こんにちは、Maryです。
突然ですが、サマーインターンでエントリーシート(ES)に苦戦したという方はいませんか? 多くの人にとって選考のスタート地点となるES。その重要さは言わずもがなでしょう。
私自身、「この紙1枚で志望企業への道が途絶えるかもしれない……」とESを恐れていました。苦手意識もあり、受けた企業のほとんどがES落ちという時期もあったほどです。
今回はそんな私自身の経験を基に、就活を始めた当初ボロボロだったESの通過率をどう改善したのか、すぐに始められる工夫や考え方をお話ししたいと思います。
<目次>
●自分の中での「100点ES」、通過率は30%という現実
●ESは団体戦。ともに添削し合える仲間を見つける5つの方法
●ES添削は、複数人同時にお願いするのが「鉄則」
●気付いてからでは遅い。人に頼るのもビジネスパーソンの基礎スキルだ
●先輩のESは「赤本」のようなもの。使い倒さない手はない
自分の中での「100点ES」、通過率は30%という現実
ESにかける時間は、志望度の高い企業であるほど増えていくと思います。何度も推敲(すいこう)し、自分の中で100点だと思える状態で提出する──就活初期の自分もそうでした。
ライバルに引けを取らないであろう「ガクチカ」のエピソードを選び、提出先の業界や企業研究を徹底した上で書き上げたES。しかし、そのころに提出したESの通過率は3社に1つ。約3割というのが現実でした。
今の就職活動では、ESの通過基準はほぼ公表されませんし、仮に落ちたとしても、自分のESがどんな評価なのか、どこがダメだったのかも分かりません。ESが赤ペンで修正されて返却される、なんてことはないのです。
完璧だと思っていたESが通らなかったとき、どこを改善すればいいのか、何が足りなかったのかも分からないまま、落ちたという事実だけが残る。それは、全力で書いた答案用紙が返却されることなく、合否だけが言い渡されるテストのようなもの。
もちろん、ESにはっきりとした「正解」があるわけではないのですが、ずっと「テスト直し」と付き合ってきたこれまでの学生生活では、味わうことのなかった変な感覚がとても苦手でした。
また、ESは業界ごと(会社ごと)に設問が異なるため、多くの企業を受ければ、それだけ対策の時間も膨らんでいきます。
夏インターン、秋(冬)インターン、本選考直前の時期は複数社のESの締め切りに追われ、非常に厳しいスケジュールになります。もちろん、対策というのはESだけではなく、GDや面接も含めて山ほどあります。
そんな中でES、ES、ESと締め切りに追われる日々。手書きを要求される企業や、設問や文字数がやたら多い企業に出会うと、それが理由でエントリーを諦めたこともありました。できれば、ESは書きたくない──そう思った私は、就活初期の頃は、イベントや説明会に参加するとESが免除になる企業を探してエントリーしたこともあります。
締め切りに追われ続け、通過率も上がらない。今振り返ると、それは「自分のESを見た人がどう感じるか」を全く考えていなかったことが原因だと考えています。端的に言って、独りよがりなESだったわけです。
ESは団体戦。ともに添削し合える仲間を見つける5つの方法
ES対策で最も大切なのは「1人でやらない」ことだと思っています。自分1人でESを書き、自分1人で確認して、提出し、1人でお祈りメールを見て落ち込み、試行錯誤しているという方は、他の人の助けを借りてみてください。
ESの対策には「客観的な視点での添削」と「余裕を持ったスケジューリング」が不可欠です。「就活は団体戦」というと極論に聞こえるかもしれませんが、少なくともESについては、人と協力し、みんなで突破する団体戦だと思っています。事実、私自身、人にESを添削してもらってから、通過率は大きく改善しました。
だからこそ、ESの作成や添削に協力してくれる仲間を見つけることが大切なのです。先輩や友人にお願いするのが一番楽なのですが、この記事では、それも含めた仲間探しの方法を5つご紹介します。
1:就活を一緒にやっている友人に頼む
まずは、身近で就活をしている友人に頼んでみるのがいいでしょう。同時期に選考を受けている友人であれば、お互いに設問も把握しており、スムーズに添削を行ってくれると思います。また、自分も相手のESを添削できるため、頼みやすいはずです。
2:就活を終えた先輩に頼む
就職活動を終えて卒業を控えている先輩や、社会人の先輩などに頼んでみましょう。知り合いの先輩ならば、快諾してくれることが多いと思います。就職活動をひととおり経験していることもあり、ESのポイントや業界の知識なども就活生よりも多い傾向にあります。まずはサークルや部活の先輩に、気軽に声をかけてみてはいかがでしょうか。
3:OB・OG訪問で出会った社会人の方に頼む
志望業界や志望企業が定まっている場合、その業界や企業のOB・OGを訪問し、ESの添削をお願いするのもオススメです。ESに盛り込んでいる企業理解と実情に齟齬(そご)がないかといった点も確認できる点は、大きなメリットでしょう。
実際に会うのが難しい場合でも、OB・OG訪問のマッチングアプリなどを活用し、メッセージのやり取りを通じて、添削を依頼できると思います。
4:キャリアセンターの窓口の人に利用する
各大学のキャリアセンターの窓口では、ESの添削を受け付けています。これまで何人もの卒業生のESを見てきた、キャリアセンターの職員の方に添削をお願いするのは安心感があると思います。
自分の大学ならではのエピソードや、売り込み方についてもアドバイスをもらえることもあります。ただし、混み合っていることも多いので、余裕を持って利用するのがいいでしょう。
5:有料のES添削サービスを利用する
その他、有料でESの添削サービスをやっている企業、団体、個人の方に依頼するという方法もあります。
もちろん、有料サービスを利用したからといって、ESが必ず通るようになるわけではありませんが、手段の1つとして検討してもいいかもしれません。
ES添削は、複数人同時にお願いするのが「鉄則」
このように、ES添削のツテはたくさんあるので、複数人に見てもらうのがいいと思います。多くの人の意見を取り入れることで、短時間で自分のESをブラッシュアップできるでしょう。
また、添削先を複数確保できていると、1人がもし忙しくて添削する余裕がなかったり、期限までにフィードバックが返ってこなかったりした場合のリスクヘッジにもなります。
添削をしてもらった後は推敲の時間です。ESの添削は1度で終わりではありません。私はESは1回で書き上げるものではなく、何度も推敲して、完成度の高い1枚を添削者と自分でともに作り上げるものだと考えています。
だから、まずは完成度が低い状態でも添削に出してみましょう。フィードバックを取り入れながら完成へと近づけていくことで結果的に、完成度の高いESが早くでき上がります。
気付いてからでは遅い。人に頼るのもビジネスパーソンの基礎スキルだ
「ESを見られるのは恥ずかしいし、ちょっと自信もあるし、添削なしで提出してしまおう」
添削に出す前、私はこんなふうに考えていました。自分が書いたものを誰かに添削されるのは、自分を否定されるような気持ちになるので、苦手でした。正直、添削を頼むのは気が重かったです。
しかし、ESが通らなかった時のショックはそんなものでは済みません。「もっと早く添削を頼んでおけばよかった」と後悔したわけです。勇気を振り絞って、添削をお願いしてみてください。
はっきり言ってしまえば、人を頼ることも就活をうまく進めるために不可欠な力です。社会人になってからでも同じことが言えるでしょう。完成度の高いESを短時間で作成する、という大切な目的があるのですから、「ちっぽけなプライドなんて捨てろ」と悩んでいたころの自分に言ってやりたいです。
私は社会人の方にもES添削をお願いしていましたが、同じ業界を志望する就活生同士でグループを作り、複数人に添削を受けてから提出していました。
ここで注意すべきは、添削の時間を踏まえたスケジュールで動かなければならないことです。相手の都合もあるでしょうから、添削を依頼してから返ってくるまで3日間かかるとすると、ESの作成はそこからさらに1週間ほど前から始める、といった調子です。
いつも締め切りギリギリになってからESを書き始めている人がいたらぜひ、上のようにカレンダーを活用して、最終提出日から添削日を逆算して、ESを書き始めるようなルーチンを作ってみてください。
先輩のESは「赤本」のようなもの。使い倒さない手はない
また今の時代、先輩のESは設問とともに公開されています。これは解答例がついた過去問のようなものです。使わない手はありません。ONE CAREERでも先輩方のESを公開しています。選考に通過した人のESを読み、時間があれば過去問にも取り組んでみましょう。
ESは毎年似たような設問がある企業も多く存在します。提出ギリギリになって全てを書き始めるよりは、過去に出題された設問に対する、自分のESを事前に作っておく方が時間にゆとりがもてるはずです。
それ以外にも、以下の記事で紹介されているようなオーソドックスな質問には、200字、300字、400字……とよくある文字数ごとに回答を作成しておくことをおすすめします。ESだけでなく、面接のときにも役に立つでしょう。
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選考を通過した先輩方のESを読んだとき、その完成度の高さやガクチカのエピソードのスゴさにビビってしまうかもしれません(私もビビりました)。
しかし、準備を重ねれば、それらに匹敵する文章が必ず書けるようになります。それに、繰り返しになりますが、就活は1人で行うものではありません。借りられるタイミングでは人の力を借りましょう。先輩だろうと気にすることはないのです。社会人になった後にまた、後輩たちの手助けをすればいいのですから。
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(Photo:Banana Oil , Lamai Prasitsuwan/Shutterstock.com)
※こちらは2020年1月に公開された記事の再掲です。