外資行きたい、でもサマーインターン全落ちしてしまった。本日はそんな学生に向けた記事をお届けします。
自分が「全落ち」した原因と向き合おう
まずは、自分が「全落ち」してしまった原因に目を向けましょう。選考で落ちたかによっておおまかな傾向を見ることができます。
グループディスカッションやインターンシップで落ちたなら……
1. 外資系企業でも手に負えないほど協調性や柔軟性が低すぎた
2. 協調性が高すぎて、適性範囲外だった
面接で落ちたなら……
3. 地頭が悪かった
このような傾向が考えられます。今日はこの3点について順にお伝えします。
1. 外資系企業でも手に負えないほど協調性や柔軟性が低すぎた
日系に比べて協調性をあまり求められないといわれる外資系ですが、協調性を問われていないということではありません。高レベルをもとめる日系に対し、外資系は「ほどよさ」をもとめています。つまり、「協調性が高すぎ」ても「協調性が低すぎ」てもいけないのです。
自分には日系企業が求める協調性がないな……という理由で外資系企業を狙って就活をしていたあなたは、胸に手を当ててグループディスカッションやインターンシップを振り返ってみましょう。いくら、日系に比べれば協調性を問われない外資とはいえ、最低限の協調性は必要とされます。「チームとして目的を達成できるよう、同じグループを助けたか」「他人の意見を取り入れて柔軟に議論できていたか」を考えてみてください。
日系・外資系にかかわらず、社員同士が足の引っ張りあいをすると会社全体の利益が損なわれてしまいます。「周囲をサポートしつつ、目的の数字を達成する」姿勢があったかどうか思い返しましょう。
※「最後に笑うのは君だ!外資全落ち3つの理由と今から始められる快進撃」より(一部改変)
「外資でも必要とされる協調性」を一言で言うなら、「主張」ではなく「説得」することです。このことについて具体的に見ていきましょう。
相手を「なるほど」と思わせる力はあるか?
ビジネスの場では、成果を上げるために各人が真剣に考えたプランを持ち寄ります。そのため、同じ目的でも意見の相違が生まれることも。企業が求めているのは、異なる意見を持つ人に対して「なるほど! それなら君の意見が正しいよ」と説得できる人材です。
そのため、「相手を説得する力」を鍛えておきましょう。 具体的には、以下の2点を心掛けましょう。
・相手を苛立たせず意見を伝える
・数字や過去の事例を使い、客観的に自分の意見を説明する
また、同じ観点で、メンバーの客観的な指摘に対して「確かにあなたの意見が正しい」と折れることも重要です。意見を強情に押し通せば「自分の意見を言いたいだけの人」と判断され、大きなマイナス要素になります。相手を説得するのと同じくらい、適切なタイミングで説得を受け入れることも大切です。
協調性のあるリーダーシップとは
例えばGDの振る舞いでの主体性についても、配慮が必要です。
GDのリーダーシップというと、一般に想像されるのは「俺について来い」とオラオラ引っ張る姿ですが、選考で評価されるリーダーシップは「チーム全体で成果を出すこと」を考えて柔軟に行動することです。
ありがちな失敗として、議論が始まってすぐ「俺がリーダーやります」「私は残り時間を計ります」と立候補し、その役割に徹してしまうケースがあります。リーダー役が議論のまとめに徹して自分の意見を言えなかったり、分析能力に長けた人が時間測定しか役割を果たせないのでは、チームが成果を発揮しているとはいえません。評価されるリーダーシップは「今議論に欠けているものは何だろう?」と常に考え、必要に応じて議論を少し前段階に戻したり、残り時間を指摘して議論をまとめる方向へ導ける能力です。
一見さりげないリーダーシップですが、チームの能力を引き出せる人材こそ、GDで連戦連勝できる真のリーダーといえるでしょう。
※「グループディスカッション3つの意外な真実:私リーダーやりますが評価されない理由」より(一部改変)
2. 協調性が高すぎて、適正外だった
一方、「協調性が高すぎ」てもいけません。「協調性がありすぎるから、ウチに来てもガツガツした社風にやられて、幸せになれないだろう」と思われると、いくら能力が高くても選考漏れとなります。
※「最後に笑うのは君だ!外資全落ち3つの理由と今から始められる快進撃」より(一部改変)
外資の文化に合わないかも? と思われてしまう「高すぎる協調性」。それは、協調性が高いがゆえに、外資が大切にするあることを疎かにしてしまっているということの裏返しともいえます。では何を疎かにしているのか、続きをご覧ください。
対策:協調性と正しい結論、どっちが大事?
明らかにあなたの意図と異なる方向へ議論が傾いているとき、あなたはどう振る舞っていますか。
指摘してでも正しい結論へ持っていきますか?
それとも、協調性を優先して賛同していますか?
協調性を優先して賛同することが多いなら、あなたは「正しい結論」に持っていく目的意識が薄いと面接官に見られているかもしれません。
「正しい結論」に近づくために主張すべき論があるときは、しっかりと持論を展開することを心掛けてください。
※参考:「グループディスカッション3つの意外な真実:私リーダーやりますが評価されない理由」
3. 地頭が悪かった
あなたが「じっくり熟考タイプ」や、いわゆる「口下手」な人材であれば、1次面接で足切りにあうことでしょう。地頭とは、「速さ×質」ではかられます。面接において、「速さ」は質問に答えるスピード、「質」は物事の本質を掴んだ発言でアピールできます。外資系企業ではひっきりなしに話すインド人やアメリカ人を相手に、同じスピードで話すことを求められるため、外資では重要なポイントになります。
発言の速さと質は、コミュニケーションの型を押さえれば改善できますので、続いてコミュニケーション能力についてみてみましょう。
対策:面接で求められる2種類のコミュニケーション能力
面接で求められるコミュニケーションは2つに大別できます。
・相手の言うことを正しく理解する能力
・伝えたいことを適切に表現し、相手に理解してもらう能力
この2つを知り、コミュニケーションの型を身に着けましょう!
相手の言うことを正しく理解する能力はケースバイケースで対応する
「相手の言うことを正しく理解する能力」とは、質問の意図を汲み取れているかどうかで見極められます。質問の意図というのは志望企業や業界、選考の段階によって変わってくる可能性があるので、常に頭を研ぎ澄ませて質問の意図を考える必要があります。
例えば「あなたをモノに例えると何ですか?」と質問されたとします。これが1次面接の場合、質問の意図は能力の見極めにあると考えられます。したがって、自己PRに関する質問と捉え、自分の強みを述べるのが正解でしょう。
一方で、意思確認の意味合いが強い最終面接でこの質問が聞かれた場合、能力というよりはむしろ人柄を見られていると予想できます。そのため、自分の人柄や性格をモノで表すと何になるか、を答えるという思考に至ります。
このように、とにかく一つ一つの質問の意図を丁寧に考えて相手の意図を把握する力が相手の言うことを正しく理解する力です。
では、相手の質問が抽象的で一回では理解できない場合どうすればいいのでしょうか。一見ピンチに見えるこの状況ですが、実はチャンスにもなりえます。
伝えたいことを適切に表現し、相手に理解してもらうためにはとにかく構造的に話す
続いて、「面接で伝えたいことを適切に表現し、相手に理解してもらうという」能力というのはつまるところ「構造的に話す」ということです。「構造的」というと難しく感じるかもしれませんが、至ってシンプルで「結論→理由」の流れで簡潔に話せば良いのです。
例えば、「あなたをモノに例えると何ですか」と質問され、自分が伝えたい強みが「粘り強さ」であるとします。その時は「私はモノで例えると剥がし忘れたガムテープです。どんなに掻かれても剥がれないように粘り強さがあります。(結論)なぜなら~だからです。(理由)従って、私は剥がし忘れたガムテープだと思います」という具合で回答すると内容がすんなり頭に入ってきます。
ここで注意すべきは理由を答えるときに冗長にならないことです。結論→理由の流れで話すことができる学生は多いのですが、理由を長々と話してしまうがために、分かりやすく伝えられないケースが散見されます。「結論→理由」の流れで話す、端的に答える、の2点を意識することで、グッと分かりやすい文章になります。
※「面接で求められているコミュニケーション能力って何?面接で見られる2つのコミュ力とは」より(一部改変)
「外資落ちたけど外資行きたい」なら、練習あるのみ
見て見ぬふりをしていては、「外資落ちた」という状況をひっくり返すことはできません。
協調性にしても、正しさを優先することにしても、地頭にしても、考え方やふるまいのパターンを覚えてしまえば、随分改善します。
残る期間、がんばって習慣化してみてください!
▼自己分析の対策をまとめたオススメ関連記事はこちら!!
・自己分析のやり方16本まとめ!就活で本当に内定へ近づく方法とは