「先輩の仕事を見ながら勉強して、コツコツとステップアップする仕事」と「入社して間もないころから大きなプロジェクトを担当し、チャレンジしながら学んでいく仕事」、皆さんの理想に近い働き方はどちらですか?
どちらの働き方もそれぞれの良さがありますが、「自分の力を試してみたい」や「主体性をもって仕事したい」と考える方は、後者の働き方に魅力を感じるかもしれません。
大和ハウス工業は、住宅のみならず、商業施設や介護施設、倉庫、工場などさまざまな建築物の営業・設計・施工を一気通貫で展開している「人・街・暮らしの価値共創グループ」です。
国内各エリアに支社・支店を持ち、15,000人が働く大きな組織でありながら、「チャレンジして、成長したい」気持ちを持つ人にもぴったりな環境があるという大和ハウス工業。20代から大きな裁量と責任のもとで働くことの魅力について、同社に新卒入社した柴山雄太さん、志村拓哉さん、篠崎友香さんの3名に伺いました。
<目次>
●入社のきっかけは「成長できる環境」と「ものづくりの魅力」
●営業、設計、施工。3人が重ねるそれぞれのキャリア
●先輩の見守る中、1年目から責任を託される環境
●知識・技術と営業力、スキルを磨いて大きな結果を出したい
入社のきっかけは「成長できる環境」と「ものづくりの魅力」
──まずは、みなさんの自己紹介をお願いいたします。
柴山:2019年に新卒入社して、営業を担当しています。中部支社の流通店舗事業部の所属で、勤務地は名古屋です。商業施設や介護施設、事務所など、住宅以外の建築物を担当しており、地権者様とその土地で事業活動を行うテナント企業様との売買や貸借のマッチング、契約サポートなどを行っています。
柴山 雄太(しばやま ゆうた):中部支社 名古屋流通店舗事業部 第三事業部営業課
2019年に大和ハウス工業に新卒入社。商業施設や介護施設といった、戸建て住宅以外の流通店舗営業を広く担当。
志村:私も同じく2019年の新卒入社です。建築設計職として東関東支社に勤務していて、千葉県や茨城県の案件を主に担当しています。部署として担当しているのは工場や事務所、介護施設などの中・大型施設で、お客様の要望に応じた設計を行い、竣工まで伴走します。建築設計部としては、買収した土地で建築物の設計施工を行い、それらを売却するといった不動産事業も手がけています。
志村 拓哉(しむら たくや):東関東支社 建築設計部第一課
2019年に大和ハウス工業に新卒入社。大学では建築学を専攻、現在は工場、倉庫といった中・大型施設の建築設計を手掛けている。
篠崎:私は2020年に新卒入社しました。東京本店の建築系工事部という部署で、店舗やオフィスビルを建てる際の建築現場のとりまとめを行う施工管理をしています。現場の責任者である所長のもと、工事の安全面チェックや進行管理など、スムーズな工事のために職人さんや施主様などとコミュニケーションをとって、仕事に取り組んでいます。
篠崎 友香(しのざき ゆうか):東京本店 建築系工事部第一部 流通第一課
2020年に大和ハウス工業に新卒入社。大学では建築学を専攻。入社後は、スーパー、オフィスビルといった建築物の施工に携わっている。
──職種は三者三様なのですね。就活生のときに、大和ハウス工業を選んだ決め手はなんだったのでしょうか。
志村:大学では建築学を専攻していたのですが、「早く社会に出て経験を積みたい」そして「住宅よりも規模の大きい建築の設計をしたい」と考えていて、当初から学部卒で設計職に就ける企業を検討していました。
大和ハウス工業は都心の巨大オフィスビルや商業施設だけではなく、店舗や倉庫など、中~大規模の建物を広く手がけていることも知り、1人でひとつの建築物を担当できる点が魅力的で、第一志望で入社しました。
篠崎:私はものづくりに関心があったので、「ものづくりに関われる仕事」を軸に就活をしていました。大和ハウス工業に興味を持ったのは、業界や職種を検討している最中、高速道路から偶然見えた大きな倉庫に「大和ハウス工業」の名前が見えたことです。
それまで大和ハウス工業はハウスメーカーのイメージだったのですが、これをきっかけに「人々の生活を支える建物に携わりたい」と思うようになり、徐々に志望度が高まりました。設計職よりも施工職を選んだのは、自分は現場で人と向き合いながら仕事をするのに向いていると感じたからです。
──営業職の柴山さんはいかがでしょうか?
柴山:理想の働く環境を想像したとき、待遇面も大事ではありますが、未来に長く残る建物に携わる仕事をしたいと思っていました。また仕事の成果が数字、そして報酬になって返ってくる仕事であることも、大和ハウス工業を魅力的に感じた大きな要素のひとつです。
聞くところによると、私たちの親世代は「大和ハウス工業は厳しい会社」というイメージを持っているようなんです。私は入社前にそれを聞いたのですが、驚きながらも、逆に「ここでしっかりと働ければ、社会人としてどこでも通用できるはず!」と思い、入社を決めました。
──待遇面だけでなく、成長できる環境を重視して大和ハウス工業を選ばれたのですね。
柴山:実は入社前の面接で、面接官の方から自分の態度を注意されてしまったことがあるんです。当時の私は、採用面接を受けながら「この様子であれば、自分は間違いなく採用されるだろう」「大和ハウス工業は、自分を絶対に採用すべきだ」と頭のどこかで思っていて、それが態度に出てしまっていたのだと思います。
今になって思えばあり得ないほど失礼なことなのですが……。その面接官の方が、本当は怒りながらも私を評価してくださっていて、その方の推薦が採用につながったのだと後から知りました。
「面接で叱られる」なんてなかなかないことですが、そういった厳しさも、会社が自分に期待をしてくれているから。そんな出来事を通して、大和ハウス工業への思いがさらに強まっていったのを覚えています。
営業、設計、施工。3人が重ねるそれぞれのキャリア
──皆さんが携わられている、営業・施工・設計、それぞれの業務内容について、詳しく教えてください。
柴山:土地の地権者様と、その土地で出店や事業展開をしたいと考えている、テナント企業様をマッチングさせ、建築の仕事をいただくのが、営業職の大きな仕事の流れです。
地権者様である企業や個人の方のもとにお伺いし、土地活用について提案するところから、土地の売買や賃貸借契約、契約以降は施工主様やテナント企業様への連絡窓口となって、ひとつの案件に最初から最後まで関わります。
他には「その土地に何を建設するのが最良か」を提案するのも、営業の重要な役割です。例えば、東京都心の駅近にあるターミナル駅の近くにある土地に一戸建ては建てませんよね。立地条件や周囲のマーケット環境を参考に「店舗がよいか」「オフィスビルがよいか」といった検討を行い、地権者様とテナント様の双方に利益が出るような提案をします。
大和ハウス工業では、プロジェクトは基本的にチーム営業体制を取っています。チームで動きながら先輩の仕事を間近で見て学びつつ、自分でやれることを増やしていく感じですね。税制などの法律に関しても必要なインプットをしていますが、常にこれらにアンテナを立てながら、自己研さんも欠かさないようにしています。
篠崎:私は建築の現場管理をしています。最終的な責任者は所長ですが、現場で起きる細かな調整ごとに対応するのは、私のような「次席(所長の指示のもと、実務全般を担当する役割のこと)」や同じ事務所にいるメンバーの役割。現場には多い日で20もの業者から職人さんが出入りするので、忙しい日は「これはどうしますか?」「図面の通りにできないのですが」といった声があちこちから飛んでくるんです。
職人さんの中には、両親と同じくらい年の離れた方もいらっしゃいます。指示を出すのをためらってしまいそうになるのですが、現場では同じ建物をつくる「チーム」のメンバー。必要以上の遠慮はせずに、積極的に会話して、関係を作っていくようにしています。
現場を取り仕切るだけでなく、工期はもちろん、職人さんたちが安全に作業できる環境を整えることも私たちの大切な役割です。関わる人の命を預かっている、責任が大きい仕事だと思っています。
志村:私が行っている「建築設計」の業務は、工場や介護施設、事務所といった建築物の設計がメインの業務です。お客様から「こういうものを建てたい」というオーダーを受け、営業とともにヒアリングを重ねて図面を起こしていきます。
自分たちの部署が担当する工場などは、「何を扱う工場なのか」で内装や設備が大きく変わるのが特徴です。例えば食品工場では衛生面にも気を配る必要があるし、材料の保管に適している環境も異なります。プロジェクトによってお客様の要望や条件は変わってくるため、そのたびに新人の気持ちになり、新しい知識を吸収するところからスタートする仕事です。
施工中は、私たちも頻繁に現場に顔を出します。篠崎さんのような施工担当の部署と一緒に建物の納まり(施工時に発生する、部材同士の接合部や仕上がりの様子のこと)をチェックしたり、問題があったときには対処法を考えたり。最初のヒアリングから竣工・引き渡しまでを請け負える今の環境がすごく気に入っています。
──これまでご担当をされたお仕事で、特に印象に残っているものを教えてください。
柴山:私は入社してすぐのころからご一緒している、地権者様との数年越しの成約ですね。
名古屋市内で介護施設を建設するプロジェクトだったのですが、最初は「所有している土地に、事業用の施設を建築したい」というご相談でした。駅前で立地もよいのでオフィスビルをご提案いたしましたが、そんな折にコロナ禍に入って、「オフィスは今後不要になるかも」というニュースを見聞きするようにもなって。オーナーさんも不安になられたようで、一度お話はなくなってしまったんです。
ただ、それから1年ほどがたって「再度検討したい」というお話が来て、安定的な運営を視野に入れて介護施設の建築を提案し、成約にいたりました。最初のお話をいただいてから引き渡しまで、およそ4年かかったプロジェクトでした。
営業として、設計や見積などを作ってくださる関係部署の方にも協力いただいていましたし、時間をかけて取り組んできた計画でした。一度プロジェクトが白紙になってしまったときは本当に残念だったのですが……。その後にプロジェクトが別の形で実を結び、頑張ってきて本当に良かった、と感じたのを覚えています。
志村:私は、過去に関わった工業団地の一画に倉庫を建設するプロジェクトです。敷地面積は2万5,000平米ほど、延床面積も1万平米を超えていて、これは私が手がけた中では特に大規模なもの。サイズ以外にも、敷地内に高圧線が通っているため建物の高さに制限があったり、倉庫作業の自動化や省エネルギー化を実現する新しい技術を導入したいというお客様のオーダーがあったりと、設計段階でクリアすべき与件もたくさんありました。
建築物のデザインをする際は、お客様のご希望を前提条件としてクリアするのはもちろんのこと、そこに設計者である自分の思いをどう盛り込んでいくか、悩んで、工夫しながら形にしています。技術面では先輩にも相談しながら設計をし、お客様と合意形成を得ながら進めていきました。最終的にはお客様はもちろん、自分も満足するデザインで成約に至りました。条件や規制の多い中でやりとげた案件として印象に残っています。
篠崎:私は、東京都の高級住宅街で行った、賃貸住宅の建設プロジェクトでしょうか。そのときの建築現場が住宅地であり狭小地で、重機の搬入にも四苦八苦するような環境だったんです。施工中はどうしても作業音が発生しますし、道路を封鎖して通行にご不便をおかけしてしまうことも少なくなく、住宅地だからこそ近隣住民の方への配慮も必要です。
工事のために必要な作業も、近所の方から「NO」と言われてしまえばできません。そのぶん時間がかかると工期も後ろにずれこんでしまうので、現場で施工計画を進めながら「これは大変だろうな」と。
とはいえ、工期は待ってはくれません。スケジュール管理に気を配り、要所要所に目標を設定して、進捗(しんちょく)状況を分かりやすくするなどして職人さんたちが作業をしやすいような環境を整えました。天気が悪い日は普段通りの作業ができないので、天気予報を見て「明日は雨ですよ」「今日のうちにできるだけ進めましょう」と、現場の方々に伝えるんです。
安全は絶対に犠牲にできないので、そこだけは常に気を配りつつ、どれだけ効率よく工事を進められるかを考えていきました。現場を鼓舞するため、とにかく皆さんに声をかけてまわっていましたね(笑)。
先輩の見守る中、1年目から責任を託される環境
──大和ハウス工業のお仕事で、特に魅力的に感じているのはどういったところでしょうか。
篠崎:入社後に驚いたのは、私のような若手社員でも「現場の担当者」としての責任を託される環境であることでした。「現場の朝礼」と聞くと、「職人さんへ、所長がお話をする場」をイメージされる方が多いと思うのですが……。なんと、その朝礼を私たちが担当するんです。
朝礼で話をするためには、現場全体の把握はもちろんのこと、その日の作業内容を完璧に把握しなければなりません。所長一人の責任ではなく、私たち一人一人に責任がゆだねられていることに気づきましたし、主体的に仕事ができる環境なのだと感じました。
安全面の確保は私たち施工管理の仕事です。職人さんたちが無茶(むちゃ)をしそうになれば止める役割があります。もちろん体制としては私たちの上に所長、さらに上長……とバックアップはありますが、自分がその一端を担っていることを常に自覚しながら働いています。
志村:設計の仕事ですと、請け負う建築物の設計を1人で担当できるので、建築設計をトータルプロデュースできることでしょうか。また値決めや設計・工事の監査など、営業から施工まで建築に関わるひと通りの工程に関与できるのも魅力ですね。
加えて、お客様の承認を得られれば「自分が良いと思うデザイン」や「自分が取り入れてみたいもの」にトライできるのが、仕事をしていて楽しいところでもあります。1人の設計者として仕事ができる環境でありながら、組織に属していることで適切なレビューも得られる。このバランスが両立している環境はなかなかないかもしれません。
柴山:自分の努力にふさわしい評価や報酬が得られることでしょうか。学生時代の友人に会うと、「仕事の裁量がない」「成長の機会が少ない」といった仕事への不満を聞くことがあります。しかし、大和ハウス工業では担当している案件はそのまま「自分の評価や報酬」につながるんです。
柴山:私としては、仕事が多ければ多いほどうれしいんですよ(笑)。良い土地に出会って、良い提案ができて、お客様も私たちも収益が得られる。そんなお手伝いができることは、大きなやりがいになっていると思います。
入社前に周囲から言われていた「会社が厳しいのでは」というイメージは、入社後に覆りました。もちろん責任の大きさはありますが、社内に理不尽に厳しい人などはいません。「決められた労働時間の中で結果を出す」ことに注力できる環境だと思います。
知識・技術と営業力、スキルを磨いて大きな結果を出したい
──今後、さらなるスキルアップのためにどんなことに挑戦したいと考えていますか?
柴山:私は文系で、建築についての知識はゼロからのスタートです。それでもやはり大和ハウス工業の営業職として建築の規模や構造、予算などのざっくりしたイメージをすぐにお伝えできたほうがお客様からの信頼につながりやすいだろうと感じています。
加えて建築にまつわる法令や用途によって異なる税制優遇など、オーナー様に有益な情報をお伝えできるようにキャッチアップもする必要があります。これは、今後の成長課題ですね。
篠崎:私も、建築に関する知識はもっと身につけていきたいなと感じています。今の私ではまだ分からないことも多いですし、職人さんともスムーズな意思疎通がしにくいなとも思っていて。
どのような部材を使えばコスト削減につながるのか、これはどの職人さんにお願いするのが良いのか。知らないこともまだまだたくさんあるので、現場で学びながら吸収したいですね。
志村:私は営業的な力を鍛えたいです。極端な例ですが、お客様の要望をかなえるだけで予算をオーバーしてしまっていては成約につながらないと思いますし、営業さんに頼っていても、例えば部材の原価率など、営業さんの観点から把握できない部分もあるはず。
どこをどうすれば予算内におさまるか、設計としてのスキルを生かしつつ営業的な視点が身につけば、もっと「決まる提案」ができるようになると思っています。
──どのような人であれば、大和ハウス工業で活躍できると思いますか。
志村:積極性や主体性がある人は成長も早いと思います。加えて、1人で業務に取り組むことが多いので、途中で投げ出したり手を抜いたりせずにやりとげる責任感も大切ですね。
柴山:営業職では成果が数字として見えるので、どうしても自分と人とを比べてしまいがちです。だからこそ「自分が一番やってやる!」という負けず嫌いな人は向いているかもしれないです。
それから、地権者様とテナント様を結び付け、設計職や施工職の方とコミュニケーションをとって調整する役割もあるので、交渉力やコミュニケーションスキルのある人は活躍できると思います。
篠崎:施工職なら、現場で起きるいろいろなことに興味をもてる人でしょうか。日々何気なく見ている建物や建築現場で「ここにはなんでこれを使うのかな?」と興味を持てるようになると、そこからどんどん探求心がわいてきて知識が増えるし、成長も早いと思います。
──ありがとうございます! では最後に、大和ハウス工業に興味を持っている就活生へのメッセージをお願いします。
柴山:入社前よりも今のほうが「良い会社だな」と思うことが増えています。働く環境の良さはもちろん、努力がしっかり評価につながるのも私にとっては魅力的なポイントです。
加えて、大手企業の建物や自分にとってなじみ深いお店を手がけることもあり、「こんな案件をやりとげたんだ!」という喜びを感じられる機会も多く、規模の大きい会社ならではのやりがいも得られるはずです。
志村:若いうちから設計ができることは、最大の魅力としてぜひ知ってもらいたいポイントです。
「営業・設計・施工」と、建物を建てる最初のところから最後まで一貫して主体的に関われるので、「すべての工程に関わりたい」という方にはぜひ大和ハウス工業をおすすめしたいです。もちろん先輩や上長がフォローしますし、チームで進めていく案件もあるので、1人だと不安な人も大丈夫ですよ。
篠崎:施工はチームで進めることの多いセクションです。バラバラなところから人が集まるので、コミュニケーション力は必須かもしれません。ですが現場ごとにチームをつくり上げて工事を進め、建物を完成させたときの達成感は大きいですし、ものづくりの醍醐味(だいごみ)を思い切り味わえる仕事だと思います。一緒に楽しくものづくりができる方をお待ちしています!
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【ライター:藤堂真衣/撮影:遠藤素子/編集:伊藤 駿(ノオト)、山田雄一朗】