こんにちは、ワンキャリ編集部です。
世界4大監査法人(Big4)の一角を担う、PwCグループの一員であるPwCあらた有限責任監査法人(以下、PwCあらた)。
世界155カ国にネットワークを持ち(※1)、 世界最大級の会計事務所として、卓越した監査を提供しています。
また、会計のエキスパート・監査の達人・ITのスペシャリスト・業務や経営の専門家など、多様な人材が在籍しており、会計監査だけでなく、幅広くアドバイザリーサービスも手掛けており、幅広い分野でクライアントの支援を行っています。
今回は、8つある職種の中から、ビジネスリスクコンサルタント職に関する本選考対策をお届けします。
選考前の最終確認にご一読ください。
(※1)出典:PwCあらた有限監査法人「代表メッセージ」<目次> ●ビジネスリスクコンサルタント職の特徴
●ビジネスリスクコンサルタント職の本選考のポイント
●ビジネスリスクコンサルタント職の本選考のフロー
・1. エントリーシート(ES)
・2. 録画面接
・3. グループディスカッション(GD)
・4. エントリーシート(ES)
・5. 1次面接
・6. 2次面接
・7. 最終面接 ●おわりに
ビジネスリスクコンサルタント職の特徴:国内外の専門家が在籍するPwCグループ。「守りのコンサルティング」で企業に潜むリスクを未然に防ぐ
会計、IT、ビジネス(業務)において、企業経営に潜むリスクを見つけ出し、管理・問題解決のためのアドバイザリー業務を行うビジネスリスクコンサルタント職。
特徴は「守りのコンサルティング」です。システム領域のガバナンスや業務プロセス・デジタル戦略など、企業のビジネスに潜むリスクを洗い出し、それを未然に防ぐための支援を提供しています(※2)。
実際に、災害復旧マネジメントフレームワークの構築プロジェクト支援や公的機関に対する支援から、デジタルトランスフォーメーション(DX)事業戦略支援まで幅広い業務を行っています(※3)。
また、PwCあらたでは、PwCの国内・海外のメンバーファームに多様な専門家が所属しています。そのため、PwCグループの一員としてそのグループネットワークを活用したサービスの提供を行っています。幅広い領域における専門家が在籍していることで、クライアントに適切なソリューションを提供できることは、PwCあらたならではの魅力です。
(※2)参考:PwCあらた有限監査法人「システム・プロセス・アシュアランス(SPA)部のサービス概要」(※3)参考:PwCあたら有限監査法人「デジタルトランスフォーメーション(DX)による事業・業務継続力の強化支援 」
ビジネスリスクコンサルタント職の本選考のポイント:コンサル業界共通の論理的思考力と、チームで活躍できる協調性・行動力が求められる
PwCあらたの選考では、コンサル業界で働く上で重要な「論理的思考力」に加えて、明確な志望動機が求められます。
ある内定者は、最終面接に至るまで志望動機を問われたそうです。他のコンサル会社と比較をしながら、「なぜコンサルなのか」「なぜPwCあらたなのか」「なぜビジネスリスクコンサルタント職なのか」を話せるようにしましょう。
他社と比較した際の同社の魅力は以下の通りです(選考対策ページより)。
▼競合と比較した際の魅力の例
<戦略・総合・ITコンサルティングファームとの比較>(MBB(※4)、アクセンチュアなど)
・同社グループのネットワークを活用してクライアントに多様な価値提供ができること
・業務の中で複数の専門性を会得できること
<Big4監査法人>(監査法人トーマツなど)
・法人内の自発的な異動を支援する「OEP(Open Entry Program)制度」(※5)の下で、キャリアの選択肢を幅広く持てること
など
※出典:PwCあらた有限責任監査法人|ビジネスリスクコンサルタント職2023年卒の合格の秘訣
さらに、「協調性があること」もアピールできると良いでしょう。同社は、PwCグループで業務を行うことも多く、チームワークを重視しているためです。社内でも、個々のバックグラウンドを生かすことで相乗効果を生み、価値の高いサービスを提供することを大事にしています。
また、「Speak Up」という風土があり、自分の意見を発信することが奨励されています。そのため、職階や年齢、年次に関わらず、意志や思いを持って声を上げる行動力のある学生が求められているでしょう(※6)。
面接で学生時代に頑張ったことを聞かれた際に、チームの中で主体的に行動したエピソードを用いたり、GD選考で課題に積極的に取り組む姿勢を示したりできると良いでしょう。
(※4)…………マッキンゼー・アンド・カンパニー、ボストン コンサルティング グループ(BCG)、ベイン・アンド・カンパニーの3社の頭文字を取った略称。(※5)参考:PwCあらた有限監査法人「Cross Talk/カルチャー編:Speak Upで変わり続ける」
(※6)参考:PwCあらた有限監査法人「キャリア・スキル開発」
ビジネスリスクコンサルタント職の本選考のフロー
PwCあらたの本選考のフローは以下の通りです。
1. エントリーシート(ES)
2. 録画面接
3. グループディスカッション(GD)
4. エントリーシート(ES)
5. 1次面接
6. 2次面接
7. 最終面接
1. エントリーシート(ES):面接時の材料としてのES。今後の選考を見据えた回答を心がけよう
ビジネスリスクコンサルタント職のESでは、過去には以下のような設問が出題されました。
(1)PwCあらたの「ビジネスリスクコンサルタント職」を志望する理由(300字以内)
(2)自身のキャリア形成観についてより当てはまるものを下記2つの中から選択
・ビジネス全般を広く理解し成長、活躍していきたい(ゼネラリストタイプ)
・自身の強みとなる専門性を持ち成長、活躍していきたい(スペシャリストタイプ)
※出典:PwCあらた有限責任監査法人|ビジネスリスクコンサルタント職2023年卒本選考のES
ある内定者によると、選考というよりはこの先に控える面接選考の質問材料としての側面が強いとのことです。そのため、面接で話したい内容を記述するなど、今後の選考を見据えた回答をすることをおすすめします。
(1)では、なぜPwC、その中でもビジネスリスクコンサルタント職を志望するのかを、他社との事業・社風比較も踏まえて示しましょう。また、(2)では、自身の経験とひもづけてキャリア形成観を考えて選ぶと良いでしょう(選考対策ページより)。
2. 録画面接:身だしなみや話し方を工夫し、好印象を与えよう
ビジネスリスクコンサルタント職の録画面接は、所要時間3分程度で内容はESの設問(2)で選択したキャリア観の理由(60秒以内)の1問のみです。
録画面接で大事なのは、<b>第一印象です。ESで書いた内容との一貫性を心がけながら、身だしなみや話し方を工夫して好印象を与える動画を撮影しましょう(選考対策ページより)。
具体的な身だしなみや動画面接でのコツは、下記の記事を参考にしてください。
・ インターンや選考での「服装自由」「私服可」は魔の言葉!? 参加前に服装&身だしなみを確認しよう!・ 元DeNA人事のスピーチライターが語る「動画ES/録画面接」の極意 聞き手を引き込むストーリーと「間」をマスターしよう【デモ動画付き】
また、実際に内定者が意識していた録画面接でのコツは以下の通りです。
<外見>
・体のサイズに合ったスーツを着用し、シャツのしわやネクタイの結び方にも注意する。
・髪はきちんと整髪料を使ってセットして、前髪が目にかからないようにする。
・撮影中は常に背筋を伸ばし良い姿勢をキープする。
・カメラから目線が逸れないよう注意する。
<話し方>
・明るい印象を与えるためににこやかな表情で話す。
・おなかに力を入れて大きな声でハキハキと話す。
・話すスピードが速くなりすぎないように気を付ける。
3. グループディスカッション(GD):半分が落ちてしまうGD。プロジェクトに取り組む際に必要な協調性を示そう
ビジネスリスクコンサルタント職のGDは、所要時間1時間30分程度で、与えられたテーマについて5人グループで議論します。昨年、課されたテーマは「コロナ後もオンライン面接を継続すべきか否か」です。
ある内定者によると、倍率は2倍程度であり、半数の学生はこの段階で落ちたとのこと。入社後にチームで業務にあたることから、ここでも協調的な姿勢を意識して、選考に臨みましょう。
協調的な姿勢を示すために、意識するポイントは以下の通りです(選考対策ページより)。
【協調性をアピールするためのポイント】 ・他者の発言に対しては積極的に肯定する姿勢やリアクションを見せる。
・他者の意見を否定する場合は必ず「Yes but 法」を用いる。
また、GDでの基本的な進め方として、ディスカッション直前の前提条件や、ディスカッション中の認識を揃(そろ)えると、議論の全体像も把握でき、質の良いアウトプットにつながります。具体的な立ち回りのコツは、下記の記事を参考にしてください。
・ グループディスカッション対策完全版!テーマごとの例と議論の進め方・役割の選び方4. エントリーシート(ES):選考要素は少ない。面接で話したい内容を積極的に書こう
ビジネスリスクコンサルタント職のESでは、過去には以下のような設問が出題されました。
(1)PwCあらたの「ビジネスリスクコンサルタント職」を志望する理由(300字以内)
(2)チームで活動した経験、およびその際の自分の役割と成果(300字以内)
※出典:PwCあらた有限責任監査法人|ビジネスリスクコンサルタント職2023年卒本選考のES
PwCあらたではGD後に再度ESの提出が課せられます。
初めのESでの質問は志望動機が中心でしたが、今回は過去の経験が問われているため、学生の性格や内面を知りたいという意図があると考えられます。
ここでのESでも選考は行われず、面接時の材料となるとのことです。
そのため、面接で話したい内容を記述する、面接で聞かれて困る内容は含めないなど、今後の面接を見据えた回答を意識できると良いでしょう。
また、(2)ではGDと同様に、チームで行動できる協調性を示すことをおすすめします(選考対策ページより)。
以下では、チーム経験から協調性をアピールするための回答例をご紹介します。
<どのようなチーム経験か>
(例)大学生活において注力したゼミ活動について
<チームの中での自身の役割>
(例)チームリーダーとしてメンバーをまとめる役割を担っていた
<チーム内で周囲とどのように関係構築したのか>
(例)会議の出席率が少ないメンバーにヒアリングを行うなど、ゼミ活動内外でコミュニケーションを取ることを意識した。
<周囲とともにどのような成果を残したのか>
(例)チーム内で信頼関係が構築されたことで連携が生まれるようになり、結果として学内プレゼンで教授から良い評価がもらえた。
5. 1次面接:最大の鬼門。ケース問題の基本をおさえて小論文を乗り越えよう
ビジネスリスクコンサルタント職の1次面接は、社員1名と学生1名で行われ、所要時間は1時間30分程度です。最初の30分で小論文を回答した後、個人面接が1時間程度行われます。
面接では過去に以下のような質問がされました。
・小論文の回答に関する質問
└なぜその前提を設定したのか
└リスクはどのように優先順位をつけたのか
└施策の詳細について
・学生時代に力を入れたこと
└その中で大変だったことは何か
└それをどのように乗り越えたのか
・志望動機
└なぜPwCあらたのビジネスリスクコンサルタント職なのか
・逆質問(20分程度)
など
※出典:PwCあらた有限責任監査法人|ビジネスリスクコンサルタント職2023年卒本選考の1次面接
内定者によると、1次面接が選考における鬼門とのこと。小論文・面接を通じてかなり厳しい絞り込みが行われていると考えられます。
また、小論文で出題されるお題は学生ごとに大きく異なり、「コロナ禍で観光業界が生き残るために必要な施策」という比較的オーソドックスなケース問題から、「地震災害に伴うサプライチェーンのリスクを検討した上で企業側がとるべき対策」といったリスクに絡めたケース問題まで幅広いそうです。
そのため、画一的な対策は難しいと考えられますが、ケース問題の基本的な解き方である「前提条件の設定→現状や課題の深掘り→施策の考案と絞り込み」という順序を意識できると良いでしょう(選考対策ページより)。
・東大生が書いた 問題を解く力を鍛えるケース問題ノート 50の厳選フレームワークで、どんな難問もスッキリ「地図化」 単行本
6. 2次面接:ネガティブチェックの側面が大きい。圧迫気味な面接にも動揺せず、うそをつかない誠実さを示そう
ビジネスリスクコンサルタント職の2次面接は、社員2名と学生1名で行われる、45分程度の個人面接です。過去には以下のような質問がされました。
・学生時代に力を入れたこと
└その中で大変だったことは何か
└それをどのように乗り越えたのか
・志望動機
└なぜPwCあらたのビジネスリスクコンサルタント職なのか
└なぜ専門性を身に付けられる点を魅力に感じているのか
・他社の選考状況
・逆質問(15分程度)
など
※出典:PwCあらた有限責任監査法人|ビジネスリスクコンサルタント職2023年卒本選考の2次面接
内定者によれば、最終面接前に実施される2次面接は、ネガティブチェックの意味合いが強いとのことです。
ですが、圧迫気味に面接が進められ、虚偽の話をしていないか確認されることがあるといいます。ビジネスリスクコンサルタント職では虚偽報告等が許されない監査業務にも従事するという業務特性上、「嘘(うそ)をつかない、正直・誠実である人材」が求められているからです。
そのため、事実を話すことで、どんな局面でも嘘(うそ)をつかない誠実な人柄を示せると良いでしょう。
また、2次面接以降では、逆質問の時間が多く設けられています。
PwCあらたへの志望度を示せるように、複数の質問を準備しておくと良いでしょう。
当日に質問する項目がなくなってしまい、「志望度が低いのでは」と懸念を抱かせないためにも、最低でも5個程度は質問を準備しておくことをおすすめします(選考対策ページより)。
7. 最終面接:選考通過のハードルは高い。長く時間が設けられる逆質問まで油断は禁物
ビジネスリスクコンサルタント職の最終面接は、社員1名と学生1名で行われる、1時間程度の個人面接です。過去には以下のような質問がされました。
・自己紹介
・学生時代に力を入れたこと
└なぜその取り組みを行おうと思ったのか
└大変だったことは何か
└どのように乗り越えたのか
・最近気になったニュース
・志望動機
└なぜコンサルか
└なぜPwCあらたのSPAか
・他社の選考状況
・逆質問(20分程度)
など
※出典:PwCあらた有限責任監査法人|ビジネスリスクコンサルタント職2023年卒本選考の最終面接
倍率は1次面接に次いで高いと考えられるため、最後まで油断は禁物です。
最終面接は緊張感のある雰囲気の中で実施され、中には意図的に圧迫面接が行われることがあるそうです。そのため、2次面接と同様に、虚偽のない内容を意識しながら、堂々とした態度で振る舞うことが重要です。
これまでの面接と質問内容と大きく異なる点はないものの、中には「最近気になったニュース」について問われた人もいます。
実際にある内定者は「ある企業のシステム障害のニュースが気になった。というのも、システムの障害一つにも会社のブランドを大きく損ねる重大なリスクが内在していると感じたためだ」という旨の回答したといいます(選考対策ページより)。
日頃から時事ニュースをチェックしておき、「なぜ気になったのか」「そのニュースに対し自分はどう思うか」などの観点とともに、事前に回答を準備しておくと良いでしょう。
おわりに
ここまで、PwCあらたの本選考を突破するポイントをお届けしました。
みなさんの選考対策のお役に立てたら幸いです。
PwCあらたの選考やイベント情報についてさらに詳しく知りたい方は、選考対策ページをご覧ください。
※注釈のない記載は、選考対策ページ(下記)の情報をもとにしています▼PwCあらたの選考ステップをさらに詳しく知りたい方はこちら!
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