この記事では新卒でエンジニア就職を目指す学生に向けて、SQLができることや学習方法、新卒採用している企業の探し方などについて解説していきます。
「エンジニア未経験でプログラミング初心者だけど、PHPに少し興味がある」「新卒から活躍できるような、仕事に役立つプログラミングスキルを知りたい」「どの言語から学び始めたらよいか分からない」という方はぜひ読んでみてください。
<目次>
●SQLの特徴は?
・プログラミング言語との違い
・データベースとは?
・SQL(命令文)の種類
・SQLでできること、メリット
・SQLでできないこと、デメリット
●SQLを使ってどんな仕事ができる?
・職種の例
・仕事内容の例
●SQLを学びたい! まずは何をすればいい?
●相性の良い他言語や、一緒に習得するとよいIT知識
・PHP
・正規化
●SQLで就職できる企業の探し方
●この記事のまとめ
●先輩エンジニアの選考体験談が見られる! ONE CAREER for Engineerのご紹介
・ONE CAREER for Engineerではどんなことができる?
SQLの特徴は?
プログラミング言語との違い
SQLとは一般的なプログラミング言語とは異なり、データベースを操作するためのデータベース言語と呼ばれています。
SQLにはさまざまな命令文が用意されており、命令文を用いて表を作成したり、表にレコードを挿入したり、更新・削除を行ったりすることができます。
データベースとは?
データベースとはデータを集めて効率的に利用するための手段です。膨大なデータを入れておく箱と考えるとわかりやすいでしょう。 複数のシステムやユーザーが使う膨大なデータを、この箱を使って一元的に管理することで、扱いやすくしています。
SQLはこのデータベースに対して、「命令文」を使いさまざまな動作をさせることが可能となっています。
SQL(命令文)の種類
SQLの命令文は以下の3種類に大別されます。
DDL(データ定義言語:Data Definition Language)
DDLはスキーマの定義や表の作成といった「定義部分」を担当します。スキーマとは、データベースの構造や仕様を定義するものです。
例えば、データベース自体やデータベース内のテーブル(表)などを新しく作成する「CREATE」文、削除する「DROP」文、既存のテーブルのカラム(列)などを変更する「ALTER」文などがあります。
DML(データ操作言語:Data Manipulation Language)
DMLはデータの抽出や挿入、更新、削除といった「操作部分」を担当します。 例えば、テーブルからレコード(行)を抽出する「SELECT」文、テーブルにレコードを挿入する「INSERT」文、レコードを更新する「UPDATE」文、レコードを削除する「DELETE」文などがあります。
SQLの中でもっともよく使われる命令文がSELECT文です。SELECT文では、さまざまな条件を加えることで、柔軟にデータを抽出できます。
DCL(データ制御言語:Data Control Language)
DCLはデータに「誰が、どのように触れることができるか?」といった権限部分の制御を担当します。
例えば、テーブルに対する権限を与える「GRANT」文や権限を取り消す「REVOKE」文などがあります。
SQLでできること、メリット
SQLでできることはさまざまにありますが、その中でも特にデータの分析に活用される場合が多いです。
企業において、データというのは「ただ記録をためるだけ」ではありません。例えば、スーパーマーケットを運営する企業が、お客様のレシートのデータを蓄積したとしましょう。「スーパーの売り上げを伸ばすためにデータを分析したい」と思った場合、「時間帯ごとの商品別売り上げ」や「売上トップ10に入る商品と一緒に買われている商品」といったな条件付けをしてデータを取り出すことで、分析を行うことができます。
SQLでできないこと、デメリット
SQLはプログラミング言語の1つではありますが、SQL単体で何かプログラムを作ることはできません。そのため、システム開発自体は他のプログラミング言語が担い、データベースの処理部分をSQLが担うという形です。
SQLを使ってどんな仕事ができる?
職種の例
データベースエンジニア
データベースエンジニアとは、データベースの設計や構築、運用/管理などを行うエンジニアです。
データベースにおける設計や構築などの各工程は、それぞれ求められる知識が大きく異なるため、就職するにはハードな道のりとなりますが、データベースエンジニアとしての幅広い業務に対応できるスキルを身に付けることができれば、さまざまな開発現場で重宝されるでしょう。
データサイエンティスト
データサイエンティストとは、データベースから必要な情報を抽出し分析し、企業の課題解決に向けたサポートをする仕事です。
データの活用が企業活動にとって必要不可欠となっている近年において、非常に注目されている職種です。
営業/マーケなどのビジネス職
データの分析はさまざまな業種・職種で必要となるスキルです。 前述のようなデータに関する専門家だけではなく、営業職や企画職など非技術職を目指す方においても、SQLの習得は意義のあるもので、将来のキャリアの可能性を広げてくれます。
仕事内容の例
データベースの構築
実際の開発現場においてデータベースを作る際、まずは設計を行います。
設計段階では、「データベース内に含まれるテーブル(表)にはどのようなカラム(列)があればいいのか」「複数あるテーブル同士に関係性を持たせるにはどうしたらいいのか」などを考えます。設計が完了したら、設計図に従って、SQL文を発行しながらデータベースを構築します。
データ分析
データ分析とは、収集したデータから目的に合ったデータを抽出し、分析を行うことです。
1992年頃、アメリカのシステム会社が、あるスーパーマーケットの売上を伸ばすために販売データを分析したところ、おむつとビールがセットで購入されやすいということが判明したという逸話は、データ分析の代表例としてよく語られる事例です。
このように、データ分析を行うことで世間に隠れている意外な法則性を見つけることができ、企業の課題解決へ導くようなことも可能といえます。
SQLを学びたい! まずは何をすればいい?
いきなり「SQLを扱ってみたい!」と思っても、完全なプログラミング初心者には難しいでしょう。
プログラミング初心者がSQLを学習したい場合は、以下に記載するような書籍や学習サイトを利用することをオススメします。
【おすすめ書籍】
・『オラクルマスター教科書 Silver SQL Oracle Database SQL』(翔泳社、2021年)
データベース開発者・データアナリスト向けの資格試験のテキストです。SQLの実力を高めるには、もってこいの資格です。
【おすすめサイト】
課題をクリアしながらSQLを習得できます。また、ある程度SQLを使いこなせるようになったら、「ORACLE MASTER Silver SQL 2019」などのSQLの資格に挑戦してみるのもよいかもしれません。
ただし、就活においては資格が活躍するとは限らない職種もあります。資格を取得することを最終目的にするのではなく学習のマイルストーンにするような形で活用することが重要です。相性の良い他言語や、一緒に習得するとよいIT知識
PHP
PHPはWebページを作るためのプログラミング言語です。PHPを用いることでさまざまな機能を持ったWebサイトの制作が可能になります。「データベースを用いた簡単なシステムを作ってみたい」という場合は、PHPも合わせて学習するとよいでしょう。
正規化
正規化とは、データベースに蓄積されているデータに矛盾や重複が生じないように、表を最適化する方法です。
正規化はデータベースの設計を行う上で欠かすことのできない手順です。データベースを学ぶ場合、第一正規形、第二正規形、第三正規形という代表的な正規形の特徴やそれぞれの正規化の手順を理解しておくとよいでしょう。
SQLで就職できる企業の探し方
気になる企業の募集要項より、「求めるスキル/レベル」をチェックしましょう。また「データベースエンジニア」「データサイエンティスト」「データアナリスト」といったキーワードで採用情報を探してみるのもおすすめです。
この記事のまとめ
今回の記事の内容をまとめると以下の通りです。
・SQLとは、データベースを操作するためのデータベース言語 ・SQLの命令文はDDL、DML、DCLの3種類に大別される ・SQLを使ってできる仕事の例として、データベースの構築やデータ分析などがある ・SQLは、プログラミング言語のPHPや、正規化などのIT知識と一緒に学ぶと効果的 ・プログラミング初心者がSQLを学習したい場合は、SQL学習サイトの利用がおすすめ ・SQLで就職できる企業を探すには「データベースエンジニア」「データサイエンティスト」「データアナリスト」といったキーワードで検索してみるとよい
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