こんにちは、ワンキャリ編集部です。
ワンキャリの人気ライター、トイアンナ・KEN・熊谷 真士が学生の悩みに答える「就活道場」。
今回のテーマはこちら。
大学時代に恋人を作れと先輩方に口を酸っぱくして言われるが、社会人の出会いはそんなに悪いものか?
・トイアンナ:「質」に限定して申し上げるなら大学時代よりはるかにマッチングしづらいです
・KEN:良くも悪くも「身分不相応な恋」が増える傾向にはあると思う
・熊谷 真士:努力次第なのではないでしょうか
三者三様の答えをお楽しみください!
トイアンナ:「質」に限定して申し上げるなら大学時代よりはるかにマッチングしづらいです
トイアンナ:
大学を卒業後、外資系企業にて約4年勤務。600人以上の人生相談を受けた実績を基に独立。現在はマーケター、ライターとして広く活動中。
大学時代に恋人を作れと先輩方に口を酸っぱくして言われるが、社会人の出会いはそんなに悪いものか?
こんにちは、トイアンナです。社会人になってからいい相手を見つけることは「不可能ではないけれど難しい」です。それは社会が厳しいのではなく、大学の出会いがイージーだから。
大学での出会いは2つのフィルタリングを通している
大学での出会いがイージーなのは「2つのフィルタリング」が付き合う前から自動的に行われているからです。
まずは「育った環境」によるフィルタリングです。大学は良くも悪くも同質の人間が一か所に集まるもの。同じような学力、住んでいるエリア、ともすれば親の所得まで似ているでしょう。似たようなグループ内での出会いは価値観のすり合わせも最低限で済みますから、マッチングしやすくなります。
次に「共通の知人」によって振るいにかけられます。学内の出会いなら共通する知人が少なからずいるもの。トップ大学生にもモラハラ、DV、薬物中毒など地雷物件はいくらでもいますが、そういう人は付き合う前から「あの人おかしいよ」と噂が届きます。いい意味で大学が村社会として機能するため、危ない人をシャットアウトできるのです。
社会人としての出会いは地雷原をかき分ける旅
大学の出会いと比較して、社会人の出会いは渋谷のスクランブル交差点へランダムに石を投げるようなもの。相手が名乗る肩書が本当か、本当に未婚か、隠し子はいないか、自己破産歴の有無、DVモラハラ、親族はまともか……何もかも分からない中で地雷原をかき分けてのスタートです。
職場での出会いは大学と違い「仕事ができるかどうか」しかフィルタリングできません。そして仕事ができてもプライベートが壊滅的な人はいくらでもいます。
筆者はこれまでありとあらゆる婚活を試してきたので、出会いの数自体は努力で増やせると確信しています。大学時代に出会った数より多くの人と知り合うのも不可能ではありません。しかし「質」に限定して申し上げるなら大学時代よりはるかにマッチングしづらいです。
大学時代に出会わないなら「自分がモテる市場」を知っておこう
とはいえ、理系学部など男女比が偏った場所にいる方にとって「大学時代の相手と結婚」はリアリティが薄いかもしれません。無理して出会う必要はないので、少なくとも卒業前に自分がモテる市場を知っておきましょう。
ほとんどの方はモテ・非モテ以前に自分がモテる市場を調べないまま闇雲に合コンを繰り返し、無力感を募らせています。出会いの質を少しでも上げるなら、マッチングしやすい場所を今から開拓することで社会人の地雷原に備えてください。
KEN:良くも悪くも「身分不相応な恋」が増える傾向にはあると思う
KEN:
1987年生まれ。本名北野唯我。事業会社、コンサルティングファーム出身。学生時代にボランティア団体を設立・プロボノ支援等のソーシャルセクターでの活動経験を持つ。
大学時代に恋人を作れと先輩方に口を酸っぱくして言われるが、社会人の出会いはそんなに悪いものか?
こんにちは、KENです。
今回の質問は「社会人になる前に、恋人をつくっておいたほうがいいか」ということでした。正直いって私は、恋愛の専門家ではないのでよく分かりません。
ただ、自分の周りの事実を観測してみると、確かに「社会人の出会い」と「大学時代までの出会い」には、いくつかの点で違いがあると感じます。
その中でも最大の違いは「良くも悪くも、身分不相応な出会いが増えること」だと感じます。ここでいう「身分不相応」の意味は、生活水準や学歴などに限りません。「人生経験の幅」も含まれます。
例えば、40歳のマネージャーが、23歳の新人と付き合うという例で考えましょう。
もちろん40歳の歳の取り方にもよりますが、私がよく感じるのは、これは例えるなら「メジャーリーガー」と「少年野球チーム」が試合をするようなもので、「身分不相応」な出会いだと感じることがあります。40歳のマネージャーからすると、格下相手と戦っていて、23歳の新人からすると、格上相手と戦っているということです。結果は明白です。
一方で、大学時代の出会いは、良くも悪くも「身分に合っている」ことが多い。生活水準・学力・年齢などで、ある程度フィルタリングが行われているからです。
では、もしも、社会人の出会いと、学生時代までの出会いの差が「身分の違い」だとして、これは、ダメなことなのでしょうか?
答えは、なんとも言えない、と感じます。
経験豊富で、尊敬できる人と恋愛できるチャンスは、きっと自分にとってプラスに働くことも多いでしょう。その意味でいいことです。
一方で、「経験豊富だから、すごそうに見える」ものの、実は大したことないカードを引く可能性も増えると感じます。いわゆる「仕事のできる先輩だと思って付き合ってみたら、実は大したことなかった」ということです。
結果的に、同年代の魅力的な出会いや同僚を不当に低く評価してしまうことが起こりえます。というか、よく起きています。結果として、婚期を逃す可能性も高くなるかと思います。
人を見抜く力に自信がないなら、学生時代までに恋人を作っておけ
私が思うのは、年齢はただの記号であり、また、社会人になっても魅力的な人と出会う機会はたくさんあります。「大学時代に恋人を作れと先輩方に口を酸っぱくして言われる」という最大の理由は、「相手の価値を正しく見抜けないこと」に起因していると思います。
歳をとればとるほど、経験を積めば積むほど、人として魅力的なのはある種当たり前のことであり、それを現在価値に割り引いて考えなければ、「相手の魅力度」を適切に把握することができないということかと思います。
なにが言いたいのか?
それは、若い頃から「人の本質を見抜く力」を身につけておけば、就職したとしても「自分にあった出会い」はたくさんあると思います。ですので、結論としては「あなたが人を見抜く力に自信がないなら、学生時代までに恋人を作っておけ」です。そうでないなら「心配すんな」です。
応援しています。
熊谷 真士:努力次第なのではないでしょうか
熊谷 真士:
京都大学→総合商社→ヘッジファンド/ライター。ブログ「もはや日記とかそういう次元ではない」を運営。
大学時代に恋人を作れと先輩方に口を酸っぱくして言われるが、社会人の出会いはそんなに悪いものか?
たしかに、「大学時代の出会いの方が社会人になってからの出会いよりも良い」という意見を持っている人は時々いる気がします。学生時代に付き合っておいた方が良い、と言われたことが私もあります。
特に、合コンや紹介といった、「出会う事を目的とした出会い」ではなく、あくまで出会う事を目的にしていない「偶然の出会い、フラットな出会い」に価値を見出すという人がこの意見を持っている印象です。「合コンに良い出会いなんてない」というのが彼らの言い分です。分からないでもありません。
ただ、社会人の出会いは合コンやパーティしかないのかというと、そうでもない気がするんです。社会人になったって、大学生と同じようにフラットな、出会い目的でない出会いを掴みにいけば良い訳です。会社の部活に入る。会社以外のアクティビティに参加する。社会人サークルに入る。ボランティア団体に入る。何でもあります。
よく思うんですが、全ての「出会い」というのは、極端な話、「出会おう」という意欲次第なんじゃないかと思うんです。例えば休日、スターバックスで本を読んでいたら隣にキレイなお姉さんが座ってきたとします。そこであなたが可愛いなと思うだけで特にアクションを起こさなければそれは「出会い」にはなりませんが、あなたがお姉さんに話しかける事で、それは「出会い」になります。「あれ、すみません。どこかで、お会いしたこと、ありますか?」
キレイなお姉さんは言うでしょう。「いえ…、人違いではないですか?」そこであなたは言います。「そんなはずありません。確実にどこかでお会いしたことがあります。」
「え、どこかしら…。すみません、全然覚えていなくて…。」お姉さんが少し笑います。「いや、良いんですよ。でも確実にお会いしたことがあるんです。もう10年以上も前のことだと思いますが。」
「10年以上前…。じゃあ、学生の頃かしら?」「そうですね、お互い学生だったはずです。」「そうでしたか、すみません全然覚えていなくて…。」「良いんです。きっと僕の印象が薄かっただけです。ところでキスしても良いですか?」「は… はい。」「ではいただきます」「んんんn」「んぷ」「んpupuあfpわおぱお」「ペロペロ」「僕と結婚してくれますか?」「わたしでよければ、喜んで」「センキュウベイベー」
こうなります。なりますよね?
——全12回、お付き合いありがとうございました。
「就活道場」の記事一覧
・vol.1:学⽣のうちは遊んでおけっていうアドバイスは本当に正しいのか?
・vol.2:「やりたいことは仕事をやっていく中で見つけていこう」ってのは、実際見つかるもの?
・vol.3:いつも最終面接までいい感じで進むのに、最終で落ちることがよく分からない
・vol.4:新卒として再就職したい企業はどこ?(どこでも入れる前提で)
・vol.5:学⽣時代の期待が裏切られ、社会⼈になって最もがっかりしたことは何か。
・vol.6:幸せな家庭を作っている社会人と、そうでない社会人、どこに分かれ目があると思われますか?
・vol.7:就職せず、いきなり起業する学生についてどう思いますか?
・vol.8:結婚しないと昇進に響くか
・vol.9:中堅となると出世するしないが顕著になってくるが、交友関係はどうなるのか。
・vol.10:社会人1年目と現在との考えのギャップ。(e.g.将来のビジョン、働くモチベーション)
・vol.11:昇進する上で失敗せずにチャレンジするコツは?
・vol.12:大学時代に恋人を作れと先輩方に口を酸っぱくして言われるが、社会人の出会いはそんなに悪いものか?