※こちらは2018年4月に掲載された記事の再掲です。
こんにちは、商社無双のMARCH生です。
「就活を勝ち抜くための自己分析」をご紹介しますが、ここで肝心なのが「勝ち抜くための」自己分析という点です。
これは一体どういう意味なのか? 「そうではない自己分析」との違いを交えつつご紹介していきます!
自己分析って2種類あるんです。
「自己分析ってどうするんですか?」
内定者訪問をしてきた彼らに、僕は何度もこの質問をされました。
自己分析といわれたときパッと思いつくのは、
『絶対内定』を最後まで取り組んでみるとか、
感情曲線を書くとか、
小学生から大学生までの自分の経験をまとめてみるとか、
そういうものをイメージしませんか。僕もそう思っていた時期がありました。
しかし、これらは「過去を振り返り、自分の価値観を抽出する自己分析」なのです。確かに、業界を決める際、現在二年生の人が将来を考える際にはこれらの自己分析が必要です。
そして、今までリクルートが提唱していた心理テストやフローチャート、『絶対内定』が提示する自己分析は、上記の自己分析であるといえるでしょう。
一方で、就活生に必要なのは「就活を勝ち抜くための自己分析」です。
内定者訪問をする彼らは、すでに志望業界をおおよそ決めて、しかし自信が持てず、消えない不安に苛まれているのです。就活という迷路に迷い込んだ彼らが求める自己分析は後者の自己分析でした。
この記事ではそんな「就活を勝ち抜くための自己分析」を、3つのステップに分けて紹介します。自己分析の仕方に困っているという方はぜひ試してみてください。
STEP1:業界を自分の言葉で表現する
「あなたの就活軸は?」
この質問に皆さんは何と答えますか。
他社の選考状況などを答える際に、企業選びの軸にブレがないかの確認をするため、採用担当者がこの質問をすることは少なくないです。
皆さんはおそらく、まず自分の学生時代の経験、そこで自分の能力や学びから、いかにその業界に適しているかを述べると思います。
しかし、それでは論理性に欠いてしまい、納得感を埋めない場合が発生します。
この質問に対しての答えで重要なポイントとなるのは自分の言葉で業界を表現できるかです。なぜならばこれをすることによって、業界への理解度の高さや経験とのつながりが明確になるからです。
【具体例】
1. 総合商社:手足の付いた投資銀行
2. 定義:事業再生や戦略立てを、自ら資本出資し、現場に入り込んで一緒に行う
上記のように自分の言葉で定義してみましょう。
こうすることにより、自分の経験の中で「事業再生など経営に関わりたい理由」と「現場プレイヤーとして入り込んで仕事をしたい理由」を述べることで総合商社を志望する理由です。
まとめると、
1. 自分はこの業界を◯◯だと思っている。
2. ◯◯の要素は△と□である。
3. 自分は△と□にやりがいを感じる。または、△と□を就活軸にしている。
といった感じです。
要素ごとを表現するのに最適なエピソードを、切り出す作業が自己分析の一歩です。
STEP2:「一言志望動機」を要素分解する
「志望動機は?」と必ず聞かれる質問に対して、うまく答えることはできていますか。多くの人は緊張の中で無駄に話し過ぎてしまったり、的外れなアピールに終わってしまったりします。
僕がおすすめしたいのは、まず「一言志望動機」を考えることです。
「一言志望動機」から自分の経験を語るまでには3つの階層があり、面接官に与えられた時間によって、どこまで話すかを決めます。端的に話すことが求められる集団面接では第2階層まで、深掘りをされる個人面接では第3階層まで、のようにすると良いでしょう。
僕の例を挙げながら考えていきましょう。
第1階層:「一言志望動機」とその要素分解と同時に自己分析を始めます。
いろいろと自分の経験や強みをアピールしなければいけない就活ですが、まずは大枠の結論を考えることが重要です。
Q. 志望動機は?
A. 現場を愛する経営人材として、事業経営がしたいから。
1. 「現場を愛する」って自分にとってどういうことか
2. 「経営人材」って自分にとってどういうことか
3. 「事業経営」って自分ににとってどういうことか
第2階層:第1階層を自分の言葉で言語化してみます。
1. 泥臭く、足で稼ぐ姿勢が持ち味であること
2. 経営者としての立場ではなく、経験の中で身につける能力
3. 周りに信頼された上で組織の舵(かじ)を取り、事業を動かして世の中の役に立つこと
第3階層:ようやく、自分の経験とひも付けていきます。
1. 学生時代の経験(1)
2. 学生時代の経験(2)
3. 学生時代の経験(3)
この作業をすることによって、志望動機の説明がより論理的にできるようになり、自分にとっても話しやすくなります。
また、この「一言志望動機」はSTEP1の「自分の立てた業界の定義」とも関連させてください。そうすることで話の一貫性が生まれます。
これで業界と志望動機のつながりや説得力は格段に向上します。
STEP3:自分を一言で表すと? につなげる
自己PRも上記と同じように考えます。
「私の強みは◯◯で……」と話し始めると自分の思っている以上に長くなります。
まず一言で言い表してみましょう。
例えば、
私を一言で表すと「知的ゴリラ(※)」です。
(※)……「知的ゴリラ」は過去の三井物産の採用基準といわれています
この一言で「論理的思考力」と「へこたれない体力」という強みを示すことができます。そして、その強みを自分の経験とひも付けて、理由を考えれば完成です。ここでもSTEP1・2の業界の定義や「一言志望動機」に関連するようにしてみてください。
おわりに
以上3つのSTEPを終えると
「業界の定義→志望動機→自分の人間性」
という完璧な論理構成が完成します。
これが「本当の就活を勝ち抜くための自己分析」です。
どんなに深掘りされても、全て特定の経験か自分の人間性に結論が収束します。そうすることで、面接官に論理的な印象を与え、面接官の納得感を引き出すことができます。
そして、この内容にさらに磨きをかけるために、これをOB・OG訪問で実際の社員に見せましょう。就活生はフィードバックをもらう機会が少ないので、どんどんOB・OG訪問を活用してください。
僕は12月から、本番前日の5月31日まで続けました。
自己分析の修正回数は約30回に及び、OB・OG訪問は約70回しました。
もう3月? でもまだ間に合います。
就活生は3月でSPIを仕上げて、4・5月はセミナーも減ってタスクが少し減ります。その2カ月が勝つための自己分析を修正し続ける勝負の期間ですよ。
ぜひこの自己分析を参考にしてください。
▼「商社無双のMARCH生が説く!」シリーズ▼
【心得編】:「悩む前に挑戦!」の精神。まず自分の原点を作れ!
【準備編】:鬼のOB訪問!内定は「足」で勝ち取れ!
【実践編】:これが本当の「就活を勝ち抜くための自己分析」だ!