ワンキャリ編集部が贈る、総合商社の「卒業生」にスポットを当てた特集「#辞め商」。
うまく使えばキャリアに生きるスキルや経験を得られる一方で、会社に使われるだけで終わる人も少なくない──2020年に掲載した「商社を喰うか、喰われるか」は、商社キャリアの闇にも踏み込んだ内容で、大きな反響を呼びました。
それからわずか1年、総合商社を取り巻く環境は大きく変わりました。新型コロナウイルスの大流行です。
ロックダウンなどの対策を背景に、世界中でヒト・モノ・カネの動きが止まり、多くの窮地に陥りました。世界でビジネスを展開する総合商社も例外ではなく、5大商社は丸紅(※)を除く4社が2021年3月期は減益の見通しを発表しています。
(※)……丸紅はコロナ禍による減損損失を2020年3月期に計上したため、2020年3月期が赤字決算となった
しかし、このコロナ禍にあっても、就活生の総合商社人気は堅調。2021年3月に発表した「東大京大 22卒就活人気ランキング」でも、5大商社は全て30位以内にランクインしています。
海外駐在の機会や待遇の良さなど、総合商社が人気の理由は数多くありますが、新型コロナウイルスで状況が変わったものもあるはず。
「それでも、あなたは総合商社で働き続けますか?」
ワンキャリ編集部が総力を挙げてお届けする辞め商社特集、2021年のテーマは「コロナ退職は英断か、迷走か」です。
総合商社の「卒業生」に問う。「コロナ禍の今、あなたは新卒で総合商社に入りますか?」
今回お話を伺ったのは、5大商社を辞め、起業家から政治家、ビジネス小説家までバラエティに富んだ方面で活躍をしているエキスパートたち。彼らには2つの質問に答えてもらいました。
「今、総合商社で働いていたとして、商社を辞めるか考えますか?」
「コロナ禍の今、あなたは新卒で総合商社を目指しますか?」
実際に話を聞いてみると、コロナ禍で転職するかどうかは否定的な意見が多い一方で、新卒で総合商社に入るかどうかについては、意見が分かれました。なぜ2つの質問の答えに差が出たのか。その答えはインタビュー記事で確かめてみてください。
彼らが商社を辞めた理由から、商社に感謝している点、そして商社を目指す学生に向けたアドバイスまで、本音で語ってもらいました。きっと、商社志望の就活生はもちろん、そうでない人にも楽しんでいただけるはず。ワンキャリ屈指の「問題作」が帰ってきました。ご期待ください。
【4月28日(水)公開】32歳、一念発起して丸紅から政治家へ。「政界進出」が商社パーソンのセカンドキャリアである理由
松田龍典さんは、丸紅の穀物トレーダーとして6年勤めたのち、政治家を目指し退職しました。
松田さんは「商社で働いたからこそ、政治家を目指そうと思った」と話します。商社と政治。一見対極にあるような仕事ですが、実は閣僚の中にも総合商社出身の方がいるなど、意外と親和性があるのかもしれません。両者をつなぐものは何か。商社出身政治家のキャリアに迫ります。
【5月6日(木)公開】本質に迫る問いが、商社のキャリアを左右する。住友商事を辞めて気が付いたクリエーティブな人とオペレーティブな人の違い
(Photo:Aiko Suzuki)
学生時代の就活の悩みを抱えたまま社会人になった青年のその後を描いた、ビジネス小説『藁を手に旅に出よう』の著者、荒木博行さん。新卒で住友商事に入社し、現在は独立して人材育成の会社を立ち上げ、書籍紹介のサービスにも携わっています。
住友商事時代には小説の主人公と同じように「キャリアの迷子」になったこともあったそうです。迷子を抜け出せたきっかけは何だったのか。これまでを振り返りながら、退職した今だから分かる「商社の本質」についても語ってもらいました。
【5月10日(月)公開】住友商事から独立して「1人総合商社」に挑戦。傍流の果てに見つけたオンリーワンのキャリアとは?
一般に巨大な組織といわれる総合商社を「たった1人」でやっている人がいるのをご存じですか?
「旅するビジネスマン」を名乗る小林邦宏さんは、住友商事を退社後に独立。プラスチックから水産、花、化粧品と幅広い商材を扱う商社マンとして、自由に世界中を飛び回っています。
総合商社の本流とも呼べる仕事を1人でやっている小林さんですが、商社にいたころは「自分は傍流だった」と意外な言葉が。傍流を極めた先に見つけた「オンリーワン」のキャリアに迫ります。
【5月13日(木)公開】「経営を学ぶなら総合商社」は正解か? 三井物産出身のベンチャーCEOに聞く、商社の使い倒し方
総合商社の志望理由として「経営を学びたい」と答える学生は少なくないでしょう。アダコテック CEO(最高経営責任者)の河邑亮太さんも経営を学ぶために三井物産を選んだ一人でしたが、「子会社社長になれる40歳過ぎまでチャンスを待つのはリスクだ」と7年目で退職。
チリの子会社でのCFO(最高財務責任者)の経験や100億円規模のM&Aといったプロジェクトを振り返りながら、河邑さんが総合商社でどう経営を学び、会社を使い倒したかを探ります。
【5月17日(月)公開】「三菱商事にいたころの自分はダサかった」──起業家・黄皓が捨てた商社のプライド
人気恋愛リアリティーショー『バチェロレッテ・ジャパン』で、一躍有名になった黄皓さん。現在3つの会社を経営する彼もまた、商社出身者です。
やりたいことが分からず「モテそう、高収入、つぶしが利く」を理由に就職活動をし、選んだのは業界No.1の三菱商事。「商社はぬるま湯に浸からせるのがうまい」と評しながら、「また就活するとしても商社を選ぶ」と黄さん。彼が考える商社の価値とは何なのでしょうか?
▼商社マンのキャリアパスを知りたいあなたへ
【ONE CAREER PLUS】では総合商社からの転職事例を複数掲載しています。
総合商社マンの転職先を知りたい方は、以下を参照してください。
ONE CAREER PLUS『三菱商事/転職体験談』(別サイトに遷移します)
ONE CAREER PLUS『三井物産/転職体験談』(別サイトに遷移します)
▼【辞め商2021:コロナ転職は英断か、迷走か】の他記事はこちら
・あの「#辞め商」が帰ってくる──商社卒業生に聞く「コロナ禍の今、総合商社に入りますか?」
・32歳、一念発起して丸紅から政治家へ。「政界進出」が商社パーソンのセカンドキャリアである理由
・本質に迫る問いが、商社のキャリアを左右する。住友商事を辞めて気が付いたクリエーティブな人とオペレーティブな人の違い
・住友商事から独立して「1人総合商社」に挑戦。傍流の果てに見つけたオンリーワンのキャリアとは?
・「経営を学ぶなら総合商社」は正解か?三井物産出身のベンチャーCEOに聞く、商社の使い倒し方
・「三菱商事にいたころの自分はダサかった」──起業家・黄皓が捨てた商社のプライド
【執筆協力:スギモトアイ】