こんにちは、ワンキャリ編集部です。
交換留学生や海外経験のある就活生なら一度は耳にしたことがある「ボスキャリ」こと、ボストンキャリアフォーラム。
そしてボスキャリにまつわる、「なにやら、1日で有名企業から内定を獲得できてしまう、超オトクな就活イベントらしい……」というウワサ。
今回は、謎多きボスキャリの実情を徹底解説します!
<目次>
●ボストンキャリアフォーラム、通称ボスキャリとは?
●ボスキャリのメリット
・最短3日間で内定を得られる
・多数の大手グローバル企業が参加
・インターンシップの参加権が得られる
・早い段階から選考に慣れる
●ボスキャリ2024について
・いつ開催される?
・参加企業
・参加資格や基準は?
●ボスキャリでの応募方法は2パターン:事前応募とウォークイン
・ウォークイン
・事前応募
●ボスキャリ本番までの流れ
●有名企業の内定を獲得するためのポイント
・「即日内定」にだけ頼るのは危険!?
・ボスキャリの鍵は事前準備:「楽して内定」ではなく「当日が最終面接」
●CFNレジュメとは
・ボスキャリならではの共通ESシステム
・自己PRはどのくらい書くの?
●当日の流れ
●面接の形式や雰囲気
●当日の対策法
●ボスキャリ対策のまとめ
ボストンキャリアフォーラム、通称ボスキャリとは?
「ボスキャリ」という言葉に聞きなじみがない就活生が多いでしょう。
ボスキャリとは「ボストンキャリアフォーラム」の略称であり、ディスコが主催する世界最大の日英バイリンガルのための就職・転職イベントです。
具体的な内容としては、日本における「大規模合同説明会」をイメージしてもらうのが分かりやすいでしょう。各企業がそれぞれブースを持ち、説明会を実施します。ボストンでの開催ですが、学生側もリクルートスーツでの参加となります。
1987年の初回以降、毎年8,000人規模の学生が参加しているといわれる、大規模で歴史ある就活イベントといえます。毎年10月〜11月にアメリカ・ボストンで3日間開催されるのが通例です。
コロナ禍により、2020年と2021年の2回はオンラインでの開催となりましたが、2022年と2023年は現地での開催が再開されました。イベント自体については、学生の参加は無料です。
ボスキャリのメリット
ボスキャリを理解するために、まずはボスキャリの特徴やメリットについて解説します。主に以下の4つの特徴について詳しく見ていきます。
最短3日間で内定を得られる
国内の合同説明会との最大の違いは、イベント開催3日間で有名企業の内定が獲得できることです。ボスキャリではブースで企業の説明を聞くだけではなく、その場で企業と面接を行い、アピールに成功すればイベント中に内定を獲得できることもあります。過去の参加者いわく、「企業側からディナーに誘われれば、ほぼ内定」だそうです。後ほど解説しますが、ボスキャリの3日間に参加するには事前準備が欠かせないので、3日間だけあれば内定できるというわけではありません。
多数の大手グローバル企業が参加
対象者が「日英バイリンガル」ということで、参加する企業は基本的に「グローバル志向の強い日本企業」といえます。
企業のレベル感としては、GAFAやMBB・トップ外銀から日本国内のスタートアップまでさまざまで、外資系をはじめ、コンサルやIT、金融、教育、製造などほぼ全ての業界から参加があるといっていいでしょう。毎年全体で200社以上の企業が参加しています。
インターンシップの参加権が得られる
ボスキャリに参加する企業の中には、ボスキャリに参加していることをインターンシップの参加条件にしている企業もあります。そのため、本選考に通らなかったとしてもインターン選考に通る可能性が高まり、内定の可能性は広がります。
ボスキャリ公式サイトの企業概要のインターンシップの項目に、インターンシップを募集している企業の募集情報が掲載されているのでぜひ確認してみましょう。
早い段階から選考に慣れる
ボスキャリには内定獲得以外にも参加するメリットがあります。会社説明会・インターン選考会・日本での本選考に向けた面接練習の場としての価値もあり、早期から面接・選考対策に慣れることができます。
ボスキャリ2024について
いつ開催される?
ボスキャリ2024の開催日程は以下のようになっています。また東京や大阪でも国内開催しています。
東京:2024年6月22日(土)〜6月23日(日)
大阪:2024年7月6日(土)
ボストン:2024年11月15日(金)〜11月17日(日)
参加企業
ボスキャリ2024に参加する企業の中で、6月現在参加が確定している企業を以下にピックアップしました。
【ボスキャリ2024の参加企業】 SMBC日興証券、大塚商会、野村證券、ボストン コンサルティング グループ、 三井住友銀行、三菱商事、World Bank Groupなど多数 ※参考:CFN「ボストンキャリアフォーラム 2024/参加企業リスト」
参加企業一覧は、ボスキャリ公式サイトに記載されています。
最終的には去年は、J.P.モルガン、ゴールドマン・サックス、ボストン コンサルティング グループ、A.T. カーニー、アマゾンジャパン、モルガン・スタンレー、富士フイルム、三井住友銀行、野村證券など外資系コンサルをはじめとしたさまざまな業界の大手企業が集まりました。(※1)
(※1)出典:CFN「ボストンキャリアフォーラム 2023/参加企業リスト」参加資格や基準は?
ボスキャリの公式サイトでは参加資格について次のような記載があります。
【参加対象者】 日英バイリンガル*で学士以上(学士、修士、MBA、博士など)の学位をお持ち/取得予定の方 <主な対象者例> 日本以外(北米・欧州・アジア・オセアニアなど)の大学に在学中/卒業済みの方 日本の大学に在学中/卒業済みの留学経験者 海外での生活やグローバルな環境での経験が長い方(帰国子女/インターナショナルスクールなど) 海外勤務や留学経験をお持ちの職務経験者 *日本語・英語力共に少なくとも初級レベル以上 ※引用:CFN「ボストンキャリアフォーラム イベント情報 - CFN」
要するに「日英バイリンガル」という条件を満たしていれば誰でも歓迎、というのが運営側のスタンスです。
一方で、参加する有名企業の多くはエントリーの段階で、さらなる基準を設けています。具体的な内容としては「当社のボスキャリ選考への応募は、海外大正規留学生または国内大からの交換留学生に限る」というものです。
5大商社・MBB・コンサルBIG4・メガバンクなどの一流企業は、ほぼ全てこのタイプで、選考自体も日本語ではなく、英語で進むところが多いです。そのため、ボスキャリ参加対象者としてメインに捉えられているのは、「海外大正規留学生または国内大からの交換留学経験のある新卒学生」だといえます。
しかし、自分がメインターゲットではないとしても、いきなり参加を諦める必要はありません。他の参加者の何倍も入念に準備する必要はありますが、それを完遂すれば、志望する企業からの内定獲得は十分可能です。
ボスキャリでの応募方法は2パターン:事前応募とウォークイン
では、どうやって応募すればいいのでしょうか。面接方法には大きく分けて、「当日受付(ウォークイン)」と「事前応募」の2つの方法があります。それぞれの形式や選考フローについて紹介します。
ウォークイン
ウォークイン方式は、企業ブースに直接自分のレジュメ(履歴書)を持っていき、選考を通過したら、連絡がきて選考に進んでいくという方式です。一部の企業では、「説明会に参加した人のみレジュメ提出可」などの制約を設けているようです。
選考は以下のような流れです。
(1)当日受付(ウォークイン)〜内定の流れ
1. ボスキャリ当日に企業ブースを回る
2. 企業ブースに自分のレジュメを配る
3.レジュメを見た会社から連絡を受ける
4. 面接、ディナー
5. 内定
メリットは、準備にあまり時間がかからないことや、ウォークインから選考に進んだ場合、多くの企業でWebテストが実施されないことなどがあります。ただ、開催期間の3日で内定(内々定)までたどり着くのは難しい、などのデメリットもあることは覚えておいてください。
事前応募
事前応募は、ボスキャリ当日までに行う事前選考で取ったアポイントに従い、会場2階にあるインタビュールームで面接を受ける方式です。
選考は以下のような流れです。
(2)事前応募〜内定の流れ
1. 8月ごろから出展企業の募集ページを確認
2. レジュメの作成、事前エントリー
3. レジュメ提出、Webテスト
4. オンライン面接
5. ボスキャリでの面接、ディナー
6. 内定
アポイントの取り方は企業によってさまざまで、CFN上の面接予約システム(パソコン版のウェブブラウザーからしか予約ができないこともあるので要注意)を利用するものや、企業のマイページから予約するもの、はたまたメールでアポイントを取る企業もありました。
事前準備をし、当日の予定を組み上げた人は、少なくとも1日目は面接のアポイントでパンパンに埋まっているはずです。
興味のある企業については事前の段階でほとんど応募しており、当日はアポイントだらけで、ウォークインで選考を行う時間がないことが多いです。
ボスキャリ本番までの流れ
事前応募をしてから応募までの流れや、事前応募をするまでの下準備の流れを体験談をもとにまとめたものが以下の図です。
このように、本番までに下準備や選考対策をするのに多くの時間を必要とするので、2カ月前から勝負は始まっています。
「事前準備が大切」で「面接の予約を入れて」「面接を受ける」という流れは、日本国内で行われる、いわゆる普通の就活と全く同じだと分かります。ただ、ボスキャリの場合、準備してきた成果を出す期間が短いだけなのです。
そのため、具体的にやるべきことは、企業・業界研究、エピソード作り、自己分析、面接対策、事前応募、面接。普通の就職活動と全く同じです。
また、就活準備の具体的な方法は、以下の記事を参考にしてみてください。
・自己分析のやり方【4通り】簡単にできる方法・ツールとメリットを解説
・ESの書き方&例文集|エントリーシートの基礎から質問別/業界別の回答例まで完全対策
・【面接で聞かれること】新卒就活で頻出の質問一覧と内定者の回答例
有名企業の内定を獲得するためのポイント
ここでは有名企業や一流企業の内定を確定するために押さえておくべきポイントを2つ紹介します。
「即日内定」にだけ頼るのは危険!?
ボスキャリで有名企業に内定した学生には、ある共通点があります。それは事前応募の面接をたくさん受けて、空き時間でウォークインを活用する戦術です。
ウォークインで即日内定できる確率は決して高くありません。有名企業に絞れば、その割合はもっと少なくなると考えられます。
即日内定が難しい理由は、当日ブースで行われる面接枠のほとんどは事前応募で埋まっているためです。事前応募の場合、ボスキャリまでにウェブでの企業説明会やエントリーシート(ES)審査、オンライン面接が行われ、ボスキャリ当日が実質的な「最終選考」ということも多々あります。一方の「ウォークイン」は、そこですくい上げられなかった学生にとっての「セカンドチャンス」という位置付けのため、事前応募よりも競争は厳しくなるのです。
実際に、国内選考で総合商社の内定を獲得した都内有名私大学生は「ウォークインで20社にレジュメを出したけど、面接に参加できたのは3社だけで、大手企業からは全く呼ばれなかった」といいます。
「大手企業から即日内定をもらえる」というコメントは、実は事前応募ありきの可能性が高いのです。目当ての企業には事前応募を忘れず、「ウォークインする前から面接の予定でいっぱい」の状態にしておきましょう。
ボスキャリの鍵は事前準備:「楽して内定」ではなく「当日が最終面接」
ボスキャリで内定を獲得できるかどうかはウォークインではなく、事前準備をどれだけして、事前応募の面接予約をどれだけ入れられたかがカギです。
そんなボスキャリ成功者の特徴は、早く動き出していたという点です。
実際にボスキャリで日系大手企業から内定を獲得した学生は「ボスキャリだから準備は適当でもいいし楽なんてことはない。面接対策や自己分析をしっかりして、事前に面接の予約をしっかり入れられたのが成功の分かれ目だった」と話しています。
先ほど示した図の通り、2カ月以上前から事前準備を積み重ねることが必須になってきます。
▼「ボスキャリ2022完全攻略レポート」はこちら
・【ボスキャリ2022完全攻略レポート:第2章前編】事前準備は遅くとも3カ月前から──共通ESシステム「CFNレジュメ」を徹底解説
・【ボスキャリ2022完全攻略レポート:第2章後編】ボスキャリは事前準備で「全て」が決まる。9月・10月の理想の過ごし方
CFNレジュメとは
「CFNレジュメ」というのは、ボスキャリならではのシステムで、ボスキャリを戦い抜く上で非常に重要なポイントです。ここではこのレジュメについて解説します。
ボスキャリならではの共通ESシステム
ボスキャリに参加するためにはまずCFNでの登録が必要なのですが、CFNレジュメとは、CFNのマイページとひもづけて管理されるESのようなものです。主に
- 経歴や住所などの基礎個人情報
- 学歴詳細(3,000字まで)
- 自己PR(6,000字まで)
の3つで構成されています。
ボスキャリの事前選考は、CFNサイト上で求人を公開した企業に対し、このCFNレジュメを送ってアプライ(エントリー)するところからスタートします。つまり、CFNレジュメは「応募する全企業に見られるES」といえるわけです。
このレジュメの内容をもって、そのまま面接に突入する企業もあれば、アプライ後に改めてESの提出を求める企業もあるのですが、いずれにせよ、企業側から確認できるものである以上、高い完成度が求められることは確かです。
自己PRはどのくらい書くの?
CFNレジュメの構成を見ると分かると思いますが、一般的なESと比べて文字数制限が多いです。そのため「どれだけ書けばいいのか」と悩む方は多いです。
ここでは、決して冗長にならない文章で、自身のアピールポイントは全て書くのが良いです。
まず、ダラダラと中身の薄いエッセイを書くのは絶対にNGです。最初の数行で採用担当者は見るのをやめてしまうでしょう。「どの程度書けばいいのか」という質問はCFN側にも多く寄せられるようで、それに対する彼らの公式回答は「採用担当者も時間がないので、400〜500字程度にまとめるのが良い」とされています。
しかし、単に「長いから」という理由でレジュメを読まない企業はほとんどなく、長くてもきちんとまとまっていれば大丈夫です。
一般的なESは字数制限が非常に厳しいのに対して、CFNレジュメは制限がほぼないといえます。運営側の言う通りに400〜500字でまとめた結果、自身の魅力が伝わらなくなるのは非常にもったいないです。冗長な文章でなければ、長くなってもアピールポイントは全部書いた方が得になるでしょう。
▼「ボスキャリ2022完全攻略レポート」はこちら
・【ボスキャリ2022完全攻略レポート:第2章前編】事前準備は遅くとも3カ月前から──共通ESシステム「CFNレジュメ」を徹底解説
当日の流れ
この図は実際にボスキャリを体験した方のスケジュールとなっています。
ボスキャリ本番当日の流れを見ていきましょう。
受けた9社のうち、4社を事前応募の企業が占めています。さらに言えば、ボスキャリ中に内定を獲得した3社中、2社が事前応募であることが分かります。むしろ、ウォークインは事前応募による面接との合間に行われています。
大半は事前応募による枠で埋められており、ウォークインに比べて事前応募の重要さが分かるとともに、タイトなスケジュールとなっていることが分かります。逆に、事前応募で枠を埋めておかないと、時間と費用をかけて参加しても内定を得られる可能性が下がるということを押さえておきましょう。
面接の形式や雰囲気
実際の当日の面接の様子はどのような雰囲気なのでしょうか? 実際に体験した方の感想を紹介します。1次面接、ケース面接、最終面接についてそれぞれの形式や雰囲気を把握しておきましょう。
【24卒 アマゾンジャパン オペレーション総合職 ボスキャリ1次面接】
質問内容
・志望動機
・何か最後までやり遂げたこと
・オーソドックスな深堀
・周囲に反対されてそれを乗り越えた話
・責任感を持って取り組んだ話
・後輩の不安を解消してあげた話
・最初は無理だと思われたがそれを乗り越えて成功した話
・最初に無理だと思われて
・取り組んだ結果やはり失敗してしまった話
・短所にはどのように対処するか
・逆質問
雰囲気や感想
志望動機は一切の深堀がない。何を言っても納得してもらえたと思う。人柄を問う質問が多く、自分を表すエピソードを最低でも4つほどは準備しておいた方がいい。いろんなシチュエーションでとった行動を聞かれる。各エピソードに対する深堀はそれほど多くはなく、かつオーソドックスなものしかなかった。
※出典:アマゾンジャパン|2024年卒オペレーション総合職ボスキャリ1次面接の体験談
【24卒 アクセンチュア ビジネスコンサルタント総合職 ボスキャリケース面接】
質問内容
・なんで留学をすることにしたのか(自己紹介含めて)
・ケース課題「人材不足を解消するAI(人工知能)を使った施策の提案」10分程度で考え、発表
・ケースのフィードバック、定量的な評価のアドバイス
・学生時代に力を入れたことの中で役割を全うした話
・誰かと物事をやるか一人でやるかどっちが得意か
・なぜそう思うのか、何かエピソードを踏まえて
・具体的に入社後にやりたいことのイメージ
・(ITに強いと話したところ)そのITのソリューションとはどんなものをイメージしているか
・(不動産関連の案件の話をしたところ)アクセンチュアとしてどのように不動産系の案件に関わっていけると思うか
・最近何かITで驚いた体験はあるか
・逆質問
雰囲気や感想
とても和やか。ケースは途中でも発表してほしいと言われ、最後の方は一緒に考えながら進んだ。質問はより具体的なところを聞かれたため、抽象的なことだけ言っても駄目だと思う。ケースでは基本的な考え方ができていれば良いようだった。しかし、アクセンチュアらしいお題だったため、準備は十分にしておくべきである。ある程度正しい思考回路が見えていれば十分な評価はもらえると思う。
※出典:アクセンチュア|2024年卒ビジネスコンサルタント職ボスキャリケース面接の体験談
【24卒 ソフトバンク 総合コース ボスキャリ最終面接】
質問内容
・自己紹介
・ボスキャリはここまでどうか、楽しんでいるか
・やりたいことはなにか
・学生時代に力を入れたこと一つ
・自分で施策を考えたのか
・逆質問
・ディナーのオファー
雰囲気や感想
面接官は子会社の社長も務めており、今後の事業展開や業界に対する視座を話してくれた。事業内容はとても魅力的だった。
自分の祖父と話しているイメージ。緊張はしたが、専務が話している時間が長く、気持ちよく話してもらえるようにあいづちに徹した。
選考要素はあまりないように感じた。専務のお話にしっかり興味をもってうなずいていれば問題ない。気さくな方で面接後にお手洗いで偶然お会いした時も、話しかけてくださった。やりたいことなどが専務の考える事業ビジョンと近いといい評価につながる気がするが、それを事前に準備するのは難しいので、人柄の良さを十分に出して話していけば十分だろう。
※出典:ソフトバンク|2024年卒総合コースボスキャリ最終面接の体験談
このように、企業ごとに異なる面接のスタイルや質問内容に対応するための準備が必要であることが分かります。和やかな雰囲気で進められることが多く、深掘りされる質問も少ない傾向にあります。和やかな雰囲気で進められる面接でも、具体的なエピソードや論理的な思考を示すことが評価につながります。これらの体験談を参考にして、自信を持って面接に臨めるよう準備を進めましょう。
当日の対策法
実際の当日の面接でどのようなことを意識したら良いか、そして事前に必要な対策について、実際に体験した方のアドバイスを見てみましょう。
【23卒 NTT DATA SE ボスキャリ1次面接】
端的に結論ファーストで答えつつ、志望動機は熱量をこめて伝えた。また、逆質問の時間が設けられるので、面接官の経験に合わせて質問をし、一問一答にならないように深掘るような質問で会話を広げた。常に謙虚に学んできた姿勢を示すようにした。
※出典:NTT DATA|2023年卒SEボスキャリ1次面接の体験談
【24卒 アクセンチュア ビジネスコンサルタント総合職 ボスキャリケース面接】
アクセンチュアらしいお題だったため、準備は十分にしておくべきである。また、かなり業務に関して具体的なイメージを問われたため、ホームページなどで案件の詳細を見ておくなど、アクセンチュアとして何ができるのかは考えておくべきである。
※出典:アクセンチュア|2024年卒ビジネスコンサルタント職ボスキャリケース面接の体験談
【21卒 SMBC日興証券 投資銀行部門 2次面接】
やはり、日興の面接は会話であることを意識し、質問に対しても話しすぎないことを意識した。むしろ、逆にどうですか、のように質問に質問を返して見るなどしてみた。また、ロジックはこの段階の面接が最もみられると思うので、この面接は他の面接よりも談笑に流されてはいけないように感じる。
※出典:SMBC日興証券|2021年卒投資銀行部門2次面接の体験談
これらの体験談を整理すると、まず結論ファーストで端的に答えることが大切です。志望動機や自己PRは熱意を持って端的に伝え、相手にインパクトを与えることが大切です。面接官の経験や企業の特性に合わせた逆質問を用意し、一問一答形式にならないように会話を深めることが求められます。常に謙虚な姿勢を保ち、学ぶ意欲を示すことが好印象を与える鍵です。
企業のホームページや案件の詳細を事前に調べ、具体的な業務内容について深く理解しておくことも重要です。特にケース面接では、企業独自のお題に対する準備を徹底する必要があります。面接を一方的な質疑応答ではなく、双方向の会話として捉え、ロジックを重視した上で、面接官との対話を通じて自分の考えを明確に伝えることが求められます。
ボスキャリ対策のまとめ
・ボスキャリとは、日英バイリンガル向けの就活イベント。当日内定の可能性もあるのが魅力。
・当日受付(ウォークイン)という方法もあるが、あくまでセカンドチャンス。メインは事前応募なので、目当ての企業は面接予約が入っている状態にしておこう。
・ボスキャリ成功のカギは、事前準備。事前準備でやることは、企業・業界研究、自己分析、エピソード作り、面接対策。普通の就活と重要なことは変わらない。
いかがでしたか。事前準備をしっかりして、ボスキャリ当日は「最後の大仕上げ」のつもりで臨みましょう。
ボスキャリについてさらに詳しく知りたい方は、以下の記事も参考にしてみてください。
▼「ボスキャリ2022完全攻略レポート」はこちら
・【ボスキャリ2022完全攻略レポート:第1章】本気で内定を狙うために「最初にやるべきこと」とは?
・【ボスキャリ2022完全攻略レポート:第2章前編】事前準備は遅くとも3カ月前から──共通ESシステム「CFNレジュメ」を徹底解説
・【ボスキャリ2022完全攻略レポート:第2章後編】ボスキャリは事前準備で「全て」が決まる。9月・10月の理想の過ごし方
・【ボスキャリ完全攻略レポート:第3章】ついにイベント当日!「内定はいつ出る?」「ディナーの雰囲気は?」 怒涛の3日間を追体験
※この記事は2017年9月に公開された記事を一部更新・加筆して再掲しております。
(Photo:S_L/Shutterstock.com)