こんにちは、ワンキャリ編集部です。
UBSグループ投資銀行本部の本選考の選考対策のポイントをまとめてお伝えします。エントリーシート(ES)から、Webテスト、ジョブ、面接それぞれのポイントを解説するので、選考前にぜひ一読ください。
『【22卒】UBSグループ 新卒採用エントリー』の申し込み締切は2020年10月31日(土)です。
UBSグループの社風:外資系投資銀行の中で最もマイルドな社風
内定者によると、UBSグループでは「能力は一定水準求められるがそれ以上に一緒に働きたいかどうかを基準に採用活動を行っている」とのこと。
以下で詳しく述べますが、グループワークを行うジョブや懇親会での振る舞いは「UBSらしいマイルドさに合うか」を中心に評価されているようです。
ガツガツした人が多いといわれる投資銀行ですが、UBSグループの選考では周りの意見もよく聞いて取り入れられるようなマイルドさを意識しましょう。また「似た雰囲気の社員が多い」といわれているため、選考内で会う社員を観察して振る舞いや考え方を参考にするとよいでしょう(選考対策ページより)。
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UBSグループの選考のポイント:鍵は「IBDとしての適性」と「カルチャーフィット」
UBSグループ投資銀行部門の選考を通して見られているポイントは「IBD(投資銀行部門)としての適性」と「カルチャーフィット」の2点です。それぞれ詳細に見ていきましょう。
随所で見られるIBDへの適性
即戦力を求める投資銀行部門の選考では、ジュニアバンカーに必要とされる以下のような素養があるかを見られています。
・精神的、身体的なタフさ
・M&Aの複雑な論理を組み立てる思考力
・数的センス
詳しい解説は選考フローごとにしますが、全体を通して上記のポイントが求められていることを意識しましょう。
また、論理的に考える思考力だけでなく、周囲に自分の意見を簡潔にわかりやすく伝える能力も必要です。面接やジョブでの振る舞いとして意識すると良いでしょう。
他の投資銀行よりもカルチャーフィットを重視
UBSグループの特徴として「社員のマイルドさ」が挙がります。また、人を長期的な目線で育てる文化があるため、他の投資銀行よりも会社の文化にマッチしているかを重視して選考します。
ある内定者によると「UBSの社員は外資系投資銀行の中でも穏やかな人が多く、能力は一定水準求められるがそれ以上に一緒に働きたいかどうかを基準に採用活動を行っている」とのこと。
また、別の内定者は「選考では他人を蹴落とそうとする思いが強すぎる人や、意見をあまり聞かない自分勝手な人はジョブの段階で落とされてしまう」と話していたそうです(選考対策ページより)。
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UBSグループ本選考のフロー
UBSグループの本選考フローは以下の通りです。
1. エントリーシート(ES)
2. Webテスト
3. ビデオ面接
4. ジョブ
5. 2次面接
6. 最終面接
それでは選考ごとに見ていきましょう。
1. エントリーシート(ES):一般的な英文履歴書。簡潔に自分の能力を示そう
UBSグループの2020年卒の本選考では、英文履歴書の提出が求められます。形式の指定はなく、インターネットで検索して出てくる一般的な英文履歴書の内容で問題ないとのこと(選考対策ページより)。
以下に、記載事項の具体例を紹介します。
<内容の具体例>
・学歴
・自身の強み
・受賞歴
など
※出典:UBSグループ|投資銀行部門2020年卒のエントリーシート
UBSグループの選考は学歴で切られないため、ESの内容はしっかりと読み込まれていると考えられます。。簡潔に自分の経歴や能力を示すことが重要なので、留学経験やTOEIC等のスコアは必ず記載しましょう。
また、英語が得意でない場合は、留学生や英語の得意な友人に添削してもらうといいでしょう。英語履歴書に関してはこちらのサイトもぜひ参考にしてください。
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【ES・体験談】選考通過者の事例と対策法
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2. Webテスト:独自性のある内容。全体を通して求められるのは「正確さ」
UBSグループでは、1時間程度の企業オリジナルのWebテストが課されています。内容は計算問題とコンプライアンス問題で、難易度はそこまで高くないようですが、短時間で正確に回答することが求められます(選考対策ページより)。
具体的な内容と対策方法は、以下の通りです。
(1)計算問題
例題)為替のレートを元に「1枚〜元のチケットの総売上が〜ドルの場合、チケットは何枚売れたか」等を選択式で回答する。
※出典:UBSグループ|投資銀行部門2020年卒本選考のWebテスト
内定者は、「難易度は普通だが、時間がかなりギリギリだった」「選抜基準はかなり高いので正確性が求められる」などと述べています。
計算問題の類題としてはSPIの表の読み取りがあげられるため、事前にSPIの問題集などを解いて複雑な計算を速く解けるように練習しておくと良いでしょう。
・主要3方式<テストセンター・ペーパー・WEBテスティング>対応】これが本当のSPI3だ! 【2021年度版】
(2)コンプライアンス問題
形式)「あなたが上司で判断を仰がれた際、以下のシチュエーションではどのような選択をしますか?」等の問いに対し、自身が正しいと思う判断を選択式で決定する。
※出典:UBSグループ|投資銀行部門2020年卒本選考のWebテスト
2019年卒の採用までは英語で出題されていましたが、2020年卒の採用では日本語に変更されました。「計算問題よりもこちらで適性を見られている気がする」と述べる学生もおり、重要性も非常に高いと思われます。落ち着いて考えれば解ける問題が多く、時間制限もないので焦らずじっくり考えましょう。
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・【SPI・玉手箱etc.】主要Webテスト9種類:問題形式の見分け方と対策本一覧
・【Webテスト対策:玉手箱】計数・言語・英語の問題例一覧!出題企業とおすすめ問題集も
3. ビデオ面接:内容の質が求められる動画面接。英語の対策も忘れずに
UBSグループでは30分程度のビデオ面接が課されます。内容はオーソドックスなのでしっかり事前準備をしておくと良いでしょう(選考対策ページより)。
質問内容は以下の通りです。
<質問内容>
・自己紹介(日本語)
・UBSの投資銀行部門は何をする場所か(日本語)
・なぜUBSで働きたいか(日本語)
・何に対してモチベーションを感じるかと、その理由(日本語または英語)
など
※出典:UBSグループ|投資銀行部門2020年卒のビデオ面接
また、2020年度の採用では英語の質問が1問のみ(日本語も可)と複数英語の質問があった前年度と比べて減っており、英語力よりも内容が重視されたようです。聞かれる可能性の高い基本項目(自己紹介など)や、「志望理由」「モチベーションを感じる瞬間」「チームでの経験」については、1~2分ほどでエピソードを簡潔に話せるようにしておきましょう。
しかし、2021卒の採用が再び英語力重視で行われる可能性もあるため、上記の内容については英語でも話せるようにしておくといいでしょう。
▼英語や面接対策に関するおすすめの記事はこちら!
・【就活】英語面接を突破!聞かれる質問と面接官を納得させる回答例文
4. ジョブ:能力・人柄どちらからも「一緒に働きたい」と思われることが重要
UBSグループ投資銀行部門のウィンタージョブでは、2日間でM&A提案型グループワークを行います。2020年度は「KDDIのM&A戦略の作成」というテーマでしたが、仮想クライアントは毎年変更される可能性が高いとのこと(選考対策ページより)。
また、以下のような人物が通過していることから、特徴としては、わかりやすい能力よりも「一緒に働きたい」かどうかを重視しているといえるでしょう。
・班のまとめ役ではないが全ての作業に関わり班に貢献した人
・発言は少ないが、煮詰まったとき道筋を提示できる人
など
2日間のスケジュールは以下の通りです。
(1日目)
午前:会社説明およびバリュエーションについての講義とバリュエーションに関する簡単なワーク(30分間)
午後:グループワーク
(2日目)
午前:グループワーク
午後:発表(10分程度)、審査員による質疑応答(10分程度)
※出典:UBSグループ|投資銀行部門2020年卒本選考のジョブ
ジョブの倍率は2倍程度で、主な評価のポイントは「グループワークでのメンターの評価」「発表時の審査員による評価」「懇親会での社員による評価」の3点です。以下の解説を参考に対策を行いましょう。
事前:バリュエーションの基礎知識をつけていく
金融知識が不問とはいえ、参考書籍などを通じて以下3つを理解しておきましょう。・バリュエーションの市場株価平均法(※1)
・マルチプル法(類似企業比較法)(※2)
・DCF法(※3)
(※1)市場株価平均法……企業の1カ月〜1年の間の平均株価を用いて時価総額を推定する方法。
(※2)マルチプル法……対象企業とビジネスモデルや事業地域が類似している企業のEV/EBITDA倍率(マルチプル)などの指標を用いて時価総額を算出する方法
(※3)DCF法(現在価値割引法)……企業の将来生み出す利益(キャッシュフロー)を予測して将来合計価値を算出し、割引率で割り引いた値を用いて企業現在価値(=時価総額)を算出する方法
▼参考書籍はこちら
・実況LIVE 企業ファイナンス入門講座―ビジネスの意思決定に役立つ財務戦略の基本
プレゼン:難しい質問に備えた準備を行う
プレゼン後の質疑応答ではかなり難しい質問をされるとのこと。理路整然と落ち着いて話すことが高評価につながるようです。「なぜM&Aの必要があるのか」「なぜこの企業を買収するのか」といったロジックまで疑問点となりうる部分は説明できるよう準備しましょう。
【参考】M&A提案に関するグループワークの流れ1. 買収する側の企業分析
・企業の「財務状況」と「今後投資を行う事業」を把握する2. 買収先候補企業のリストアップと選定
・買収先とどのようなシナジーを生むことができるかどうかを考えることで企業をいくつかの候補に絞り込む3. 買収先候補企業の企業価値算出/買収先の決定
・マルチプル法によるバリュエーション(PER、PBR、EBITDA倍率などのキーワードはおさえる)
・DCF法によるバリュエーション(現在価値、将来CFなどのキーワードはおさえる)4. 買収にかかる資金調達の検討
・現金か資金調達かハイブリッドか(デット(負債)ファイナンス/エクイティ(株式)ファイナンスなどのキーワードはおさえる)5. 提案資料作成
・初学者でもついていけるように講義が行われますが、事前に勉強しなければインターンで良い結果を出すことは難しいでしょう。
懇親会:「なぜUBSなのか」をアピール
また、この後の選考では「なぜUBSなのか」という質問など社風との相性を問われる場も多いとのこと。ジョブ中に行われる懇親会では「UBSらしいマイルドさ」に合う人材であることをアピールするようにしましょう。
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5. 2次面接:実質的な最終面接。事前の面談で対策し、「タフさ」と「志望度」の高さを示す
UBSグループの最終面接は内定を前提とした確認の場なので、この2次面接が実質の最終面接です。いわゆる「スーパーデイ」と呼ばれる長丁場の面接で、2020年の新卒採用では、2時間程度でMD(マネージングディレクター)との面接を6回程度行っています。
面接によっては全ての質問を英語で行う場合もあるとのこと。以下で述べる対策は、英語で答える場合も想定して行いましょう(選考対策ページより)。
具体的な質問内容は以下の通りです。
<内容>
・自己紹介
・志望理由
・趣味について
・他社の選考情報
・逆質問(2問程度)
など
※出典:UBSグループ|投資銀行部門2020年卒本選考の2次面接
人によってはメンターとの面談がセッティングできるようになるので、「スーパーデイに出てくるMDがどういった人か」、「過去にどのような評価をしていたか」など、面談を通して情報を仕入れておきましょう。オーソドックスな質問の回答内容についてチェックを行ってもいいでしょう。
また、以下のポイントを見られているため、解説を参考に対策してください。
・ジュニアバンカー適性
以下の2つを示すエピソードを用意しましょう。
(1)精神的・身体的なタフさ
(2)M&Aの複雑な論理を作る思考力
・なぜUBSなのか
オーソドックスな質問の回答は事前に全て用意しておく必要がありますが、その中でも毎回聞かれる志望動機は一貫性を意識し、特に「なぜUBSなのか」はジョブや面談を通して固めておきましょう。
<オーソドックスな質問の具体例>
・なぜ投資銀行なのか
・なぜUBSなのか
・自分の強みはなにか
・何を頑張ってきたのか
など
また、ジョブの感想や自己評価を聞かれる場合があるとのこと。面接前にはジョブを振り返り、自分自身についてだけでなく、会話をした社員や他学生についても振り返ってまとめておくといいでしょう。
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6. 最終面接:最終確認の場。説得力ある志望動機で熱意を示す
UBSグループの最終面接は、投資銀行のヘッドとの1時間程度の個人面接です。呼ばれた時点でほぼ内定は確実といわれているようですが、ヘッドが納得しなかった場合は再面接になる場合もあるとのこと(選考対策ページより)。
質問内容は以下の通りです。
・今どういう思いでこの場にいるのか
・志望動機・逆質問(3問程度)
など
※出典:UBSグループ|投資銀行部門2020年卒本選考の最終面接
ここまでの選考で能力は確認済みのため、最終面接では志望動機を中心に抽象的な質問で深掘りされ、本当にUBSグループに入るべき学生かどうかを見極められます。ロジックツリーなどを用いて自分の志望動機を改めて整理し、社員との面談でチェックするなどしてより説得力を持たせられるよう準備しましょう(選考対策ページより)。
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おわりに
いかがでしたか? 皆さまの選考対策のお役に立てれば幸いです。
さらに詳しい「選考対策ページ」と「クチコミ」はこちらをご覧ください。
※注釈のない記載は、選考対策ページ(下記)の情報をもとにしています
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