こんにちは、ワンキャリ編集部です。
新卒採用担当から不意に飛んでくる、恐怖の質問「自分を動物に例えると?」。面接ではもはや都市伝説となっているこの質問について、皆さんならどのように切り返しますか?
ここの記事では、この質問の裏側に隠された真の理由と、よく使われる動物ごとに回答例をご紹介いたします。
<目次> ●面接で「自分を動物に例えると」と質問する意図は? ・学生の人柄を把握するため ・自己分析ができているかを確認するため ・瞬発力があるかを確認するため ・論理的に説明できるかを知るため ●自分に合った動物を選ぶ際のポイント3つ ・自己分析で見つけた自分の長所を生かせるものを選ぶ ・企業が求める人材像に合っているものを選ぶ ・説明しやすさを考慮して選ぶ ●【30種類一覧】動物別のイメージのまとめ ●【例文9選付き】「自分を動物に例えると」で良く使われる回答例を厳選!|アピールポイント別で紹介 ・イヌ:協調性 ・ネコ:マイペース ・ナマケモノ:忍耐力 ・カメレオン:柔軟性 ・フクロウ:真面目さ ・ゾウ:手先の器用さ ・トリ:視野の広さ ・ライオン:リーダーシップ ・イルカ:好奇心旺盛 ●「自分を動物に例えると」で少し変わった動物を話したい人におすすめ! ・アリクイ ・チンパンジー ・オオカミ ・ゴリラ ・ペンギン ●「自分を動物に例えると」の効果的な回答方法 ・結論:自分は何の動物に例えられるか ・理由:その動物と自分の共通点 ・具体例:理由を裏付けるエピソード ・結論:共通点の生かし方&まとめ ●「自分を動物に例えると」に答える際の注意点 ・選んだ動物の特徴を長々と話さない ・短所ではなく、自己PRや長所の内容を意識する ・マイナーな動物を取り上げない ●おわりに
面接で「自分を動物に例えると」と質問する意図は?
「自分を動物に例えると」という質問は、一見すると単なるアイスブレイクや変わり種質問のように思えますが、面接官が採用の可否を判断するために、非常に重要な複数の評価意図が隠されています。この質問の裏側を知ることで、効果的な回答戦略を立てることができます。
「自分を動物に例えると」と質問する理由として、大きく4つの意図が隠れています。

学生の人柄を把握するため
面接官がこの質問をする最も直接的な意図は、学生のパーソナリティ(人柄)や内面的な特性を、短時間で感覚的に把握することにあります。
人は、自分自身を動物に例える際、自分の長所や短所、他人からどう見られたいかという願望を込めます。例えば、「ライオン」を選ぶ学生からはリーダーシップや大胆さを、「イヌ」を選ぶ学生からは協調性や忠実さを、「ネコ」を選ぶ学生からはマイペースさや独立性を感じ取ることができます。
「あなたの強みは何ですか?」といったよくある質問に対する回答は、事前に準備された論理的なものが中心ですが、動物に例えるという非日常的な質問に対し、学生がどのような動物を、どのような理由で選ぶのかというプロセスそのものが、その学生の本質的な価値観や個性のフィルターとして機能します。面接官は、その選択から、企業が求める人物像や、配属予定の部署のチーム文化にフィットするかどうかを直感的に探っています。このため、選んだ動物の特徴と、過去に起こした具体的な行動やエピソードとが矛盾していないことが非常に重要になります。
自己分析ができているかを確認するため
この質問は、学生がどれだけ深く自己分析ができているかを測る指標でもあります。
「自分を動物に例える」ということは、自分自身の特徴を客観的に捉え、それを特定の動物のイメージに結びつける抽象化能力が必要です。面接官は、以下の点を評価しています。
1.自己理解の深さ: 自分が選んだ動物の一般的なイメージ(例:カメレオン=環境適応力)と、自分自身の強み(例:新しい環境への順応性)を正確に結びつけられているか 2.自己評価の客観性: 選んだ動物のイメージが、これまでの面接で語ってきた内容(ガクチカや自己PR)と一貫性があるか
自己分析が浅い学生は、単に「かわいいから」「かっこいいから」といった表面的な理由で動物を選んだり、動物のイメージと自分の長所がチグハグになったりしがちです。面接官は、「なぜその動物なのか?」という理由を深掘りすることで、学生が自身の特性をどれだけ明確に言語化できているかを確認しています。
自己分析にはさまざまなやり方がありますが、自分に適した方法を選ぶことも大事です。自己分析のやり方について詳しく知りたい方は、以下の記事も参考にしてください。
▼自己分析のやり方について詳しく知りたい方はこちら ・自己分析のやり方9選!簡単にできる方法・ツールとメリットを解説
瞬発力があるかを確認するため
面接で想定外の質問が来た際に、学生がどれだけ冷静に、かつ迅速に対応できるかという瞬発力や臨機応変な対応力を確認する意図もあります。
「自分を動物に例えると?」という質問は、多くの学生が対策を立てにくい、予想しづらい質問の1つです。面接官は、この質問をすることで、プレッシャーがかかった状況下で学生が思考を停止させずに、短時間で瞬発力を発揮できるかを見ています。
特に、変化の激しい業界や、顧客への即答が求められる営業職などにおいては、この瞬発的な対応能力は非常に重要です。回答に時間をかけすぎたり、支離滅裂な回答になったりすると、「問題解決能力が低い」「プレッシャーに弱い」と判断されるリスクがあります。面接官は、学生がその場でいかに動物のイメージと自分の長所を結びつけることができるか、その思考のスピードと柔軟性を評価しています。
論理的に説明できるかを知るため
この質問は、選んだ動物という「結論」と、その理由としての「具体的なエピソード」を、いかに論理的にかつ説得力を持って説明できるかという、論理性の評価に直結します。
選んだ動物が持つ一般的なイメージと、具体的なエピソードを結びつけるためには、因果関係を明確にする必要があります。例えば、「私はキリンです」と答えるだけでは単なる感想です。面接官が知りたいのは、「キリンの〇〇という特徴が私の△△という具体的な行動や成果にどうつながったのか」という論理的なプロセスです。
これは、入社後に働いてから、自分の考えを根拠を持って納得させるために不可欠な能力です。面接官は、回答の構成力、言葉の選び方、そして話の一貫性を通じて、ビジネスコミュニケーション能力を総合的に判断しています。結論を先に述べ、理由となる動物の共通点、そしてそれを裏付ける具体的なエピソード、最後に会社への貢献につなげるという「論理的なストーリーテリング」ができているかが、評価の分かれ目となります。