こんにちは、ワンキャリ編集部です。
今回は2018年卒の選考をもとに、日本銀行(総合職)の選考対策をお届けします。
※注釈のない記載は、選考対策ページ(下記)の情報をもとにしています
日本銀行
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日本銀行の特徴
日本経済を支える強い熱意を持った人材が集う場所
日本銀行(以下、日銀)は、「物価の安定」と「金融システムの安定」という唯一無二の使命を担っています。
実際にある行員も「社会構造がグローバル化する中で、経済が持続的に成長していくことの重要性が高まっていることを実感し、その基礎となる「物価の安定と金融システムの安定」を担う日本銀行を志望しました。」と話しています。(日本銀行新卒採用HPより)
日本経済の行先を明るくしたいという強い意志を持つ学生にオススメです。
公的機関でありながらビジネスの側面も合わせ持つ
日銀は公的機関ではありますが、その業務は、官公庁が行うようなマクロの仕組みづくりだけではありません。
例えば、上記の仕組みの中で民間企業に望ましい振る舞いをしてもらうために、国債の購入によって公的資金を金融市場に注入するといったミクロ的視点の業務まで幅広い分野を扱います。
一般的な公的機関で携われるマクロ的側面だけではなく、ミクロ的な側面からも日本経済を支えられるのが日本銀行の魅力といえます。日本銀行の選考フロー
2018年卒の日本銀行の本選考は以下のフローで行われました。
・エントリーシート(ES)
・1次面接(人事面談を含む、4回のリクルーター面談)
・2次面接
・最終面接
※2018年卒の選考ではES提出後、4回のリクルーター面談が行われました。今回はその4回の面談を便宜上1次面接と呼んでいます。
それでは、日銀の具体的な選考内容について詳しく見ていきましょう。
日本銀行の本選考全体のポイント
1. なぜ官公庁ではなく日銀なのか、明確な志望理由を持とう
日銀と官公庁を併願する学生も多く、面接では官公庁ではなく日銀を志望する理由を問われるようです。実際、ある内定者は「官公庁に合格している話をしたところかなり詳しく聞かれた。官公庁には難しいビジネス的側面に携われるポイントを伝え、官公庁と比較して日銀の志望度が高いことを伝えた」と話していました。企業の魅力で確認したように、日銀の業務内容はビジネス的側面も存在するので、「ビジネス視点も合わせ持つ日銀をなぜ志望するのか」を自分の言葉で語れるようにしましょう。
2. 業務内容が専門的で幅広い。アカデミックな真面目さを持つ人材であることをアピールしよう
日銀は大学で勉強に熱心に取り組んだ人材かをチェックしていると考えられます。というのも、リサーチからビジネスまで金融政策に関わる専門的かつ幅広い業務を行うからです。実際に2017年卒の面接では成績について言及されたり、研究内容の説明を求められたようです。
学生の本分である学業に真面目に取り組んできた姿勢をアピールするために、研究内容は1~2分で簡潔に説明できるよう準備しておきましょう。
3. 経済・金融への関心と思考力。身に着けた知識をかみ砕き自分の中で仮説を持とう
経済・金融政策の最低限の知識、それらを説明できる理解力や思考力などが選考で見られていると考えられます。日銀の業務は、さまざまな情報をもとにマクロ的・長期的な視野で経済を捉えて金融政策を作り上げることであり、そこで求められる力だといえるからです。
対策としては、書籍・日経新聞・インターネットで情報を得て、ゼミの友人や教授に自分の経済政策に対する意見をぶつけることが挙げられます。思考が整理され、分かりやすい説明をする良い練習になるでしょう。
日本銀行本選考のポイント:エントリーシート(ES)
エントリーシート(ES)はリクルーター面談で深掘りされる。深掘りされても話せるトピックを選びましょう。
2018年卒の日本銀行(総合職)本選考のESは、以下の2問が課されたようです。
設問(1)日本銀行への志望理由を述べてください(400文字以内)
設問(2)あなたが一生懸命打ち込んできたことを挙げ、打ち込むことができた理由とそこで得られたことについて述べて下さい。 (600文字以内)出典:日本銀行|総合職2018年卒のエントリーシートより
2018年卒のエントリーシート(ES)は人事面談を含む、4回にわたるリクルーター面談で深掘りされました。詳しく話せるトピックを選ぶほうがベターでしょう。
以下は各設問のポイントです。
設問(1):志望理由には、自らの経験で得た強みと日銀で働く理由を結び付ける
設問の注意書きにもあるように、まずは日銀の公益性が高いという業務特性を考慮し、その上で自らの経験と業務特性を結び付けましょう。
一例ですが、以下のような流れで書くと良いでしょう。フローごとにポイントを一言で示したので参考にしてください。
1. 公的機関の意義を示す:「日銀は利益に捉われず、社会基礎を支える責任感の強い業務を行っている。日本が抱える課題に挑戦し続けられる環境である」など。
2. 1への興味を示す:1のような環境で働きたいと考えた理由を、大学時代に頑張った経験などから記載する。
3. 強みの生かし方を記載する:2の経験で得た学びを、入行後にどう生かせるかを述べる。
設問(2):打ち込んできた経験には、「経験の要約→経験→学び」の流れで答える
この設問では、過去の経験に関して、「なぜ取り組んだのか」「その取り組みによって何を経験し、どのようなことを学んだのか」を問われています。「経験の要約→打ち込めた理由と経験の詳細→経験からの学び」の流れで構成すると分かりやすいエントリーシート(ES)構成になります。
選考参加者のエントリーシート(ES)の回答例はこちらをご覧ください。
日本銀行本選考のポイント:1次面接(リクルーター面談)
リクルーター面談は4回。突破するためにESの深掘りを事前に行っておこう
2018年卒の選考ではエントリーシート(ES)提出後、人事面談を含む4回のリクルーター面談が行われました。
面談は全て1時間程度で本店近くの飲食店で行われ、人によって面談回数に違いがあり、平均で3〜4回面談を行うそうです。また、最後は必ず人事部の社員と面談を行い、本店面接(1次面接)に呼ばれるかが見定められます。
雑談形式ですが、話し方や内容を含め全て評価されていると考えられるため、ESの内容をあらかじめ自分で深堀して質問に答えられるように準備しましょう。
以下、4回のリクルーター面談のポイントです。
1回目:ネガティブチェックと日本銀行への関心
1回目は現場社員との個人面談だったようです。内定者は、「基本的なコミュニケーションが取れるか、日銀への関心があるかといった点を見ていた」と話していました。質問事項はESに沿ったオーソドックスな質問が多く、逆質問の時間が10〜20分程度と長いのが特徴です。
ESのエピソードについては1分程度で簡潔に答えられるようにしておきましょう。また、逆質問では日銀への関心をチェックしていると考えられます。日銀の抱える課題や今後の戦略について、自分の考えを示しつつ質問すると良いでしょう。
2回目:ESの深掘りと人柄チェック
2回目も現場社員との個人面談だったようです。ある2018年卒の内定者は「1回目より逆質問の時間が短く、よりESの一つのエピソードについて深掘りされる点が違った」と話していました。
深掘りによって、行動の判断基準を知ることで学生の人柄をチェックしていると考えられます。
事実関係や行動の意図、今にどう生かされているかなど、さまざまな視点で過去の経験を振り返っておきましょう。
3回目:志望度チェック
3回目も現場社員との個人面談で、2回目と同じくESの深掘りがなされました。
エントリーシート(ES)で書いた内容を頭に入れておくだけではなく、事実関係・その行動の意図・得られた結果・今にどう生かされているかなど、自分なりに話を膨らませておくようにしましょう。
4回目:志望度チェック
4回目は人事との個人面談で、質問内容も学生時代の経験だけでなく、志望動機や具体的にやりたいこと、他社との志望度の比較が見られるようになります。
入行意志を確認されるので、志望度が高い場合「第一志望」と言う方が無難でしょう。ある内定者は「なぜ官公庁や民間ではなく日銀なのか深掘りされた」と話していたので、その質問に答えられるように理由を準備しておく必要があります。
また、人によっては経済・金融の時事ニュースについて意見を求められることもあるようです。面談前に日経新聞・書籍・インターネットなどで情報を集め、深掘りされても答えられるように自分の意見を持ちましょう。
リクルーター面談についてさらに詳しく知りたい方はこちらをご覧ください。
また、金融政策の知識をつける本として、こちらがオススメです。
日本銀行本選考のポイント:2次面接
選考倍率は3倍!? 最大の関門の2次面接では経済の知識と思考力を示そう
2018年卒の2次面接は本店で45分の個人面接を2回行う形式だったそうです。内定者によると「選考倍率は3倍程度」と、選考の鬼門であるといえます。
エントリーシート(ES)の内容は一通り聞かれますが、この2次面接のポイントは経済の知識と思考力を絡めた質問に鋭く切り返せるかだといえます。実際に、「日本企業が成長するためにはどうすれば良いか?」や「日本経済の問題点は何か」といった質問がなされたようです。
対策としては、前者は書籍でのインプット、後者は身に着けた知識からなぜそのような変遷なのか仮説を立て、論理的に説明できるよう準備すると良いでしょう。経済・金融についてプロの前で語るのは、緊張しますが、焦らず冷静に答える事を心掛けましょう。
面接についてさらに対策したい方はこちらもご覧ください。
・【面接質問対策:学生時代に頑張ったこと編】「学生時代に頑張ったこと」では社会人としての素質をアピールしよう
日本銀行本選考のポイント:最終面接
最終面接も選考の場! 話の分かりやすさと志望度の高さが重要
2018年卒の最終面接は、1時間程度で審議役の立場の方と1対1で行われたそうです。雑談のような感じでフランクな雰囲気がありますが、倍率は2倍程度で、選考を受けた学生の半分が落ちるといわれています。
内定者によると、以下のような質問が課されました。
・自己紹介
・志望動機
なぜ金融なのか、なぜ日銀なのか
・日銀でやりたい業務
・コーポレートファイナンスについて
・日本社会の問題点は何か
・選挙制度について問題点と解決策を述べよ
・日本とアメリカの国民性の違いは何か
・就職活動の状況
・逆質問
経済知識以外の教養や人間性が見られる!
「最終面接では幼少期についての深堀が多かった」と、内定者は語っているように、大学時代の経験だけでなく、中・高校生時代を含めた経験についても質問が課されたようです。
「幼少期に培った人間性→それを元に学生時代頑張ったこと→その経験から得た学びが今後、どう日銀で生かせるか/生かしたいか」の流れで、自分の人生を再度振り返っておきましょう 。
また、内定者は「自分の人柄や価値観を理解してもらえるよう、人間性がよく現れる様な会話を心がけた」と話しています。
時事問題を通じで情報収集力や思考力を評価
最終面接では経済以外の教養なども備えられているかが評価されます。
内定者によると「選挙制度に関して問題点と自分の意見を述べよ」といった質問が課されるなど、経済とはやや離れた領域の時事問題などが聞かれるようです。
情報への敏感さなどが評価されているため、話題の時事問題などはさらっておき、自分の意見をある程度持つように心がけておきましょう。
志望度の高さをしっかりとアピールしよう!
これまでの面接同様、最終面接でも志望順位を聞かれたら必ず第一志望と答えましょう。
日本銀行は官庁や他の金融機関と熾烈な採用競争を行なっているといわれています。特に、官庁には毎年内定者が流れてしまうので、志望動機では官庁と比較した日本銀行の優位性はしっかり説明できるようにしましょう。
最終面接についてさらに知りたい方はこちらの記事もご覧ください。
・最終面接で落ちた理由とは?ショックを克服して第一志望企業へ内定する方法
おわりに
いかがでしたか。
日銀に入行できれば日本経済をマクロ的視点から支える公益性の高い仕事から、経済の仕組みの中で民間がどのような動きをするのかといったミクロ的なビジネスまで幅広い業務に携われます。
狭き門なので、しっかりと対策してから選考に臨みましょう。
日本銀行(総合職)の選考についてさらに知りたい方はこちら。
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