こんにちは、ワンキャリ編集部です。
アメリカに拠点を置く世界最大の投資銀行であるゴールドマン・サックス(以下、GS)の本選考のポイントをまとめてお伝えします。
ゴールドマン・サックスの社風:最高峰の人材が集結、結束力を重んじる
内定者の8割は「高学歴体育会」:最高峰の人材が集まる職場
GSには「高学歴・体力・語学力」を備えた人材、とりわけ高学歴の体育会系出身者や帰国子女が集まっています。
これは投資銀行は高度な業務に適う「優秀さ」に加えて、「タフさ」と「チームワーク力」が求められる職場のため、これら3点を満たしやすい高学歴の体育会系が採用されやすいです。 実際に内定者も「内定者9人の中で内体育会出身が7人。帰国子女・留学経験者も4人ほど該当しており、東大・京大・一橋・早慶と、高学歴しかいない」と話すなど、優秀な体育会系、もしくは海外経験者が集まっているようです。
まさに「世界最高峰の人材」が集まって入る職場であるため、ブランドを得ることに加えて自身のスキルアップにも資する環境であると言えるでしょう。
結束力が高いチーム。他外銀と比べて組織を大切にする
外資系投資銀行のIBDの業務内容は、企業別でもさほど変わりませんので、社風で差別化をするのがいいでしょう。 そんな中、GSは組織を大切にする社風といわれています。その組織重視の社風は、「研修制度」と「案件の進め方」にも反映されています。
まず、研修制度では、「失敗して学べ」など放任主義の外銀が多くある中、GSのIBDに入社すると手厚い研修とケアを受けながら業務について学ぶことができます。
案件の進め方では、「他銀では個人が案件や方針を決めて上に回すところもあるが、GSでは必ずチームで話し合ってからやる」ところがGS特有の案件の進め方だと内定者は話します。GSの社員間のつながりはこのような業務特性からきていると言えるでしょう。
その他に、女性の働き方にも配慮されてるのが特徴の一つです。男性の比率が高いイメージが強い外資系投資銀行のフロントオフィスですが、近年、GSの投資銀行部門は男女比率ほぼ1:1で採用を行っており、女性の比率が高い職場です。女性が多いのは採用方針であるだけではなく、制度が充実しているところに引かれて女性社員が集まっているという要因もあるようです。例として、2009年には託児所を六本木ヒルズ本社の近くに設置しました。
(※1)参考:ゴールドマンサックス「ダイバーシティ」
リターンは「破格の報酬」と「財務の専門性」
外資系投資銀行のIBDでは、他業界と比べて社会人としては非常に早い段階で「破格の報酬」と「財務の専門性」が得られる点が特徴です。
投資銀行部門は流動性の高い業界のため、各人のキャリアパスは多様です。しかし、新卒1年目から1000万円を超える給与を得られる点は非常に魅力的であると言えるでしょう。
また、IBDで主に得られるスキルは財務分析のスキルやファイナンスの知識です。
他社投資銀行への転職に加え、事業会社CFOやバイサイドのPEファンドなどで財務の専門性を生かしたキャリアを送る人も多く、将来のキャリアパスは非常に広いと言えます。早期から財務的な専門性を身に付けて自立したいという方にとって、新卒から外資系投資銀行に入るのは能力・ハクづけの両面から最高の選択肢の1つと言えるでしょう(選考対策ページより)。
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【合格の秘訣】企業概要・選考での評価ポイント
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ゴールドマン・サックスの選考のポイント:ジュニアバンカーの3要素
外銀IBD共通のポイントである「まずジュニアバンカーとして優秀な人材がどうか」という視点で新卒採用を行います。というのも、外資系投資銀行は非常に流動性の高い業界のため、シニアになってから求められる対人折衝力などのスキルは求めていないからです。そのため、外資系投資銀行のジュニアバンカーの業務特性から考えて、以下の3要素を持っている即戦力人材が内定しやすいと言えます。
(1)精神的・身体的なタフさ
(2)M&Aのロジックを考える論理的思考力
(3)四則演算を高速で解く数的センス
この3要素は他の企業のIBDにも共通して求められる必要な要素です。
ゴールドマン・サックス特有の選考のポイントを見てみましょう。
独自の筆記試験・個人ワークで高評価を得られるか
2019年卒の選考では、特に「論理的思考力」と「数的センス」が求められ、評価していたようです。
現に、内定者の中でも社員に「GDでは他の学生の方が優秀だったが、筆記試験の点数が8〜9割と良かったので通した。」と告げられた方もおり、グループワークなどの評価よりも、個人ワークの評価が重要だったことが分かります。
筆記試験の内容は、難関中学の入学試験で行われる数学、ジョブの個人ワークの内容は「1日でSMBCの株が2016年に3回変動している理由と2018年末の株価を説明・予想せよ」というものでした。「前者は数的センス・後者は分析・示唆出し」の論理的思考力が求められていますので、もし不足していると感じるのであれば早期から対策をしておくに越したことはありません。前者は「数的処理や判断推理」、後者は「日頃からアナリストレポートを読み、株価の動く理由を知っておく」などである程度対策はできますので、不安な場合はしておきましょう。
またその他に、英語が話せるとさらにプラスの評価につながります。
業務上のクライアントはほとんど日本企業が相手ですが、本部がニューヨークにあり世界中に支社があるGSでは社内コミュニケーションのために英語が話せなければいけません。実際内定者がほとんど帰国子女や留学経験者であることからも選考での英語力の重要性がうかがえます(選考対策ページより)。
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【合格の秘訣】企業概要・選考での評価ポイント
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ゴールドマン・サックスの本選考のフロー
GSの本選考フローは以下の通りです。
1. エントリーシート(ES)
2. Webテスト
3. 筆記テスト
4. グループディスカッション(GD)
5. 1次面接
6. ジョブ
7. 最終面接(スーパーデイ)
それでは選考ごとに見ていきましょう。
1. エントリーシート(ES):論理的思考力を盛り込む
GSの2020年卒のESは以下の通りです。
(1)応募部門を希望する理由をご記入ください。(日本語600文字以内)
(2)自己PRなどをご記入ください。英語で書くことを推奨します。(日本語600文字以内、英語150 words以内)
(3)就活のポイント(1行)※出典:ゴールドマン・サックス|投資銀行部門2020年卒のES
主に「志望理由」と「自己PR」の2問です。それぞれ以下のポイントをしっかりと答えましょう。
・志望理由……「なぜ外銀IBDか」「なぜGSか」
・自己PR……「タフさ」と「チームワーク力」
応募数が多いため読んでないと勘違いされやすいですが、社員はESをしっかりと読み込んでおり、面接でもこのESを参考に質問がされるようです。そのため、内容に関してはしっかりと面接でも答えられるよう、練っておく必要があると言えます。GSは特に経歴やステータスの高い学生を評価する傾向にあるため、体育会や留学経験、何らかの大会での優勝経験などがあるのであれば積極的にアピールするのもよいでしょう。
また、投資銀行部門ではM&Aのロジックを考える論理的思考力と数的センスが不可欠です。ESも論理的思考力を示す機会と捉え、
・結論ファースト
・定量的に書く(例:売上を◯◯%伸ばした)
・構造化
を意識して書きましょう(選考対策ページより)。
▼ゴールドマンサックスのES・志望動機について詳しく知りたい方はこちら!
【ES・体験談】選考通過者の事例と対策法
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2. Webテスト:ボーダーは8割程度。対策は念入りに
GSのWEBテストでは、SPI形式のものが行われました。内容は「言語、非言語、英語、性格」。
内定者の感想は以下の通りです。
・点数が一定水準に達していない場合は学歴やES関係なく切り落とすらしいので、対策はしておいた方が安心。
・ボーダーが高いと言われている企業に出した点数を使いまわした。
・SPI対策本で準備していれば問題ないと思う。
このことから分かるように、難易度はそこまで高くはありませんが、素早く正確に解く必要があります。オーソドックスなSPI形式のテストセンターです。他社選考や参考書で対策をして臨みましょう(選考対策ページより)。
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・【SPI対策】SPIとは?例題31問付き!言語・非言語等の問題形式と出題内容を解説!
・【SPI・玉手箱etc.】主要Webテスト9種類:問題形式の見分け方と対策本一覧
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3. 筆記テスト:倍率4〜5倍の数学系試験
2018年卒から追加された重要な選考。問題例は以下の通りです。また、筆記テストとグループディスカッション(GD)は同日に行われるので注意しましょう。
(モンティー・ホール問題に酷似した問題)
6つの弾倉リボルバーに2発弾丸が込められている。
一発弾丸を撃った場合、シリンダーを回して撃つ場合とシリンダーを回さないで撃つ場合、どちらが弾丸を発射する確率が高いか確率とともに答えよ。
(何番の商品が不良品か推測する問題)
1番から100番まで商品がある。
3つの商品グループが不良品となっており、以下のようなことが分かっている。
(1)1番から10番には不良品がなかった
(2)5番から21番には不良品が5つあった
(3)55番から75番は全て不良品だった
……(以降、条件文が複数存在)
不良品のグループは何番か答えよ
この独自の筆記試験は2018年卒の選考から追加された選考で、内定者によると体感倍率は4〜5倍ほどで、同日のGDと併せて評価されます。
内定者によると、通過者には2パターンがあるようです。「GDは評価されなかったが、筆記試験で8〜9割とって通過する人」と「筆記試験で6〜7割だったがGDで評価された人」です。
数字に自信がある理系学生などはこの筆記試験で評価を高くもらって通過を目指しましょう。筆記試験の点数が低いと次の選考である面接でケース問題が出題されたり、スーパーデイでMDに「なんでこんなに点数低いの?」と詰められたりすることもあるようなので、数学が苦手な場合は注意です。独自形式の問題のため対策は難しいですが、2018年・2019年出題された問題はほとんど上述のものと変わらなかったようなので、以下の参考書などで対策してください(選考対策ページより)。
・外資系企業がほしがる脳ミソ―採用試験の定番! 問題解決力を試す60問
4. グループディスカッション:通過率3割の難関。積極性と協調性のバランスを
GSのグループディスカッション(GD)は時間が約20分で発表時間は5分程です。出題されたテーマは「日本企業に英語教育を導入すべきか」で終了後にFBがもらえるようです。
経歴の良さかGDの振る舞いで評価される
GSのGDでは例年同様に通過率は平均して約3割ほどで、通過者が0人の班もあったようです。評価要素が例年通りであるならば、以下の2点が重要な評価要素だと考えられます。
(1)経歴(学歴、課外活動)が魅力的だと思われる
(2)GDでの振る舞い、質問への受け答えを評価される
内定者によると筆記試験で成績が良くなかった場合でもGDの出来次第で次の選考に進むことができるようです。
選考間際では当然経歴は変えられないので、以下のアドバイスを参考にしたGDでの振る舞いを心がけましょう。
積極性と協調性の両方が大事
GSに限った話ではありませんが、GDでは「積極性と協調性のバランス」が重要です。
内定者によると「積極的にガツガツ話を進めていた人もいたが、積極的すぎて周りの意見をないがしろにしてしまっており、結果的に選考に残っていなかった。自分はほとんど話さなかったが通過できたため、積極性だけでは落とされてしまう」らしく、GSではカルチャーにもあるように「協調性」が特に見られると言えます。
「話しすぎず、なおかつ全体の議論にもしっかりとコミットする」、このバランスが極めて重要になってきます。
タイムマネジメントには厳しく
日々、大量の仕事をこなしているIBD社員からすると、時間を守れないことはタイムマネジメント能力に欠けていると判断され、大きな減点になります。
10分で思い通りのアウトプットを出すことは困難かもしれませんが、逆に、タイムマネジメントを出来ていれば好評価をもらえます。タイムテーブルの作成を提案する、時間を常に意識して議論を進めるなどして、自分は時間にシビアな人間であることをアピールしましょう。
発言にはファクト(事実)の裏付けを意識する
議論中の発言などでは自分の経験などのファクト(事実)が裏付けされていると説得力があります。
特に定量的なハードファクトを用いて発言が出来ると投資銀行の数的な意識とも近く、評価されやすいと言えるでしょう(選考対策ページより)。
▼GD対策に関するおすすめの記事はこちら!
・グループディスカッション対策完全版!テーマごとの例と議論の進め方・役割の選び方
5. 1次面接:志望度とタフさをしっかりアピール
GSの面接は社員が2人、学生が1人で所要時間30分の個人面接を2回行います。面接内容は「志望動機、ESの深掘り、就活状況」についてなどで、フランクな雰囲気で行われます。内容は以下の通りです。
【内容】
・自己紹介
・志望理由
・他外銀の選考について
・気になるニュース
・逆質問
など
(※筆記試験の結果が悪い場合、以下のケース問題が出題される場合もある。)
【問題例】
・アメリカの映画の来場者数は?
・その他、就活生のエピソードに合わせて出題
倍率は、約3倍のようです。先述の通り、ジュニアバンカーとしての素質「精神的・肉体的タフさ」「チームワーク力」「論理的思考力」などを見せられるかどうかにかかっています。この2次面接でリクルーティングメンバー(面接官)に気に入ってもらえると、一気に内定へ近づきます。
選考プロセスにおける最大の関門だと思い、入念な準備をした上で臨んでください。
志望理由などオーソドックスな質問は事前に準備しておく
IBDでの面接では、ジュニアバンカーとしての資質を測るために、オーソドックスな質問がなされることが多いです。「志望理由」ではGSへの理解度と志望度の高さ、「学生時代頑張ってきたこと」ではタフさとチームワーク力をアピールしましょう。
また、事前準備としては以下についてしっかりと答えられるように準備しておきましょう。
(1)その経験に至った経緯
(2)経験の詳細
(3)経験を通して学んだこと
特に、聞かれる可能性の高い基本項目(自己紹介など)や、「挫折経験」「チームでの経験」については、1〜2分ほどでエピソードを簡潔に話せるようにしておきましょう。対策として、Wordで400字ほどの文章に起こしておくことをオススメします。
学生時代のエピソードでは「タフさ」をアピールしよう
学生時代のエピソードではESに書いた内容同様に「タフさ」をアピールすることをオススメします。これはGSだけに限りませんが、投資銀行は朝から朝まで働く業界であるため、タフさは何よりも重要視されるポイントのためです。
また、時には激務であるIBDでやっていく資質を評価するために「理不尽なことにも耐えられるか」などストレス耐性の有無をダイレクトに問われる場合があります。その際は、理不尽な組織に所属していた経験などを話して、精神的に強い人間であることをアピールしましょう。
そのため、学生時代のエピソードでは「長く続けたこと」を聞かれる場合もあります。部活動など同じ組織に長く所属した経験がパーフェクトですが、ない場合には「成績で上位をとり続けた」「毎朝走り続けた」など習慣で代用することも可能です。事前に自分の経験から、ストレス耐性のあるエピソードを選出しておきましょう。
筆記の点数に自信がない場合はケース問題の対策をしておこう
内定者によると筆記試験の出来が悪かった学生の中にはケース問題で思考力をチェックされていた方もいたようです。
そのため、筆記試験の出来が悪かった場合はケース問題が出題されることを見越して対策をしておきましょう。
過去に以下のような問題が出されたようです。
・アメリカのミュージカルの来場者数は? 増やすにはどうすればいいか
・女子高生をターゲットにしたビジネスを提案せよ
以下の参考書で対策できますので、もし知らない場合は目を通しておくといいでしょう(選考対策ページより)。
・現役東大生が書いた 地頭を鍛えるフェルミ推定ノート――「6パターン・5ステップ」でどんな難問もスラスラ解ける!
・東大生が書いた 問題を解く力を鍛えるケース問題ノート 50の厳選フレームワークで、どんな難問もスッキリ「地図化」
また、以下の記事も参考にしてください。
・【20卒向け】フェルミ推定・ケース面接を対策!ポイントは「論理性・コミュ力・楽しむ姿勢」:外資戦略コンサル徹底解説Vol.2
▼過去に配信した《面接対策ガイダンス @YouTube LIVE》を期間限定で公開中!
・【全22卒就活生向け】『面接対策ガイダンス』−基礎から内定者の準備方法まで大解剖−
▼面接に関するおすすめの記事はこちら!
・【就活:最強の逆質問】企業の採用面接で好印象を受ける質問例10選
・面接対策:就活で定番の質問と回答例・強みを企業にアピールするコツ
6. ジョブ:実質の最終選考、個人ワークが特に重要
GSのジョブは社員が15人に対し学生は30人で、3日間行われます。内容は「M&A先の選定とプレゼンを行うグループワーク」と「一企業の株価分析と予想を行う個人ワーク」があり、途中で面接も実施される。このジョブは実質最終選考であり、個人ワークの評価が重要となっている。
【当日の流れ】
1日目午前〜昼:企業・社員紹介と課題テーマの発表(※)、買収先の決定
1日目午後〜2日目昼:M&A提案型グループワーク、発表(※)
2日目午後〜3日目昼:株価分析・予測の個人ワーク
3日目午後:懇親会
(※)人によって1〜2日目に15分程度の面接が行われる。
倍率は3倍程度。個人ワークの出来がカギ
ジョブの通過率は2〜3倍ほどで、最終に進めばほぼ落ちないため、事実上の最終選考です。
内定者によるとグループワークよりも個人ワークの出来がカギとなっていますので、特に個人ワークで結果を出せるように意識してふるまいましょう。
個人ワークで評価されるために、「定量的な情報を用いる数字センス」と「論理的な思考」の2点をアピールしましょう。
(1)定量的な情報を用いて数的センスをアピール
まず重要なのが「定量的な情報を用いて語れるか」という点です。
これは株価の分析・予測は正解がないため「いかに妥当性が高い主張を作るか」が重要となり、その根拠は定量的な情報などのハードファクトが評価されやすいためです。内定者も膨大なアナリストレポートの中から「あたり」をつけて情報の精査を行い、株価の分析に定量データを用いていたようです。
個人ワークを行う際には必ず定量的な根拠を持つように意識しておきましょう。
(2)社員の質問を想定して論理的思考をアピールする
個人ワークでもう一点重要なのが「論理的思考」です。
上記の定量的データを用いて示唆を出すのはある程度まで可能ですが、株価の予測などは定性的な情報からくる示唆も多く、そういった点では「AだからBが怒ると考えられる」といった因果関係の積み重ねで予測を立てることになります。また、こういった思考はある程度似通ってくるため、プレゼン時に受ける社員の質問もある程度想定することが可能です。
例えば、2018年卒のテーマだった金融(銀行)業界や企業(三井住友銀行)では、株価が影響しうる要因を調べ上げておき、社員の質問に的確に返すことで論理的思考、特に予測する能力をアピールできます。内定者はあらかじめ社員の想定質問とそれに対する回答を考えていたところ、的確に答えることができたため、個人ワークを行う際には参考にしてください。
「自分を押してくれる社員を作れるかどうか」が勝負の分かれ目
また、例年通り、ジョブにはリクルーティングチームを始めとして、多数の社員が登場します。自分を押してくれる社員を作れるかが、選考通過の大きなカギとなるため意識しましょう。実際に気に入ってもらうチャンスは大きく5つあります。
(1)グループワークでの立ち振る舞い……主体性と協調性のバランスをアピール
(2)プレゼン……質も保つ、計画をたてて進行する、質問にも備える
(3)社員とのコミュニケーション……逆質問などで顔を覚えてもらう
(4)リクルーティング責任者との面接……3つの要素をアピール
(5)ディナー……空気の読めない言動・気の緩みは厳禁
GDとプレゼンでのみ評価されていると勘違いしないように注意してください。リクルーティングチームは、これら5点の総合点で評価しているという意識で臨みましょう(選考対策ページより)。
7. 最終面接(スーパーデイ):長丁場の3〜4時間、8回の面接
GSの最終面接は大量の面接を1日でこなす形式「スーパーデイ」であり、MDが8人に対し、学生は1人で15分の個人面接を8回行います。MDによって質問内容は異なるが、ここまでくればほぼ内定とのことです。オーソドックスな質問ととっぴな質問の2種類が以下の通りです。
【オーソドックスな質問】
・投資銀行への志望理由
・GSへの志望理由(他社比較含む)
・過去に頑張ったこと
・GSのM&Aで気になったもの
・今後のキャリアはどのように考えているか
・逆質問
など
【とっぴな質問例】
・(質問がなく、全て逆質問をするよう指示される)
・100億円あったら何に使うか
・「自分の強みなど」を10個言って・好きな映画は何か
・(15分間すべて研究関連の質問)
・投資銀行の仕事を一言で表して、選んだ理由も話してください
など
ジョブを通じて学生はAG(アドバイザリーグループ:M&Aアドバイザリー職)とFG(フィナンシャルグループ:資金調達アドバイザリー職)どちらのグループを想定して選考を受けるかが振り分けられており、FG配属想定の学生でスーパーデイに参加した人は全員内定したようです。そのため、ほとんど落ちにくい選考であるとも言えますが、MDの質問内容は厳しいものも多く、落ちる可能性は0ではありません。
内容に関してはジョブ前の面接とほぼ同様のため、1次面接で話した内容のおさらいは必ずしておきましょう。先程の面接同様に、オーソドックスな質問には事前の準備を、そして「タフさ」をアピールしましょう。
上述の通り、落ちる事はほとんどないようですが、内容自体は易しいものではありません。
幹部クラスの社員8人と15分ずつ面接しますが、面接内容は圧迫に近いものも多く、また休憩含めて3〜4時間という長時間拘束であるため、精神的・肉体的に負担がかかります。しかし、ここを乗り切れば、内定はすぐそこですので、「ストレス耐性」を測られているのだと思い踏ん張りましょう。
気休め程度ですが、あらかじめ軽食を持ち込んでおく事をオススメします(選考対策ページより)。
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おわりに
いかがでしたか。皆さまの選考対策のお役に立てれば幸いです。
さらに詳しい選考対策ページと各選考のクチコミはこちらをご覧ください。
※注釈のない記載は、選考対策ページ(下記)の情報をもとにしています
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(Photo:metamorworks/Shutterstock.com)