エントリーシート(ES)や面接で、長所がよく問われます。しかし「自分の長所が分からない」「長所をどうアピールしたらいいか分からない」と悩む方もいるでしょう。
そこで本記事では、長所の見つけ方や長所一覧を例文とともにご紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
<目次> ●長所とは ●【長所一覧30選】就活での例文紹介 ・コミュニケーション能力 ・主体性 ・チャレンジ精神(挑戦心) ・協調性 ・誠実性 ●企業が長所を聞く理由 ・自己分析ができているか確かめるため ・企業の求める人物像と合っているか確かめるため ・入社後の活躍や成長を期待できるか見極めるため ●長所の見つけ方 ・過去の体験を洗い出す ・周囲の人に聞いてみる ・短所を長所に変換する ・診断ツールを使う ●【職種別】効果的にアピールできる長所解説 ・営業職 ・企画職 ・事務・管理系職 ・販売職 ・クリエイティブ職 ・エンジニア職 ・医療系専門職 ●就活のES・面接における長所の伝え方:基本構成 ・結論から伝える ・長所を発揮した具体的なエピソードを説明する ・長所を入社後にどう生かすかを伝える ●【長所の伝え方・応用編】周囲と差別化するためのポイント ・長所を発揮できる場面を明確に説明する ・キャッチフレーズを用いる ・独自性のある表現にする ●長所を伝える際の注意点 ・長所を過小評価しない ・伝える長所は1つに絞る ・長所の水準を客観的に伝える ・企業ごとに伝える長所を変える ・仕事に関係のない長所は用いない ・社会人として当然のことは伝えない ●おわりに
長所とは
長所とは、個人の内面的な特性や優れた能力のことです。就活において長所は誠実さや忍耐力の高さなど、人としての価値を高める要素を指すのが一般的です。
長所と自己PRは混同されがちですが、自己PRは長所や強みに限らず、企業の興味や共感を引き出すためのアピール全般のことを指します。
▼自己PRについて詳しく知りたい方はこちら ・自己PRの書き方【例文40選】就活で差をつけるコツとテンプレート
【長所一覧30選】就活での例文紹介
ここでは、長所の30選を一覧で紹介します。また、自己PRする際の例文を各要素ごとに記載したので、これからESの作成や面接をする予定の人は、ぜひチェックしてください。
要素 | 長所(似た表現) | 説明 | 短所 |
コミュニケーション能力 | 人間関係構築力 | 他人と簡単に仲良くなり、良好な人間関係を築ける能力 | 人に依存しやすい |
コミュニケーション能力 | 調整力 | 異なる意見や利害を調整し、合意形成を図る能力 | 妥協しすぎる |
コミュニケーション能力 | 言葉遣いが丁寧 | 礼儀正しく相手に合わせた言葉遣いができる | 過度に慎重でスピード感が欠ける |
コミュニケーション能力 | リスニングスキル | 相手の話を注意深く聞き、理解する能力 | 自己表現が不足する |
コミュニケーション能力 | 表現力 | 思いや意見をわかりやすく伝える能力 | 話しすぎることがある |
コミュニケーション能力 | 説得力 | 自分の意見や考えを論理的に説明し、相手を納得させる力 | 押しつけがましい |
主体性 | 自立心 | 自分で考え行動する力 | 孤立しやすい |
主体性 | リーダーシップ | グループを引っ張り、目標に向かわせる力 | 支配的になる |
主体性 | 決断力 | 迅速かつ的確に決断を下す能力 | 短絡的になる |
主体性 | 問題解決能力 | 問題に直面した際に、効果的な解決策を見つけ出す力 | 焦りやすい |
主体性 | イニシアティブ | 積極的に行動を起こす姿勢 | 他人の意見を聞かない |
主体性 | 責任感 | 与えられた仕事や役割に対する責任を重んじる姿勢 | 抱え込みやすい |
チャレンジ精神(挑戦心) | 冒険心 | 新しいことにチャレンジする勇気 | 無謀になる |
チャレンジ精神(挑戦心) | 革新性 | 既存の方法や考えを改善し、新しいアプローチを提案する力 | 実行性に欠ける |
チャレンジ精神(挑戦心) | リスクを恐れない | 失敗を恐れずに行動する姿勢 | 軽率になる |
チャレンジ精神(挑戦心) | 目標志向 | 目標達成に向けて努力する姿勢 | 目先の失敗に弱い |
チャレンジ精神(挑戦心) | 積極性 | 積極的に取り組む態度 | 急ぎすぎる |
チャレンジ精神(挑戦心) | クリエイティビティ | 創造的な解決策やアイデアを考え出す力 | 非現実的になる |
協調性 | チームプレイヤー | チームの一員として協力する能力 | 個人の意見を抑えがち |
協調性 | 協力性 | 他人と協力して仕事を進める能力 | 決断を他人に依存 |
協調性 | 柔軟性 | 状況に応じて自分の行動や考えを変える能力 | 意思が弱い |
協調性 | 和を尊ぶ | 雰囲気を大切にし、調和を保とうとする | 依存的になる |
協調性 | 共感性 | 他人の感情や立場を理解し共感する能力 | 過度に同情する |
誠実性 | 信頼性 | 他人から信頼される堅実な行動をとる性質 | 頑固になることがある |
誠実性 | 忠実 | 約束や原則に忠実であること | 順応性に欠ける |
誠実性 | 真面目 | 真剣に取り組む態度と、軽率な行動を避ける傾向 | 柔軟性に欠ける |
誠実性 | 一貫性 | 行動や考え方にブレがなく、一貫した態度を保つ | 変化に対応しづらい |
誠実性 | 倫理的 | 道徳的、倫理的な判断を重視する態度 | 堅苦しい |
誠実性 | 正直性 | 真実を語ることを重んじる性質 | 遠慮がない |
コミュニケーション能力
コミュニケーション能力は、チームワークやプロジェクト成功に必要な要素の1つです。自己PRでは具体的な経験を挙げて、自分が聞き上手であることや異なる意見を調整し、共通の解決策を見つける能力があることを強調しましょう。
例文1 大学のサークルでは、異なる学部のメンバーと協力してプロジェクトを進める機会がありました。私は積極的に他者とコミュニケーションを取り、意見の交換や意思疎通を図ることでチーム全体が円滑に動くようサポートしました。これによりチームの結束が高まり、目標達成に向けて効果的に作業を進められました。
例文2 大学のインターンシップでプロジェクトのメンバーと協力してクライアントとの打ち合わせを担当しました。自分の意見を適切に表現し、相手のニーズに合わせた提案を行うことで円滑なコミュニケーションを実現しました。これによりプロジェクトの進行に貢献し、クライアントから高評価を得られました。
例文3 大学のゼミではテーマごとに異なるグループで討論を行う機会がありました。私は率先してディスカッションをリードし、適切な質問やフィードバックを提供することで、議論の進行を円滑にしました。これにより、他のメンバーとの信頼関係を築きながら共同で有意義な議論を行えました。
主体性
主体性は自ら積極的に行動し、新しいアイデアや解決策を提案する力のことです。この長所をアピールする際は、自分が率先して行ったプロジェクトや困難に直面したときの対応を例に出しましょう。
また、チームをけん引した経験や自分の意見をしっかりと持ちながらも柔軟に他者と協力したエピソードも効果的です。
例文1 大学のボランティア活動では地域の清掃活動に参加し、リーダーシップを発揮しました。自ら率先して行動を起こし、メンバーを組織して活動の進行を促進しました。例えば、ゴミ拾いの際には各メンバーに役割を割り振り、効率的な作業を実現しました。その結果、地域の環境美化に貢献できました。
例文2 大学のゼミで研究プロジェクトのリーダーを務めました。チーム全体の目標を明確にし、各メンバーに適切な役割を与え、プロジェクトの進行をリードしました。また、問題が発生した際は自ら解決策を見つけ出し、メンバーと協力して実行に移しました。この経験から自発的に行動しリーダーシップを発揮する能力が身につきました。
例文3 大学のサークルで新しいプロジェクトの企画を立ち上げました。自らアイデアを出し、計画を立て、メンバーを組織して実行に移すことでプロジェクトを成功させました。具体的には、スケジュールの管理やタスクの分担を行ったことでメンバー全員が自分の役割を理解し、責任を果たせました。
チャレンジ精神(挑戦心)
チャレンジ精神は未知の領域に踏み出し、新しいことに挑戦する勇気のことを指します。困難な状況に直面した際に新しい方法で問題を解決した経験や未経験の分野に挑んだエピソードを共有することで、この長所を強調できます。
例えば、新しい技術を学び、それを使って成果を出した事例やリスクをとって新しいプロジェクトを立ち上げた経験などが挙げられます。
例文1 大学の留学プログラムで異文化環境での生活に挑戦しました。言語や文化の壁を乗り越え、新たな経験や知識を積極的に取り入れたことが成長につながったと感じています。例えば、現地の言語を学び、地元の人々と交流するなかで自分の視野が拡大し、柔軟性や理解力が向上しました。
例文2 大学のゼミで研究テーマに関連する新しい技術を習得しました。最初は難しいと感じましたが、自ら積極的に取り組み試行錯誤を重ねることで徐々に理解を深め、技術をマスターしました。この過程で挑戦することと自己成長の喜びを味わいました。
例文3 大学のサークルで新たなイベントの企画立案を担当しました。新しいアイデアを出し合い挑戦的なコンセプトを採用することでメンバー全員がモチベーションを高め、困難な課題に果敢に取り組めました。その結果、イベントの開催が成功し、多くの参加者から好評を得られました。
協調性
協調性はチームの一員として他者と協力し合う能力を意味します。
この長所をアピールする際は、異なるバックグラウンドを持つ人々との協力体験や意見の相違を乗り越えて共通の目標を達成した事例を挙げましょう。また、チーム内での役割分担や調整を行った経験も有効です。
例文1 大学のボランティア活動では、チームメンバーと協力して地域のイベントを企画しました。異なる意見やアイデアがあった場合でも、積極的に議論を行い全員が納得できる解決策を見つけ出しました。その結果、円滑なチームワークによりイベントは成功につながり、地域コミュニティにも貢献できました。
例文2 大学のゼミでグループプロジェクトを担当しました。メンバー間での意見の違いや課題に直面した際には、円滑なコミュニケーションを図りながら全員が協力して解決策を見つけ出しました。その結果、チーム全体が一体となって目標達成に向かい、優れた成果を上げられました
例文3 大学のサークルで新しいプロジェクトの立ち上げに参加しました。メンバーがそれぞれ異なる役割を担いながらも、円滑なコミュニケーションと協力を重視しました。互いの意見や考えを尊重し合いながら、チーム全体で目標に向かって効果的に行動しました。その結果、プロジェクトは成功し、サークルの活動に新たな息吹をもたらしました。
誠実性
誠実性は、信頼性と正直さを基盤とした行動を指します。この長所をアピールする際は、約束を守った経験や困難な状況でも正直な態度を貫いた事例を挙げると良いでしょう。また、ミスを正直に報告し解決策を実行したエピソードも効果的です。
例文1
大学のボランティア活動で地域の高齢者施設での支援活動に参加しました。常に真摯(しんし)な態度で利用者と接し、彼らのニーズや要望を真剣に聞き入れました。例えば、施設内での催し物の企画や実施において利用者の声を反映させるよう努めました。その結果、利用者との信頼関係が深まり、有意義な交流が生まれました。
例文2 大学のゼミで研究プロジェクトの一環としてデータの収集と分析を担当しました。データの取り扱いにおいては、正確性と透明性を最優先に考え、誠実な姿勢で取り組みました。また、他のメンバーとのコミュニケーションも真摯に行い、チーム全体での信頼関係を築きました。これによりプロジェクトが円滑に進行し、高い成果を得られました。
例文3 大学のサークルでメンバー間のコミュニケーションを円滑にするための取り組みを行いました。メンバーが抱える悩みや意見に真摯に耳を傾け、それぞれの立場や感情を理解しようと努めました。また、約束や規則に対しても真摯に従い、チームの調和を保つことに貢献しました。その結果、サークル内での信頼関係が強化され、活動の円滑な進行が実現できました。
企業が長所を聞く理由
企業が求めていることや知りたいことも理解することは、より効果的な自己アピールにつながります。ここでは企業が長所を聞く理由を詳しく解説します。
自己分析ができているか確かめるため
企業は就活生がどの程度自己分析で自身の長所を理解できているか確かめたいと考えています。自己分析がしっかりできている就活生は、自己認識している能力と実際の能力との乖離(かいり)が少なく、自分の長所を発揮して仕事に取り組めるためです。
自己分析は長所だけでなく改善点を認識することも含まれます。採用担当者は長所のヒアリングを通じて就活生の自己認識の深さを評価しているといえるでしょう。
▼自己分析について詳しく知りたい方はこちら ・【自分史の書き方】就活の自己分析に使えるテンプレート・例文 ・【モチベーショングラフの書き方】自己分析が捗るテンプレートも紹介 ・マインドマップを使った自己分析!書き方や無料のツール・アプリを紹介 ・【2024年最新版】就活の自己分析におすすめの本13選|活用法も紹介
企業の求める人物像と合っているか確かめるため
各企業には特定の人材像や企業文化があります。企業は就活生の長所がそれらに合致しているかどうかを確認するために長所を確認しています。
例えば、チームワークを重視する企業であれば協調性やコミュニケーション能力が長所として評価されるでしょう。逆に自立して作業を進めることが求められる職場では、自主性や問題解決能力が重要な長所となります。
このように就活生の長所が企業の求める資質とマッチしているか見極めることで、企業は適切な人材を選定しているといえます。
入社後の活躍や成長を期待できるか見極めるため
就活生が将来どのように会社に貢献し成長していくのか予測するために企業は就活生の長所を聞いています。
長所が明確で、それを生かして会社に貢献できると考えられる就活生は採用後のパフォーマンスも期待できるためです。
長所が会社のビジョンや目標と合致している場合、組織内での成長機会を得やすく、長期的に会社にとって貴重な資産になるといえるでしょう。
長所の見つけ方
自分の長所を知ることはキャリアを形作る上での大きな一歩です。ここでは長所の見つけ方について紹介しています。自己分析や他人の意見を参考に、自分だけの特別な長所を発掘しましょう。
過去の体験を洗い出す
自己分析の第一歩として、過去の体験を振り返ることが有効です。大学生時代のサークル活動やアルバイト経験などに限らず、幼少期から現在までの経験をすべて洗い出しましょう。
長所とは一見関係がないような経験でも、深掘りすることで自分の長所や特性を理解する手がかりになる場合があります。
周囲の人に聞いてみる
自分では気づかない長所を発見するためには、家族や友人など周囲の人に自分の印象を聞いてみることも効果的です。
客観的な視点からのフィードバックは、自己認識を深めるのに役立ちます。自分では気付けない長所や短所を他者の視点から明らかにすることで、自己評価とのギャップを把握できるでしょう。
自分では見つけられなかった能力や改善すべき点が浮き彫りになるので、より効果的に長所を見つけられます。
短所を長所に変換する
短所は見方を変えれば長所になることがあります。例えば、「頑固」は「信念が強い」、「慎重」は「リスクヘッジできる」といった具合に、ポジティブな表現に言い換えられます。
短所を長所に変換する方法は面接で自己アピールをする際にも生かせるため、身につけておくと良いでしょう。
▼長所と短所について詳しく知りたい方はこちら ・【長所と短所】面接/ESの例文と言い換え一覧<100選>書き方も解説
診断ツールを使う
自己分析を効率的に進めるためには、診断ツールを利用するのも1つの方法です。
オンラインで利用できる性格診断や適職診断などのツールは、自分の特性や適性を客観的に評価するのに役立ちます。
【職種別】効果的にアピールできる長所解説
職種ごとに、業務内容とアピールしたい長所を具体的に解説します。
営業職
業務内容
・新規顧客の開拓、商品・サービスの説明や提案 ・見積書や契約書の作成交渉 ・既存顧客との関係性の構築・管理 ・売上目標の達成に向けた活動 ・商品在庫や配送の管理 など
アピールしたい長所
・人とのコミュニケーション能力 ・交渉力、プレゼン能力 ・主体性、チャレンジ精神 ・ストレスコントロール力 など
企画職
業務内容
・市場/顧客ニーズの調査と分析 ・新規事業や商品コンセプトの構想 ・商品設計やサービス内容の具体的な企画 ・採算性や事業計画の策定 ・関連部署との開発業務の調整 ・テストマーケティングの実施と結果分析 など
アピールしたい長所
・市場分析の能力 ・クリエイティブな発想力 ・企画のプレゼンテーション能力 ・事業計画の策定能力 など
事務・管理系職
業務内容
・文書作成、文書管理、郵便物の管理 ・データ入力や帳票類作成、ファイリング ・経理処理、請求書発行と支払管理 ・スケジュール管理、来客対応、電話応対 ・人事労務関係書類作成、社会保険手続き など
アピールしたい長所
・法令や会社規定の知識 ・事務処理手順、流れの理解 ・文書作成能力、タイピングスピード ・表計算ソフト(Excel)スキル ・法令や会社規定の知識 ・事務処理手順、流れの理解 など
販売職
業務内容
・店舗や会社の商品を顧客に提案・販売する ・顧客の要望をくみ取り、最適な商品を提供する ・レジでの会計処理 ・在庫管理や売り場の清掃整理など店舗業務全般
アピールしたい長所
・接客態度、マナー ・豊富な商品知識 ・コミュニケーションスキル ・レジ操作など処理能力 ・長時間立ち仕事に耐えられる体力 など
クリエイティブ職
業務内容
・デザイナー系 ロゴやポスター、ウェブサイトやアプリのデザイン 商品パッケージやカタログのデザイン 広告ビジュアルやCM映像のデザイン ・ライター系 広告コピーの制作 ウェブコンテンツの原稿作成 製品説明文やマニュアルの作成 ・編集者系 出版物の編集 オンラインメディアの編集 SNSやブログのコンテンツの編集 ・ゲームクリエイター ゲームの世界観やキャラクターの設定 シナリオ作成やゲームデザイン
アピールしたい長所
・斬新でアイデアにあふれた発想力 ・アイデアを形にできる表現力 ・専門ツールを駆使した作図や作成技術 ・コンセプトの立案や課題設定力 ・クライアントとの円滑なコミュニケーション能力 ・作品の魅力を分かりやすく伝えるプレゼン力 など
エンジニア職
業務内容
・製品やサービスの設計・開発 ・システムやソフトウエアの設計・プログラミング ・製造プロセスや生産技術の研究・改善 ・製品・部品の製造や試作品作成 ・機械や機器の組み立て、据え付け、メンテナンス ・品質や安全性の検査・試験 ・工場や生産現場の立ち上げ・運営管理 ・建設工事の測量や建築図面・構造図の作製
アピールしたい長所
・専門的な技術能力(機械工学、電気電子、制御、計測、プログラミングなど) ・物事の本質を理解し、構造化して考える論理的思考力 ・目的を達成するためのプロセスを設計する力 など
医療系専門職
業務内容
・医師:患者の診察、診断、治療の決定 ・看護師:患者の看護ケア、診療補助 ・臨床検査技師:さまざまな検査業務 ・理学療法士:患者の機能回復のためのリハビリテーション ・歯科衛生士:歯科疾患の予防治療 ・言語聴覚士:コミュニケーション障害の検査と治療
アピールしたい長所
・高度な専門的知識と技術 ・医師との良好なコミュニケーション能力 ・患者への適切な対応力と説明力 ・チーム医療の一員としての協調性 ・状況判断力と解決力 ・質の高い医療サービスを提供する使命感 ・法令やプライバシーを順守する高い倫理観 など
▼職種について詳しく知りたい方はこちら ・【代表的な職種一覧】業種との違いや種類ごとの適性・志望動機をご紹介
就活のES・面接における長所の伝え方:基本構成
ESや面接では自分の長所を効果的に伝えることが重要です。以下では長所を伝える際の基本構成を紹介します。
結論から伝える
長所を伝える際は、「結論ファースト」の原則に従い、最初に結論を述べることが大切です。これにより聞き手の注意を引き、メッセージの重要性を強調できます。
例えば、「私の長所は調整力が高いことです。その理由は……」というように、自分の長所を明確に伝えてから理由を説明することで、採用担当者に対して自分の長所を効果的に伝えられます。
長所を発揮した具体的なエピソードを説明する
結論だけでは抽象的なので、具体的なエピソードと結びつけて長所を説明しましょう。これにより長所が実際の行動や成果としてどのように表れるのかを示せます。
例えば、「大学時代、学園祭の実行委員としてチームをまとめ上げ、成功に導いた経験があります」といった具体的な事例を挙げることで、リアリティのある長所を伝えられます。
長所を入社後にどう生かすかを伝える
最後に自分の長所が入社後どのように役立つのかを説明します。これにより企業側に自分の長所が即戦力となることをイメージさせられます。
例えば「私の調整力を生かして、貴社のプロジェクトを円滑に進め目標達成に貢献したいです」といった具体的な展望を述べることで、採用担当者にポジティブな印象を与えられます。
【長所の伝え方・応用編】周囲と差別化するためのポイント
就活において、自己PRは他の就活生と差をつける大きなチャンスです。ここでは長所を効果的に伝え、周囲と差別化するための応用的なポイントを紹介します。
長所を発揮できる場面を明確に説明する
自分の長所を伝えるときは、どのような状況や場面で長所が発揮されるのかを具体的に説明することが重要です。
例えば「協調性が高い」という長所を持っている場合、「プロジェクトの役割分担や意見の集約において自ら率先して協力し、円滑なチームワークを築くことで、プロジェクトの成功に貢献します」といった具体的なタイミングやシチュエーションを示すことで、その長所がいかに価値あるものかをアピールできます。
キャッチフレーズを用いる
自己PRを記憶に残るものにするためには、キャッチフレーズを用いることが効果的です。
例えば、「逆風のナビゲーター」のようなキャッチフレーズは採用担当者の興味を引き、記憶に残りやすくなります。このフレーズを使って、過去に困難な問題をどのように解決したかのエピソードをひも付けることで、より強い印象を与えられるでしょう。
独自性のある表現にする
他の就活生との差別化を図るためには、独自性のある表現を心がけることも大切です。自分だけの特別な経験やスキルを前面に出し、それがどのように将来の職場で役立つのかを独自の視点で説明します。
例えば、「チャレンジ精神がある」という長所なら「変化を楽しむ勇気がある」「新しい可能性を求める情熱がある」などのように独自性のある表現で伝えることもできます。
このような独自性のある表現とともに具体的なエピソードを共有することで自分のユニークな価値をアピールできるでしょう。
長所を伝える際の注意点
就職活動において、ただ長所を述べるだけでは不十分です。以下では、長所を伝える際の注意点を詳しく解説します。
長所を過小評価しない
自分の長所を控えめに伝えることは謙虚さを示せるかもしれませんが、自己PRの場では逆効果になることがあります。自信を持って自分の長所をしっかりとアピールしましょう。
たとえば、長所に自信がなくても「私はまだ成長途中ですが、積極的に新しいことに挑戦しています」というように、自分の取り組みを前向きに伝えることが重要です。自己PRでは、自分の長所を明確にし自信を持って伝えることで、採用担当者に良い印象を与えやすくなります。
伝える長所は1つに絞る
一度に多くの長所を伝えようとすると、どれも浅くなりがちです。面接官に強い印象を残すためには1つの長所に焦点を当て、それを深く掘り下げて伝えることが効果的です。
その長所がどのようにして自分の強みとなっているのか、具体的なエピソードを交えて説明しましょう。
長所の水準を客観的に伝える
自己評価が高すぎると現実とのギャップが生じる可能性があります。客観的なデータや他者からの評価をもとに自分の長所を伝えることが大切です。
例えば、「コミュニケーション能力が高い」と自己評価する場合は、具体的な成果や周囲からのフィードバックを引用して、その根拠を示しましょう。
企業ごとに伝える長所を変える
企業によって求める人物像は異なります。そのため、応募する企業の文化や求めるスキルに合わせて伝える長所を変えることが重要です。
企業の理念や過去の採用情報を調査し、それに合った長所を前面に出すことでマッチング度を高められるでしょう。
ワンキャリアでは、企業や職種ごとに合格の秘訣(ひけつ)を紹介しています。ここではトヨタ自動車の例をご紹介します。
トヨタ自動車のインターン・本選考対策のポイント ・トヨタへの圧倒的な志望度を示すこと ・チームで成果を出せる人材だと示すこと ・課題意識と問題解決能力の高さを示し続けること ※出典:トヨタ自動車|技術職2025年卒の合格の秘訣
トヨタ自動車の選考を受ける場合は、上記と合致する長所を表すエピソードを選ぶようにしましょう。
以下から、企業・職種ごとの合格の秘訣を検索できます。こちらをぜひ参考にして、アピールできる長所を選びましょう。
▼企業ごとの合格の秘訣をさらに知りたい方はこちらから
・ONE CAREER 企業一覧
仕事に関係のない長所は用いない
例えば趣味や特技は個人の魅力として大切ですが、それが業務に直接関連しない場合、アピールポイントとしては適切ではありません。
長所を伝えるときはコミュニケーション能力やリーダーシップなどの仕事に関係のある要素に焦点を当てることが重要です。自己分析で仕事に必要な能力や性格を明確にし、それをアピールすることで就活の成功につなげましょう。
社会人として当然のことは伝えない
礼儀正しい・時間を守るなど、社会人として当然のことをアピールするだけでは長所として不十分です。基本的なマナーや責任感、時間管理能力などは、採用側は当然の要素として期待しているためです。
社会人として当然のことを強調すると自己PRの効果を薄めるだけでなく、面接官に対しても悪印象を与えかねません。具体的な実績や経験、特別な取り組みなどを重点的にアピールすることが重要です。
他の就活生と差別化できるポイントを明確にし、採用担当者に自分の価値をアピールしましょう。
おわりに
本記事では、長所の見つけ方や長所一覧を例文とともにご紹介しました。
ESや面接で長所を最大限にアピールし、選考を突破しましょう。
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