終面接(5月中)
内定者によると、1番多いのは(1)のルートだそうです。このルートに乗れるかは、リクルーター面談の評価にかかっています。
高評価を得るためのポイントは「併願企業との差別化を図る」ことです。他の素材メーカーや商社などとの違いを明確にした上で、志望理由を根拠づけて説明する必要があります。
「なぜ素材メーカーなのか」「なぜ競合の素材メーカーや商社でなく旭化成なのか」をはっきりと答えられるように準備しておきましょう(合格の秘訣より)。
旭化成の本選考のフロー
本選考フローは以下の通りです。
1. エントリーシート(ES)
2. Webテスト
3. 1次面接
4. リクルーター面談
5. 2次面接
6. 最終面接
それでは選考ごとに見ていきましょう。
1. エントリーシート(ES):主体性と周囲を巻き込む力を示そう
2021年卒の本選考では、ESに以下の設問が課されました(選考対策ページより)。
(1)あなたの学生時代について自由にお書きください。(全角300字以内)
(2)次の9つのワードのうち3つ以上を使って、自由に作文してください。物語、詩、自分の考えなどどんな内容、表現方法でも結構です。(全角200字以内)<科学・比・ニーズ・創造・経済・究・細胞・信念・結合>
(3)就職活動あるいは日々の生活において大事にしている軸は何ですか?(全角100字以内)
※出典:旭化成|事務職2021年卒のエントリーシート
(1)学生時代の経験:「主体的に行動」し「周囲を巻き込んだ経験」を書こう
旭化成では多数の関係者と交渉をしながら仕事を進めるスキルが求められます。
事務職の中でも7割程度が配属されると言われる「企画営業」の業務は、材料を組み合わせて新しい商品の提案を行う業務スタイルであるため、「自発的に改善策を提案できる能力」が要求されます。
商流の中間にある素材メーカーは、原料メーカー・顧客メーカー・自社研究開発部門・自社工場などのさまざまな関係者と試行錯誤をしながら製品の提案に関わる必要があります。
そのため、学生時代の経験については「自主的に行動した経験」と「周囲と協力成果を出した経験」の2つのエピソードを記入すると良いでしょう。
(2)キーワード作文:変わった形式だが、無難な解答でもOK
旭化成のESでは毎年、指定された用語を用いて作文をするという変わった質問があります。
一見、個性的な解答が求められているようですが、無難な解答でも問題ありません。
内定者は「キーワード作文が面倒といって提出をやめる学生もいたので、志望度の低い人を落とす目的でキーワード作文をしていると感じた」と話していたため、内容よりも「面倒だ」という気持ちに負けず、考え抜くことができるかがポイントだといえます。
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【全22卒就活生向け】『ES対策ガイダンス』−基礎から内定者ESのアタマの中まで大解剖−
▼ES対策に関する就活記事はこちら
・【エントリーシート(ES)完全対策版】下準備(自己分析)から書く際のコツ・書き方、頻出質問への回答例、業界ごとの特性まで全て解説!
・【エントリーシート(ES)の書き方&例文】ラブレターに学ぶ、企業に読まれるES
・【志望動機の書き方総まとめ】エントリーシート(ES)や面接で通過するためのポイントを詳しく解説!
2. Webテスト:形式は玉手箱! 難易度が高いため参考書でしっかり対策しよう
2021年卒のWebテストの形式は、自宅受験ができる玉手箱でした。出題科目は「言語」「非言語」「性格診断」の3つで、所要時間は1時間程度、ボーダーラインは7〜8割程度と少し高めです。
内定者によると「他の化学メーカーのWebテストを通過していたら問題ないと思う」とのことですが、SPIなどと比較しても玉手箱は問題が難しいため、参考書を使って勉強するなどの対策をした方が良いでしょう(選考対策ページより)。
▼おすすめの参考書はこちら
・【玉手箱・C-GAB編】 これが本当のWebテストだ! (1) 2022年度版 (本当の就職テスト)
3. 1次面接:入社後に活躍できる人物かを確認される
2021年卒の1次面接は、社員1人・学生1人の個人面接でした。所要時間は20分程度で、オンラインで行われました。
質問内容は以下の通りです(選考対策ページより)。
・自己紹介(2分間)
・学生時代に力を入れたこと
・希望職種とその理由
・最後に一言
など
※出典:旭化成|事務職2021年卒の1次面接
1次面接は現場社員による面接で、旭化成で活躍できる人物かを確認されます。
実際に内定者は「学生時代に頑張ったことの深掘りを通じて、課題に取り組む姿勢が見られていた」と話します。
面接で入社後に活躍できる可能性を示すためにも、「学生時代に力を入れたこと」をしっかり整理して面接に臨みましょう。
4. リクルーター面談:選考ルートに大きく影響! 事前に準備して逆質問に備えよう
2021年卒のリクルーター面談は社員1人・学生1人のオンライン面談で、所要時間は1時間程度でした。
旭化成では複数回のリクルーター面談が行われますが、ここで良い評価を得た学生は1次面接を免除されているようです。目安として、「リクルーター面談を3回以上行った学生にはこれが適用される」とある内定者は話しています。
また、特に評価が高い学生は限定のセミナーに案内されます。内定者いわく参加者の多くが内定を取っていたとのこと。リクルーター面談の出来によって選考ルートが変わるので、入念な対策が必要です。
リクルーター面談の内容は逆質問がメイン。以下のアドバイスを参考に、事前に対策しておきましょう。(選考対策ページより)。
(1)業務に関する質問
「具体的な業務内容」に関して深掘りするために以下のような質問をしましょう。
・業務の詳細を掘り下げる
(例)「何に使われている部品か」・「材料を買っている国はどこか」
・競合と比較する
(例)素材メーカーの中でも旭化成の営業(購買)職の特徴は何か
(2)キャリアに関する質問
業務以外ではどういう価値観を持って旭化成でキャリアを築いているかを聞きましょう。
・これまでのキャリアについて質問する
(例)今までで一番つらかった(やりがいのあった)仕事は何か
・今後のキャリアを質問する
(例)今から5年後、10年後にどうなっていたいか
※出典:旭化成|事務職2021年卒のリクルーター面談
5. 2次面接:2分間の自己紹介を事前準備しておくことがポイント
2021年卒の2次面接は社員2人・学生1人の個人面接でした。所要時間は40分程度で、オンラインで行われました。
質問内容は以下の通りです(選考対策ページより)。
・自己紹介(2分間)
・周りからどういう人と言われるか
・強み、弱み
・ストレスがたまった時にどうするか
・休日の過ごし方
・志望動機(会社・職種)
など
※出典:旭化成|事務職2021年卒の2次面接
質問内容から、学生のパーソナリティを深く知ろうとしていることがうかがえます。
「周りからどういう人だと言われるか」「強み・弱み」など定番の質問は事前にしっかりと準備し、その他プライベートに関するトリッキーな質問に対しても、焦らず落ち着いて答えましょう。
6. 最終面接:「なぜ旭化成か」を明確にアピールしよう
2021年卒の最終面接は、社員4人・学生1人の個人面接でした。所要時間は20分程度で、オンラインで行われました。
質問内容は以下の通りです(選考対策ページより)。
・自己紹介(2分間)
・志望理由(厚く)
・学生時代に力を入れたこと
・手書きの作文を事前に提出(A4用紙1枚、お題は自由)
など
※出典:旭化成|事務職2021年卒の最終面接
内定者によると、2次面接ではあまり聞かれなかった志望動機について、最終面接では志望度を図る意味で深く聞かれたそうです。そのため、旭化成の事業や業務に対する理解は進めておいた方が良いでしょう。
結論ファーストで回答しよう
最終面接は役員クラスの社員による個人面接。最終面接では「一問一答」の形式が採用されており、2次面接と比較して個人的な経験を深掘りされることは少ないそうです。
そのため回答全体を通して、以下の2つに気を付けて回答をすることを心がけましょう。
(1)結論ファーストで回答する
(2)構造的に回答する
「なぜ旭化成か」が重要なアピールポイント
「なぜ商社ではなくメーカーか」「なぜメーカーのなかでも素材メーカーか」「なぜ素材メーカーのなかでも旭化成か」という質問で学生の志望度を探られます。
これは「素材メーカーを志望する学生は商社や他のメーカーを併願することが多く、人材流出を懸念している」という背景があるからだと考えられます。
以下のポイントを中心に、自信を持って回答できるよう事前に準備しておきましょう(選考対策ページより)。
(1)競合他社比較から旭化成の魅力について説明する
(2)携わりたい事業から旭化成の魅力について説明する
(3)希望の職種から旭化成の魅力について説明する
(4)組織の雰囲気から旭化成の魅力について説明する
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おわりに
いかがでしたか? 皆さまの選考対策のお役に立てれば幸いです。
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※注釈のない記載は、選考対策ページ(下記)の情報をもとにしています
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(Photo:goffkein.pro/Shutterstock.com)