企業とのやり取りでメールを使用する場面が多くあると思います。メールの最後に記載されている送信者の情報である「署名」について解説いたします。
<目次> ●企業とのメールのやり取りの際に必要な署名とは? ・署名の目的と重要性 ・ビジネスメールにおける署名の例 ●署名の内容と書き方 ・氏名を記載する ・所属を記載する ・連絡先を記載する ・住所を記載する ●署名のテンプレート ・名前のふりがなを平仮名にする場合 ・名前のふりがなをローマ字にする場合 ・住所を入れる場合 ・罫線の入れ方 ●署名で印象を良くするテクニック ・シンプルで見やすいデザインにする ・フォントを統一する ●署名の注意点と避けるべき失敗例 ・注意点 ・失敗例 ●署名に関するよくある質問と回答 ・署名は必須ですか? ・署名を忘れてしまった、間違えてしまったときはどうしたら良いですか? ・住所は記載した方が良いですか? ・罫線は入れた方が良いですか? ●まとめ
企業とのメールのやり取りの際に必要な署名とは?
メールの署名とは、メールの最後に記載する送信者の情報のことをいいます。具体的には「氏名」「所属」「連絡先」などの情報が記載されていることが多いです。署名を記載することで送信者の情報が一目で分かるため、信頼性が高まったり、やり取りがやりやすくなったります。
▼メールについて詳しく知りたい方はこちら ・就活メール【例文6選】基本マナーや署名の仕方、返信、日程調整のテンプレを紹介
署名の目的と重要性
ビジネスシーンにおいて、署名はマナーの1つとされています。署名の記載により送信者の情報が一目で分かり、メールの信頼性が高まります。その他にも、連絡先も一目で分かるため、やり取りがスムーズになるなどの利点があります。そのため、署名はビジネスシーンにおいて非常に重要な項目となっています。
ビジネスメールにおける署名の例
ビジネスメールにおける署名は、採用担当者が応募者の氏名やメールアドレス、電話番号などの連絡先を確認するために欠かせない要素です。適切な署名は社会人として最低限のマナーがあることのアピールにもつながります。
ビジネスメールにおける署名としては、以下のような形式が一般的です。
氏 名 ◯◯大学 ◯◯学部 ◯◯学科 4年 携帯電話:xxx-xxxx-xxxx メールアドレス:xxxxx@xxxx.com 〒000-0000 ◯◯県◯◯区◯◯◯xx丁目x番x号xxx号室
この形式は自身の所属や連絡先が明確に記載されているので、必要に応じて企業側が迅速に連絡を取ることができます。
署名の内容と書き方
それでは、具体的に署名の内容と書き方について紹介します。
就活メールの署名で必要な情報は以下の3つです。
それぞれ詳しく見ていきましょう。
氏名を記載する
最初に氏名を記載しましょう。相手側がメールを受信する際の表示名に氏名設定をしている場合もあると思いますが、署名でも氏名の記載が必要です。
氏名の記載パターンは以下の通りです。
◯◯ ◯◯(ふりがな)
ふりがなは平仮名、ローマ字どちらでも大丈夫です。きちんと相手方に伝わるようにしましょう。
所属を記載する
2番目には所属を記載しましょう。多くの方は大学・学部・学科あるいは大学院・研究科・分野といった記載になると思います。社会人になった場合、所属は企業です。
所属の記載パターンは以下の通りです。
◯◯大学◯◯学部◯◯学科
◯◯大学大学院◯◯科◯◯分野
それぞれ、各大学の正式な記載パターンに合わせれば問題ありません。
連絡先を記載する
3番目が連絡先です。メールのやり取りの際に返信することが多いため、連絡先は必要ないと感じる方もいるかと思いますが、別途で連絡したい場合などに備えて連絡先も記載しましょう。メールアドレスだけでなく、電話番号も併せて記載した方が良いです。
連絡先の記載パターンは以下の通りです。
Mail:xx@aa.com TEL:090-1111-9999
電話番号はなるべく連絡のつきやすいものを記載しておきましょう。
住所を記載する
続いて、住所の記載についてです。住所は必須項目ではありませんので必ずしも記載する必要はありません。しかし、郵送物のやり取りが必要な場合は記載しておきましょう。
住所の記載パターンは以下の通りです。
〒000-0000 ◯◯県◯◯市◯◯区◯◯丁目◯◯番地◯◯号
署名のテンプレート
ここでは、名前のふりがなの記載方法や住所の入れ方など、さまざまな署名の形式を詳しく解説します。これらのテンプレートを活用して、適切なビジネスメールの署名を作成しましょう。
名前のふりがなを平仮名にする場合
山田 太郎(やまだ たろう) ◯◯大学 ◯◯学部 ◯◯学科 4年 携帯電話:xxx-xxxx-xxxx メールアドレス:xxxxx@xxxx.com
名前のふりがなをローマ字にする場合
山田 太郎(Taro Yamada) ◯◯大学 ◯◯学部 ◯◯学科 4年 携帯電話:xxx-xxxx-xxxx メールアドレス:xxxxx@xxxx.com
住所を入れる場合
氏 名 ◯◯大学 ◯◯学部 ◯◯学科 4年 携帯電話:xxx-xxxx-xxxx メールアドレス:xxxxx@xxxx.com 〒150-0031 東京都渋谷区桜丘町xx丁目x番x号xxx号室
罫線の入れ方
署名を作成する際は、罫線(けいせん)で署名を囲いましょう。罫線があると、メールの本文と署名の境目がひと目で分かるので、より読みやすいメールに仕上げられます。
以下に罫線を入れた場合の署名の例を3つ記載したので、ぜひ参考にしてみてください。
────────────────────────── 氏 名 ◯◯大学 ◯◯学部 ◯◯学科 4年 携帯電話:xxx-xxxx-xxxx メールアドレス:xxxxx@xxxx.com 〒000-0000 ◯◯県◯◯区◯◯◯xx丁目x番x号xxx号室 ──────────────────────────
================================ 氏 名 ◯◯大学 ◯◯学部 ◯◯学科 4年 携帯電話:xxx-xxxx-xxxx メールアドレス:xxxxx@xxxx.com 〒000-0000 ◯◯県◯◯区◯◯◯xx丁目x番x号xxx号室 ================================
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 氏 名 ◯◯大学 ◯◯学部 ◯◯学科 4年 携帯電話:xxx-xxxx-xxxx メールアドレス:xxxxx@xxxx.com 〒000-0000 ◯◯県◯◯区◯◯◯xx丁目x番x号xxx号室 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
署名で印象を良くするテクニック
署名1つでも与える印象が大きく変わります。今回は、就活という観点から印象を良くするテクニックを紹介します。
シンプルで見やすいデザインにする
まずは「シンプルで見やすいデザインにする」ことです。
多くの就活生と連絡を取っている企業にとって、一目で情報が分かることは印象の良さにつながります。そのために意識したいポイントは以下の2つです。
情報ごとに改行する
1つ目は「情報ごとに改行する」ことです。
以下の2つの例を見てみましょう。
山田 太郎(やまだ たろう)あい大学うえ学部お科Mail:xx@aa.comTEL:090-1111-9999
山田 太郎(やまだ たろう) あい大学うえ学部お科 Mail:xx@aa.com TEL:090-1111-9999
1つ目の例より、2つ目の例の方が圧倒的に見やすいと思います。このように、なるべく情報ごとで改行して見やすくしましょう。一方で、改行をし過ぎてしまうと逆に見えにくくなってしまう場合もあるので注意しましょう。
罫線はシンプルなものを使用する
2つ目は「罫線はシンプルなものを使用する」ことです。
「メール 署名 罫線」で検索すると、おしゃれで可愛いデザインのものもありますが、就活という場面ではなるべくシンプルで、情報量の少ないものを選びましょう。棒線や二重線などがシンプルで見やすいデザインであるため、こちらを使用していきましょう。
フォントを統一する
続いて意識したいのが「フォントを統一する」ことです。
さまざまな種類のフォントを使用してしまうと、その分目に入る情報量が多くなってしまい、見えにくくなってしまいます。そのため、フォントは統一しましょう。以下のフォントがおすすめです。参考にしてみてください。
・ゴシック体 ・明朝体 ・Arial
フォント設定は初期設定のままで問題ないため、フォントの設定を変更してしまった場合、見やすいフォント設定に変更しておきましょう。
署名の注意点と避けるべき失敗例
ここからは、署名を記載するときの注意点と避けるべき失敗例を紹介します。注意点
派手な罫線・絵文字は使用しない
1つ目の注意点は「派手なものは使用しない」ことです。
派手な罫線や絵文字を使用してしまうと、その分情報量が増えてしまいます。そうすると、署名の内容が見えにくくなってしまったり、良くない印象を与えてしまったりする場合があります。そうならないためにも、以下のような派手な罫線や、絵文字の使用は避けましょう。
派手な罫線の例 ∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽ -+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+ ・。*・。*・。*・。*・。*・。*・。*・。*・。*・。*・。*・。*・。*・。* ♪.:*:'゜☆.:*:'゜♪.:*:'゜☆.:*:・'゜♪.:*:・'゜☆.:*:・'゜♪.:*:・' ☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆
不要な情報は記載しない
2つ目の注意点は「不要な情報は記載しない」ことです。
署名欄に自己PRの文言など氏名、所属、連絡先、住所以外の情報を記載してしまうと、必要な情報をすぐに探すことが難しくなります。そのため、署名に記載する情報は必要最低限にして、見やすいものになるよう意識しましょう。
正しい情報を記載する
3つ目の注意点は「正しい情報を記載する」ことです。
間違った情報を載せてしまうと、連絡を取りにくくなってしまう場合もあります。そのため、以下の項目に気をつけながら署名を記載しましょう。
・氏名、所属の漢字が間違っていないか ・連絡先に入力ミスがないか ・所属は最新のものになっているか
失敗例
署名に情報量が多いデザインの罫線を使用するのは避けてください。
また、ゼミ名やサークル名、趣味などの不必要な情報を記載すると、誰からメールが届いたのか分かりづらくなってしまいます。ほかにも、絵文字を使用すると採用担当者にカジュアルな印象を与えてしまい、社会人としてのマナーが身についていないと思われるので注意が必要です。
以下に失敗例を記載したので、参考にしてください。ビジネスシーンに適したコミュニケーションを心がけましょう。
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆ 氏 名:山田 太郎(やまだ たろう)😊 東京大学 経済学部 経済学科 4年 ゼミ名:国際経済学ゼミ サークル:アカペラサークル「◯◯」 趣味:映画鑑賞、サーフィン 携帯電話:xxx-xxxx-xxxx メールアドレス:xxxxxxx@xxxx.com ☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
署名に関するよくある質問と回答
署名は必須ですか?
冒頭で記載した通り、メールにおいて署名はビジネスマナーの1つです。そのため、署名を記載した方が良い印象を与えられるでしょう。しかし、就活生にとって必須ではありません。もし署名記入を忘れてしまった、今まで記入していなかったといった場合でも焦らず、これから意識していけば十分です。
署名を忘れてしまった、間違えてしまったときはどうしたら良いですか?
署名を追加して再送信する
1つ目の対処法は「署名を追加して再送信する」ことです。この方法を取る場合は件名に(再送信)を付け、間違った署名、あるいは署名を記載していなかった旨を記載しておきましょう。
次回メール時に記載して送信する
2つ目の対処法は「次回メール時に記載して送信する」ことです。就活生にとって署名は必須ではありませんので、気が付いた次のタイミングから正しい情報、署名を記載して送信すれば大丈夫です。
自動入力を設定する
自動入力を設定することで、メールの署名を効率的に作成し、毎回入力する手間を省けます。
代表的なメールサービスである「Outlook」「Gmail」「Yahoo!メール」、それぞれの自動設定方法は以下のとおりです。
【Outlook】 1.[新しい電子メール] をクリックします。 2.リボンの [挿入] セクションで、[ 署名 ] > [署名] を選びます。 3.[新規作成] をクリックし、署名用のタイトルを入力し[OK] を押します。 4.[署名の編集] で、署名を入力します。好みの書式に設定することも可能です。 5.[OK] をクリックすれば、設定は完了です。 6.最後に[新しい電子メール] をクリックし、作成した署名が表示されるか確認しましょう。
【Gmail】 1.Gmailを開きます。 2.右上にある歯車の設定アイコンを選択し、 [すべての設定を表示] をクリックしてください。 3.ページ下部にある[署名] のボックスに署名用のタイトルと署名を入力します。画像を追加したり書式を変更したりすることも可能です。 4.入力後、ページの一番下にある [変更を保存] をクリックすれば、設定は完了です。
【Yahoo!メール】 1.メール一覧の右上にある歯車マーク(設定ボタン)を選択して、[メールアカウント]をクリックします。 2.詳細設定の署名欄で署名を入力します。 a.メールアドレスが複数ある人は、設定したいメールアドレスを選択してください。 b.自動的に署名を挿入する場合 ⅰ.[すべてのメールで署名を利用する]にチェックを入れてから、ページ下部の[保存]を押してください。保存したあと、該当のメールアドレスから標準メールアドレスに変更してください。 c.特定のメールのみに署名を挿入する(自動挿入しない)場合 ⅰ.[すべてのメールで署名を利用する]にチェックを入れず、ページ下部の[保存]を押してください。署名を挿入したいメールがある場合は、メール作成画面で[署名]ボタンをクリックします。 3.[保存]ボタンをクリックすれば、設定は完了です。
以上の手順に従って設定することで、メールを送信する際に自動的に署名が挿入されます。自動入力を設定して時間の節約と効率化につなげましょう。
住所は記載した方が良いですか?
住所は必須ではありませんので記載しなくても良いです。一方で、書類のやり取りなど郵送物を取り扱う場合は住所を記載した方が良いでしょう。
罫線は入れた方が良いですか?
本文と署名欄の区別がつきやすいように罫線は入れましょう。しかし、派手にし過ぎるのは良くありません。棒線などシンプルなデザインの罫線を使用しましょう。
まとめ
いかがでしたか。署名は社会人になっても必要なビジネスマナーですので今のうちから意識して習慣づけておくと良いでしょう。テンプレを使いながら以下項目に気をつけながら企業とのやり取りに役立ててください。
<メール署名のポイント> ・氏名、所属、連絡先 ・情報に誤りがないか ・見やすいデザインになっているか
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